2017年5月22日(月)
緻密に描き込まれたドット絵と、ひと筋縄ではいかない手ごたえのあるアクション性で人気を博している探索型2Dアクション『Momodora』シリーズ。日本でも、PS4版の『Momodora -月下のレクイエム-』がPLAYISMからリリースされており、インディーゲームファン以外にも広く知られるようになっている。
その最新作となる『Momodora V』が、5月20日と21日の2日間開催された“A 5th Of BitSummit”にて出展されていた。本作は、それまでの2Dアクションとは異なり、3Dアクションに変化。展示されていた試遊版も3Dアクションになり、これまでとは違う操作感を体感できるようになっていた。
今回は、シリーズを手掛けているデベロッパー・Bombserviceのスタッフに、本作の開発経緯や現状の進捗などについてうかがった。これまでのイメージとは大きく変わった『Momodora V』。初公開となるインタビューから、その狙いをお伝えしていこう。
──『Momodora』シリーズは、これまで緻密なドット絵の2Dアクションとして有名になっていましたが、今回『Momodora V』で3Dアクションに変化した理由をおしえてください。
Bombservice:自分は、2Dのゲームも3Dのゲームも両方とも好きなのですが、これまでは2Dのゲームを手掛けてきたので、新しいことにチャレンジしてみようと思って3D向けのゲームを作りました。
──『Momodora V』は、これまでとは異なり、Dangen Entertainmentという新規パブリッシャーからタイトルが発表されました。このDangen Entertainmentと組むことになった経緯を教えてください。
Bombservice:簡潔に言えば、私たちに向けて最初に呼びかけてきたのがDangen Entertainmentだったからです。Dangen EntertainmentにはPLAYISMに勤められていたダンさんという方がおられるのですが、彼がDangen Entertainmentに入ったというのも理由です。
──今回、Dangen Entertainmentが出展していた作品は、どれも日本語化されていましたが『Momodora V』も最初から日本語化を想定されているのでしょうか?
Bombservice:とにかく、まずはゲームを完成させて、そこからローカライズを行っていくと思います。ローカライズするときは、英語と日本語をセットとして考えて同時にリリースするつもりです。
──ローカライズと言えば、これまでの『Momodora』シリーズは4作目にあたる『Momodora -月下のレクイエム-』以外、日本語のローカライズはありませんでした。初代『Momodora』から『Momodora III』までを日本語にローカライズして出すことも考えられているのでしょうか?
Bombservice:それは、考えていないですね。『Momodora』シリーズを作り始めたばかりのころは、ローカライズするお金もなく、日本で人気になるということもまったく想定していなかったんですよ。
──『MomodoraIII』までのローカライズを考えておられないということは、最新作の『Momodora V』はそれまでの物語を知らなくても大丈夫ということですか?
Bombservice:今回展示した『Momodora V』は、あくまでもプロトタイプです。これから、まったく違う主人公やストーリー、設定に変わる予定ですので、その点に関しては問題ありません。
──Bitsummitで展示されていたバージョンの主人公は『Momodora -月下のレクイエム-』のカホなのでしょうか? それとも『Momomodora III』までのモモやドラなのでしょうか?
Bombservice:Bitsummitに持ってきたバージョンは、あくまでもプロトタイプです。最終的に『Momodora』になるのかどうかもわかりませんが、今回操作できるキャラクター自体はモモになっています。
──出展されたゲームはプロトタイプとのことですが、最終的にどれくらいのボリュームを想定されているのでしょうか?
Bombservice:答えにくい質問ですが、最終的に7つのエリアを用意したいと考えています。ただ、それがどれくらいの広さやボリュームになるのかは、まだわかりません。
──なるほど。あくまでも3Dゲームとしてのプロトタイプとして展示された形なのですね。
Bombservice:はい、その通りです。
──まだ作り始めたばかりだとは思いますが、目標としては、いつごろの完成を目指していますか?
Bombservice:難しいですが、できれば2、3年後には完成させたいと思っています。それが、今の段階での想定ですね。
──『Momodora』シリーズは日本でもファンの多い作品ですが、最後に日本のファンに向けてひと言メッセージをお願いします。
Bombservice:まずは、感謝の気持ちを伝えたいです。私は日本の文化と日本のゲームが大好きで、一番好きなゲームも日本のゲームです。私のゲームを好きになってくださって、本当にありがとうございます。ファンの方たちは、私がこれまで2Dのゲームを作ってきたので、2Dに馴染みがあると思います。最新作は3Dのゲームなのですが、それでも好きになっていただけるとうれしいです。
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