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2017年8月24日(木)

『四女神オンライン』パープルハートフィギュア制作陣が悩んだ“女神感”。予約は8月29日まで受付中

文:電撃PlayStation

 8月29日(火)が予約しめ切りとなっている『四女神オンライン CYBER DIMENSION NEPTUNE』パープルハートフィギュア。今回、つなこさんとの直接の監修作業をへて制作を進めた原型師・榊馨氏と彩色師・月柳氏に、制作の様子とこだわりをお聞きした。

『ネプテューヌ』

パープルハートフィギュア制作 原型編

――最初にこのフィギュア化企画の話が来たときはいかがでしたか?

榊馨氏(以下敬称略):お話をいただいたときはまだ元イラストの完成版がなくて、ラフイラストを見せていただきました。つなこさんの描くキャラクターの顔の特徴となる部分をうまく立体化できるかがポイントだと感じまして、そこに気をつけて制作しました。

――パープルハートに関して、つなこさんとの最初の原型チェックの際はどういったところを確認しましたか?

榊:上から順番に全身を確認していきました。制作の際はつなこさんの画集をお借りして、それを参考に作っていきました。少しプニっとした印象があったので、それを原型に落とし込んでいったのですが、監修では「もっと細く」と指摘をいただいたので、イメージを一度切り替えて直していきました。

――指摘をいただいたのは、太ももや腰回りですか?

榊:そうですね。腰回りはイメージよりだいぶ細くしていきました。柔らかい絵柄なので肉感を出していたのですが、そこまで肉付きがいいわけではないようでした。

『ネプテューヌ』

――修正はいかがでしたか?

榊:このあと3回ほど監修していただきました。まずポイントになったのは衣装の解釈でしたね。2Dのものを立体化させるとどうしても違和感が出てしまう部分が出てくるのですが、それを考慮して、「ここは絵には示されていないけれど、こうなっているはず」と想像して、それをつなこさんに確認いただきました。

 あとは、髪の毛ですね。髪の毛が横にピンと出ているのがパープルハートらしいのではないかなど、細かい点をご相談しながら原型に入れ込んでいきました。

――翼もクリア素材を使用していてキレイですよね。

榊:最初はもっときれいに並べていたんですが、監修を経てランダム感がある並べ方になりました。あらためてゲーム画像で確認してみると、たしかに羽の向きがばらばらだったんですよね。この辺りのさじ加減はかなり試行錯誤しました。

――女神感についての解釈はいかがでしたか?

榊:女神感についてはだいぶ悩みました(笑)。具体的にこういうことだと言葉にはできないのですが、つなこさんも含め、その場にいる全員がイメージできてたんです。ただ、いざそれを表現しようとすると難しくて。最終的には真の女神感を出すことができたと信じています。

――あらためて制作を振り返ってみていかがですか?

榊:つなこさんからいただく指摘に立体的に無理のあるものがなく、驚きました。つなこさんはしっかりと立体のイメージを持たれているのだと思います。それもあって、監修後の修正もスムーズにできました。

――最後に注目しているユーザーさんへメッセージをお願いします。

榊:かなり細かく作りこんでいますし、透明パーツもあってクオリティはかなり高いと思います。パーハートとブラックハートの両方を並べて飾っていたたいなと思います。2つともかなり大きいので、並べるとボリュームがありますよ。

パープルハートフィギュア制作 彩色編

――パープルハートフィギュアの彩色でこだわったポイントを教えてください。

月柳氏(以下敬称略):髪の毛の色はすごくこだわりました。パープルからピンク、ピンクパープルのハイライト部分の色の流れとか、毛先、前髪からおさげの先のピンク色のバランスですね。パープルハートという名前のとおりの髪色なので、そこの色の印象が大事だなと思いました。

――髪の色は最初の監修時と比べて濃さが変わりましたね。

月柳:当初は、濃いというか青色寄りになっていましたね。そこをつなこさんに、おさげの先の部分とかはもっとピンク色になると指摘していただきました。今回はクリアパーツに色を塗る形でしたので、それを考慮した塗り方、バランスもなかなか難しかったですね。

『ネプテューヌ』

――ほかの部分の制作はいかがでしたでしょうか?

月柳:衣装の金色の部分は何度も調整を加えましたね。“この色”というのを探すのが大変でした。10以上の色を作ったと思います。ただ塗るだけじゃなくて上からクリア塗料をふいたりして、「これだ!」という色を探していきました。今回はとくに金色が大事な部分でした。白い衣装の差し色になる部分なので、その色のイメージ1つで全体の映え方がかなり変わってきます。

 あとは、肌の色でしょうか。髪と肌の色はフィギュアの重要な部分です。とくに今回は衣装が白なので、肌色が濃すぎると健康的すぎてしまい、女神の神々しさとはかけ離れたものになってしまいます。

――今回は“女神感”というキーワードが監修時にも飛び交っていましたね。

月柳:最初“女神感”と聞いて、パール塗装を使ってキラキラした感じを出そうと考えました。ではそのキラキラ感はどういうイメージのキラキラ感なのか。この部分を最初の監修時につなこさんにはよく見ていただきました。衣装と髪はパール塗装、あと金色の部分は明るい金とうかがいましたので、パールゴールドという塗料を使っています。

――翼はいかがでしたか?

月柳:翼はクリアパーツなので、毛先に透明感を出そうと考えました。イラストでみると紫のシャドウの面積が大きいんですけど、これを同じ色でフィギュアに塗装してしまうと、色が重たくクリアパーツ独特の軽やかさが出せなくなってしまうので、そのシャドウの色のバランスが難しかったです。

『ネプテューヌ』

――宝石の色味もこだわったポイントですよね。

月柳:宝石もクリアパーツなんですが、最初に塗った時には濃くしすぎて、つなこさんから透明度がないとご指摘を受けました。なので1回色を落として透明感を出し、さらに上からクリアパールをかけました。見る角度によって紫にも青っぽくも見えるような色になっていますね。

――監修を振り返ってみていかがですか?

月柳:つなこさんはご自身のイラストのイメージがしっかりできていらっしゃる方なので、そのイメージと自分のイメージをすり合わせて、完成形に近づけていきました。制作を通して、作り手として勉強になる部分が多かったと感じています。

――最後に注目しているユーザーさんにメッセージをお願いします。

月柳:パープルハート、ブラックハート両方ともどうやって立体に作り上げていくか、彩色の部分でも非常に悩みながら制作していきました。高い女神感を出せたと思いますので、ぜひ2体合わせてお迎えいただけるとうれしいです。

⇒8月24日発売の『電撃ネプテューヌ Vol.3』情報はこちら

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