河森正治監督最新作『重神機パンドーラ』2018年春放送。前野智昭さんらメインキャストコメントも
『マクロス』シリーズや『アクエリオン』シリーズを手がける河森正治監督の最新TVアニメシリーズの発表会が、2017年10月17日にニコファーレで行われました。昨年アメリカで開催された“ANIME EXPO 2016”で企画の立ち上げが発表されて以来、ついに本格始動を開始します。
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今回、歌いながらの戦闘はありません!
東京・六本木にあるニコファーレで行われたイベントには、原作・総監督でもある河森正治監督が登場し、作品概要や設定資料企画などが語られました。作品タイトルは『重神機パンドーラ』。人類以外の生物や機械は独自の進化を遂げ、人類は絶滅寸前にまで追い詰められた世界での物語。怪獣っぽさも期待してほしいとのことです。
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“パンドラの箱”を連想させるタイトルに、ものすごく速い進化を遂げている現代の中国大陸がモデルとなっています。その社会の進化の速度みたいなものに人類は何ができるんだろうかという問いかけが物語の核になっているそうです。
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イベントのなかで、さっそく河森監督から制作秘話も飛び出しました。過去に河森監督が手掛けた作品は、敵との戦闘中に歌を歌うという独自のシステムが導入されていましたが、今回は歌いながらの戦闘シーンはなしとのこと。「コンテを描くときに歌わずに戦うってどうやるんだっけ?と思ってしまいました」という話は客席からも拍手と笑いが巻き起こりました。
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ニコニコ生放送の投票機能を使った企画もありました。「ニコ生視聴者が一番気になっているのは何?」という質問に、一番多く票を集めたのはメカデザインについてでした。
今回のメカニックは車のようなモチーフでもちろん可変もします。重厚感があり、特撮作品に出てきそうな感じだと話しました。この様子はすでに公開されている第一弾PVにも出てきているので気になる人は要チェックです。
前野さん「これまで培ってきた表現力をフルオープンで」
そしてメインキャストとなる前野智昭さん、東山奈央さんが登場。現状語れることは少ないんですが、と言いながらも、過去のシリーズや出演作に絡めた話で終始和やかムードでキャラクターや世界観についての紹介がされました。
前野さんは「河森監督の作品に影響を受けていた人間なので、参加できて嬉しいです。これまで培ってきた表現力をフルオープンにしてアフレコに望んでいます。」と本作の出演に対する強い意気込みを語り、東山さんは「現在の問題点を絶妙にエンターテイメントに落とし込んでいます。こうして河森監督がどういうところに着想を得てどういうことを伝えたいのか、問題提起したいのかを今おわかりいただけたと思います。ぜひ今の気持ちを春まで忘れずにいてくださると、より楽しめると思います。」とファンへのメッセージを残しました。
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河森監督は「1話も形になってきてかなり手応えを感じていますし、時代の加速感に追いつかれないようにスタッフ一同進化して新しいものを作っていければと思っています。パンドラの箱からどんな物語が飛び出すか、ご期待ください。」とイベントを締めました。
2018年春に放送がスタートするまで、情報解禁も順次追っていきますので、注目していてくださいね!
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監督&メインキャストコメント
河森監督コメント
――今回のタイトル発表ならびに、本作の制作が本格的に始動したことを受け手の意気込みをお聞かせください。
進化し続けるAI、ナノテクノロジー、バイオテクノロジー。様々な技術革新が行われ、あたかも“パンドラの箱”が開いたかのような激動の時代。いろいろなものに人類が追い立てられている感覚があります。
近未来を描く本作ではさらに進化が加速しています。人類が生態系の頂点ではなくなった時代。はたして我々は生き残ることができるのか。苦難の時代を“契約家族”として生きて行く事を選択したレオンとクロエ。巨大な敵と戦いながら、人として生きるとは何かを問いかけてみる。そんな作品にしたいと思っています。
――OAを楽しみに待っているみなさまへメッセージをお願いします。
今回は戦う主人公たちの年齢を20歳に上げています。久々に地上戦をメインにした重厚感あるメカに、ヒーロー物テイストを融合した激しいアクション。B.R.A.Iという“怪獣”との燃える戦闘シーン。今回発表した2人だけでなく、個性豊かなキャラクターたちの重厚で熱いヒューマンドラマ。彼らは絶望的な状況のなかで、残された最後の希望を見つけ出すことができるのか。
まだ発表できないですが、様々なチャレンジや仕掛けも用意していて、みなさんにお見せするのをスタッフ一同とても楽しみにしています。ご期待ください。
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前野智昭さんコメント
――『重神機パンドーラ』へご出演が決まった感想をお聞かせください。
オーディションのときから、すごく強い想いで演じさせていただいたので本当に嬉しかったです。これまで自分が培ってきた表現の引き出しをフルに活用して、全身全霊をかけて演じたいと思います。
――OAを楽しみに待っているみなさまへメッセージをお願いします。
キャラクターの関係性や迫力あるバトルシーンなど見どころがたくさんあります。毎話毎話、キャスト陣も本当に気合を入れてアフレコに臨んでいるので、ぜひご覧いただければと思います。
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東山奈央さんコメント
――『重神機パンドーラ』へご出演が決まった感想をお聞かせください。
とても嬉しかったです! 今までにもお世話になったことのある情熱的なスタッフさん方の元で、ふたたび新しい物作りのお手伝いをさせていただけて身の引き締まる思いです。クロエは、もっさりなお兄ちゃんを支える妹であり、妻であり、母であり……とにかくしっかり者な女の子です。平均年齢が高めな今作品では、クロエは最年少になるので、賑やかしやギャグ担当なところもあるのかなと個人的には感じています。
――OAを楽しみに待っているみなさまへメッセージをお願いします。
いわゆるロボットもののアニメとしては“登場人物の年齢が高い”のが、この作品の特徴だと思います。それぞれに抱えている過去や、今の立場における責任とプライドの間で揺れる感情など、より1人1人に見応えがあって毎話目が離せません。パンドラの箱を開けてしまった彼ら、その先に一体何が人類を待ち受けているのか。中国の美味しい食べ物がたくさん出てくるのも見どころです♪ どうぞお楽しみに!
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イベント概要
河森正治 NEW PROJECT BRIEFING
■日程:2017年10月17日
■会場:nicofarre ニコファーレ
■出演者(敬称略):河森正治(原作・総監督)、前野智昭、東山奈央、鷲崎健(MC)ほか
作品概要
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『重神機パンドーラ』
<スタッフ>
原作:河森正治・サテライト
総監督:河森正治
監督:佐藤英二
シリーズ構成:根本歳三
キャラクター原案:江端里沙
重神機デザイン::河森正治
アニメーション制作:サテライト
<メインキャスト>
レオン・ラウ:前野智昭
クロエ・ラウ:東山奈央
あらすじ
2013年、「翔龍クライシス」が起きたその日、レオン・ラウはまさにその中心にいた。枯渇する環境資材の代替として研究、開発された次世代エネルギー装置「量子リアクター」が暴走し未知なるエネルギーをまき散らし爆発したのだ。それにより世界の環境は激変した。人類以外の生物や機械は独自の進化を遂げ、誕生した特異進化生物「B.R.A.I」。その勢力に人類は絶滅寸前まで追い詰められていた。
「翔龍クライシス」から7年後、レオンは絶対防衛都市ネオ翔龍のはずれにある荒野にいた。「家族契約」を交わしたクロエ・ラウと共同生活をしながら、「B.R.A.I」に対抗するべく独自の研究を行っていた。もっさりなレオンに世話焼きなクロエ。ときに過去を忘れるかのような日々に、しかし、脅威は着実に迫っていた。
【追放された天才科学者】レオン・ラウ(声優:前野智昭)
“翔龍クライシス”を引き起こした中心人物の一人。事故の後は、ネオ翔龍の外の荒野で契約家族であるクロエと2人で助け合いながら暮らしている。基本的に口数は少なく“もっさり”しているが、研究や食べる事など好きなことには饒舌になる。
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【レオンを支える“妹”】クロエ・ラウ(声優:東山奈央)
レオンと家族契約を結んでいる“妹”。血の繋がりはないが、本当の兄のように思っている。研究以外だらしない兄のお世話も頑張る、明るく何事にも誰にも物怖じしない、元気な少女。
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