2017年11月4日(土)
【PGW2017】パリゲームウィークレポート第3回:グッズ・レトロゲーム・その他編。
11月1日から5日まで、フランス・パリにて開催されているパリゲームウィーク2017。こちらの模様を電撃PlayStation編集部のスタッフが現地からお届け。第3回は会場で見たおもしろグッズやレトロゲームなどをご紹介。パリの知られざるオタク文化を知った気になろう!
フランス人はグッズがお好き?
ゲームグッズについては日本も最近はTGSで専門のブースができるなど、力を入れ始めていますが、まだまだアニメグッズほどのバリエーションはありません。一方海外のゲームグッズは下手をすれば日本以上にラインナップが豊富!
それはパリでも変わらず、会場ではゲームグッズやそれ以外の何かなどなどが、夜店の屋台かドン・キホーテばりに並び立っていました。ここでその一部をご紹介したいと思います。
▲まずはDUALSHOCK4のカスタムパーツ。スマホケースのようにコントローラの上からかぶせて使うのか、あるいはベイカバーみたいに取り替えちゃうのか……ちなみにPS4に貼るカスタムシールもたくさんありました。 |
▲ユービーアイソフト関連タイトルのグッズはブースを出展してガッツリ販売。日本ではユービーアイデイで毎年グッズが販売されていますね。会場では紙袋を下げた人をたくさん見かけました。 |
▲ユービーアイデイ2017で販売されていた『アサシン クリード オリジンズ』のフィギュアは当然ココにも。 |
▲同じくユービーアイデイ2017で販売されていた『アサクリ』シリーズのキーアイテムエデンの果実のレプリカ。なお、日本では4800円で販売されていましたが、フランスでは45ユーロ。日本円で換算してだいたい6000円です。ええ、フランスは日本よりも物価がお高いんです……。 |
▲ブリザードの物販エリア。『オーバーウォッチ』などのグッズが並んでいます。 |
▲日本ではまだ品薄のNintendo Switchも、フランスならこの通り、たくさんあります。 |
▲上段に大量に並んでいるのはニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン。一瞬買って帰ろうと思いましたよ。フランス語読めないことを思い出してやめましたが。 |
▲Nintendoブースで展示されていた、『ゼルダの伝説』のボクサーパンツ。履いてるの、ミンナニハナイショダヨ! ちなみにフランスでは『ゼルダの伝説』は大人気みたいで、ハイリアの盾の形をしたリュックサックを背負った人や、リンクの緑の服を着ている人を合計で10人以上見かけました。 |
▲海外では有名なゲームグッズメーカー。日本では見かけないタイトルのグッズも扱っています。 |
さて、ゲームグッズの1つの定番といえばTシャツやパーカーなどのアパレル。フランスではキャップや財布など、いくつも販売されています。
▲壁に掛かっているものは全部Tシャツです。 |
▲マーベル作品も人気。 |
▲マーベル作品じゃないけどバットマンも人気。 |
▲フランスは今スパイダーマンが人気みたいです。 |
第1回のレポートで『ドラゴンボール ファイターズ』や『進撃の巨人 2』が出展していたことをご報告しましたが、フランスでもこれら日本のコンテンツは人気です。
▲バンプレストがブース出展。フィギュアをたくさん販売していました。 |
▲マスターソードやらダークリパルサーやらエリュシデータやらエクスカリバーが……ちなみにお値段20ユーロです。これで手軽に黒の剣士になれるよ! |
▲タペストリーがたくさん。権利的にヤバそうなのもたくさん。 |
▲DA・KI・MA・KU・RA! |
▲ほっぽちゃんこと北方棲姫 (ほっぽうせいき)やモノクマのパーカーなどなど。左上は……アイルー? |
▲自由すぎるイラストが描かれたTシャツ。そっとしておこう。 |
▲全体的にあやしい……あやしくない? |
▲男なので……いや、女もか? 左上に目が行きます。 |
▲紳士=hentaiは全世界共通認識みたいです。困る。 |
▲会場ではスマホケースが売ってなかった代わり……というわけではないですが、財布をたくさん見かけました。 |
▲カラフルなウィック。フランスは移民の国ゆえか、髪をファンキーな色に染めてる人は日本よりも多いです。 |
▲ゴスとかスチームパンクとか、そんな雰囲気の漂うアクセサリ。左下にあるデスノートはファッション的に親和性が高いから……?なんとなく会場ではこういうグッズがそこかしこで売られていて、しかも身につけている人が多かったです。 |
▲たぶん、全部何かの元ネタがあるんだと思いますが、ところどころにヤバそうなのがある、ってこと以外はもう全然わかりません。 |
▲ちなみに上から見るとこんな感じ。撮影したのは前夜祭のときだったので人は少なめでしたが、本開催時は歩くのも苦労するくらい人で賑わっていました。 |
レトロゲームに対するリスペクトがスゴい!
会場ではレトロゲームを取り扱ったブースも多数見られました。イメージ的には2016年に日本科学未来館で開催された“GAME ON ~ゲームってなんでおもしろい?~”に近いノリ。もちろん、PGWは最新ゲームのほうが比重は大きいんですけどね。
▲まさか2017年にファミコン版『ハイパーオリンピック』を見ることになろうとは! 2024年のパリ五輪まで気が早すぎる。ちなみに足元のパネルがボタンになっています。 |
▲レトロの限界を超えた『マッピー』の筐体。遊びぬかれすぎてボタン付近の塗装が禿げてます。 |
▲わかりにくいですが『ドラゴンセイバー』です。ちなみに横にあるポスターは『虫姫さま』。この記事を読む人で知ってる人いるのかな……。 |
▲ATARI STで『レミングス』を遊ぶ子ども。ATARI STって1985年生まれなんですね。というか、まだ使えることに驚き。きっとよくメンテナンスされているんですね。 |
▲とりとめのない展示に見えるけど、見ているとちょっと楽しい。 |
▲『マリオカート64』で遊ぶ子どもたち。おじさんも昔はよく遊んだよ……。 |
▲MO5.comというのは、簡単に言うとレトロゲームを保存する協会のことだそう。今回の展示では『ストリートファイター』シリーズと『ファイナルファンタジー』シリーズが全タイトル展示、そのうちのほとんどが試遊できました。 |
▲フランスのスーパーファミコンで日本産のカセットを使って遊ぶときは、変換アダプターが必要なんですね。 |
さすがフランス? トリビュートイラストも多数展示
芸術の都パリだからなのか他の海外のイベントでも一般的なのか、定かではないですが、ゲームをテーマにしたトリビュートイラストも多数展示されていました。
▲日本ではコミケがあるからか、なかなかTGSの会場などではこういった展示は見られませんね。 |
▲『オーバーウォッチ』のゲンジが描かれたサーフボード。なぜサーフボードなのかはわかりません。 |
▲筐体をまるごとデザインしたものと思われます。 |
▲日本では迷作として名高い『ドラゴンズレア』。フランスの評価はどうなんでしょうね? |
▲じつにアナーキーな『魔界村』のイラスト。 |
▲解釈が大胆な『パックマン』。 |
▲フランスでは“グチュグチュ”がどんな効果音なのかわからないから平気! ……平気? ちなみにイラストをよくみると『わくわくろっこモーション』や『苺ましまろ』(いずれも電撃コミックス)などのコラージュが下に透けています。 |
本は分厚くて装丁が豪華。種類も豊富!
ゲーム関連書籍は単純な攻略本は今回見つけられませんでしたが解説書、資料集、画集と豊富。クリエイターさんの伝記? のような本もありました。フランス語が読めず中身が理解できなかったのが残念……。
▲ゲームのコミカライズや、ゲーム原作をまとめたブース。 |
▲『ストリートファイター』シリーズのコミックです。 |
▲ゲームボーイなどハードごとのカタログ。装丁がオシャレ。 |
▲独自視点によるゲームの解説本。『DARK SOULS』の本は『Demon's Souls』や『Bloodborne』の内容にも触れられているらしく、何が書かれているのか非常に気になったのですが、読めず……。 |
▲鈴木裕さんや須田剛一さんの伝記まで。 |
▲フランスのサッカーマンガ『HEAD TRICK』。判型・厚さはだいたい日本のB6判コミックと同じ。 |
▲電撃ゲーム書籍編集部が制作した『Bloodborne Official Artworks』がフランス語訳されて発売中。カバー加工は日本語版のカバー同様、ブツブツした肌触りを再現。さらにフランス語版は上製本のうえに紙も分厚くて“モノ感”がイイ! |
日本食って、こんなんだっけ? フランス人が考えた日本食がアツい
カフェが街のいたるところにあるパリ。ちなみにカリフォルニアロールなどがメインではない、普通の寿司屋も非常に多く、どうもフランス人はお寿司が好きなようです。しかしPGW会場では……謎の食べ物の写真をご覧あれ。
▲日本食をアピールしている雰囲気を感じるお店。近づいてメニューを確認してみます。 |
▲ヤキトリ、タイヤキ、ドラヤキ……“ヤキ”がついてればOKなの? ちなみにそのほかの食べ物は、揚げ春巻を意味するらしい“NEM”と、そのまんまですがインドの食べ物サモサを意味する“SAMOUSSAS”。けっこうワールドワイドなお店でした。 |
▲注目はアップル餃子。なんなら餃子の上にクリームが乗っている。餃子の具に肉が入ってないことを祈るばかりのデンジャーフードです。 |
▲SUSHIなのか、TOSHIなのか。ジャパニーズなのか、メキシカンなのか。それはきっとオーナーにしかわからない。カリフォルニアロールやナチョスやコーラがセットになったオトクなセットメニューがありました。 |
と、いうわけで、全3回にわたってパリゲームウィークのレポートをお届けしました。本イベントは子どもたちの姿を見かけることが多く、またTGSに比べると来場者もやや控えめなので、全体的にのんびりとした雰囲気。開場も8時半~18時半までと、長めなのもうれしいですね。
一方のパリも、古い建物と近代的な建物が同居し、移民も多いためかさまざまな人種が暮らす、なかなかおもしろい街。山手線の内側ぐらいのスケールにルーブル美術館やノートルダム寺院など、数々の観光名所がひしめいているので、通りを歩いているだけでもそれなりに楽しめると思います。
また、街の人たちはオシャレと思いきや、おばあちゃんでも車が通っていなければ全力で信号無視をするなど、意外と雑いところも多く、貧富の差も激しい様子。とはいえ、おしゃべりで気さくな人が多いので、フランス語や英語がぜんぜんできなくても、意外となんとかなります。言い方は失礼ですが、大阪のノリが大丈夫な人は行ってみると意外と馴染むかもしれません。街にはテロを警戒し、ところどころでアサルトライフルを持って周囲を警備する警察の姿も見られましたが、普段は編集部と家の往復しかしないコミュ障のスタッフでもなんとか過ごすことができました。ただし日本と比べて物価が全体的に高いのは残念。
こんなカオスな雰囲気が、雑多でおおらかなパリゲームウィークというゲームイベントを生み出した……ということはまったくないと思いますが、TGSとはまた違った雰囲気や、洋ゲ-に興味がある人は行ってみるといいかもしれません。試遊に並ぶ人も、TGSと比べると少ないのも高ポイントですね。ちなみに、会場のポルト・ド・ヴェルサイユはパリの中心地まで地下鉄で20分ぐらいですので、イベントに飽きたらパリを観光して時間をつぶすのもかんたんですよ。それでは、メルシー!