2017年2月18日(土)
『劇場版 SAO』2つの初日舞台あいさつをレポ。松岡さんのアドリブで戸松さんたち女性声優陣が緊急会議!?
本日2月18日より、全国の劇場で上映がスタートした『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』。ここでは新宿バルト9で行われた初日舞台あいさつの模様をお届けします。
満員の観客が詰めかけた、初回(8:10の回)上映後の舞台あいさつには、松岡禎丞さん(キリト/桐ケ谷和人 役)、戸松遥さん(アスナ/結城明日奈 役)、伊藤智彦監督に加えて、ARアイドル・ユナ役の神田沙也加さん、謎の青年剣士・エイジ役の井上芳雄さん、AR(拡張現実)デバイス《オーグマー》の開発者・重村教授役の鹿賀丈史さんが登壇しました。
▲左から松岡さん、戸松さん、神田さん、井上さん、鹿賀さん、伊藤監督。 |
なお、この記事の後半では、11:35の回上映前の舞台あいさつもレポートしています。そちらには伊藤かな恵さん、竹達彩奈さん、日高里菜さん、高垣彩陽さん、沢城みゆきさんといった声優陣が登壇していますので、最後までご覧ください。
話を8:10の回上映後の舞台あいさつに戻しましょう。『劇場版 SAO』オリジナルの新キャラクターを演じるこの3名は、いずれもミュージカルなどの舞台で大活躍されている、非常に豪華な顔ぶれとなっています。
それだけにキリト役の松岡さんは、いつにも増して緊張している様子。MCの吉田尚記アナから、そのことをネタにされていた他、会場のお客さんからも松岡さんに対して声援が飛んでいました。
このように、ミュージカルで実績のあるキャストが集まった点について聞かれた伊藤監督は、「ミュージカルを演じている方々なら、アニメと親和性があるのでは」と以前から思っていたと回答。
まず最初に、歌う場面のあるユナ役に神田さんが決まったことから、「今回はミュージカルでいこう」と、井上さんや鹿賀さんにもオファーしたそうです。
神田さんは歌や演技の実力はもちろんですが、アニメやゲームの大ファンとしても知られています。それだけに本作の出演に関しては、マネージャーさんから「劇場版の『ソードアート・オ……』」と聞いた瞬間に、役の詳細も聞かずに「やります!」と即答したとのこと。
「(『SAO』の世界に)キャラクターとして存在できるだけでも嬉しいのですが、劇中で何曲も歌わせていただいて、梶浦由記さんと音楽でコラボレーションさせていただいたことも、すごく嬉しかったです」と、自身もアニメが大好きだという神田さんらしいコメントを笑顔とともに口にしていました。
一方で、“ミュージカル界のプリンス”とも呼ばれる井上さんは、オファーを聞いて「なぜ僕なんだろう? ドッキリかな」と思ったそうです。先ほどの伊藤監督のコメントを聞いて、自分が選ばれた理由がようやくわかったと語った一方で、「でも僕は劇中で鼻歌しか歌ってませんよ」とネタにして、会場を沸かせていました。
井上さんが最初に台本を読んだ時は、ARもVRも意味がよくわからなくてとまどったとのこと。でも、いったん作品の中に入り込んでしまえば、そこで描かれているのは“非常に人間くささのあるドラマ”だったので、『SAO』の人気が高いのも納得できたそうです。
舞台はもちろん、映画やテレビでも数々の名演を見せているベテランの鹿賀丈史さんですが、アニメのアフレコは本作で2作目なのだとか。
重村教授のセリフには、専門用語が多くて難しかったそうですが、「出来上がった作品を見たら素晴らしい世界観で、おもしろい作品に出たという喜びがありました」と語っていました。
これまで『SAO』を引っ張ってきた主演コンビのお2人は、映画オリジナルの新キャラクターを演じた3名を迎える形となったわけですが、アフレコ現場はどのような雰囲気だったのでしょうか? 多くのファンが気になるであろう部分を話していくことに。
キリト役の松岡さんは、神田さんとは別の作品で共演したことがあり、その時から「うまい方だな」と思っていたとのこと。
また井上さんに対しては、「本当にアフレコが初めてなんですか? と思うぐらい、堂々と演技されていた」と語っていました。キリトとエイジの掛け合いを演じていても、収録を続けるうちに、どんどんとやりやすくなっていったそうです。
一方で、鹿賀さんとの掛け合いについては、どれだけ自分の思いをキリトとして伝えても、「これは勝てない」と思ったとのこと。それを聞いた鹿賀さんは、「そんなことはないでしょう」と笑いながら返していました。
戸松さんは、最初に新キャストが神田さん、井上さん、鹿賀さんだと知った時から、アフレコの日をすごく楽しみにしていたそうです。実際に収録を行ったり、完成した『劇場版 SAO』を見たりして、「お三方とも本当に素敵なお声だなぁ」と感じたと語っていました。
また、この映画はカット数が非常に多く、カットやシーンが切り替わる中で、限られた秒数の中に声を入れていかなければいけないスピード感が、ふだん声優として活躍されている戸松さんでも「難しいな」と思うところがあったのだとか。
そうした状況で神田さんたちがキャラクターや空気感をしっかりと表現されている様子を説明して、「勉強させていただくことが本当にたくさんある現場でした」と語っていました。
ここでトークの時間も終了が近づき、各登壇者から観客の皆さんへ向けたメッセージが送られました。
松岡さんは「TVの1期からさまざまな過程を経て、この劇場版まで来させていただきましたが、本当に『SAO』の集大成となっています。何回も何回も見て、キリトやエイジや重村教授といった、さまざまな視点で物語を捉えてもらえると、新たな発見があるはずです」と語っていました。
これを受けて戸松さんも、「今回は、どの登場人物の視点から見るかによって、物語の捉え方も変わってきます。一度目はキリト・アスナの視点で、二度目は劇場版の新キャラの視点で見ると、こういう捉え方があるのかと、気付くことがあると思いますので、ぜひ何度も劇場に足を運んでください」と、コメントしていました。
続いて神田さんは、「ARやVRのゲームが現実にも出てきていますけど、こういう未来が来るんじゃないかと切に願っています」と、ゲームファンらしい感想を語った上で、「自分がプレイしたらどうなるんだろうな、そしてARアイドルとして存在したらどうなるんだろうな、という思いで楽しく歌わせていただきました」と語っていました。
井上さんは「たくさんいる『SAO』のファンの方に少しでも喜んでいただけたらいいなと祈っておりますし、これからこの作品を知る皆さんにも、今の時代に必要な物語だと思います」とアピール。
そして鹿賀さんは「今日は皆さんのすごい熱気を感じました。ファンの方がもっともっといらっしゃると思うので、ぜひ宣伝をなさってください」と、1人でも多くの『SAO』ファンに届けてほしいと強調していました。
最後に伊藤監督は、「カット数が非常に多いという話がありましたが、劇場の大スクリーンで観られるアクションシーンであったり、ユナの歌をはじめとする音響面でも、映画館の大スクリーンで見なければ! と思ってもらえるものを作りました」と強調。「DVDまで待とうという人もぜひ劇場に足を運んでいただいて、そのすごさを体感していただきたいと思います」と、映画館ならではの魅力をアピールしていました。
さらに「最後のシーンには、画面の端っこに1期の誰かがいるはずなので、何度も観てそれを探してみてください」という、気になるコメントも。ぜひ皆さんも映画館へ足を運んで、確認してみてください!
伊藤かな恵さんたちも駆け付けた11:35の回上映前舞台あいさつをレポ
続いて、新宿バルト9の11:35の回上映前の舞台あいさつの模様をお届けします。
▲左から松岡禎丞さん、戸松遥さん、伊藤かな恵さん、竹達彩奈さん、日高里菜さん、高垣彩陽さん、沢城みゆきさん。 |
こちらには1回目の舞台あいさつから松岡さん、戸松さんが引き続き参加。加えて、伊藤かな恵さん(ユイ役)、竹達彩奈さん(リーファ/桐ヶ谷直葉 役)、日高里菜さん(シリカ/綾野珪子 役)、高垣彩陽さん(リズベット/篠崎里香 役)、沢城みゆきさん(シノン/朝田詩乃 役)といった『SAO』のヒロインを演じた声優陣が新たに登壇しました。
冒頭のあいさつでは松岡さんが劇中のセリフを言ったのですが、どうやらこれがアドリブだったらしく、女性陣から戸惑いの声があがります。急きょ女性陣だけでどのセリフを言うか打ち合わせが始まってしまい、観客席からは大きな笑いが起きていました。
▲松岡さんのアドリブを受け戸松さんと伊藤さん、竹達さんと日高さんが舞台あいさつの流れなどを確認する様子です。この後、高垣さんと沢城さんも加わり円陣を組み、打ち合わせを始めてしまいます。 |
見事、ネタばれにならないセリフを選びつつあいさつをしていく女性陣ですが、その中でも高垣さんの「フン! フン! フン!」というセリフでまたまた笑いが起きていました。これは『劇場版 SAO』のアフレコ時に高垣さんがアドリブで入れたセリフで、このセリフが採用されていることを知らなかった高垣さんは、試写会でこのセリフを聞いて笑ってしまったそうです。
アフレコの様子では、松岡さんが力を入れ過ぎて疲労困ぱいになってしまっていることが話題に上がりました。竹達さんはその様子を身振りで表わしながら「戦い終わったボクサーのようになっていることが多いですね」と説明してくれました。
今回のアフレコには神田沙也加さんや井上芳雄さん、そして鹿賀丈史さんたちが参加していたのですが、舞台が好きな高垣さんにはたまらなくうれしい出来事だったようです。最初の舞台あいさつに参加できなかったことを悔しがっていましたが、楽屋で井上さんたちとすれ違ってあいさつしたことを、それはそれはうれしそうな笑顔で話していました。
劇中のシーンで気になるところについては、日高さんが、街中でシリカが歌い出すシーンをチョイス。こちらはPS Videoで独占配信されている冒頭12分の映像などで確認できますが、竹達さんはこのシーンが大のお気に入りで、巻き戻ししながら何度も見てしまったそうです。
劇場版全編を通しての印象については、沢城さんが「アスナにはかなわないなぁ」と感じたことを話してくれました。キリトとの会話でアスナがよく口にする「うん」の言い方がなんとも絶妙で、聞くたびにアスナにはかなわないと感じていたそうです。これには竹達さんも似たような感想を抱いているようでした。
キリトとアスナの“娘”であるユイを演じた伊藤さんは、沢城さんたちがそう感じたことについてはむしろ誇らしいのか「ママは最強です」とコメント。さらに「パパはがんばってください!」と続けて、会場を笑わせていました。
この「パパはがんばってください!」について松岡さんは「本編を見れば伊藤さんがどういう意図で言ったのかわかります」と解説していました。ただし松岡さんは「(キリトは)やる時はやってくれる男なので、そこは期待していてください!」と力強くコメント。会場からは期待する声と拍手が上がっていました。
続いては、『劇場版 SAO』に出てくるゲーム《オーディナル・スケール》がAR(拡張現実)ゲームであることにちなんで、声優陣がAR派かVR(仮想現実)派かを聞いていくことに。松岡さんは、見慣れた道でも新鮮な気分が味わえるのではとの理由でAR派。
戸松さんは空を飛んでみたいという夢があるのでVR派。伊藤さんは「キリトやアスナのいる世界にユイが一緒にいられるから」との理由でAR派でした。
竹達さんはどちらも選びたいと悩んだ末にVR派を選択。ARだと、運動不足なこともあってすぐに負けてしまうからと、ゲームプレイヤー視点で考えてのチョイスでした。またARだと、現実世界にある高価なものを壊してしまったり、予期しない事故を起こしてしまうかも……という心配もあるそうです。
続く日高さんもVR派。VRを実際に体験した際に“世界観に入りこむ”ことに感動したそうで、いち早く《SAO》が実現する日が来てほしいと話していました。高垣さんもVR派。時間さえ合えば外国にいる人とも仮想空間で会うことができる点に魅力を感じているそうです。
沢城さんは元々AR派だったそうですが、「『劇場版 SAO』を見てからは断然VRがいい」と話してくれました。「映画をラストまで見ればそう感じると思います!」と力強く言うと、壇上の声優陣も納得したようにうなずいていました。
ここで舞台あいさつは終了の時間に。代表してコメントした松岡さんは「これまでにも言いましたし、先ほどのあいさつでも言いましたが『SAO』の集大成と言っていい映画です。最高の出来になっています!」と、この日もっとも自信に満ちた声で舞台あいさつの最後を飾りました。
また、舞台から降りる際に「エンドロールが流れても、席を立たないで最後まで見てください!」と、これから見る人にアドバイスを送っていました。これから見る人は、松岡さんのアドバイスや伊藤監督の言葉を忘れずに、じっくりと何度でも『劇場版 SAO』を楽しんでくださいね。
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電撃限定版だけの声優陣座談会映像をチラ見せ!
もちろん、通常版に付属する初回封入特典“プレイアブルキャラクター「サチALOver.」が使用できるダウンロードコンテンツ”と“プレイアブルキャラクター「ユナ」が使用できるダウンロードコンテンツ”、“ゲーム内で使用できる『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』の衣装”も付属します。
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(C)2016 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/SAO MOVIE Project
(C)2014 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/SAOII Project
(C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
(C)2015 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/AWIB Project
(C)2016 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/SAO MOVIE Project
(C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
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