2017年1月30日(月)
『SAO』の集大成がここに。松岡禎丞さん、戸松遥さん、伊藤智彦監督による『劇場版 SAO』舞台あいさつをレポート
2月18日より全国、そして全世界でロードショーされるアニメ『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』。その完成披露舞台あいさつが1月30日に新宿バルト9で開催されました。
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▲左から戸松遥さん、松岡禎丞さん、伊藤智彦監督。 |
原作者・川原礫先生が書き下ろした、オリジナルストーリーが展開する『劇場版 SAO』。この日の舞台あいさつには、キリト役の松岡禎丞さん、アスナ役の戸松遥さん、そして伊藤智彦監督が登壇し、制作時のエピソードや映画の見どころなどを語ってくれました。
松岡さんの力強い「リンク・スタート!」という掛け声から始まった舞台あいさつ。最初に今の気持ちを聞かれたところ、松岡さんは「劇場版は『SAO』の集大成と言っても過言ではない作品です。皆さんの心に刺されば感無量です」と、戸松さんは「川原先生が書き下ろしたお話の台本を初めて読んだ時、すごい展開に興奮とワクワクが止まりませんでした」と、伊藤監督は「完成できてよかったという思いでいっぱいです」とそれぞれ胸中の思いを言葉にしてくれました。
なお、登壇した3名は劇中に登場するAR(拡張現実)型情報端末《オーグマー》のモックを実際に装着。オーグマーはソニーのクリエイティブチームがデザインしていることが明かされました。
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▲キリトが左耳に装着している機器が《オーグマー》です。 |
本作で重要となるARについて伊藤監督は、「制作時に、ARは観客に伝わりづらいんじゃないかという心配がありましたが、ARを活用したアプリ『ポケモンGO』が出たおかげでとても話がしやすくなりました」と明かしてくれました。また、「『ポケモンGO』が出たのはいいタイミングだったけど、ARを先にやられて悔しい気持ちもあります」と苦笑交じりに語る場面も。
次に聞かれたのは、川原先生とのストーリー制作のエピソード。川原先生から物語の軸にARを使いたいと提案があったそうですが、先に述べたような理由で伊藤監督たち現場の人間は最初は難色を示したそうです。
これまでのVR(仮想現実)を舞台にした作品に比べると、ARをメインにした場合はアクション面で地味になるのでは? という懸念が伊藤監督たちにはあったようです。しかし、スタッフの試行錯誤のおかげで結果的にはいい形に仕上がり、伊藤監督は「TVシリーズとは違う絵作りになったので、楽しみにしていてください」と自信を持った様子で口にしていました。
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▲この記事の最後にも掲載している本予告映像でも確認できますが、アクションシーンはとにかく動きまくりです! |
またTVシリーズを通じて、約5年間キリトやアスナと付き合ってきた伊藤監督はじめ制作陣にとって、劇場版は「彼らの5年の成長を映像の中で感じてもらえるように」との思いがこめられているた作品になっていることも明かしてくれました。
そんな伊藤監督から2人には、アフレコ前に“虎の巻”がメールで送られていたのだとか。その虎の巻で、戸松さんには「今回のアスナは“現実世界の結城明日奈”としての物語でもあります」と伝えられ、松岡さんには「今回のキリトはARに最初は興味を示さない。あとヘタレである」といったことが伝えられたようです。
キリトのヘタレについて松岡さんは、「ゲーム内のことではなく、劇場版ではキリトにも現実的な問題が降りかかってきます。そうした部分でヘタレです。これは、共感できる人と呆れる人で両極端に分かれるかもしれません。実にリアルです」と意味深な発言をした。この詳細は、ぜひ本編で確かめてみてください。
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▲恐るべきデスゲームをクリアーに導いたキリトに降りかかる現実的な問題と“ヘタレ”な一面とは? |
キリトとアスナの成長描写について触れられると、戸松さんは「劇場版のアスナは男前です! キリトよりも男前かも?」と声を大にして話してくれました。女の子としてのかわいらしさとプレイヤーとしての強さだけでなく、人間的に成長している面も細かく描かれているとのことです。
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▲《血盟騎士団》の副団長として、元々頼れる存在ではありましたが、劇場版ではどんな形で“男前”なところを見せてくれるのでしょうか? |
伊藤監督は「これまで主役を張ってきた2人の物語をちゃんと描きたい」と語り、劇場版がキリトとアスナの物語であることを強調。「TVシリーズで展開していた作品の劇場版って、ゲストキャラクターの物語が中心になることが多いんですけど、この作品ではキリトとアスナが物語の中心にいます」と語ってくれました。
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▲こちらは本作のメインビジュアル。キリトとアスナが物語の中心にいることが、このビジュアルからも読み取れます。本編を見る前と後では、メインビジュアルの印象が変わるということですが……? |
ここで話題は少し変わり、“実際に《オーグマー》が登場したらどんなことをしたい?”という話に。松岡さんは「家から仕事現場までをダンジョンにしたいです」といきなり大胆な発言をして、会場をどよめかせました。松岡さんは普段から気分をリフレッシュするために、通いなれたスタジオなどに行く際に道を変えたりするそうで、そのリフレッシュをよりよいものにするためという狙いがあるそうです。
戸松さんは「(台本をARで表示させて)両手を自由にしてアフレコしてみたい」とコメント。戸松さんはアフレコ中によく身体を動かすそうなのですが、台本を持つ左手は動かせないため。もしも両手がフリーになったら演技も変わりそうと熱っぽく話すと、同じくアフレコ中に身体を動かすという松岡さんも賛同していた。
伊藤監督は「《オーグマー》でしたいことではないのですが……」と前置きして、「《オーグマー》が出るならぜひ日本のメーカーに作ってほしい」と話しました。劇中の《オーグマー》は日本製という設定だそうで、「もしも『SAO』からアイデアを得たなんて話が出たらラッキーですね(笑)」と話してくれました。はたして《オーグマー》が現実のものになる日は来るのでしょうか? メーカーの皆さんに期待したいところです。
ここでトーク終了の時間に。締めのあいさつで戸松さんは、「これまでの『SAO』とは異なるARならではの世界観や、キリトとアスナの人間ドラマが詰まっています。まずは新鮮な気持ちで、ストーリーを楽しんでください」と見どころを再プッシュ。
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松岡さんは「アフレコが終わった後の余韻が今でも残っているくらい、『SAO』の集大成と言っていい作品です」とコメント。イベント中は緊張と感極まって言葉に詰まることもあり、万感の思いが胸に湧いていることを感じさせてくれました。
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最後に伊藤監督は「“劇場作品はお客さんの目に触れることで映画になる”という師匠の言葉を思い出し、この作品もその瞬間を迎えられたんだなと思います」と完成の喜びをあらためて口にしました。「エンドロールの最後まで楽しんでください」とメッセージを残し、舞台あいさつを締めくくりました。
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動画:『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』本予告
『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』作品情報
【スタッフ】
原作:川原礫(電撃文庫刊)
監督:伊藤智彦
キャラクターデザイン原案:abec
キャラクターデザイン・総作画監督:足立慎吾
音楽:梶浦由記
制作:A-1 Pictures
配給:アニプレックス
製作:SAO MOVIE Project
上映時間:119分
【出演声優】
キリト:松岡禎丞
アスナ:戸松遥
ユイ:伊藤かな恵
リーファ:竹達彩奈
シリカ:日高里菜
リズベット:高垣彩陽
シノン:沢城みゆき
クライン:平田広明
エギル:安元洋貴
茅場晶彦:山寺宏一
ユナ:神田沙也加
エイジ:井上芳雄
重村教授:鹿賀丈史
※敬称略
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電撃屋だけの8大特典が付属するPS4/PS Vita用ソフト『アクセル・ワールド VS ソードアート・オンライン 千年の黄昏(ミレニアム・トワイライト)』の電撃限定版が、通常版と同日の2017年3月16日に発売! 予約ページは下記バナーから。
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電撃限定版セット内容
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・ゲーム内アイテムのプロダクトコード
・初回封入特典 スペシャルダウンロードコンテンツ
(C)2016 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/SAO MOVIE Project