News

2017年11月1日(水)

【PGW2017】『スパイダーマン』の新たなユニバース始動。ウェブスイングで大空を駆けろ!

文:電撃PlayStation

 フランス・パリで開催中の“Paris Games Week2017”。その会場にて、インソムニアックゲームズが手がけるPS4用ソフト『スパイダーマン』の最新トレーラーが公開された。

『スパイダーマン』

 さらに、本作のディレクターを務めるBryan Intihar (ブライアン・インティハー)氏によるQ&Aセッションが行われたので、そのなかで明らかになった情報をお届け!

■Spider-Man PS4 Trailer - Paris Games Week 2017

 『スパイダーマン』は、作品によって細かな設定などが異なる。物語や時系列はもちろんのこと、作品によって主人公ピーター・パーカーが体内でクモの糸を生成する能力を持つかどうかすらも違ってくる。

 このような、同じヒーローが活躍しながらも多彩な広がりを持つ“スパイダーマンの世界”を総合して“スパイダーマン・ユニバース”と呼ぶことがある。

 本作は、『ラチェット&クランク』シリーズなどで有名なインソムニアックゲームズが、そのスパイダーマン・ユニバースに刻む新たな一作品として生み出す大作だ。

ストーリーはオリジナルだが、おなじみのヴィランも数多く登場!!

 Q&AセッションでディレクターのBryan氏に、本作の成り立ちやアクションの詳細など、みなが気になるアレコレを聞いてみた。

――まず初めに、『スパイダーマン』の企画は、インソムニアックゲームズさんからソニーさんへ働きかけたのでしょうか?

 じつは、ソニーさんからインソムニアックゲームズに提案があったんです。その瞬間に、「これは逃すものか!」と食いつきました(笑)。

 自分たちにそれを提案されたときは夢みたいだと思いましたね。普段なら自分たちが企画を立てるのですが、こういうことなら喜んで提案を受け入れます。とくにソニーさんとMARVELさんといっしょに仕事できるというのは、本当に光栄だと感じています。みなさんが「成功させたい」と強く願っているので、すごくいいプロジェクトになっていますよ。

――やはり、スパイダーマンに対する想い入れも強そうですね。

 僕は、スパイダーマンとともに育ってきて、だからこそスパイダーマンが本当に大好きなんです。それに、スパイダーマンという作品がインソムニアックゲームズが作るゲームとしても、とても合っていると思っています。

 世界中で人気があるキャラクターでもありますし、これまでにないスパイダーマン像を届けられるということに、とてもワクワクしていますよ。正直、自分は世界で最高の仕事をしていると思っています。

『スパイダーマン』

――スパイダーマンといえば、昨年公開された映画「スパイダーマン ホームカミング」が記憶に新しいですが、この映画とはまったく別の世界観になるのでしょうか?

 はい、映画とこの作品の間につながりはありません。完全に独立したスパイダーマン・ユニバースだと思ってください。

――となると、ソニーさんは「ホームカミング」のゲーム化を提案してきたわけではないんですね。

 そうですね。映画を見た人が、まったく同じ体験を求めているわけではないということも知っていますし。

――たとえば、どんな体験を求めていると感じましたか?

 ウェブスイングで街を移動できるというのはもちろんですが、スパイダーマンみたいだと感じられる部分……ピンチでもユーモアがある世界観が楽しめるようにしたいと。あとは、たくさんのヴィランを登場させてほしいというリクエストもありました。

――ヴィランは、映画オリジナルのものになるのでしょうか?

 ヴィランに関しては、さきほどのトレーラーに出てきたキング・ピンといった、みなさんおなじみのヴィランが登場します。ですので、ゲームオリジナルのヴィランは登場しません。また、トレーラーに登場したヴィランは、実際にゲームに登場するもの内の極一部なので、みなさん期待していてください。

――どれぐらい登場するのでしょうか?

 たくさんですね(笑)。

『スパイダーマン』

――完全オリジナルとなると、ゲーム独自のピーターをデザインしなければならないなどの難しいポイントも多そうです。映画との差別化で苦労した部分はありますか?

 まず、ゲームではピーターがスパイダーマンになって数年経っている設定なので、若干歳をとっています。だいたい24歳ぐらいですね。ですので、スパイダーマンとしての力や、それを使った戦闘にも慣れていて、より経験を積んだピーターになっています。

 自分の能力についてしっかりと知識を持っていますし、街中での動き方もしっかりと学んでいます。戦闘でも映画のピーターと比べると、格闘やスパイダーウェブの使い方もそうですが、レベルの高い動きができるようになっていると感じてもらえるかと。

 また、彼は科学者でもあるのでいろんなガジェットを使って戦うこともあるのですが、その使い方とかも映画より遥かに熟練した腕前になっています。

――オリジナルのスパイダースーツで、こだわった部分を教えてください。

 この質問をしてくれて、ありがとうございます(笑)。最初から独自のスパイダーマン・ユニバースを作りたくて、独自のスーツがそれを代表している要素だと思います。

 これは、インソムニアックゲームズの『スパイダーマン』なんですけど、ただすべてのことにストーリー上で理由をつけたいと思っています。ですので、ゲームをプレイしていただければ、「なぜ、あのようなスーツなのか」ということを理解してもらえると思います。

――デザイン面でこだわったポイントを教えてください。

 やはり、白いクモがお気に入りのポイントですね。

『スパイダーマン』

――ちょっと突っ込んだ質問をしていこうと思います。まず、本作のピーターはどのような物語を紡ぐのでしょうか?

 まず、ピーターが23歳で、キング・ピンが敵のボスみたいな状態でスタートします。

 その後、キング・ピンを倒したピーターは、スパイダーマンとしての自分とピーター・パーカーとしての自分のバランスを保つに苦悩し始めます。そこに新しい敵が出てくるのですが……ここでは、よりピーターと個人的なつながりを持っている敵が登場します。

 トレーラーでMr.ネガティブが登場していますが、彼はメイおばさんが働いているシェルターを運営しているんですね。このように個人的なつながりを持った敵が出てくるというのが、本作の大まかなストーリーです。

『スパイダーマン』

――個人的に、ラブロマンスの行方も気になるところですが……。

 もし、ロマンスがなければ、それはスパイダーマンとは言えないと思います。ただ、スパイダーマンなので、いろいろ複雑ではあります(笑)。

――アクションで、とくに注力した部分はどこですか?

 この質問には、1時間ぐらい余裕で応えられると思いますが……(笑)。やはり、ウェブスイングですね。ウェブスイングこそ、スパイダーマンの特徴だと思うんですよね。

 どれだけ、それをスムーズにするか、どれだけいろいろな場所でできるようにするか、どれだけカンタンにするかなど、とくに気をつけて開発しています。戦闘に関して言えば、ガジェット、格闘、ウェブ、環境を利用したアクションという4つの要素の融合ですを重視しました。

――ガジェットとは、具体的にどういうものなのでしょうか?

 ピーターは科学者で賢い人なので、自分のためのアイテムを作っています。ショットガンのようなブラスターや敵に向かって撃つとウェブで壁に貼り付けるアイテム、敵同士をくっつける武器などを発明しています。

 インソムニアックゲームズは、『ラチェット&クランク』シリーズなどのゲームで“おもしろい武器を作る”ことで知られていますから、期待していてください(笑)。

――ガジェットは、一度に装備できる数は決まっているのでしょうか?

 そうですね、いくつまでとは言えませんが無制限ではありません。

『スパイダーマン』

――プレイアブルキャラクターはスパイダーマンのみですか?

 スパイダーマンがメインキャラクターになりますが、ほかにも操作できるキャラクターがいます。例えば、ピーターがスパイダースーツを脱いだ状態や、メリー・ジェーン・ワトソンもプレイアブルキャラクターです。

――なるほど! ちなみに、MJはどのような状況で操作できるのでしょうか?

 ストーリーのなかでMJがプレイヤブルになる状況があると思ってください。これ以上は言えませんが、スパイダーマンとは全然違う体験をお約束します。

『スパイダーマン』

――ゲームはオープンワールドとのことですが、どれぐらいの広さになるのでしょうか。

 ものすごく広いですよ。ニューヨークに行ったことがある人が「本当にニューヨークだな」と思うぐらいの場所にしたいと思って作っていて、グランド・セントラル・ステーションのようなランドマークになるような建物も全部入れています。スパイダーマンは移動速度が速いので、ある程度の広さが必要なんですよ。

――ニューヨークのどの範囲だとかは言えますか?

 正確には言えませんが、ニューヨークと言われて連想するような有名な地域はすべて入れる予定です。ちなみに、ほかにもMARVELの要素も入っています。

――ほかのMARVEL的な要素というと?

 具体的には言えませんが、ニューヨークをスウィングで移動していくと、「MARVELのアレじゃない?」みたいな要素に出会う感じです。トレーラーをよく見てみると、気づく人もいるかもしれません。

――ありがとうございました。

(C)2017 Sony Interactive Entertainment Inc. All Rights Reserved

関連サイト