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2017年8月28日(月)

『モンハンワールド』プレイ動画&感想。フィールドに謎の生物が!?

文:ゴロー

 2018年初頭に発売されるPS4用ソフト『モンスターハンター:ワールド』(gamescom2017試遊版)のプレイ動画およびプレイの感想と、開発スタッフのコメントをお届けします。

『Monster Hunter: World(モンスターハンター:ワールド)』プレイ動画【gamescom2017試遊版】

 先日に行われたプレス体験会にて、本作のgamescom2017試遊版を4人マルチで遊んでみたところ、操作感覚はこれまでと同じ『モンスターハンター』なのに別世界という印象を受けました。新作が出るたびに新しい武器や追加されたアクションにばかり目がいっていましたが、今作ではフィールドの作り込みにビックリ!

 吊るされた瓦礫をスリンガーで撃ち落としてモンスターにダメージを与えたり、ツタに引っかけてモンスターを拘束したりできるほか、草の茂みは身を隠すために機能し、下りの斜面は武器固有のジャンプ攻撃を繰り出すための滑走路になります。

『モンスターハンター:ワールド』
▲大型モンスターに瓦礫が命中すると、大ダメージに加えてダウンを奪えます。

 各地に生息する環境生物は、刺激を与えることで体力の回復効果をもたらすもの、麻痺のガスを撒き散らすもの、まばゆい光を放つものなどさまざま。これまで背景の一部としてしか認識していなかったあらゆるものが、すべて狩りに利用できるんですよ。まるでフィールドそのものが生きているみたい!

 狩りに利用するという意味では、大型モンスター同士の争いも大きな要素。モンスターは個々に縄張りがあり、侵入するものを撃退しようとする習性があります。これを逆手に取り、ターゲットをうまく誘導すれば同士討ちを狙えるのです。

『モンスターハンター:ワールド』
▲大型モンスター同士の争いはド迫力の見た目もさることながら、与えるダメージがケタ違い!

 他にも、アイルーに似たテトルーと呼ばれる獣人族の姿もみられました。また、本作は東京ゲームショウ2017で試遊台が用意されるので、この記事や動画を参考にいろいろと試してみてはいかがでしょうか?

【開発者コメント】キャンプはフィールドを開拓して複数設置できる!

 プレス体験会の最後に、プロデューサーの辻本良三さん、エグゼクティブディレクター兼アートディレクターの藤岡要さん、ディレクターの徳田優也さんへの質疑応答の時間が設けられました。装備や乗り状態の仕様など、ハンターの皆さんが気になっている回答があるかも!?

『モンスターハンター:ワールド』
▲左から徳田優也さん、辻本良三さん、藤岡要さん。

※以下、敬称略

――先ほどプレイさせていただきましたが、開発の皆さんが意図したリアクションは見受けられましたか?

藤岡:いろいろとチャレンジされている姿を見て安心しました。TGSにも出展するのですが、自分たちで考えながら遊んでもらいたいという思いはあります。

徳田:結構ほじくって遊んでいただけたと思うのと同時に、これだけ遊んでもほじくりきれないほど要素が詰まっていることを実感しました。

――やっぱり気づいていないな、と思ったところはありますか?

徳田:気にして設計をしたつもりですが、生態マップのマーキングを利用すると仲間と合流しやすいことを知らない方が多くいました。そこは、きっちりフォローしていくようにします。

『モンスターハンター:ワールド』
▲生態マップを開いてモンスターやハンターにマーキングをすると、“導蟲(しるべむし)”が最短ルートで誘導してくれます。

藤岡;スリンガーをもっと便利に使ってほしいな、と思いました。道すがらに拾ったアイテムでも、有効に使ってくれればモンスターに挑みやすくなり、狩りがより楽しめます。

――武器種ごとのバランスはどのようなところに気を使ったのでしょうか?

藤岡:本来の個性は失いたくはなかったので、そこを見極めつつ、どういった要素を入れると新鮮に感じてもらえるのか? どうしたらゲーム性にマッチするのか? というところを考えました。

『モンスターハンター:ワールド』
『モンスターハンター:ワールド』

徳田:全武器種に共通することですが、大剣ならタックルに繋げられるなど、できるだけシームレスに動けるようにしようというテーマがありました。どの武器でも機動力が上がっていることが感じられると思います。

――飲食系のアイテムを使う時もそうですが、動きが止まるシーンが少なくて気持ちよくプレイできました。

藤岡:考えたことをダイレクトにアクションへ繋げていけるように心がけました。ただ、モンスターとの駆け引きは失いたくなかったので、そこのバランス調整には気を使いましたね。

 ちなみに、今回の試遊版ではキャンプを自由に選べるので見慣れないところばかりで迷ったかもしれませんが、本来は自分でフィールドを調査しながらキャンプを張るという設計になるので、その点はご心配なく。

『モンスターハンター:ワールド』
▲キャンプ間の移動は、生態マップからのファストトラベルで瞬時に行き来できます。

――それぞれのお気に入り武器と注目のアクションを教えていただけますか?

辻本:ハンマーの傾斜を使ったジャンプ攻撃ですね。縦に回転しながら何度も攻撃を繰り出します。

藤岡:僕のおすすめはランスです。突進中、左右にステップできるなどいろいろなアクションが足されていて、意外に気づきにくいと思うので。

『モンスターハンター:ワールド』

徳田:チャージアックスの移動斬りや大剣のタックルもそうですが、移動系のアクションが1つ加わるだけで、その武器の機動力が大きく変わりますよね。テクニックしだいで、ずっとモンスターに張りつけますし。

 分かりやすいところで言うと、双剣の傾斜からの回転攻撃です。ヒット数も多く、当てて気持ちのいいアクションになっていると思います。

――大型モンスターと遭遇した時の演出や炎ブレスのエフェクトなどにこだわりを感じました。

藤岡:熱いものは熱そうに感じるよう、その空間にあるものを意識してデザイナーさんに作ってもらいました。今までにできなかった厚みのあるエフェクトになっています。

『モンスターハンター:ワールド』

――グラフィック面も、単にリアルというだけではない味付けがされている気がしましたが。

藤岡:光の表現は特にこだわりました。植物に光が当たると色がより鮮明になるといったように、美しさを誇張しています。

『モンスターハンター:ワールド』

――料理もとてもおいしそうに見えました。

藤岡:『モンスターハンター』は結構食事をするゲームですし、食べるものをおいしそうに見せる表現も追求しています。「やれるだけやるぞ!」と。

徳田:結構時間かかりましたよね。

藤岡:最初に完成したものは「プラスチックみたいでマズそうだな……」とか(笑)。

――本作ならではの知識が狩りの腕前に直結するということはあるのでしょうか?

徳田:もちろん、モンスターの移動ルートや罠の在り処などを知ったうえで立ち回ったほうが効率のよい狩りはできますし、そのための仕込みはたくさん入れています。

 とはいえ、過去シリーズと同じようにモンスターを追いかけて狩るだけでも、遊びやすい設計にはしています。

『モンスターハンター:ワールド』

藤岡:たとえば、場所的にその武器との相性が悪かったとして、そこでモンスターの居場所を変えさせる手段を知っていたほうが、より快適に遊べます。

 常にそういった知識を要求しているのではありませんが、さまざまな状況でモンスターをコントロールできる瞬間を知っておくだけでも、次にやる行動の幅がもっと広がって別の遊び方にも発展すると思います。

――護石の性能を見て、スキルの組み方が変わっているような印象を受けましたが……?

藤岡:装備のスキル配点や強化周りの仕様を調整して、なるべくいろいろなものを作ってもらえるように設計しています。

徳田:本作は、剣士とガンナーが同じ防具を装備できるようにしています。武器にもスキルが付いているようなイメージで、近接武器を装備している時は物理ダメージ軽減、遠距離武器を装備している時は属性ダメージ軽減といったように分けています。

『モンスターハンター:ワールド』

辻本:現段階で、スキルのことは深くは言えないので、詳細は後日発表ということで(笑)。

―― “自動納刀“を導入した意図はなんでしょう? ON/OFFの切り替えもできましたが。

藤岡:武器を出したままでアイテムをどう使用していいのか分からない、といった新米ハンターさんをフォローするためのシステムです。オート/セミオートで何かできないものか、と考えて導入しました。

――乗り状態の時に別のハンターがモンスターを攻撃しても乗り状態が解除されませんでしたが?

徳田:乗っていないハンターの攻撃は、ダウンさせやすくするためのサポートになっています。なので、遠慮せずに攻撃していただいて構いません。

『モンスターハンター:ワールド』
▲乗り状態の時にモンスターへ気兼ねなく攻撃を加えられるのは、うれしい。

――フィールドのギミックは、大型モンスターだけが対象なのでしょうか?

徳田:ツタなどの一部を除き、すべてのモンスターに効果があります。環境生物による効果も同様に、小型モンスターにも効きます。

――大型モンスター同士の争いは、傍観していればずっとやり合ってくれるのでしょうか?

徳田:モンスターに強さのランクがあるので、基本的には強者が弱者を攻撃して弱者が逃げるパターンになります。運がよければ争いが長引くかもしれませんが。

――釣りが大きく変わっていてビックリしました。

徳田:今まで釣り場でしか釣りができませんでしたが、本作には特に制限がありません。水場を発見したら、そこに釣り糸を垂らしてほしいという思いがあったので。

『モンスターハンター:ワールド』

――魚影がなくても魚がいる可能性があるのでしょうか?

徳田:そういった場所もあります。

――最後に国内のファンに向けて、ひと言ずつメッセージをお願いします。

辻本:東京ゲームショウ2017に出展するバージョンはGamescom2017の試遊版よりもクエストやフィールドを増やしますので、期待していてください。

 それ以外にも、イベントステージで皆さんが気になっているキャラメイクの部分を実機でお見せします。ぜひお楽しみに。

藤岡:『モンスターハンター:ワールド』の新しい空間を楽しんでください。モンスターを狩るのもいいですが、周囲をじーっと見ているだけでいろいろな反応や変化が分かるはずです。

徳田:「変わりすぎていて『モンハン』じゃない」という方がいるかもしれませんが、遊んでいただければ、新しさもある進化した『モンスターハンター』であることを体感できると思います。

 ぜひ東京ゲームショウ2017の会場に足を運んで、プレイしてみてください。

『モンスターハンター:ワールド』

※画面は開発中のものです。
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