2018年2月8日(木)
『FFXV ポケットエディション』レビュー。一度は遊んでほしい、もう1つの『FFXV』
スクウェア・エニックスより2月9日にiOS/Android版が、2018年にWindows 10版が配信予定の『ファイナルファンタジーXV ポケットエディション』のプレイレポートをお届けします。なお、本記事ではiOS版をプレイしています。
本作は、『ファイナルファンタジーXV(FFXV)』本編の物語をスマートフォンでも体験できるように、高いクオリティで再現したものです。かわいらしくデフォルメされた世界で、『FFXV』本編と同じ物語が描かれます。
『FFXV』の魅力的な世界がポケットサイズに凝縮された本作を、『FFXV アルティメットコレクターズボックス』を購入し、主人公・ノクトのフィギュアにひたすらポージングさせて遊んでいる筆者がレビューします。
ポケットサイズで楽しめる真の王の物語
『ファイナルファンタジー』シリーズのナンバリング最新作として発売された『FFXV』は、美麗なグラフィックや壮大な物語などを存分に楽しめる作品でした。また、アニメ・漫画・映画・ゲーム・グッズ(フィギュア)とマルチに展開されている作品でもあり、それぞれ違った楽しみ方で『FFXV』を堪能できます。
そんな大作をスマホ版として落とし込んだのが『FFXV ポケットエディション』です。オリジナル版との相違点としては、戦闘などのシステムやビジュアル面が大きく変更されているところが挙げられます。
特にビジュアル面はかなりデフォルメされており、ことグラディオに関しては、特徴がさらに尖っていて下半身に比べて上半身がモリモリに仕上がっています。いかつい顔とのギャップで絶妙なかわいさを見せ、癒されてしまいます。
オリジナル版からシステムやビジュアルに変更があっても、主な物語は変わりません。本作でも、若き王子が真の王へ成長していくストーリーをフルボイスで楽しめます。ネタバレを含んでしまうため本記事で物語について深く記載できませんが、キュートな見た目だからこそ、シーンによっては心を打たれてしまうこともあるでしょう。
▲ロード画面でキャラクターのストーリーなどをおさらいできます。 |
スマホに最適化された快適なゲームシステム
オリジナル版は家庭用ゲーム機ということもあり多くのボタンを使っていましたが、本作はなんといってもスマートフォン向け。どういった操作になるか正直気になるところでしたが、プレイした感想からして言うと「気軽に遊べる“スマホ版”として完成されたシステムである」という印象を受けました。
戦闘システム
まずはゲームの根幹である戦闘システム。オリジナル版ではボタンを連打・長押しして攻撃でき、回避ボタンや“シフト”という瞬間移動を駆使して敵を倒していました。
『FFXV ポケットエディション』では、タッチしてロックオンした敵を自動で攻撃します。スライドをすると“シフト”し、武器アイコンをタッチすると装備を変更するなど、自由度こそ劣るものの簡単操作でオリジナル版と遜色ない見栄えするアクションを楽しめます。
建物などのアイコンをタッチして場外へシフトし“ぶら下がる”ことでMPを回復できたり、味方のアクション時に現れるカットインをタッチして仲間と連携が取れたりと、『FFXV』で行えた基本の行動も問題なく体験できました。
▲特定の攻撃をくらう直前にパリィでき、タッチが早ければ反撃、遅ければ回避を行います。 |
アイテムを使用する時も、アイコンをタッチした後は戦闘がストップするので操作を急ぐ必要はありません。
電車や車の移動中、気軽にプレイできる本作なのでタッチ、スライドといった簡単操作で戦闘を行えるのはうれしいポイントの1つです。
レベリングのシステムもオリジナル版を踏襲
戦闘をこなせば成長する。RPGの世界において当然の出来事ですが、『FFXV』の成長システムは従来の『FF』シリーズとは違うレベルアップのシステムが採用されており、本作も例外ではありません。
戦闘やクエストでためた経験値は、キャンプや宿で一泊することで初めてキャラクターの成長ポイントとして加算されます。経験値を一定以上集めることでレベルアップしアビリティを解放できる、RPGというよりローグライク系のゲームでよく見られるシステムとなっています。
キャンプや宿ではレベルアップの他に、食事をとれることも『FFXV』の特徴であり、本作もしかりです。イグニスが提供するメニューに応じて攻撃力上昇、最大HPアップなどの恩恵を得られます。
「新しいレシピを思いついたぞ」と『FFXV』プレイヤーなら数多く聞いたであろうセリフも収録されています。道端に落ちているものを見つけて思いついたレシピとは、一体……。
アイテム周りがさらに便利に
システム面の変更は戦闘だけではありません。ショップなどでのアイテム購入もRPGの醍醐味と言えるほど重要なシステムです。
本作では、一度通ったショップをメニュー画面からいつでも呼び出すことができます。体力に不安があり、回復アイテムである“ポーション”の数が心配の時や、ギル(通貨)がたまって欲しかったものが買えるようになった時についつい呼び出してしまいます。
▲購入した武器を装備させることで、ノクトはいくつもの武器を扱うようになります。 |
ボス戦の前に所持しているアイテムを確認し、状況に応じて“ポーション”を買いこんでおけるのは、ゲームがあまり得意ではないプレイヤーからしたらうれしいところです。
一度は遊んでほしい、もう1つの『FFXV』
本作を実際に遊んでみて思ったのは、「“気軽に遊べる”という点がここまで便利なものなのか」というところでした。オリジナル版は良くも悪くも据え置き機なので、壮大な世界を十二分に楽しめるものの、プレイできるタイミングが限定されてしまいました。
それでも筆者はPS Vitaのリモートプレイで外でも遊べるような工夫をしていましたが、『FFXV ポケットエディション』ではそんな工夫をする必要もなければ、プレイの環境に左右されることはほとんどありません。
▲イベントシーンでも時間を気にせず遊べます。 |
電車などの移動時間や待ち合わせの時間潰しなど、ちょっとした時間にちょこっと進められることが、手軽さの要因となっています。『FFXV』ファンならもちろんのこと、「プレイはしたけどクリアはしていない」、「やりたいけどやる時間がない」という人にオススメしたい作品だと感じました。
また、オリジナル版とほぼ同じ物語が展開されるため、『FFXV』未プレイヤーにはぜひ遊んでほしいタイトルでもあります。チャプター1は無料でDLできるというとっつきやすさもオススメのポイントです。
▲会話に出てくる『キングスナイト』が現在スマホ版が配信されることもあり、本作からDLできる小ネタも。 |
App Store予約注文
価格はCHAPTER 1が無料配信で、2~3が各120円(税込)、4~10が各480円(税込)でプレイできます。また、全CHAPTERパックも2,400円(税込)で配信されます。
【価格】
CHAPTER 1 | 無料 |
CHAPTER 2-3 | 各120円(税込) |
CHAPTER 4-10 | 各480円(税込) |
全CHAPTERパック | 2,400円(税込) |
※価格は各ストアにおいて共通です。
【対応機種】
iOS:iOS11.1以上/iPhone 6s(第9世代)以降/iPad Pro/iPad(第5世代)以降/iPad Air(第2世代)以降/iPad mini 4(第4世代)以降
Android:Android5.0以上搭載機種(RAM:2GB以上)
※一部機種には対応していません。
※各ストアにおける配信時刻は前後する可能性がございます。
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データ
- ▼『ファイナルファンタジーXV ポケットエディション』
- ■メーカー:スクウェア・エニックス
- ■対応端末:PC
- ■ジャンル:RPG
- ■配信日:2018年
- ■価格:無料/一部課金
- ▼『ファイナルファンタジーXV ポケットエディション』
- ■メーカー:スクウェア・エニックス
- ■対応端末:iOS
- ■ジャンル:RPG
- ■配信日:2018年2月9日
- ■価格:無料/一部課金
- ▼『ファイナルファンタジーXV ポケットエディション』
- ■メーカー:スクウェア・エニックス
- ■対応端末:Android
- ■ジャンル:RPG
- ■配信日:2018年2月9日
- ■価格:無料/一部課金