阿部敦さん、高橋直純さんらメインキャストが7年越しに勢ぞろいした『夏空のモノローグ』イベント
8月20日、ファン待望の初単独イベントとなる“夏空のモノローグ 科学部大感謝祭”が、たましんRISURUホールにて行われました。2010年7月29日にPS2ソフトとして発売されてから7年の時を経て、初めてメインキャストがそろうイベントということもあり、会場には多くのファンが駆けつけていました。そんな作品にとっても、ファンにとっても記念すべきイベントの昼公演をレポートしていきます。
会場に入ると、ステージ上にはひときわめだつ宇宙服とツリーを模したオブジェが! ロッカーやホワイトボードなど、土岐島高校科学部を忠実に再現したセットに、会場のみなさんから喜びの声があちこちで上がっていました。
祝! 科学部大感謝祭!! 笑顔いっぱいのオープニングトーク
『夏空のモノローグ』のOPムービーが流れたあと、満を持してキャスト陣が登場。この日登壇したのは、阿部敦さん(木野瀬一輝役)、高橋直純さん(加賀陽役)、高橋伸也さん(沢野井宗介役)、代永翼さん(篠原涼太役)、井上和彦さん(浅浪浩役)、岡本信彦さん(綿森楓役)、水口まつりさん(浅浪翔役)の7名。
阿部さんのMCで進められるオープニングトークでは、イベント開始早々からキャスト全員で高橋伸也さんをロッカーに閉じ込めたり、「宇宙服には直純さんが入らないと!」と宇宙服のオブジェにキャスト陣が集まるなど、ゲーム中のイベントを彷彿とさせる一幕も。
“土岐島高校科学部”のように和気あいあいとした雰囲気のなか、メインキャストが初めてステージ上にそろった喜びや、ドラマCD収録時の思い出などを笑顔いっぱいでトークするキャスト陣はとても楽しそうでした。
しょっくーん! すべては部長のカウントダウンから始まる!! 朗読劇・前半
今日、この日、この時。僕たち科学部員がこうして集まることができたのは、君たちがそれを願ってくれたから――。
綿森のモノローグのあと、部長・沢野井宗介の掛け声にあわせて会場全員で祝砲のカウントダウンをスタート。「5、4、3、2、1、ファイヤー!」と叫ぶと、花火をイメージしたライトがステージを彩ります!
沢野井部長の「しょっくーん!」というお馴染みの呼びかけを皮切りに、花火が暴発しなかったことにほっと胸を撫でおろす浅浪顧問、愛を叫ぶカガハルに冷たい視線をおくりつつ「先輩かわいそうに……」とつぶやく篠原など、いつもどおりの楽しいやりとりが展開されます。
この朗読劇では、会場に集まったみなさんが土岐島高校科学部に体験入部している“1日科学部員”という設定。この特別な日に何をすべきかといろいろと思案する科学部員たちですが、“いつもどおり”がいいという話になり、沢野井部長がブラックホール発生装置を取り出して……!?
危険を察知した木野瀬が「それじゃ“普通”すぎませんか!?」と全力で止めると、沢野井以外の科学部員は口々に「いつもと同じ実験ではつまらない」「ほかの実験をしたほうがいい」など、木野瀬を後押しします。それでは、と沢野井が提案したのは“比類なき最高の実験企画”。いったいどんな実験企画なのでしょうか……? というところで、次の実験コーナーへとうつります!
朗読劇後半の内容を左右する“みんなで実験! 教えてサワノイダー”のコーナー!
舞台の暗転中に、仲よく全員で踊り始めるキャスト陣に大爆笑したあとは、科学にまつわるクイズに対してキャスト陣が答えるというバラエティコーナーに。実際にステージ上で実験を行い、答え合わせをするというなんとも科学部らしい演出に、会場からも大きな歓声が上がりました。なお、全員で獲得した合計ポイントが100以上なら“実験成功シナリオ”、100以下なら“実験失敗シナリオ”と、朗読劇後半の展開が変化。
ここからは、高橋伸也さんと、水口さんが司会になりコーナーを進行していきます。全員が白衣とメガネを身に着けると、井上さんをはじめとするキャスト陣がそれぞれ思い思いにジャケットプレイを披露。科学部全員で力を合わせて、感動の“実験成功シナリオ”披露をめざして、いよいよスタートです!
身近なものを使った実験クイズが出題されるなか、とくに盛り上がったのは「ブラックライトに反応するものは次のうちどれ?」というもの。エネルギー飲料や砂糖水など、6つの選択肢しかないなかで解答者全員が7番目としてフリップに書いたのはなんと“高橋伸也”!
正解かどうかを確かめる実験パートでは、実際に高橋伸也さんがブラックライトに頭を入れることになり、会場のみなさんもキャスト陣も大笑い! 実際に人体はブラックライトに入っても発光しないのですが、会場のみなさんの判定によって7番目の選択肢も正解ということになり、一気にポイントを稼ぎます!
最後は、普通に入れるだけでは水に浮かばない1円玉を、表面張力の力を使ってどれだけ水面に浮かべられるかをメインキャスト全員でチャレンジし、全問終了。結果、キャスト陣は105ポイントをゲットし、続く朗読劇は“実験成功シナリオ”が披露されることになりました!
会場中が涙した、感動のキャラクターメッセージが送られた朗読劇・後半
楽しい時間はあっという間に過ぎ、実験コーナーは無事に終了。科学部員たちが名残惜しそうに実験の感想などを語ります。そろそろ感謝祭も締めに入り、沢野井部長が「科学部といえば何を連想する?」と科学部員たちに問うと、全員が「爆発」と回答。それが不満だったのか、会場の“1日科学部員”にも同じことを問いかけるも、こちらも全員から「爆発ー!」と大きな声で返ってきます(笑)。
「ちっがーう!」と爆発推しの科学部員たちを抑え込んだ沢野井は、“爆発”ではなく、スピーチこそが締めとしてふさわしい、と断言します。さらに沢野井は、部長の自分だけでなく、全員から「ここに来てくれた大切な科学部員諸君へ、思いの丈を伝えるのはどうか」と提案。これには全員が賛同し、ここからは1人1人がファンにメッセージを伝えるという展開に。
まずは沢野井と浅浪兄弟から。浅浪顧問が先生らしく「本当に、本当にありがとう。うちのやつらを思ってくれて……ありがとう」と会場に集まった科学部員たちに深い感謝を述べると、弟の翔は「今日のことは俺の一生の思い出になるよ」と出会えた喜びを語るとともに、兄の未来を思いやるような言葉を残しました。
今日のイベントに仲間が本当に集まるかどうか不安だったという本音をこぼしたのは部長である沢野井。感極まって言葉につまる場面もありましたが、「僕たちの絆は、この先の未来まで永久に途切れるはずがないのだから!」と科学部の絆に触れたあいさつには、部長としての自信が感じられました。
次はカガハル。最初はいつもの調子でしたが「うちの部活はみんないいやつばっかりだから、隣にいる篠原もまあまあいいヤツですよ」と部員に対しての気持ちを優しい口調で言うと「だから今日は最後まで笑って過ごしましょうね!」と、どんな時もポジティブなカガハルらしくスピーチを締めくくりました。
会場から多くのすすり泣く声が聞こえてきたのは、篠原のスピーチ。「ずっと色あせない思い出になるんだと、なんとなく思います」「僕も絶対忘れませんから、きっと、きっと覚えていますから」と涙をこらえながら言葉を紡ぐ様子に、篠原ルートのストーリーがよみがえってきてしまい、私も目頭がアツくなりました。
トリを飾るのは木野瀬と綿森。今回のめぐりあわせは“奇跡”だと綿森がいうと、科学部副部長である木野瀬が、これをきっかけに副部長である俺をいつでも頼ってくれてかまわないと、頼りがいのある一面をみせてくれます。そのあとに木野瀬がぽつりと告げた「何もしないで後悔するのはすげぇつらいからさ」には、さらに涙腺が刺激された科学部員たち。会場中が涙、涙のスピーチとなりました。
願わくば、今日のこの日が、すべての人にとって大切な思い出となりますように――。
前半同様、綿森のモノローグで締められた朗読劇。岡本さんがステージから退場したあとも、会場のみなさんからの拍手が、いつまでも会場に鳴り響いていました。
明日はきっといい日だから――。再会を誓うエンディングトーク
感動の朗読劇のあとは、ステージ上に全キャストが登場。舞台袖からそれぞれが持参したタオルでがんばった高橋伸也さんの汗を拭いたり、水を飲ませたりしてねぎらうという、あいかわらずの楽しいやりとりに笑ったあとは、キャスト陣から会場のみなさんにメッセージが送られました。井上さんが最前列の方にスマホを渡してキャスト全員の記念写真を撮ってもらう一幕や、代永さんが今後の期待を語るなど、和やかな雰囲気いっぱいのエンディングでした。
イベントの最後には「明日はきっと」「いい日だから!」というファンにとって大切な言葉でコール&レスポンスが行われました。作品愛にあふれる、素敵なこの“大感謝祭”でまた再会できることを全員で願いつつ、イベントは終了しました。
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