2017年2月27日(月)
シリコンスタジオの次世代型ゲームエンジン“Xenko”が4月より配信開始
シリコンスタジオは、C#で開発できるオープンソースの次世代型ゲームエンジン“Xenko”を4月に正式配信開始します。
Xenkoとは
“Xenko”は、C#で開発できる次世代型クロスプラットフォームゲームエンジンであり、開発チームの“すべてのゲーム開発者に、より早く・より自由にゲームを作れる環境を提供したい”という想いを軸に、インディーデベロッパーから大手ゲーム開発会社に至るまでさまざまなニーズに対応できるよう設計されています。
また、最新型のPBR(Physically Based Rendering:物理ベースレンダリング)技術を始め、デザイン・オブジェクトの保持・再利用・レビューを効率的に行うためのシーンエディター、ビルトイン・プレハブシステム、シーンストリーミングシステムなどの機能も備わっています。
さらに、プラットフォーム間でシェーダーを共通化できる最新のシェーダーシステムが採用されており、コードはエンジンの深部まで調査できるよう“オープンソース”として公開されています。
先進的なプレハブで編集作業を軽減
“Xenko”の先進的なプレハブシステムは、ゲームのオブジェクトを個別に編集することができます。変更を加えた際はオブジェクトを含むシーンやレベルは自動かつリアルタイムに更新されます。
加えて、テンプレートオブジェクト(プレハブ)はシーンエディターに取り込まれた後は自由に調整・変更することができます。後から元のテンプレートオブジェクトに追加修正を加えた場合でも、その変更は自動的に反映され、シーンエディター内の変更を加えたオブジェクトにマージされます。
さらに、複数のテンプレート(プレハブ)を組み合わせて全く新しいテンプレート(プレハブのネスト化)を作ることができます。元のテンプレートに加えたすべての変更は、自動的に反映されるようになっています。
▲工程1:シーンに電灯オブジェクトを入れます。 |
▲工程2:電灯にライトを追加すると自動的にシーンにもライトが追加されます。 |
▲工程3:シーンの右電灯のライト半径を広げます。 |
▲工程4:元の電灯オブジェクトのライト電力を下げます。自動的にシーンの電灯が更新され、ライト半径は保持されます。 |
詳細な設定なしでライトプロッブによる自然なライティングが実現可能
ライトプロッブとは、周りのオブジェクトから自動的に間接ライトの影響を計算するグロバールイルミネーション技術です。例えば光源が白くても、シーンの中に赤いオブジェクトがあればそのオブジェクトが周りに赤色の影響を与えます。
“Xenko”のライトプロッブ技術は、Pixelごとに間接ライトの影響を計算するので、大きい静的なオブジェクトにも動的なオブジェクトにも柔軟に対応することが可能です。
シーンごとに手動で光源を設定する必要がほとんどないため、簡単かつ効率的に自然なシーンを作ることができます。
▲ライトプロッブなし:光源から直接ライティングのみ。 |
▲ライトプロッブあり:下の溶岩などから間接ライティング。 |
“Xenko”のライセンスプランおよび今後の追加予定機能
ライセンスプランは、公式サイトにて近日中に公開予定です。公式サイトで希望の有料・無料プランを選択することで利用できます。また、今後の追加予定機能が公開されました。
今後の追加予定機能 |
1:VRに極上なパフォーマンスを与えるNVIDIA VRWorks技術対応。 |
2:背景にリアリスティックライティングを与えるライトマッピング技術対応。 |
3:アニメーション・エフェクト・イベントなどをスケジューリングできるカットシーンエディターの追加 など。 |
※Infinite, 3D Head Scan by Lee Perry-Smith, distributed by Morgan McGuire and Guedis Cardenas
※Xenkoは、シリコンスタジオの登録商標です。
※その他記載されている名称は各社の商標または登録商標です。
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