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2017年10月5日(木)

『ロストスフィア』を遊んだ2人が感想を語り合う。伏線らしき部分や物語で気になった部分は?

文:喜一

 スクウェア・エニックスより10月12日に発売予定のPS4/Nintendo Switch用ソフト『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』の座談会をお届けします。

『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』

 『ロストスフィア』は『いけにえと雪のセツナ』に続き、Tokyo RPG Factoryとスクウェア・エニックスが贈る“Project SETSUNA”第2弾タイトルです。

 座談会に参加したのは電撃オンラインの喜一と、ライターの少林・ジ・KENPOU。RPGが好きだと語る2人が感じた『ロストスフィア』の魅力とは、いったいどのような部分だったのでしょうか?

2人の気になるキャラクターは?

喜一
体験版が配信されたけど、どうだった?
『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』
少林
いや~、よかった!
喜一
いや、よかったって何よ!? どこがどうよかったわけ? そこを聞きたい!
少林
まず、ロスト現象(※)っていう設定がよかったと思います!
『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』

※ロスト現象:主人公カナタたちの故郷・月鐘の街エルを突如として襲った現象。今そこに存在するものが、一瞬のうちに白い霧となって消えていきます。

喜一
もっと具体的に頼む。
少林
ロスト現象って前触れがなくて、唐突に襲ってくるんですよ。それまでなんの変哲もない日常を送っていて、気がついたら自分の知っている場所が消えている……そんな奇怪な現象なんです。
喜一
じゃあ、ロストした場所は文字通り消えちゃうの?
少林
はい。これには何か原因があると考えるのが普通でですよね。そこは追々明らかになっていくと思うんです。
喜一
なるほど。ちなみに、どこが怪しいと思った?
少林
ゲーム内では、あまり語られていなかったんですけど、ストーリーにも出てくる“月”が怪しいと思いました。

【イントロダクション】

 世界を創ったのは月だという……。

 そんなおとぎ話を聞いたのはずいぶん昔……。

 まだ母さんがいたころだ……。

 世界は幾度となく消え、幾度となく再生したという……。

 今でも僕は覚えている。絵本に描かれた“お月さま”……。

 大きく……冷たく……美しく……おそろしい……。

 でも、それはおとぎ話だ。

 月はなにも言わないし、なにもしない……。

 そう、ずっと昔から……。

喜一
なるほど。これは月がかかわってそうだね。ロゴとかにも描かれてるし、重要な要素なのは間違いなさそう。あと、“世界は幾度となく消え、幾度となく再生した”って文面も怪しすぎる。
少林
そうなんですよ。
喜一
月は西洋占星術で母親とか妻とか女性に当てはまるらしいし、このお母さんが月と何か関係あるかもね(笑)。
少林
なんですか、その笑いは。ちょっとこじ付けのような感じがしますけどねぇ。
喜一
だよねぇ。
少林
でも、ロスト現象から街を再生させるために“想いの大切”さが、わかるじゃないですか?
喜一
そうそう。主人公のカナタが持つ記憶によって世界を創り変える力ね! 何ごとにも大切な想いが宿るって、月並みだけどいいよね。
少林
僕は一種危ない力だとも思っているんですよ。
喜一
Why?
少林
何故英語(苦笑)。いや、これって例えば怨みつらみが募っている場所だった場合どうなるのかなとか、考えちゃうわけです。
喜一
ああ、ただ綺麗な想いだけではないということだね?
少林
はい。それって一種の恐ろしいことじゃないですか。記憶によって世界が創り変えられてしまうなら、そういうこともあるわけですよね?
喜一
可能性の1つとしては、あるだろうね。でも、そこも含めて想いだし、世の中美しいことばかりじゃないよ。
少林
あ、はい……。
喜一
何その早く次の話題に移れって視線は(笑)。ちなみに、気になっているキャラクターは?
少林
待ってました! 僕はルミナがお気に入りですね。明るいし、ムードメーカーみたいなところもあっていいんですよ。主人公の世話を焼いてくれる的なポジションで!
『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』
▲ルミナ。幼いころにエルに流れ着いたカナタの幼なじみの少女。身体能力も魔力資質も人並だが、我流の格闘術によってカナタたちとともに街の護衛を行っています。
『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』
喜一
で、でたー! ルミナは近接ファイターとして大活躍だったからね。女の子だけど、相手に近づいて殴っちゃう私……パワフルすぎ!? あんまり乙女っぽくない? とか思ってそうでさ!
少林
そうそう!
喜一
ちなみに、俺が気になったのはヴァンかな。陰があるキャラクターが好きで、ああいう胸に秘めたものを持ちながら行動するのって、キャラに背景がありそうでたまらないんだよね。あと前の話に戻るけど、カナタ(プレイヤー)が最初に遭遇するロスト現象で、やっぱり切ない気持ちになったね。少ない時間だけど、楽しく過ごしたエルの街が消えちゃうじゃない。
『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』
▲ヴァン。月鐘の街エルに突如現れた青年。エルに起きた異変について何か知っているようだが、多くを語ることはありません。口では厳しいことを言うが、心優しい性格です。
少林
はい。でも、そこからエルの街を取り戻すために奔走する主人公たちがいるわけじゃないですか。
喜一
そうだね。少しぼーっとしてるけど、世界の命運を握る主人公のカナタ、面倒見がいいルミナ、破天荒だけど自分の信念がしっかりしているロック、謎の存在として動向が気になるヴァン!
『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』
▲どんどん我が道を突き進んでいくロック。直情的なところもありますが、みんなのことを考えているイイ奴なんです。
少林
体験版では4人で行動していましたけど、これまで発表された情報を見る限りでは、もっとたくさん仲間になるんですよね!?
喜一
その認識で間違いないと思う。俺は体験版がすごくいいところで終わったから、製品版を遊びたくて仕方ないわけだよ。
少林
たしかに! あそこで体験版はここで終了ですって、それは卑怯ですよ!
喜一
早く続きをやらせてくれ! あと気になったことは?
少林
Tokyo RPG Factoryの1作目『いけにえと雪のセツナ』からパワーアップしているところです。
喜一
次はそこらへんを話していこう。

バトルの深みを出す“移動”

喜一
『セツナ』と比べると、バトル中の移動ができるようになったことで、戦略の幅が大きく広がったよね。
少林
右スティックで攻撃対象の敵を選んで、左スティックでキャラクターを動かしていく。これがかなり重要で、楽しい要素なんですよ。
『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』
▲位置取りや相手の配置次第では、すべての敵を攻撃することもできます。
喜一
移動できることで、いろいろバトルでも考慮しないといけない部分が増えたのも大きい。とくに敵の攻撃範囲が敵の周囲にある場合は、遠距離アタッカーになるヴァンとかロックを離れた場所から攻撃させないといけないじゃない?
少林
ですね。でも、敵によっては遠距離アタッカーに近寄ってきてスキルを使ってくるやつもいますから。
喜一
そこが『ロストスフィア』のバトルでおもしろいところだよね。敵の攻撃を読みつつ、位置取りも重要になってくる。
少林
他にも『セツナ』から継承されたシステムとして、刹那システムがありますね。
『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』
▲画像のようにキャラクターの頭上が青く光ったタイミングでボタンを押すと、刹那システムが発動。追加効果が発生します。
喜一
あるある。キャラクターが攻撃とか回復するタイミングで、うまくボタンを押すと追加効果が出るシステムだね。
少林
バトルで大切な要素だから、見逃さないでいきたいですね。
喜一
あとは法石かな。
少林
法石は装備するだけで効果ありますからね。『ロストスフィア』からは、スキル法石、カウンター法石、セツナ法石に種類がわかれてますけど、基本的には装備するだけで恩恵があるって考えていいんですよね?
喜一
そうだね。スキルが使えるようになったり、ダメージが軽減できたりとか、法石によって効果が違うから、キャラクターに合ったものを装備させたいところ。
少林
セツナ法石は?
喜一
これは普通の法石にプラスで装備するものだね。装備している法石に付与されているスキルとかを使った時に、刹那システムを使うと発動する効果みたいなものかな。
『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』
▲通常の法石の横に装備できるセツナ法石。『ロストスフィア』からの新機能で、法石のカスタマイズ性が高まりました!
少林
なるほど~。体験版の冒頭部分でしか操作できませんでしたけど、機装(※)の存在も気になるんですよ。何あれみたいな!?

※機装:『ロストスフィア』の世界で遥か昔に存在した機械文明が遺した機械兵器。搭乗者の能力を大幅に高めるとともに、機体固有の機能“パラダイムドライブ”を有します。

喜一
わかるわ~~。なんであの世界に機装みたいな技術があるのかとか、詳しいことはわかっていないんだよね。そのあたりも、物語で描かれることになるのかな。
『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』
少林
機装って、古代人が残した機械兵器なんですよね?
喜一
せやな。ちなみに、機装には機体ごとの固有能力があるんや! これを“パラダイドライブ”と言うで。
少林
なんでいきなり関西弁なんですか!?
喜一
いい突っ込みやな! その反応なら刹那システムの時もバッチリや!!
少林
機装も物語のカギを握っていそうな要素なので、このあたりにも注目ですね!
喜一
ちょっと、華麗にスルーしないで。

ピアノBGMでなくとも、音楽の方向性は継承されている

喜一
『セツナ』では、ピアノを主としたBGMがメインだったけど、『ロストスフィア』では、いろいろな楽器が取り入れられているよね。
少林
そうですね。管楽器っぽい音とか、弦楽器っぽい音とか、オーソドックスな楽器構成ですけど、静かに聴かせるような音楽でした。
喜一
根底にある切ない旋律とか、プレイしていて眠くなってしまうくらい落ち着くメロディとかは、『セツナ』からブレてないと思う。
『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』
なんと本作には釣りが、ひとつの要素として入っています。BGMも釣りにピッタリな雰囲気でしたよ。
『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』
▲ここだけじゃなくて、いろいろな場所で釣りができるのか気になるところ。
少林
然りですね。その辺りはピアノだけみたいなコンセプトがなくても、しっかり継承されていると思います。もちろん、現代的な電子音を使った音作りとかも大好きですけど、『ロストスフィア』みたいに聴いていると感傷に浸れる音もいいんですよね。
喜一
わかるわぁ。
少林
語彙がロストしてません!?

キャラクターの意味深な発言が物語への想像をかきたてる

喜一
先が気になったところとかはある?
少林
う~ん、やっぱり“王と呼ばれた男”ですかね。
喜一
あ、それは同意。序盤で王と呼ばれた男が戦っていた相手も気になるけど、彼はいったいどういう立ち位置なんだよっていう。
『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』
▲恐らく王と呼ばれた男が争っているのは、彼の知り合いのようなんです。このあたりの真相も、すごく気になる部分。
『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』
『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』
『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』
▲突如カナタの意識中に現れた存在が、ロスト現象に関する情報を語ります。
少林
彼もそうなんですけど、ヴァンの真意もわかりませんよね。ヴァンがどういう目的でカナタに目をかけているかとか。カナタのことを「希望」とか言ってましたけど、それがロスト現象から世界を救う希望なのかとか。
喜一
物語上だと気になるところがたくさんあるんだよね。そのあたりはプレイしてみての楽しみになるかな。
少林
発売まで後1週間ですし、あんまり先のことを語りすぎるのも無粋ですからね!
喜一
電撃オンラインに掲載された記事を見て、おさらいしておくかな。
『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』
▲体験版が終わると、うれしい演出が。こういう遊び心もニコリとできる部分です。

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