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2017年9月27日(水)

明日発売の『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』進化したアクションなどゲームのポイントを総まとめ!

文:城 イドム

 SIEが明日9月28日に発売する、PS4用ソフト『KNACK(ナック) ふたりの英雄と古代兵団』。本作をプレイした私・城イドムが真っ先に感じたのは「一見オーソドックスなアクションかと思いきや、コレは違うぞ!」という意外性を伴った感動でした。

『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』

 シリーズの1作目も同じような「おぉっ!?」と思わせるモノを秘めた作品ではありましたが、本作のそれはまた少し方向性が異なっています。アクションゲーム本来の魅力、そのエッセンスがさらに高まっているのです。

 具体的にどんな変革を遂げ、それがどれだけ効果的に魅力を醸し出しているのか、本稿ではそんな本作の見どころを紐解いていくことにいたしましょう。

マーク・サーニー氏がおくる誰が遊んでも楽しいアクションゲーム

 『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』は、不思議な古代遺跡のカケラ“レリック”から生まれた神秘の生命体“ナック”を主人公にしたアクションゲームです。

 長らくPS4に親しんできた人なら、同ハードが国内で初お目見えした2014年2月22日、ローンチタイトルの1つとしてリリースされた『KNACK』を覚えている方もいるのではないでしょうか? 本作はその続編であり、1作目の特徴もしっかり継承する一方で、ゲームのコンセプトは大胆に改善! 素直に「遊んで楽しい!」という感触に満ち満ちています。

『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』

 その開発の陣頭指揮を執ったのはマーク・サーニー氏です。80年代から数々の名作を世におくり出してきたその名は、往年のコアなゲームファンにとってはまさにレジェンド級!

 クリエイターとしても実績があり、かつハードの技術面に精通しているマーク氏が手掛けているのですから、それだけで完成度は折り紙付きというものです。

 目の肥えたコアなファンに特に見てほしいのが、さりげなく高演算に次ぐ高演算が駆使されたグラフィック。主人公ナックが繰り出すアクションはダイナミックそのものですが、その動きの“なめらかさ”は感動モノです。

『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲ナックがアクションを披露する度に、身体を形成するパーツ1つ1つの動作までキチンと制御され、美しく迫力満点な動きを見せてくれます。

 目で見て、そして指で操作すると、作中の3D空間には確かに物理法則(物理演算)が息づいていると伝わってくるハズです。高度かつ丁寧な画面処理と、それがもたらす臨場感。これはぜひ実際に遊んで感じ取ってください。

ナックが繰り広げるドキドキワクワクの大冒険

 本作は、地球によく似たとある惑星を舞台に物語が展開します。この惑星にも文明社会が栄えており、多くの人々が幸せな生活を営んでいます。また、かつて高度な科学力を極めた古代文明が支配していたのですが、今や滅び去り、各地に残る遺跡がその栄華の足跡をわずかに残すに過ぎません。

 これらの遺跡からは、現在では精製不可能な神秘の物質・レリックが発見されており、レリックから生み出されるパワーが近代文明のエネルギー原として活用され、現代社会の発展を支えているのでした。

 なお、この星にはゴブリン族も共存していて、彼らは僻地で細々と暮らしています。人類との関係はあまり良好とはいえず、太古の時代には両種族による大戦がぼっ発したほどでした。その大戦で人類は勝利して豊かな生活と繁栄を手に入れたのですが、敗れたゴブリンは原始的な生活を余儀なくされ、今現在も小競り合いが続いているというわけです。

『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲ゴブリンの生息域は山岳地帯や廃墟など、人類の居住区以外のエリアのいたるところに広がっています。冒険中には何度となく彼らの襲撃を受けることになるでしょう。

 伝承によれば大昔の人類とゴブリンの大戦では、古代のロボット兵器、通称“古代兵団”が兵器として使用されたと語り継がれています。世界各地の遺跡から古代兵団の残骸は見つかっているものの、動作可能な個体はもはや存在しないと考えられてきました。

 ところが近年、突如として古代兵団が出没し、人類にその兵力が差し向けられてきたのです。古代兵団はどこから現れ、誰が操っているのか? そしてこの事件の解決策はあるのでしょうか。主人公ナックたち一行はその謎を解き明かすため、冒険へと旅立つのです。

『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲古代兵団はナックとは違い、自分で判断する自由意思は持っていません。そんな彼らが人類に牙を向いてきたということは、事件の影に黒幕が隠れているのでしょうか……。

主人公ナックと、冒険を彩る仲間たち

 物語の主人公・ナックと、一緒に冒険を繰り広げる仲間たちを紹介します。

ナック(声優:楠大典さん)

『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』

 天才科学者バーガス博士が、古代文明の科学力を利用して誕生させた生命体。自由意思を持ち、ナック自身で状況判断して自発的に行動することができます。バーガス博士やその助手のルーカスとは友情と信頼で結ばれており、あたかも人間同士の仲間のような関係を築いています。

 ナック最大の特徴は、レリックのカケラを体にくっつけて、身体の一部にしてしまう特殊能力にあります。ナックの“コア”とでも呼ぶべき本来の身体は、身長75cmのおチビちゃんに過ぎませんが、鉱物のカケラを体にくっつければ最大10mまで巨大化することが可能!

 巨大化するためには「レリックや鉱物を確保できるかどうか」といった条件が必要で、いつでも最大サイズまで大きくなれるわけではありませんが、ボタン1つでコアサイズの身長75cmまで小さくなれるという、サイズの使い分けが本作の見どころの1つとなっています。

『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲Sサイズのナック。言わばナックのコアとなるのが、この形態。身長は75cmです。
『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲Mサイズのナック。手元にストックした少数のレリックでこの大きさにサイズ変更できます。身長は2m。
『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲Lサイズのナック。身長は5mに。人間と同サイズくらいのゴブリンを相手にする際は、その大きさで圧倒できます。
『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲一番大きなLLサイズのナック。身長は10mで、おおよそビルの3階分くらいに。このサイズで暴れまわるとかなり爽快です!

ルーカス(声優:石田彰さん)

『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』

 バーガス博士の助手を務める少年。かつては博士に反発することもありましたが、前作の冒険を通して心のわだかまりは消え去り、今は本当の親子さながらの関係を築いています。

 正義感が強く、冒険が大好き。古代兵団復活の謎を追い、ナックとともに冒険に旅立ちます。

エヴァ(声優:沢城みゆきさん)

『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』

 うら若き女性ながら、長い歴史を持つ宗教組織・ノークリフ僧院のリーダーを務める有能な人物。人間とゴブリンによる抗争の歴史を研究しており、その分野での知識も豊富に持ち合わせています。

 今回の事件について僧院として独自の調査を進めており、ルーカスたちと出会い冒険をサポートしてくれます。

ライダー(声優:石川禅さん)

『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』

 ルーカスの母(故人)の兄に当たる人物。世界各地の僻地や大自然を飛び回る冒険家で、豊富な経験に裏打ちされた冷静な判断力と高い身体能力を身に付けています。ルーカスにとっては伯父という関係を越えた、冒険の師匠であり、よき友人でもあります。

なじみやすく新鮮味に満ちたゲーム展開!

 本作のゲームジャンルを一言で言うなら3Dアクションゲームと呼べるでしょう。しかし、そのゲーム内容には意欲的な試みがたくさん散りばめられ、他の作品とはひと味違う展開が待ち受けています。

 実際のゲーム画面では、プレイヤーはナックを操作してゲームを進めていくことになります。冒険仲間のルーカスやライダーはナックを追走するようにオートで動き回り、行く先々でのストーリーはルーカスらの目線から描かれていくことになるのです。

 また、冒険中のカメラワークはゲーム側で固定されており、場所ごとに最適なカメラアングルに随時切り替わっていきます。このようなカメラワークは昔の名作では時折見られたものでしたが、昨今ではあまり見ないため、むしろ新鮮に映るかもしれません。

『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲冒険をともにする仲間はルーカスやライダー他たくさんいますが、プレイヤーが操作し、ギミックの謎を解いたり敵と戦ったりするのはナックだけです。

 本作を遊べば誰もが、ステージのバリエーションの豊富さに驚かされることでしょう。フィールドで敵と戦うバトルシーン、ジャンプなどを駆使して進むアクションシーン、それと頭を使ってギミックを操作する謎解きシーンなどが、ほどよいバランスでミックスされており、メリハリのあるゲーム展開が生み出されているのです。

『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲バトルは本作の華! フィールドを大きく使った、迫力満点の攻防が見ものです。小気味いい操作でゴブリンや古代兵団をブッ飛ばす気持ちよさはかなりのもの!
『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲特定のエリアでは、カメラワークがプレイヤーキャラの真横に固定。昔ながらの横スクロールアクションを思わせるゲーム展開を楽しめます。
『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲ギミックを特定の手順で動かさないと、その先に進めない部屋に迷い込んだナック。テクニックを駆使して進むステージとは異なり、知力で勝負することになります。

 上で紹介した主要なシーン以外にも、乗り物を使って進むといったゲームシーンも盛りだくさんに用意されています。冒険を進めるごとに万華鏡のごとく次々と様変わりするゲーム展開で、飽きの来ないプレイを楽しむことができるのです。

『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲敵から奪った戦車に乗り込んで、敵陣を走り抜けるシーンもあります。車内からの視点で、戦車らしい“走行劇”が楽しめます。

ナックの能力もパワーもこれまたスゴい!

 ナックは、古代文明の科学力とバーガス博士の長年の研究の末に誕生した特殊な生命体なだけに、他のゲームのヒーローとはまったく異なる活躍を見せてくれます。そのスゴさの一端を駆け足で見ていくことにしましょう。

レリックのカケラを集めれば巨大化できる!

 キャラクター紹介の項でも解説した通り、ナックはレリックのカケラを体にくっつけたり、逆に任意でハズしたりすることで、身体のサイズを切り替えることができます。

 身体が大きくなればパワーそのものもアップするので、ゴブリンと戦わなければならない時や、重い障害物を動かしたい時にはきっと有利に働くことでしょう。

 しかし、細い通路を通りたい時には、巨大な身体が邪魔になることもあり、そんな場合には小型化した方が便利です。こういった状況をよく見極めてサイズを使い分けることも、本作の大きな楽しみと言えるのです。

『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲ナックの体をSサイズまで小型化すれば、小さな穴に潜り込んだり、フィールド上に設置されている砲台に乗り込んで操作したりと、小回りの利いた活躍ができます。
『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲バトルシーンでは体を巨大化させるのが基本。小さい時には繰り出せないパワーで敵を圧倒できます。

テンポよく習得できる新アクション

 冒険中に敵を倒したり、宝箱を開けた時に“レリックエネルギー”を入手できることがあります。このレリックエネルギーを集めてパワーアップ画面で一定量割り振ると、ナックをパワーアップさせられます。

 ひと口にパワーアップと言っても、腕力などの能力アップから新アクションの習得など、その効果は千差万別。どの能力から先に延ばしていくかはプレイヤーが好きなように決められるのです。

『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲これがパワーアップ画面。集めたレリックエネルギ-を好きに割り振ることで、ナックの基本能力を高めたり新たなアクションを習得したりと、さまざま強化を図ることができます。
『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲レリックエネルギーで習得できるアクションの1つ“サマーソルトキック”。攻撃を当てた敵を空中に浮かす効果があり、スキだらけになった相手に続けてコンボ攻撃を加えることもできるのがポイントでしょう。

取り込むカケラ次第で体質まで変化!?

 ナックが身体にくっつけられるカケラはレリックだけではありません。例えば鉄クズを取り込むことだってできますし、氷雪地帯にてツララなどを壊しまくって、その氷のカケラで巨大化することだってできるのです。

 また、身体の体質まで変えられる点にご注目! 例えば鉄クズを身体に組み込めば、磁性を帯びた体質を獲得できます。

 この特性は、ギミックの謎解きやバトルでも活用できます。なお、こういった特殊アクションは、身にまとう特定の鉱物を身体からハズすと使えなくなってしまいます。

『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲鉄クズを取り込めば、通称“アイアンナック”と呼ばれる巨人になれます。体全体が磁性を帯びているだけに、それを使ってギミックを作動させたりできるのです。
『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲氷を取り込んで“アイスナック”になれば、冷気で相手を攻撃するアイスブレスを吐き出せるように! 食らった敵は凍って一定時間動けなくなります。

充実のやり込み要素でじっくり遊べる!

 本作には、ストーリーを楽しむだけでなく、さまざまなやり込み要素が用意されています。

チャプターごとに用意されたミッションに挑戦!

 1度クリアしたチャプターはいつでも再プレイが可能になります。クリアしたチャプターには“5分以内にクリア”などミッションが設定され、達成すると“ナックメダル”を獲得できます。

 集めたナックメダルの枚数やチャプターのプレイ内容は“総合スコア”として記録され、オンラインランキングで順位を競うことも可能です。

『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲1度クリアしたら終わりというわけではありません。ミッション達成を目指してみましょう。
『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲各チャプターのスコアが総合スコアとして加算されていきます。

秘密の宝箱を見つけよう!

 各チャプターのステージには“秘密の宝箱”が隠されています。どれもしっかりとステージを探索しないと見つからないような場所にあり、見つかった時のうれしさはなかなかのものです。

 宝箱の中には、ガジェットパーツやクリスタルレリックが入っています。PlayStation Networkに接続すれば、フレンドが見つけたアイテムが表示されるので、フレンドと一緒にアイテムを探してみるのもおもしろいですよ。

『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲行き止まりに見える場所を進んでみたりすると、秘密の宝箱がある部屋にいけることも! 怪しい場所はしっかり探してみましょう。

2人で遊べば冒険のおもしろさも倍増!

 本作の冒険は1人でも楽しめますが、2人同時プレイで進めることもできます。しかも、ソロプレイの冒険に途中からもう1人のプレイヤーが参加することもできますし、同じように好きなタイミングで片方のプレイヤーが抜けることも自由自在なのです。

『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲2人プレイの時には、一方のプレイヤーのナックは赤、もう一方のプレイヤーのナックは青で表示されます。2人で力を合わせれば、より攻略しやすくなります。

斬新&超強力なタッグアクション

 2人プレイで一番の見どころは“タッグアクション”に尽きるでしょう。実は本作の2人プレイ時には、プレイヤー同士の攻撃を相手に当てることができるのです。

 ナック同士の攻撃を当ててもダメージを受けることはありませんが、特定の条件を満たすとタッグアクションを発動できます。タッグアクションは攻撃範囲が広い物や威力バツグンの物が多く、ソロプレイよりも攻略の幅がグッと広がるのです。

『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲片方のナックがもう一方のナックにボディプレスして放つ“レリックスプラッシュ”。ナック自身が爆発して、レリックが勢いよく周囲に吹っ飛びます。広範囲に破壊力バツグンの攻撃を発動できるだけに、ついつい狙いたくなってしまう大技です。
『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲“レリックスプレー”は、一方のナックに対してマルチパンチを放つと発動します。マルチパンチを受けた相手のパーツが前方に飛翔し、連続遠距離攻撃が可能に! 狙うのにややコツが必要ですが、遠くの敵を倒したい時に便利。
『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』
▲一方のナックにヘビーパンチをお見舞いすると、相手はそのまま吹っ飛んでドロップキックにつなげることができます。この攻撃はザコ敵を貫通する特性があり、使い方次第では相手をまとめて始末できるのです。

 2人での協力プレイはかなりおもしろいので、ぜひ遊んでみてほしいところ。電撃オンラインのYoutubeチャンネルで、アーティストの玉置成実さん&声優の高槻かなこさんが『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』の協力プレイに挑戦した動画が公開されていますので、ぜひ協力プレイの雰囲気を楽しんでみてください。

●『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』生放送アーカイブ動画

※画像は開発中のものです。
※内容・仕様は予告なく変更になる場合があります。
(C)Sony Interactive Entertainment Inc.

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