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2016年10月9日(日)

PS VRで宇宙を泳ぐような感覚。『Rez Infinite』は未来の芸術かもしれない

文:Taka

 エンハンス・ゲームズが10月13日に発売するPS4用ゲーム『Rez Infinite』のカウントダウン&ローンチイベントが、10月16日まで東京・渋谷のGalaxyで開催されています。入場料は無料で、当日整理券制。

『Rez Infinite』

 『Rez Infinite』は、共感覚(シナスタジア)シューティング。2001年にPS2やドリームキャストで発売された『Rez』をHD対応で完全リマスターしたものです。新ステージ“Area X”を含む全編がPS VRに対応しています。

 本作は、ターゲットをLステックで動かしながら敵を捕らえ、×ボタンで敵をロックオンすることができます。最大10までロックオンすることができ、×ボタンを離すと敵に攻撃をします。

『Rez Infinite』

 PS VRでは、向いた方向に合わせてターゲットが移動。360度見渡すことができます。

 さらに、新ステージ“Area X”では、R1とR2で移動が可能。向いている方向へと前進、後退ができます。

『Rez Infinite』

 本イベントでは、PS VRヘッドセットを装着して『Rez Infinite』をプレイ可能。新ステージ“Area X”を含む、すべての収録ステージから自由に選んで体験ができます。

 収録ステージがたくさんあるので、何を遊ぼうか迷った時は新ステージ“Area X”がオススメ。VRと本作の相性のよさを堪能できます。

『Rez Infinite』

 さらに、振動を全身で体感できる“シナスタジアスーツ”を装着してのプレイもできます。

 なお、会場への入場は無料となっており、当日整理券制。Tシャツやキャラクターピンバッジなどのオリジナルグッズも販売されていました。

『Rez Infinite』

 本イベントでは“シナスタジアスーツ”や“Area X”をプレイすることができたので、その様子などをお届けします。

未来の芸術がここにあり

●全身で感じる未来の体験“シナスタジアスーツ”

 最初に体験したのは、シナスタジアスーツを装着してのプレイ。スーツを着てプレイをするのですが、初めにジャケットのようなものを着ます。次に腕や足に振動するものを装着。日本の甲冑を付けているような感じでした。

『Rez Infinite』

 肝心なプレイに関しては、360度の世界を見るVRの体験に、振動が加わることで肌でゲームを感じることができます。視覚以外で感じるというのは、まだ少し先であろう考えていたのですが、シナスタジアスーツによって、かなり先の未来が経験した気分です。

 また、音楽に合わせて振動するので、まるでコンサート会場にいるような躍動感を味わえます。

 シナスタジアスーツにはインナーの部分もあり、写真では装着してませんが、洋服がゲームに合わせて光ります。これにより、外部からでもプレイしている人を見て楽しめるようになっています。

 将来、このスーツが世に出た時には、ライブ会場で『Rez Infinite』のプレイパフォーマンスなどが行われそうだとワクワクしてしまいました。

『Rez Infinite』
▲インナースーツ。
『Rez Infinite』
▲光っている部分は再帰性反射材という素材を使用。フラッシュを当てて写真を撮ることで、光っているように見えるとのことです。

●宇宙の海を泳ぐ感覚が味わえる“Area X”

 『Rez Infinite』の体験会に来たら絶対にやってほしいモード“Area X”。このモードはVRのよさを最大限に引き出していると感じました。

『Rez Infinite』

 360度、さまざまなところから出現する敵を補足して、倒していくのが非常に楽しいです。それだけ範囲が広いと、敵を探すのが大変だと思うかもしれませんが、実際にはターゲット内において、敵がどこにいるのか示すものが表示されるので安心です。さらに、カメラワークも酔いにくいようになって遊びやすさの追求も感じられます。

『Rez Infinite』

 次に、個人的によかったのは“Area X”ではキャラクターの移動ができること。行きたい方向へ首を動かして自由に飛び回る感覚が味わえます。まるで、宇宙の海を泳いでいるかのようです。

『Rez Infinite』

 また、これを上手に使うことで敵を見やすい位置へ移動することが可能。複数の敵をロックして敵を一気に倒せます。それに加えて、気分のいい効果音が鳴り響きます。敵の登場タイミングも1つ1つBGMに合わせて出現するところに、徹底的なこだわりが感じられました。

 個人的には、本作を遊んでとにかく強い芸術性を感じました。“Area X”をプレイして感じたのは、宇宙のような美術館の中を1日中を泳ぎ回ったような感覚です。場面ごとに鳴り響くBGMも非常にフィットしていて、視覚と聴覚で楽しめます。さらに、あまりのBGMのよさにサントラを買いたいと思うほどでした。

 この体験会は10月16日まで実施。気になる人は行ってみるのはいかがでしょうか? 私は『Rez Infinite』の“Area X”をもう1度体験したいと感じており、10月13日の発売が非常に待ち遠しいです。

ディレクターの水口哲也さんにインタビュー

 イベント会場には水口哲也さんの姿も。“Area X”や『Rez』に込められたテーマや気になるストーリーなどを聞いてみました。

『Rez Infinite』

――はじめに『Rez Infinite』のテーマを教えていただけますか?

 PS2版やドリームキャスト版の『Rez』は2001年に発売しましたが、ウィルスにおかされてしまった電脳世界にハッカーとして救うというストーリーがありました。

 その際は、電子的、電脳的の部分でなく男女が出会う旅を演出し、男女が繋がるという形で終わりました。それで、マザーコンピューターがエデンが目覚める設定がありました。今回は、繋がった先の“誕生”をテーマとしています。

 ウィルスを駆逐するものが新しい生まれていく中で、生命的ものと電脳的なものが生まれるところ。電脳的な部分で言うならば、シンギュラリティですかね。技術的特異点ともいいますか、人間のテクノロジーを超えていく部分をからめています。

『Rez Infinite』

――ストーリーの話が出ましたが、ゲームを体験した後でユーザー同士での考察で盛り上がりそうですね。

 そうですね。盛り上がったらうれしいです。ぜひ、ゲームを体験して、ユーザー同士でその後の展開がどうなったのかとか、自由に想像して考察していただけたならと思います。

――“Area X”についてはゲーム内ではどういう位置づけなのでしょうか

 自分としては実験的な作品と言いますか、予告編のようなものとして作っています。この先、まったく新しい作品になっていくかもしれません。僕としては、これが大きなプロローグといったところです。“Area X”は、新しい未来に向かっていくきっかけではないかと思っています。

――この先の未来が非常に気になります。最後にユーザーに向けてメッセージをお願いでします。

 『Rez』は海外でも人気ですが、日本の皆さんにも気に入っていただける作品だと思います。

 『Rez Infinite』の“Area X”に、僕は伝えられるものを入れられるだけ詰め込みました。この先に始まる未来はすごいことになると予感してるので、20年、30年のその先に立ち会ってほしいです。

 ぜひプレイして、未来や僕たちが詰め込んだ思いを感じていただけたらと思います。

■“Rez Infinite Countdown & Launch Event - Powered by PlayStation VR 試遊体験会”概要
【日時】10月8日~16日13:00~20:00
※10月13日のみ11:00~15:00
【会場】Galaxy(東京都渋谷区神宮前5-27-7-B1)
【入場料】無料(当日整理券制)

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データ

▼『Rez Infinite』
■メーカー:エンハンス・ゲームズ
■対応機種:PS4
■ジャンル:シューティング
■配信日:2016年10月13日
■価格:3,400円(税込)

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