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2017年9月23日(土)

『コードヴェイン』開発スタッフインタビュー。血を賭しTGSに備えよ【TGS2017】

文:電撃PlayStation

 生き延びるため人であることを捨てた吸血鬼(レヴナント)となり、バディとともに絶望的な世界に臨む探索アクション、PS4/XboxOne/PC用ソフト『CODE VEIN(コードヴェイン)』

 本作の開発の中核を担う飯塚啓太プロデューサーと依田優一アクションディレクターに、TGS試遊版の内容をもとにインタビューを行った。

 なお、試遊版のプレイレポートはこちらに掲載しているので合わせてチェックしてほしい。

『CODE VEIN』
▲依田優一アクションディレクター(左)と飯塚啓太プロデューサー(右)。

――TGS初日のユーザーの反応はどうでしたか?

飯塚啓太氏(以下、敬称略):今回が初のプレイアブル出展となる本作。プレイヤーさんの反応や手ごたえは開発スタッフ一同気になっていました。

 実際見てみると多くの人にプレイしてもらい、またかなりの頻度で死んでもらってます(笑)。力尽きやすいゲーム性に試行錯誤しながら楽しんでもらっているのではと思いますね。

 また、試遊版はスタート地点からボスの直前までショートカットできるのでボスに挑んでいる方も多いですね。1対1のボス戦は非常にスリリングで心細いので、ぜひバディとともにボスと戦う心強さを実感してもらえればと思います。

――初日にボスの女王の騎士を倒した人はいますか?

飯塚:数名いらっしゃいますね。

――ごく一部のプレイヤーだけがボスを倒せるというのは想定どおりの難易度なのでしょうか?

依田優一氏(以下、敬称略):いわゆる“死にゲー”をうたっているので、かなり手ごたえのある難易度にしています。10人が10人ボスを倒したら、どこが死にゲーなのか? という話になりますからね。

 ただ、この手のアクションに慣れている人なら時間をかければボスを倒せる難易度にはなっています。そういう意味では現在のプレイヤーさんの苦戦具合は想定どおりですね。

『CODE VEIN』
▲試遊版で戦えるボス、女王の騎士。

――攻略のコツなどあれば、聞かせてもらえませんか?

依田:慎重に進むことですね。駆け抜けたくなる気持ちもわかりますが、探索中は思わぬところで敵の不意打ちを受けることが多いです。1体1体の敵にどう対処するかが重要ですね。

 錬血を使って自身の能力を強化する、バディのミアの援護に期待するなど、いくつもある選択肢のなかで試行錯誤してほしいです。

飯塚:探索していると前に進みたくなるのはわかります。ただ、焦って進むよりも慎重に進むことが結果として最もスムーズに探索を進めることになることも多いですね。

 そしてボスは動きを見極めるのが重要になります。アクションゲームで1対1のボス戦となると、相手の動きを見極めるには、間合いを取ったりガードを固めたりと消極的な行動をとらざるを得ないことが多いです。

 ですが、本作ではバディとの共闘がメインになるので、ボスがバディを狙っているときに背後から近づくことができます。

 また、自分が狙われていてもバディが助けてくれることもありますね。だから、アクティブに立ち回りながらボスの動きを見ることができると思います。

――バディは探索中や戦闘中、どういった判断で動いているのでしょう?

依田:一番はプレイヤーを援護できる行動を取るというところですね。体力がなくなると即座に回復してくれたり、堕鬼(ロスト)をプレイヤーがロックオンすると、バリアを張る錬血で補助してくれたりします。

――ロックオンを活用すると、バディとの連携が取りやすくなるのでしょうか?

依田:そうですね。複数の堕鬼がいる場合、バディはロックオンしている方を優先して攻撃してくれます。

――試遊中、ロックオンしていない堕鬼にミアが攻撃を仕掛けていたのですが、どういったことが原因なのでしょう?

依田:堕鬼がこちらに気づいて近づいてきたので、応戦したというケースですね。堕鬼になにもしなければバディも行動を取らないというわけではなく、敵の行動とプレイヤーの行動を見て判断してくれます。

飯塚:ただ、あくまで探索の主体はプレイヤーですね。なにもしなくてもバディがどんどん倒していくというのは本作が目指しているゲーム性とは違いますので。

――製品版では、ほかのバディとも共闘できるのでしょうか?

飯塚:はい。物語が進むにつれバディとなる仲間は増えていきます。吸血鬼の拠点では仲間たちが思い思いの過ごし方をしており、そこから誰かをバディに選んで探索するというのが本作の基本的な流れになります。

――選んだバディによる違いなどあるのでしょうか?

依田:それぞれ手にしている武器が異なりますので立ち回りが違いますね。ミアの場合は銃剣を使った遠距離からのサポートが得意ですが、近距離戦向きのバディは積極的に前に出てくれます。また、個々のキャラクターによって使用する錬血も違いますね。

――試遊版では片手剣、両手剣、銃剣、斧槍、大槌の5種類の武器カテゴリが登場しますが、製品版もこのカテゴリ数に変化はありませんか?

飯塚:そうですね。ですが、もちろん同じ武器カテゴリのなかでもさまざまな武器があり、武器によっては一部の攻撃が特殊なモーションに変化します。ですのでアクションのバリエーションも楽しんでもらえると思います。

 また、装備した2種類の武器は瞬時に切り替えられるので、装備する武器の組み合わせも重要になってきますね。例えば、異なる片手剣が2種類あれば両方を装備することができ、もちろん片手剣を2つ装備することにも意味があります。

依田:あとは主人公のカスタマイズ要素に“ブラッドコード”というものがありまして、これを付け替えることで得意な武器が変わったりもしますね。

――試遊版では箱を開けて武器を入手するという形ですが、製品版ではどういった形で武器を手に入れるのでしょう?

依田:箱を開けて入手するのがオーソドックスですが、ほかにもいろいろな形で武器を手に入れることができます。

 例えば敵を倒すと手に入るヘイズ(経験値やお金の役割を持つもの)を消費してNPCからもらうこともありますし、敵からドロップすることもあります。銃剣を使う敵からは銃剣が手に入るといったこともありますね。

――すでに手に入れている武器を強化する要素もありますか?

飯塚:どのような形になるかはまだ話せませんが、強化要素はあります。

――試遊版ではステータスなども見れますよね。ヴェノム耐性やリーク耐性をはじめ、何を意味するのか気になるパラメータもたくさん見ることができましたが……。

依田:ヴェノムやリークというのはステータス異常の名称で、それらへの耐性になります。製品版では味方も武器や錬血などでこういったステータス異常を敵に付与できますよ。そのほかのパラメータについては……続報をお楽しみということで(笑)。

『CODE VEIN』
▲試遊版でのステータス画面。

――吸血を行うと冥血のストック数とストック上限が増加しますが、逆にストック上限が減るケースはありますか?

飯塚:共錬血を使うと、ストック上限が減りますね。試遊版では自分とバディの攻撃力と回避能力が大きく上がる代わりに防御力がダウンするという共錬血を用意しています。ハイリスク・ハイリターンなこの共錬血をどう活用するかも悩んでほしいですね。

『CODE VEIN』
▲共錬血はほかの錬血と比べ、消費する冥血の量も多い。

――試遊版では手に入る武器の名称すべてに“女王殺しの”という言葉が入っており、ボスは女王の騎士となっています。今回の試遊版のシチュエーションについて聞かせてもらえませんか?

飯塚:試遊版では探索とボス戦をちょうどよいバランスとボリュームで楽しんでもらうために、ダンジョンやボスを配置しています。ですから製品版では見られない、試遊版だけの状況ですね。

――では“女王”という単語については?

飯塚:9月23日の13時にSIEブースで公開される本作のPVをよく見ると……怪しい影が見えるかもしれません。

――今後も試遊版の体験会など行う予定はありますか?

飯塚:そうですね。今回のTGSを皮切りに今後は各地のイベントで試遊する機会を設けていきます。公式サイトでは10月に行われる体験会&開発ミーティングの募集(応募期間は9月29日まで)を行っていますし、マチ★アソビでも試遊イベントを開催予定です。今後の情報も併せて公式サイトなどをチェックしてほしいですね。

――すでに発表されているミアのフィギュアについても気になるのですが。

飯塚:まだ詳しいことは言えませんが、ユーザーさんの手に届く形での製作となります。決してプロモーション目的で展示するだけではありませんよ。

『CODE VEIN』
▲TGS 2017のブースにも設置されていた、ミアのスケールフィギュア。
『CODE VEIN』
▲TGS 2017のブースにも設置されていた、ミアのスケールフィギュア。

――最後にユーザーさんにメッセージを。

依田:ダンジョンを探索し、ボスと戦う本作。探索はドキドキしてほしいですし、ボス戦は殺気のこもった敵を撃破するヒリヒリする緊張感を味わってほしいです。探索とボス戦でまるで体験が異なりますので、ぜひ両方楽しんでほしいですね。

飯塚:今回初めての試遊出展。あと2日となりますが、記事や動画などを見てうずうずしてきた人は本作の死地へ挑む素質ありです! ぜひ会場に足を運んでプレイしたり、ほかのプレイヤーさんのプレイを見たりしてほしいですね。

 先ほどもお話しましたが、今後も体験会を実施していきますのでそちらについても楽しみにしていてください。

『CODE VEIN』

飯塚プロデューサーの解説による、依田アクションディレクターのプレイ動画公開中!

 TGS 2017の会場で撮影した、依田アクションディレクターによるプレイ、飯塚プロデューサーによる解説が入った、試遊版のプレイ動画がYoutubeで公開中。この動画をチェックして、死地を生き抜くコツをつかめ!

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