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2016年12月21日(水)

短焦点プロジェクター・HT2150STで『SAO HR』を100インチ体験。“デカい”は人の心を愉快にする?

文:電撃オンライン

 12月20日にBenQ(ベンキュー)より、応答速度を高速化した“ゲームモード”を新搭載した短焦点ホームシアタープロジェクター『HT2150ST』が発売されました。このプロジェクターを使用して、実際にゲームをプレイしてみた感想などをお届けします。

HT2150ST

100インチの大画面でゲームを快適に遊べるプロジェクターが、編集部にやってきた!

 こんにちは、ライターのイトヤンです。年末年始になると家族や友人が集まって、大勢でワイワイとゲームを遊ぶ時間も多くなりますよね。そんな時、携帯ゲーム機を持ち寄ったり、TVを囲んだりして遊ぶのもいいですが、ドドーン! とみんなが見上げるような大きな画面でプレイできれば、きっと場が盛り上がるはず。

 そんなわけで今回、発売されたばかりのデジタルプロジェクターHT2150STをベンキューさんからお借りすることができたので、これを使って実際にゲームをプレイしたわけです。

HT2150ST
▲こちらがHT2150STの本体です。もっとゴツい感じなのかと思いきや、白く丸みのあるボディが意外とオシャレ。部屋に置いてあってもそれほど違和感がなさそう。重量は3.6kgでキャリングケースも付属しているので、友人の家に持ち運んだりもできそうです。

 このHT2150STは、DLP方式による投射で、1080p(1920×1080ドット)のフルハイビジョン表示が可能です。ブルーレイディスクを再生して映画やアニメを大画面で鑑賞したり、TVのスポーツ中継をみんなで観たりといった用途はもちろんですが、PS4など最新ゲーム機のプレイにもピッタリです。

 しかも本機には、従来のプロジェクターよりも応答速度を高速化した“ゲームモード”が用意されており、残像感や遅延をあまり感じることなく快適にゲームをプレイできるとのこと。液晶TVでもこの点はよく話題となるだけに、我々ゲーマーにとっては重要なポイントです。

 また、短焦点レンズを搭載している本機では、1.5~1.8メートルの距離で100インチの大画面を投射できるそうです。これは従来のプロジェクターの約半分の距離なんだとか。これなら、「大画面は魅力的だけど部屋に余裕がなくて……」といった感じの筆者でも、なんとか自宅に置けそうですよね。

 今回は会議室の壁ということで白い壁で映していますが、HT2150STには壁紙の色味に応じて映像を調整してくれるモードがあります。青・緑・黄色・ピンクの4つがありますので、おうちの壁紙の色が白ではない場合でも大丈夫かと。

PS4とHDMIケーブル1本で接続すれば、大画面も迫力のサウンドも楽しめる!

 さて、このプロジェクターを使ってゲームをプレイしてみようと思うのですが、筆者1人だと心もとないし……ということで、電撃オンラインの実況動画でもおなじみのゴローに声をかけることに。編集部の一角で、さっそくセッティング開始!

HT2150ST
HT2150ST
▲大きさは380.5mm×277mmで、高さは121.7mm。スリムになった新型PS4と並べてみると、実際のサイズがイメージしやすいと思います。

イトヤン「まずはプロジェクターを机の上に置いて、スクリーンまでの距離を調整しましょう。100インチの大画面を投射するには、最低で約1.5メートル、最大で約1.8メートルの距離が必要なんですが……あれ? メジャーはどこいったんだっけ?」

ゴロー「それなら、自分の身長がちょうど1メートル80センチだから、これでいいよね」

HT2150ST
▲約1.8メートルの距離を自らの身体で示すゴロー。さすがにあんまりなので、このあとメジャーで測り直しました。実際は1.5メートルでOKなので、もうちょい近くても100インチの大画面が実現可能です。

イトヤン「なんとか距離が決まったので、次はPS4との接続です。HDMIケーブル1本でオッケーだから、簡単ですね」

ゴロー「そういや音声はどうするの? プロジェクターって映像を投影するだけだよね?」

イトヤン「いえいえ、プロジェクター本体にスピーカーが2個内蔵されているので、HDMIケーブルをつなぐだけで、音声もちゃんと出力されますよ」

HT2150ST
▲本体背面には、HDMIやMHL、PCのVGA出力が接続可能。端子部分の両側には2個のスピーカーがあり、ステレオ音声を再生できます。
HT2150ST
▲PS4との接続はHDMIケーブル1本でOK。これで映像はもちろん、音声も本機のスピーカーから再生できます。

イトヤン「それでは電源オンで投射開始! 本体の上部にあるツマミでピントを調整してと……おっ、ちゃんと映りましたね」

ゴロー「画面の上下で幅が違う台形になっている時は、メニューから台形補正ができるのか。なるほどねぇ」

HT2150ST
HT2150ST
▲メニューや音量の操作は、本体上部のボタンや付属のリモコンで可能。左右の高さが異なる時は、脚部の長さを調整できます。

イトヤン「では、メニューで“ゲームモード”を選んで、いよいよゲームプレイに移りましょうか。ゴローが得意なジャンルといえば、やっぱり対戦格闘ゲームですか? それともFPS?」

ゴロー「それもいいんだけど、今回はとくに遊んでみたいゲームがあるんだよ。自分が実況配信で遊び慣れていて、電撃オンライン読者のみなさんも注目のタイトルといえば、やっぱりコレでしょう!」

HT2150ST

イトヤン「『ソードアート・オンライン -ホロウ・リアリゼーション-』のPS4版ですか! これなら最新のグラフィックで、アクションとキャラクターの魅力を堪能できるから、大画面で遊ぶのにも最適ですね。じゃあ、さっそくプレイしてみましょう」

 というわけで、100インチの大画面で『SAO -ホロウ・リアリゼーション-』を始めたゴロー。おや? プレイ開始直後から、なぜかゴローが笑っています。

HT2150ST
HT2150ST

ゴロー「いやこれヤバいね、なんか意味なく笑っちゃうわ(笑)。自分は実況とかで、このゲームをかなり遊びこんでいるけど、これだけ画面が大きいと、迫力が段違いっすよ! しかも画面が思っていた以上に綺麗だよね」

イトヤン「ホントに綺麗ですよねぇ。プロジェクターっていうと、もっと色が薄くて画面がぼやけてるイメージがあったんですけど、これはゲームがアニメ風の画面ということもあるのか、発色がすごく鮮やかで、キャラや背景の細部までクッキリ見えますよね」

 写真だとちょっとわかりにくいかもしれませんが、プレイしている場所は晴れた昼間(14時)の会議室。電撃を消して、窓のブラインドを下ろしただけで行っているので、室内はやや薄暗いといったところ。それでも画面はかなり明るく、細部のディテールまでくっきりと見ることができます。

 今回は専用のスクリーンなどは使用しておらず、室内の白い壁に直接映像を投射しているのですが、その状態でこれだけの明るさと発色を感じられるというのは、正直言って驚きました。

HT2150ST

ゴロー「うわっ! ネームドモンスター(ちょっと強い敵)超デッケえ!! これだけ画面が大きいと、迫力もスゴいんだけど、ちょっとクラクラしてくるね」

イトヤン「今回は写真を撮影する関係で、かなり近くでプレイしてもらってますから。ゴローの後ろ(壁からだいたい2~3メートルくらい)からだと、画面全体を見ながら迫力を感じることができるので、通常はプロジェクターの後ろでプレイするのがいいのかも」

ゴロー「そんな感じで画面の隅々までなかなか視線が向かなかったんだけど、左下のメッセージウィンドウの小さな文字をはっきり読めるのがスゴいよね。むしろ画面が大きくなってるぶん、いつもプレイしているモニターよりも読みやすい」

イトヤン「ちなみにゲームをプレイした感覚はどうですか? 遅延や残像感などはあります?」

ゴロー「んー、遅延とかは気にならないかなぁ。普通のTVでもけっこうプレイしているゲームで、特に気にならないということは、本当にいつも通りの自然な感覚で遊べてるんじゃないかな」

 バトルが一段落したところで、「どうしてもやってみたいことがある」と言い出したゴロー。街に戻って、街の中をウロウロし始めます。やがて……。

ゴロー「リズベットがいた! よし!!」

イトヤン「なるほど、デート会話ですね」

HT2150ST
HT2150ST
HT2150ST

ゴロー「これはアカンですね! リズが迫ってくる姿にドキドキしちゃうよ!」

イトヤン「なにしろゴロー本人よりも、画面のリズのほうが大きいですからね(笑)」

ゴロー「よーし、せっかくだから、お姫様抱っこもしちゃおう!」

HT2150ST
HT2150ST

ゴロー「抱っこした相手が身近にいる存在感もドキドキものだけど、街の風景を一人称で眺めるのもいいねぇ。このサイズで街の風景を見ると、ホントにこの世界の中に入り込んだような気がするよ。そう考えると、このゲームと大画面は相性がいいのかも」

イトヤン「『SAO』らしい没入感があるってことですか?」

ゴロー「そうだね。このゲームじゃないけれど、PSVRで遊んだりするのとはまた違った没入感があると思う。ヤバいなぁ。この大画面で、もっといろんなゲームを遊んでみたい」

短い距離でしか配置できなくても、60インチ以上なら十分にお買い得!

イトヤン「さて、ここまで遊んでみて、どうでした?」

ゴロー「なんだか、ものすごいお金持ちになったような気分だね(笑)。ふかふかのソファーに座って、この大画面を独り占めしてゲームを遊べたら、きっと気持ちいいよねぇ」

イトヤン「ゴローはプロジェクターよりも前にいたから、あまり気づかなかったかもしれないですけど、プロジェクター本体のスピーカーから出力していたサウンドも、けっこう迫力がありましたよ」

ゴロー「うん。会議室とかでたまに見るプロジェクターって、ファンの音がちょっと気になることもあったんだけど、HT2150STは気にならなかった。音量によるんだろうけど、ゲームがスタートしてBGMやSEが流れるようになったら、本当にまったく気にならない」

おまけ:いろいろな距離でHT2150STの実力を確かめてみる

 ここでHT2150STの実力を、もう少し検証してみましょう。最初に解説したように本機では、約1.5メートルの距離を取ることで、100インチの大画面を楽しむことができるのですが、配置の関係でもっと距離が短くなっても大丈夫です。

 たとえば約90cm~約1.1mぐらいの距離でも、60インチの映像を投射できます。60インチの液晶TVといえば、現在の市場価格は約15万円~25万円ほど(安いのを探せばもっと下はあるかもですが……)。HT2150STの価格はオープンプライスですが、実売価格は12万5000円前後とのことなので、60インチでも十分にお買い得です。

 しかも液晶TVの場合、60インチを超えるとそこから飛躍的に価格が上昇していくので、それ以上のサイズで投射できるのであれば、この価格はむしろ安いと言えるでしょう。

HT2150ST
▲60インチで投射できる約1メートルの距離は、これぐらい。人間1人が通り抜けられるぐらいの幅なので、これなら部屋の中に常時設置していても、そんなに邪魔にはならないのでは?
HT2150ST
▲ちなみに約2メートル、3メートルと距離を確保できれば、そのぶん画面サイズは大きくなっていきます。写真は約2.3メートルほど距離を取って、140インチ程度まで拡大したところ。

 こうして実際のプレイを見てみると、ゲームとプロジェクターの組み合わせは、想像していた以上に効果的だと強く実感できました。しかもPS4などの最新ゲーム機であれば、ゲームだけでなく、ブルーレイディスクの再生や動画のネット配信などにも活用できます。

 しかし、画面が大きいことはなんと言うか、人の心を豊か&愉快にする効果があるように思います。取材に立ち会ったもう1人の編集者も含めて、100インチでプレイしている最中は「やばい!」「すげえ!」「ほしい!」などの言葉とともに、なぜか無性に笑いがこみあげてくるんですよ。あれはホント不思議でした。

 今回のように大画面でゲームをプレイする迫力を、ぜひ多くの人に体験してもらいたいです。ひょっとしたら、ゲームに対するイメージが変わるかもしれませんよ。

(C)2014 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/SAOII Project
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