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2017年8月5日(土)

『ID-0』興津和幸さん&津田美波さんが駆けつけたトークショーをレポ。子安武人さんのセリフの秘密が明らかに?

文:伊藤誠之介

 8月29日にBlu-ray BOX&DVD BOXが発売されるアニメ『ID-0(アイディー・ゼロ)』。7月30日にワンダーフェスティバル 2017[夏]の会場で行われたトークショーの模様をお届けします。

『ID-0(アイディー・ゼロ)』
▲8月29日に発売されるBlu-ray BOX&DVD BOXのイラストは、メカニックキャラクーデザイン・海老川兼武氏描き下ろしです。

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商品名:『ID-0』Blu-ray BOX〈特装限定版〉
メーカー:バンダイビジュアル
販売価格:36,000円+税
発売日:2017年8月29日

 『ID-0』は、かつて『無限のリヴァイアス』や『スクライド』を生み出した谷口悟朗監督&脚本・黒田洋介氏が再びタッグを組んで贈るフル3DCGによる完全オリジナルアニメ作品です。他にも海老川兼武氏(メカニックキャラクターデザイン)や村田蓮爾氏(アニメーションキャラクター原案)といった気鋭のスタッフが制作にかかわっている点でも注目のSF作品となっています。

放送終了後なので、ようやく作品について詳しくお話しできます!

 “WONDERFUL HOBBY LIFE YOR YOU!!”ブース内に用意された特設ステージには、イド役の興津和幸さん、ミクリ・マヤ役の津田美波さん、チーフプロデューサーの平澤直さんが登壇。司会進行はアニメイベントなどでおなじみの鷲崎健さんが務めました。

 この日の津田さんは「夏だから」ということで、愛らしい浴衣姿での登場となりました。津田さんによると、マヤカラーの黄色にイドカラーの青い金魚という柄の着物を選んだのだとか。

 興津さんと津田さんがこのステージに立つのは、2月に行われた“ワンフェス2017[冬]”に続いて2度目です。前回は『ID-0』の放送開始前ということで、謎の多いイドのキャラクターについては何も話すことができず、興津さんと鷲崎さんがステージ上で踊るしかできなかったとのこと。

 それに対して今回は、すでに全話のTV放送が終了しているため、ようやく作品について詳しく語れると、興津さんと鷲崎さんは安堵した様子でよろこんでいました。

 まず放送後の反響について聞かれた平澤プロデューサーは、「1話1話が早く感じる」という声が多かったと回答。各話のストーリーがテンポよく進んでいって、もうエンディングかと思ったらCパートで次回への引きがあるので、次の放送が待ちきれないとよく言われたそうです。

 また、制作面を振り返った平澤さんは、CGアニメーションのスタッフが大きなチャレンジをしていたと語っていました。イドをはじめとするメインキャラクターの多くがIマシンで表情がないため、ボディランゲージで感情を表現することが多かったため。言われてみれば、確かにそうですね。

 そのためCGアニメーションのスタッフは「自分が特撮のスーツアクターになったような気持ちで、キャラクターを動かしていました」と、平澤さんは説明していました。

 続いてはキャラクターについて。興津さんは、イドの過去について事前に何も教えてもらえなかったという、ファンにはおなじみとなったエピソードを紹介して「“俺は誰だ?”とずっと思いながら演じていました」と語っていました。

 そしてイドの過去が明らかになると、「人類の9割以上を滅ぼすことを考えていたと知って、自分でもビックリした」と話してくれました。「これがわかったら、視聴者のみんなに叩かれるんじゃないか」と思って、ドキドキしていたのだとか。

 「あれはイドじゃなくてケインですから」とフォローした津田さん。そんな津田さんはマヤについて、「ふだんの自分と近い感じで演じさせてもらいました」と語っていました。

 それを聞いた鷲崎さんから、「ふだんの津田さんもマヤみたいにトラブルに巻き込まれているんですか?」とツッコミが入ると、津田さんは「そういうのも意外と嫌いじゃないです(笑)」と、意外な答えを返していました。

制作スタッフが選んだ『ID-0』イチオシのシーンをみんなで解説!

 ここで、『ID-0』の制作スタッフが選んだ作品の中でイチオシのシーンが2つ紹介されました。まず1つ目は、第7話でイドとマヤ、そしてアリスが移動天体ラジーブの内部に閉じ込められてしまい、マヤの酸素が切れそうになってしまう場面です。

『ID-0』

 平澤さんによると「SFだと必ずやらなきゃいけないお約束のエピソード」とのことですが、鷲崎さんは「死にそうになったマヤが、ぼっちエピソードを急に語り出すのがおもしろかった」と振り返っていました。

 それに対して津田さんは「いいシーンなんだからやめてください(笑)」と返しつつ、「そんな過去を持つマヤだからこそ、アリスやイドに助けてもらって、マヤとしては自分の居場所が見つかったような気がする大事な場面なんです」と語っていました。

 イチオシの場面2つ目は、第10話でイドとアダムスが繰り広げた、激しい戦闘シーンです。これはTVを見ていたファンのみなさんも納得の見せ場でしょう。興津さんやアダムス役の子安さんも、このシーンの収録をずっと楽しみにしていたのだそうです。

『ID-0』

 興津さんによると、以前の回でイドがクナイを投げる際に「ハッ!」といったかけ声の演技をしたところ、スタッフから「そういうのはいいです」と言われたのだとか。それだけに派手に戦うことのできるこの回が待ち遠しかったようです。

 またこの回では、アダムスの「腹立たしいほどに大正解!」をはじめ、印象的な名セリフがいくつも登場しましたが、興津さんは「あれは全部台本通りで、アドリブじゃないんですよ」と強調していました。

 ここで鷲崎さんから、イチオシのシーンには選ばれなかったものの、特に印象に残った場面として挙げられたのが、最終回でエスカベイト社の面々が移動天体ラジーブの内部に突入する際に、佐咲紗花さんの歌う『ソーラン節』が流れたところです。

 プロデューサーの平澤さんは、「『ID-0』の主人公たちはみんな労働者なので、世界を救う際もあくまで労働者というスタンスでいきたかった」と、この曲の意味を解説してくれました。

 谷口監督から「ソーラン節を使いたい」と最初に提案された時は、スタッフもざわついたらしいですが、実際に映像と曲を合わせてみると非常によかったとのこと。鷲崎さんは「『ID-0』の影響で、来クールはいろんなアニメで民謡が流れるかも(笑)」と語っていました。

Blu-ray BOXの魅力を30秒でアピールする告知対決の勝者は?

 次のコーナーでは、“『ID-0』Blu-ray BOXの魅力を掘削対決”と題して、興津さんと津田さんがBlu-ray BOXの告知で対決することになりました。30秒間でBlu-ray BOXの魅力を紹介するのですが、その際は作品中のセリフを必ず1つ入れなければいけないルールです。

 まず先攻は津田さんから。「はいこちら!」と通販番組風の語り口で、パッケージや同梱ブックレットのイラストを紹介していたところ、名セリフを言うヒマもなく30秒があっという間に終了。津田さんによると、最後に「8月29日発売、おめでとう人類!」と思っていたのだとか。

 対して後攻の興津さんは、Blu-ray BOX限定特典として、小澤亜李さん演じるファルザの日本語吹き替えボイスが収録されていることを紹介。興津さんは小澤さん本人から、この音声を3時間かけてじっくり収録されたという話を聞いたのだとか。

 とはいえ興津さんも、名セリフを言う前に30秒が終了。最後は時間外ながら「おめでとう人類!」と、津田さんが言おうとしたセリフを叫んでいました。

 この対決の勝者は会場の拍手で決めることになっていたのですが、拍手の大きさはどちらも同じぐらい。そのため厳正なる審査(?)の結果、勝者は津田さんに決定!

 敗者となった興津さんは、配信のカメラに向かってイドの名セリフを言うことに。「ここにいても同じことだ。なら俺は、自分の意志で行く道を決める!」とクールに演じた直後、「おめでとう人類!」と先ほどのセリフをたたみかけて、会場の爆笑を誘っていました。

イドと仲間たちを操作して遊べる、横スクロールシューティングゲームをサプライズ発表!

 ステージもラストに近づいたところで、平澤さんから『ID-0』新作グッズのサプライズ発表が行われました。

 アニメの制作を担当したサンジゲンが、なんと自らの手で『ID-0』のシューティングゲーム『スペースエスカベイターズ』を作ってしまったのだとか!

 本作は、イド機を操作して、エスカベイト社に立ちはだかる連盟軍やライバル会社のIマシンを撃退し、宇宙を漂う障害物を破壊しながら進んでいく、ちょっと懐かしいテイストの2D横スクロールシューティングゲームとなっています。

 プレイヤーが操作するのはイド機ですが、マヤ機やリック機をはじめとするエスカベイト社の仲間たちを、オプションとして同行させることも可能のようです。全5ステージで、最終ステージではあのキャラがイドを待ち受けているかも……!?

 機種はPC/Mac両対応で、USBメモリを差し込んで起動する形になっているみたいです。このゲームは、8月11~13日に開催されるコミックマーケット92のグッドスマイルカンパニーブースで先行発売される予定です。

 サプライズ発表も終わり、最後はゲストのみなさんによるあいさつとなりました。「Blu-ray BOXではシリアスなストーリーを一気に楽しめますので、イドたちの戦いをもう一回見直してもらえればと思います。そして、Blu-ray BOXを一生大切にしてください」と興津さん。

「Blu-ray BOXのコメンタリーを聞いてもらえればわかると思いますが、この中には私たちキャストやスタッフさんの気持ちやこだわり、がたくさん詰まっています。ぜひBlu-rayBOXもよろしくお願いします」と津田さん。

 そしてラストは平澤さんが「放送が終わっても多くの方に応援していただける作品になったのを、非常に嬉しく思います。これからもBlu-rayBOXやゲームなど、いろいろな展開をしていきますので、末永くお付き合いをしていただければと思います」と語って、ステージを締めくくりました。

 ゲストによるトークあり、ゲームの新発表ありと、30分があっという間に感じられる楽しいステージでした。平澤プロデューサーが語ったとおり、Blu-ray BOX&DVD BOXの発売をはじめ、今後も『ID-0』のさらなる展開に、おおいに期待したいと思います!

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TVアニメ『ID-0』
【配信情報】
 Netflixで全エピソードを配信中。

【スタッフ】(※敬称略)
 監督:谷口悟朗
 シリーズ構成・脚本:黒田洋介
 メカニックキャラクターデザイン:海老川兼武
 アニメーションキャラクター原案:村田蓮爾
 アニメーションキャラクターデザイン:加藤裕美
 メカニックデザイン:片貝文洋、高倉武史、柳瀬敬之
 プロップデザイン:岩永悦宜
 3DCGスーパーバイザー:今義和
 モデリングディレクター:平井和希、武内泰久
 リギングディレクター:四本大介
 アニメーションディレクター:志賀健太郎、西野弘泰、三村厚史、中村基樹
 美術監督:金子雄司
 美術設定:平澤晃弘、岩熊茜
 リサーチャー:白土晴一
 色彩設計:柴田亜紀子、北川順子
 撮影監督:奥村大輔
 編集:長谷川舞
 音響監督:明田川仁
 音楽:服部隆之
 音楽制作:ランティス
 アニメーション制作:サンジゲン
 プロデュース:ワールドコスプレサミット

【出演声優】(※敬称略)
 イド:興津和幸
 ミクリ・マヤ:津田美波
 リック・エイヤー:松風雅也
 カーラ・ミラ=フォーデン:大原さやか
 グレイマン:小山力也
 クレア・ホウジョウ:金元寿子
 ファルザ:小澤亜李
 アマンザ・ボルチコワ:皆川純子
 アリス:上田麗奈
 仮面の男:子安武人

【主題歌情報】(※敬称略)
■OP主題歌:『ID-0』/佐咲紗花
 作詞:佐咲紗花
 作曲編曲:AstroNoteS
■ED主題歌:『Stellar Compass』/影山ヒロノブ
 作詞:影山ヒロノブ・Serena Lee
 作曲:影山ヒロノブ・服部隆之
 編曲:服部隆之
■特報楽曲『ソーラン節』(歌:佐咲紗花)
■PV楽曲『We are EXCAVATORS!!』/マヤ(CV:津田美波)・クレア(CV:金元寿子)
 作詞:佐咲紗花
 作曲・編曲:AstroNoteS

(C)ID-0 Project

データ

▼『ID-0』Blu-ray BOX
■発売元:バンダイビジュアル
■品番:BCXA-1250
■発売日:2017年8月29日
■価格:36,000円+税
 
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▼『ID-0』DVD BOX
■発売元:バンダイビジュアル
■品番:BCBA-4841
■発売日:2017年8月29日
■価格:18,000円+税
 
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Amazon.co.jp

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