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2017年10月3日(火)

SIEの社長兼CEOに小寺剛さん、会長にアンドリュー・ハウスさんが就任

文:電撃オンライン

 ソニーとSIEは、SIE副社長である小寺剛(こでらつよし)さんが、本日10月3日付でSIE社長兼CEOに就任することを発表しました。同社長兼グローバルCEOであるアンドリュー・ハウスさんは同社会長に就き、年内は円滑な経営体制移行につとめます。

SIE

 また、同時に国内法人であるソニー・インタラクティブエンタテインメントについても代表取締役社長に小寺さんが就任し、ハウスさんは取締役会長に就きます。小寺さんは、SIEが担うゲーム&ネットワークサービス事業についてグローバルな経営責任を持ち、ソニー社長兼CEOの平井一夫さんに直接レポートします。

 なお、今回のSIEの経営体制の変更に伴い、同日付でハウスさんはソニー執行役EVPを退任します。小寺さんのソニー執行役員ビジネスエグゼクティブの役職に変更はありません。

平井一夫さんからのコメント(原文ママ掲載)

 アンドリュー・ハウスは、2011年に私からソニー・コンピュータエンタテインメントのCEOのバトンを引き継ぎ、プレイステーションビジネスを、ソニーの収益ドライバーの1つとなる事業に成長させてくれました。

 ハウスと私は、1995年から20年以上にわたりプレイステーションビジネスを一緒に育ててきた同志です。ハウスが、ソニーを卒業することについては複雑な思いもありますが、ハウスのこれまでの貢献に感謝するとともに友人として彼の今後の成功を祈っています。

 小寺剛は、2013年からソニーのネットワークサービス事業を牽引し、その拡大に大きく貢献しました。小寺は海外経験が豊富で戦略的な思考に長け、強い信念とリーダーシップを持つ人物です。昨年2016年からは、SIEの副社長として、SIE全体の商品・事業戦略も担当しています。

 ネットワークサービス事業の重要性がソニーグループ全体として益々高まっていく中、小寺が、ハウスが残した資産を生かし、プレイステーションプラットフォームの価値をさらに向上させ、ゲーム&ネットワークサービス事業をより成長させてくれることを期待しています。

アンドリュー・ハウスさんからのコメント(原文ママ掲載)

 プレイステーションで最高のゲーム体験を提供することにより、世界中の何千万もの人々を魅了することができたこと、また、SIEを本格的なデジタルエンタテインメント企業へと作り上げることができたことを私は大変誇りに思っています。

 プレイステーションは、20年以上の長きにわたり私の人生を占めてきた大切な存在ですが、ビジネスが過去最高の成功を収めるまでに成長した今こそ、私自身が新しい挑戦に向けて足を踏み出すのにふさわしい時であると思っています。SIEを、働き甲斐のある素晴らしい場にしてくれた仲間たちとの友情は私の宝物です。

 また、プレイステーションに対する世界中のファンやゲーマーの皆さんの変わらぬ熱い思いと支持に、心より感謝しています。小寺、そして小寺率いるSIEは、世界でもトップクラスの素晴らしいチームであり、プレイステーションの未来がこれからも輝き続けることを私は信じています。

小寺剛さんからのコメント(原文ママ掲載)

 SIEの社長兼CEOという大役を拝命し身の引き締まる思いです。また、ハウスと平井が私に示してくれた信任に心より感謝します。

 これまでハウスが推し進めてきたプレイステーションブランドの確立とゲーム&ネットワークサービス事業の基盤を一層強固にし、プレイステーションプラットフォーム上で提供するエンタテインメントの価値をさらに高めることができるよう力を尽くしてまいります。

 SIEの社員とともに、ビジネスパートナーの皆様との連携を一層強化し、またソニーグループの関係部門とも協力し、ユーザーの皆様にこれまで以上に楽しんでいただけるプレイステーションならではのインタラクティブエンタテインメント体験を提供してまいる所存です。

【追記】SIE広報部からのコメント

 本日10月3日に発表された、SIE社長兼グローバルCEOであるアンドリュー・ハウスさんの退任について、SIE広報部からコメントをいただきました。

――なぜこのタイミングでの発表だったのでしょうか?

 詳細は控えさせていただきますが、ハウス退任の合意と後任の決定がなされた後、社内外関係者への円滑なコミュニケーションなども考慮の上、できるだけ速やかなタイミングとして、この時期の発表となりました。

――業績としては過去最高の時期にハウスさんが社長を譲ることになった理由はどのようなものなのでしょうか? また、小寺さんが社長兼CEOに就任するにあたって決め手となった業績、資質などはどんなことなのでしょうか?

 平井さん体制になって第三次となるFY18から始まる中期計画の議論の中で、小寺とハウスとの間で、SIEの今後の成長戦略とあわせてハウス自身の今後のキャリアについても話し合われました。

 その中でハウスのもとでこれまでに達成された大きな実績を1つの節目として、新しい中期計画に移行しようとする今のタイミングが、ハウスにとっても、また会社にとっても新たなステージに進むのに適切であると、相互に合意するに至りました。

 ハウスの後任については、ネットワークサービスの重要性がソニーグループ全体として益々高まっていく中で、従来よりネットワークサービス事業を率い、昨年(2016年4月)からはSIEの副社長として、ゲーム&ネットワークサービス事業全体の商品、事業戦略を担当している小寺が、SIEのCEOとして、同社を率いていくことがふさわしいと判断いたしました。

――リリースにある“年内は円滑な経営体制移行につとめます”というコメントによると、ハウスさんは来年2018年になったら会長もしりぞく形でしょうか?

 年内をもってSIE会長を含むソニーグループすべての役職から退任予定です。

――リリースにあるハウスさんのコメントに「私自身が新しい挑戦に向けて足を踏み出すのにふさわしい時であると思っています」とありますが、今後何をされる予定なのでしょうか?

 エンタテインメントやメディア業界で幅広く次のキャリアの機会を考えていますが、その前に家族との休息の時間を取る予定と聞いております。

――新体制の戦略は今までと何か変化がありますか? また新体制の具体的な戦略について発表の場がありますか?

 ビジネスの大きな方向性、戦略には変更はありませんが、もちろん、細かいビジネス判断や組織については、小寺がSIEのトップとして必要な検討をしてまいります。発表の場などは何も決まっておりません。

――リリースにある“小寺は、SIEが担うゲーム&ネットワークサービス事業についてグローバルな経営責任を有し、ソニー社長兼CEOの平井一夫に直接レポートします”というテキストは、ハウスさん体制と変わらないものでしょうか? それともソニー社長である平井さんの管掌が強まるということでしょうか?

 特に変わりはありません。

――小寺さんの社長としての公のデビューはパリゲームスウィークになりますか? 他の場所であれば予定を教えてください。

 まだ何も決まっておりません。

※画像は公式サイトをキャプチャーしたものです。
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