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2017年2月19日(日)

【電撃PS】プラチナゲームズのアクションゲームにおけるアニメーションの極意とは!? “緊張と解放”が重要

文:電撃PlayStation

 多くのクリエイターたちが集い、ゲーム開発について学ぶことを目的とした大規模勉強会“GAME CREATORS CONFERENCE’17”が、2月18日(土)に大阪府立国際会議場にて開催。

 本イベントでは“プラチナ流アニメーションの極意”と題した講演が行われ、『ベヨネッタ』などの人気タイトルを生み出した制作現場の様子を、プラチナゲームズ株式会社で開発本部技術戦略Gを務める山口孝明氏が語ってくれた。

アクションゲームに必要な緊張と解放

 山口氏はまず、アクションゲームを作るには制作環境が重要と語り始めた。普段は同じチームでアクションゲームを制作している山口氏だが、少し前に他社とシミュレーションゲームを手がけた際に、自社との環境の違いに驚いたとのこと。そこから、ゲームはジャンルによって制作する環境を作ることが大事だという考えに至ったようだ。

『GAME CREATORS CONFERENCE’17』
▲アクションゲーム制作に必要な制作陣たち。今回は、その中で山口氏がとくにユニークだと考えるアニメーターとアプリケーションプログラマーに関して語られた。

 今回題材になったのが山口氏も制作に深くかかわっていた『ベヨネッタ2』。アクションゲームの重要なポイントを“緊張と解放”と表現。敵が攻撃してきた際にプレイヤーが緊張し、攻撃を回避することで緊張から解放されるというサイクルを繰り返していくのがアクションゲームの大事な点だと説明した。

 さらに『ベヨネッタ2』の場合、敵の攻撃をギリギリで回避すると一定時間スロー状態になるため、アニメーションの表現もより重要になるとのこと。

『GAME CREATORS CONFERENCE’17』
▲ゲーム制作の作業イメージ。
『GAME CREATORS CONFERENCE’17』
『GAME CREATORS CONFERENCE’17』
▲プラチナゲームズではアニメーターとアプリケーションプログラマーが密に連携をとることで、スムーズな作業環境を作っている。

 例として挙げられたのが“ファンタズマラネア”と呼ばれる蜘蛛のようなモンスター。コンセプトは中ボス、基本1対1、重量級、遠距離攻撃の4点。コンセプトに関しては、制作する側も自分の好きなタイプのアクションばかりを組み込みがちになるため、自分を律するためにもコンセプトをキチンと定めることは必要だという。

『GAME CREATORS CONFERENCE’17』
『GAME CREATORS CONFERENCE’17』
▲作業をスムーズに進めるためまずは仮モデルを制作。そこからアニメーションも平行して進めていく。
『GAME CREATORS CONFERENCE’17』
▲アニメーション制作に必要なのが生物の動きを知るための資料。動画だけではなく、動きを理論的に知るための資料は欠かせない。

爽快感が生まれる要因とは

 続けて、アクションゲームにおけるアニメーションには“待機”“攻撃”“ダメージ”の3ステップがあると解説。アクションは待機→動作→待機といった流れで行われる。アニメーションの土台として待機は立ち姿でもあるので、キャラクターのイメージを決定する要素としても重要とのこと。

『GAME CREATORS CONFERENCE’17』

 “待機”の姿はニュートラルであることと強調する山口氏。ここでは敵キャラクターが腕を上げている状態と下げている状態を例に解説。ここから攻撃を繰り出す場合、腕を上げている状態からだと振り下ろすという1動作だけで終わってしまう。

 一方の腕を下げた状態では、腕を上げる→振り下ろすという2つの動作が入るためアニメーションに幅を持たせることができると説明した。

『GAME CREATORS CONFERENCE’17』
『GAME CREATORS CONFERENCE’17』

 敵の“攻撃”はプレイヤーの操作次第で絶対に避けられるものということを大前提に、プレイヤーが納得できるものにする必要があり、視認性や避けやすさもポイントになってくると説明。

 実際にプレイしてみると腕を上げた状態が“待機”の場合、モーション数が少なく回避しにくい。また、攻撃のリズムやカメラワークなども重要で、緊張感を持たせつつもストレスを与えないことがアクションゲームではとくに大事だという。

『GAME CREATORS CONFERENCE’17』
『GAME CREATORS CONFERENCE’17』

 そして緊張から解放されて爽快感を得られるのが“ダメージ”。ここではプレイヤーをいかに気持ちよくさせるかが重要で、HIT感や触感にこだわってダメージのモーションを作っているとのこと。『ベヨネッタ2』の場合は、威力の高い攻撃で敵がのけぞるなど、攻撃の方向や強さによって細かく調整されている。

『GAME CREATORS CONFERENCE’17』
『GAME CREATORS CONFERENCE’17』
『GAME CREATORS CONFERENCE’17』
▲制作側がとくに重要視しているのがザコ敵。理由は戦闘回数が一番多いからで、飽きないようにさまざまなダメージのモーションを用意しているようだ。

 一連の工程を終えてブラッシュアップを行うことでひとまず完成。その際、プレイヤーと敵の双方を無敵状態にして、2時間程度戦っても飽きないレベルの楽しさがあれば合格点がもらえるとのこと。

『GAME CREATORS CONFERENCE’17』
『GAME CREATORS CONFERENCE’17』
『GAME CREATORS CONFERENCE’17』
『GAME CREATORS CONFERENCE’17』

 アクションゲームは細かいアニメーションをつむいでいくことが重要と語り、それを実現する環境もまた大切と話した山口氏。ゲーム制作に合った環境と、そこでクリエイターたちがどれだけこだわれるかが良いアクションゲームを生み出すポイントだと述べてセッションを締めくくった。

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