2017年12月6日(水)
『ガールズ&パンツァー 最終章』第1話は華さん&桃に注目? 渕上舞さんたち5人にインタビュー
12月9日より、新宿バルト9、シネマサンシャイン池袋 他全国59劇場で劇場上映されるアニメ『ガールズ&パンツァー 最終章 第1話』。本作に出演している渕上舞さん、茅野愛衣さん、尾崎真実さん、中上育実さん、井口裕香さんのインタビューをお届けします。
▲左から井口裕香さん、中上育実さん、渕上舞さん、茅野愛衣さん、尾崎真実さん。 |
11月19日に茨城県・大洗町で開催された“第21回 大洗あんこう祭”でのステージイベントを終えた5人に、イベントの感想や、公開が近づく『最終章 第1話』の見どころや、アフレコの様子などを語っていただきました。公開を心待ちにしているファンは、ぜひご一読ください。
『ガールズ&パンツァー 最終章』第1話 劇場本予告
――あんこう祭のステージイベントご出演、お疲れ様でした。今年で6年連続のステージイベント来場となりますが、まずはそのご感想をお聞かせください。
▲ステージ左から蝶野正洋さん、井口さん、中上さん、渕上さん、茅野さん、尾崎さん、佐咲紗花さん。 |
渕上さん:ステージの上からの景色が毎年迫力が増していて、嬉しいし、驚くばかりです。開会式で来場してくださった方に質問してみたのですが、『ガルパン 最終章』を楽しみにしているのはもちろん、前日から大洗入りして “あんこう祭”を楽しんでくださっている人が多かったので、そのことに心を癒されました。
――今年はついに、ステージ観覧用のモニターまで設置されていましたからね。
渕上さん:あまりにも観客の皆さんが多くて、最初は私、あのモニターに気づかなかったんですよ(笑)。以前に比べると、より多くの人にあんこう祭のステージイベントを楽しんでもらえるのかなと思いました。
尾崎さん:ステージ上で中上さんがママレベルが上がったと話してくれましたが、6年っていろいろなものが変わるだけの時間ですよね。『ガルパン』自体もそうですが、ファンの皆さんもいろいろな変化があったと思うんです。私自身もこの6年でいろいろなことがありましたし、改めて考えてみると、6年という時間はすごいなって思いました。水戸駅などもすっかりなじみのある場所になりました(笑)。『ガルパン』が始まった時には思いもしなかったことなので、幸せなことだなと思います。
中上さん:もしも10年くらい続くのなら、ママレベルがさらに上がるのかなって(笑)。毎年11月のこの時期と言えば“あんこう祭”だって意識になってしまっているので、いつまでも呼んでいただければな、という気持ちでいます。この6年で私は本当にいろいろなものが変わりました。
先日、ちょうど6歳になるお子様を連れたファンの方と会ったんですよ。アニメのエンディングで戦車の履帯部分のアップが写るじゃないですか。あれを見ただけでどの戦車かわかるみたいなお話を聞いて、小さな子にも興味を持って楽しんでもらえているのがうれしいですね。
井口さん:毎年毎年初めましての方も増えていますし、いつもおなじみの方々は温かく迎えてくださって、本当に幸せなことだと思います。最初にステージに立った2012年は、大洗の人たちでさえも「『ガルパン』ってなに?」という状態でしたので、それを考えると感慨深いです。
こうして6年も続けてステージに立たせていただきましたが、それはもちろん当然のことではなくて、ファンの皆さんの応援があってのことです。ステージで「またね」って言ってファンの皆さんは喜んで下さいますが、その気持ちに甘えるのではなく、しっかりと応えていければいいなと思いを新たにしました。
茅野さん:まずはこの快晴に感謝したいです。ステージからファンの皆さんの表情をしっかりと見ることができたのはもちろんですが、青空が広がった大洗の町を満喫できました。こうして大洗に来るチャンスはなかなかあることではないので、とてもうれしく思っています。それに、今年もあんこうチーム全員で、大洗で皆さんの前に立てたのは何よりも幸せなことでした。
――いよいよ『最終章』の公開まで(※あんこう祭の時点で)1カ月をきりました。今の心境はいかがでしょうか。渕上さんは、あんこう祭のステージでは「リラックスしている」とおっしゃっていましたが?
渕上さん:公開が近づくとドキドキソワソワしちゃうんだろうと思っていましたが、意外と「あと1カ月か~。楽しみだなぁ」ぐらいの穏やかな気持ちになっています。フワッとしたものなんですが、きっと楽しんでもらえるだろうなって自信があります。『最終章』と言うと、これで終わりとなってさびしくなるのかと思いきや、全6話のうちの第1話ですからね(笑)。また新たなはじまりである『最終章 第1話』を見た皆さんがどういう反応をするのか楽しみです。
尾崎さん:私も楽しみな気持ちです。昨日も台本をパラパラと見返していたんですが、「これが実際の映像になったらどうなるんだろう?」との期待が高まってしまいました。
――まだ皆さんも完成した本編映像はご覧になっていないのでしょうか?
尾崎さん:はい。まだなんですよ。ですから、新キャラをはじめ、まだ言えないあれやこれやが一緒になった本編映像を私自身も早く見たいし、皆さんにも見てほしいですね。舞台あいさつなどもありますが、それも含めて楽しみです。
中上さん:2人と一緒です。完成した本編を見るのが、ファンの皆さんと同じくとても楽しみです。当然アフレコは終わっていますし、内容は知っているんですよ。それでもやっぱり早く見てみたいです。
井口さん:早くみんなに見てもらいたい! 絶対に損はさせない作品です。TVシリーズから始まって、『OVA』、『劇場版』といろいろお話を見てきましたが、「こういう切り口で、このキャラにスポットがあたって、こんなお話になるのか!」といった、ワクワクとドキドキと発見があって、改めて水島監督のすごさを感じた作品なので、『最終章』も楽しみです。
茅野さん:『ガルパン』って今までおもしろくなかったことがないので、この先もそんなことはないと思うんです。アフレコをしていて「今回もおもしろくなるな」という実感がありました。今までのTVシリーズや『OVA』、『劇場版』では、完成したものを見た時に私の想像を超える驚きがあったので、『最終章』でもそんな驚きがきっとあると思います。これは期待というより、水島監督たちスタッフへの信頼めいたものですね。だから、ステージで渕上さんが言っていたように、私もリラックスしています。
――茅野さんからアフレコのお話が出ましたが、アフレコはどんな雰囲気でしたか? 印象に残っていることなどを教えてください。
茅野さん:あんこうチームはみんなそろって、今までと同じように並んで収録しましたが、相変わらずすごい人数でした。
井口さん:今回もホント多かったよね。
茅野さん:そんな大勢の出演陣を音響監督の岩浪(美和)さんがしきってくださったんですが、やっぱり学校の先生のようでした(笑)。
井口さん:でもみんな大人になったよね。1年生チームにはTVシリーズ収録当時高校生もいました(秋奈さん)が、声優陣も女性レベルを上げたな~という感じがしました。中身的にはそんなに変わっていなくて、休憩時間にはワーキャー楽しくおしゃべりしたり、お菓子を食べたり。そうそう、その休憩中にボコ(の着ぐるみ)が来てくれたりもしたんですよ! ボコを囲んで集合写真を撮ったりと、ワイワイ楽しくにぎやかな収録でした。
中上さん:出産時期と非常に近かったのですが、スケジュールを調整していただいて、あんこうチームの皆とアフレコできて本当によかったです。雰囲気としては、2人が言っていた通りのワイワイキャピキャピと華やかで、いいにおいのする現場でしたね。
尾崎さん:『最終章 第1話』は、私の中にも新しい発見があったアフレコでしたね。華って、今までもかっこよさが出ているところもありましたが、今回は「どうしたの? 覚醒したの!?」みたいな凛々しさが見えるシーンがそちらこちらにあって、それはもともと彼女が持っていたものではあるのでしょうが、それを表に出した華を演じられて楽しかったです。
渕上さん:アフレコの雰囲気については皆さんが言っていた通りワイワイ楽しかったです。ただ、今回のアフレコはより丁寧に行われた印象があります。『ガルパン』って6年も続いているシリーズで、出演陣の中にキャラができていて、テンポよく進むことが多くなっていたんですが、今回はゆっくりとした進行のアフレコだったと思います。
『最終章 第1話』って、登場するキャラクターがこれだけ多いのに、1人1人みんなしっかりとしゃべるんですよ。つまりお話を作る時点で相当丁寧に作られていて、それが台本やアフレコにもしっかりと反映されたんだろうと思います。
中上さん:台本もセリフの割合が多かったですね。『ガルパン』って、台本の中にSE(効果音)が多いところが特徴的なんですが、今回はセリフが非常に多かったです。
井口さん:もうひとつ、皆で歌を歌ったことも印象的でした。
――皆というのは、あんこうチーム全員ということですか? それとも声優陣全員ですか?
井口さん:声優陣全員で歌いました!
――どんな歌になっているのか、本編が楽しみですね。次の質問は、渕上さんと尾崎さんには以前うかがいましたので、中上さん、井口さん、茅野さんにお伺いします。『最終章 第1話』のキービジュアルでは、旧生徒会の3人がとても目立っています。こちらについてもお話を伺えますでしょうか?
▲『最終章 第1話』のキービジュアル。みほたち5人よりも、杏、柚子、桃の3人が目立つビジュアルになっています。 |
中上さん:もはや、主役は生徒会なのでは? と思ってしまうくらいのビジュアルですよね。『劇場版』の時にもシリアスなところを見せていた旧生徒会の3人ですが、『最終章 第1話』も「大丈夫か!?」と思うシーンもありましたね。特に注目なのは桃ちゃんです。私は昔から桃ちゃんが好きだったんですけど、大活躍しています。とってもカワイイです。
井口さん:旧生徒会って、とても人気のあるチームだと思うんですよね。生徒会は華たちに代替わりしましたが、「そんなすぐには終わらせないよ!」と言わんばかりのビジュアルなので、彼女たちには注目ですよ!
茅野さん:第1週目の来場者特典でも桃ちゃんがみぽりんと一緒に写っていたりしますよね。あれはいろいろと予感させるものがあると思います。公開前ですので詳しくは言えませんが、気にしておいてもらえるといいかもしれません。
▲みほと桃が描かれたこちらは、島田フミカネさんの描き下ろしミニ色紙(全3種)の中の1枚です。 |
――皆さんが考える『最終章 第1話』の見どころを、お話しいただける範囲で教えてください。
渕上さん:各所で言わせていただいているんですけど、華さんが……“ヤバい”です(一同笑)。劇場に見に行く方は、この言葉を胸に、開始から華さんのことを目で追っていてほしいです。メインでしゃべっている以外でも華さんはいろんなところで「変わったな」と思わせてくれます。動きとか……。
尾崎さん:動き(笑)。確かにすごいよね!
渕上さん:アフレコしている時にも、「華さんって、こういう人だったんだ……」と思わされることが何度もありました。新たな生徒会長になった彼女が見どころです。
尾崎さん:華さん、本当にヤバいです(一同笑)。やはり演じているだけに、印象に強く残っています。台本を読んでいて、華は彼女なりに、角谷前生徒会長に恥ずかしくないようやっていこうとしている意気込みが伝わってくるんです。……結果として、それがヤバさにつながっているのかも(笑)。
中上さん:『ガルパン』って、物語の流れそのものもおもしろいですけど、合間合間に入ってくるさまざまなネタを含めた描写の1つ1つが、本当におもしろいんですよ。だから、見どころとなると“全部”ですね! どこも逃さずに見てほしいです。そんな中で優花里は、とっても彼女らしい行動をしています。華さんはヤバいけど、優花里は優花里でした。
井口さん:『最終章 第1話』の見どころは……学園艦の奥深さ。
一同:おお~! うまい!!
井口さん:我々も知らないことがいっぱいありました。これは、あんこう祭のステージイベントでヒントとして出てきた“探検”というワードにも絡んでくるところです。ぜひ楽しみにしていてください。
茅野さん:私は、『最終章』のために改めて歌った『Enter Enter MISSION!』(ED主題歌)です。ぜひ劇場で聞いてほしいですね。TVシリーズの時のレコーディングは、自分の中でキャラがキッチリと固まる前に収録したものなんですよ。あれから成長したキャラクター、成長した私たちが歌えたことはとてもうれしいことでした。『Enter Enter MISSION!』は、見どころであり聞きどころです。
――2月22日に発売が決まったPS4用ソフト『ガールズ&パンツァー ドリームタンクマッチ』。こちらの限定版には特典として皆さんの座談会が収録されます。そちらはどのようなものになっていますでしょうか?
井口さん:あの時初めてゲームに触りました。コントローラーの握り方すらわからないような状態で。
尾崎さん:座談会ではこの5人で遊びましたけど、実際には10人まで一緒に遊べるとのことなので、もっとたくさんのメンバーでやってみたいですね。
茅野さん:相当大変なことになりそう(笑)。
渕上さん:あのゲームは、操作自体はそんなに簡単ではないんですが、それでも皆で遊ぶのはとっても楽しかったんですよ。
中上さん:楽しかった! なんでかはわかりませんけど(笑)。
渕上さん:私たちも決してゲームになれているわけではありませんけど、混沌としつつも楽しんでいる様子は伝わるんじゃないかと思います。
PS4『ガールズ&パンツァー ドリームタンクマッチ』第1弾PV
※『ガールズ&パンツァー ドリームタンクマッチ』第1弾PVの4分くらいから、座談会の映像がちょっぴり楽しめます。
――最後に、『最終章 第1話』の公開を待つファンに一言お願いします!
茅野さん:『最終章 第1話』の公開まであと少しですが、まだ『最終章』全体で1/6ですから、きっとまだまだパワーアップしていくだろうと思います。第1話を見ていただくと、終わったとたんに次を見たくなってしまうと思うんです。ですが、もう少しお待ちいただきつつ、第1話を隅々まで楽しんでもらえればと思います。中上さんも言っていた通り、『ガルパン』は細かい部分まで楽しめる作品です。画面いっぱいにいろいろなキャラクターが映るだけでなく、本当によく動いているので、繰り返し見ていただければ嬉しいです。
井口さん:冒頭から確実に目と心を奪われるような展開になっているはずなので、期待していてください。そして、私たち5人そろって舞台あいさつを4日間、2週連続でまわらせていただくことになりました(※詳細は公式ブログから)。そちらも楽しみにしていただければと思います。ぜひ劇場に遊びに来てください。お待ちしています。
中上さん:これまでもそうでしたが、『ガルパン』は、劇場で見たくなる作品だと思うんですよ。『劇場版』も、途中で上映が途絶えたりもしましたが、いまだに上映してくださっている劇場もあるくらいですので。今回も、何度見ても新しい発見がある作品になっているだろうと思います。公開まであと少しですが、楽しみに待っていてください!
尾崎さん:こういうことを言ってしまうと何度も見てくださいと言っているように聞こえてしまうかもしれませんが(笑)、どのキャラクター、どのシーンに注目するかで、本当に何度も何度も楽しめる作品なんですよ。ビジュアルだけでなく音にもいろいろなこだわりがある作品なので、ちょっとずつ発見しながら楽しんでいただければと思います。私も皆と回れる舞台あいさつで、ファンの皆さんと会えることを楽しみにしています。
渕上さん:TVシリーズから『OVA』、『劇場版』と続いてきて、戦車による激しい戦闘シーンや、お姉ちゃんとの対立などを含め、実はシリアスな展開が多かった印象があります。ですが『最終章 第1話』では、キャラクターのやり取りや、ほのぼのとしたシーンもあるので、ちょっとクスッとできたり、温かみを感じられたりすると思います。
みほたちももちろん成長してはいるんですが、『ガルパン』としては、TVシリーズの初めのころのような雰囲気が少しあると思っています。『最終章』全6話を通して、TVシリーズとは違うキャラクターの成長や、『ガルパン』としての物語の流れを楽しんでもらえるんじゃないかと思います。『最終章 第1話』を見た後に、TVシリーズの第1話と見比べてみると、彼女たちの成長がより一層感じられておもしろいんじゃないかと思います。『最終章 第1話』、どうぞよろしくお願いします。
――ありがとうございました!
『ガールズ&パンツァー』注目記事一覧
■『ガールズ&パンツァー 最終章 第1話』
【劇場公開日】2017年12月9日
【上映館】新宿バルト9、シネマサンシャイン池袋ほか全国59劇場
【スタッフ】(※敬称略)
監督:水島努
脚本:吉田玲子
考証・スーパーバイザー:鈴木貴昭
キャラクター原案:島田フミカネ
キャラクター原案協力:野上武志
キャラクターデザイン・総作画監督:杉本 功
ミリタリーワークス:伊藤岳史
プロップデザイン:竹上貴雄、小倉典子、牧内ももこ、鈴木勘太
メカ作画監督:伊藤岳史、吉本雅一
美術監督:岩瀬栄治
モデリング原案:原田敬至、Arkpilot
撮影監督:関谷能弘、朴孝圭
編集:吉武将人
3D監督:柳野啓一郎
3DCGI:グラフィニカ
音響監督:岩浪美和
音響効果:小山恭正
録音調整:山口貴之
音楽:浜口史郎
アニメーション制作:アクタス
配給:ショウゲート
【出演声優】(※敬称略)
西住みほ:渕上舞
武部沙織:茅野愛衣
五十鈴華:尾崎真実
秋山優花里:中上育実
冷泉麻子:井口裕香
角谷杏:福圓美里
小山柚子:高橋美佳子
河嶋桃:植田佳奈
磯辺典子:菊地美香
近藤妙子:吉岡麻耶
河西忍:桐村まり
佐々木あけび:中村桜
カエサル:仙台エリ
エルヴィン:森谷里美
左衛門佐:井上優佳
おりょう:大橋歩夕
澤 梓:竹内仁美
山郷あゆみ:中里望
丸山紗希:小松未可子
阪口桂利奈:多田このみ
宇津木優季:山岡ゆり
大野あや:秋奈
園みどり子:井澤詩織
ナカジマ:山本希望
ねこにゃー:葉山いくみ
蝶野亜美:椎名へきる
マリー:原由実
安藤:津田美波
押田:安済知佳
謎のキャラクター:佐倉綾音 他
(C)GIRLS und PANZER Film Projekt