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2018年3月20日(火)

オメガフォース20年を彩る名曲が集結。『討鬼伝3』の話も飛び出した“ω-Force20周年記念ライブ”レポート

文:kbj

 3月17日にディファ有明で開催された“ω-Force20周年記念ライブ”の様子をレポートする。

“ω-Force20周年記念ライブ”

 このイベントは、コーエーテクモゲームスの開発チーム“ω-Force(オメガフォース)”が誕生20周年を迎えることを記念して行われた。ライブでは、ω-Forceを代表する『真・三國無双』シリーズ、『戦国無双』シリーズ、『討鬼伝』シリーズの名曲がロックライブ形式で上演された。

“ω-Force20周年記念ライブ”
▲登壇者を代表して、左から伊藤さん、MASAさん、吉松さん、鈴木プロデューサー、鯉沼プロデューサー、小笠原プロデューサー、坂本さん、竹本さん。

 先日お伝えしたように、イベント中では『無双OROCHI3』がサプライズ発表され、会場に集まったファンを沸かせた。本記事では、ライブパートの模様をお届けしていく。

“ω-Force20周年記念ライブ”

 会場エントランスには、物販コーナーに加えて、『真・三國無双』、『戦国無双』、『討鬼伝』のシリーズナンバリングタイトルポスターが並び、多くのファンは撮影を行っていた。

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『真・三國無双』シリーズパート

“ω-Force20周年記念ライブ”

 『真・三國無双』のオープニング映像に乗せて、『DYNASTY WARRIORS』が流れ出す。シリーズの曲でも有名で、聞きなじみのある曲ということで、1曲目が終わると会場からは大きな歓声が上がった。

 ここで、MCである声優の竹本英史さんと伊藤かな恵さんが姿を見せ、ファンにあいさつを行った。また『真・三國無双5』までサウンドディレクターを務めたMASAさんも待望、念願ということで、楽しんでいるとコメントした。

 今回は20周年のイベントということで、いろいろなタイトルから曲をセレクトしたうえで、バンドアレンジしたことをMASAさんは語った。昔の曲もあるため、現在では音源を再生する機器がなかったり、譜面がなかったりなどの困難もあったそうだ。

 『真・三國無双7』の『CYCLONIZED TYPHOON』、『真・三國無双5』の『SLASH THE DEMON』に続いて、ファンからも人気の高い『真・三國無双2』の『ARENA』が演奏された。曲名がコールされると、会場からは喜びの声が上がった。

 最新作『真・三國無双8』の『SLASH IT; THRASH ALL』に続いて、先ほどの『ARENA』と並んで要望が多かったという、『真・三國無双4』の『GREAT RED SPIRIT』が連続で披露される。MASAさんは参加者に手拍子を要求して、一緒に盛り上がる様子を見ることができた。

 シリーズを見てきた鈴木亮浩プロデューサーは演奏を見て、感動したとコメント。MASAさんは、歴史ゲームではなくアクションゲームということで、ヒーローとなり駆けまわるような曲を作ることにこだわっていたことを明かした。最初に作った『DYNASTY WARRIORS』を同社の小笠原賢一さんに聞いてもらったところ、「もう少し短くしてほしい」とお願いがあったという。呂布は特別な武将ということで、『真・三國無双2』からテーマ曲に採用されたとのこと。

 鈴木さんは先日も『真・三國無双8』のタイトルアップデートを行ったことを説明。現在は次回アップデートに着手しているとのことで、「どんどんゲームをよくしていきます。この後も終わらせずに、次回作にもチャレンジしていきたいので、楽しんでください」とメッセージを送った。

『戦国無双』シリーズパート

“ω-Force20周年記念ライブ”

 バンドメンバーに、尺八を演奏する中村仁樹さんが加わるや会場のファンから歓声が上がる。『戦国無双』の『姉川』、『川中島』が続けて演奏された。さらに『戦国無双 猛将伝』より、走り出したくなるようなテンポのいい『忠勝のテーマ』が始まる。尺八とギターによる力強いメロディが会場に響き渡った。

 さらにメンバーは『戦国無双 猛将伝』の『小牧長久手』、『戦国無双2』の『手取川』、『戦国無双3』の『勝機』と、名曲を駆け抜けるように披露した。

 演奏が終わると、代表取締役社長兼『戦国無双』プロデューサーの鯉沼久史さん、サウンドディレクターの吉松洋二郎さんが登壇。鯉沼さんは「懐かしいうえに、楽しい曲でした。会場に来ているのは『真・三國無双8』を買ってくれた人なのでちょっと心配していました」と笑いながらコメントした。

 『戦国無双』は『真・三國無双』の後に制作された。戦国らしさを出すために、和的なメロディを入れることを心がけたと、2人は語った。

 選曲理由について吉村さんは「初代からアレンジを重ねて愛されている曲があり、最近のタイトルでも使われているものを選んだ」と述べる。また、個人的にバンドアレンジで聴きたい曲をチョイスしたと加えた。好きな曲は「ゲーム中にかかるタイミングがすばらしい」という理由から、最後に演奏された『勝機』をチョイスした。

 鯉沼さんは最後に、「『無双』シリーズはいろいろな展開を行っています。20周年のライブを開けたのはファンの支えがあってこそ。ありがとうございます」とあいさつ。引き続き頑張っていくことを宣言し、コーナーを締めくくった。

『討鬼伝』シリーズパート

“ω-Force20周年記念ライブ”

 『討鬼伝』シリーズで、楽曲作曲を担当した坂本英城さんがキーボードで参加し、『討鬼伝』の『鬼討ツモノ』を演奏。坂本さんは、多くの『無双』シリーズを遊んでいるため、当日のライブをいちファンとして見たかったと告白した。同社の手がける『信長の野望』シリーズも好きで、仕事をする時間がなくなったほど『覇王伝』を遊んだという。「現在の会社の運営がいいのは、その時の経営学が生きているからかも」と冗談を交えつつ、コメントした。

 続いて激しいサウンドの『ゴウエンマ』がフロアに響き渡る。この曲は、あえて“気持ち悪くなるような和音”にすることを心がけて作ったとのこと。そのため、坂本さんがバンドメンバーに迷惑をかけたこと詫びる場面も見られた。

 尺八担当の中村さんは、当日15本もの笛を持参。似た笛もあり、次に持ち替えるものを気にしつつ演奏しているという。そのままメンバーは、飛行しつつ襲いかかってくるヒノマガトリのテーマを披露した。

 坂本さん、ゲーム楽曲を作る際には絵資料をもらうという。モンスターの形、重さ、動きを参考して曲を作ることを明かした。ゴウエンマは重低音を意識して作り、『ヒノマガトリ』は羽ばたく様子を表現したとのこと。

 『討鬼伝2』の曲として、『カシリ』と『烈火』が流れた。『烈火』はベーシストのKenKenさんが引いているため、「刺激的で楽しかった」と坂本さんは当時を振り返った。

“ω-Force20周年記念ライブ”

 演奏が終わると、『討鬼伝』の小笠原プロデューサーが登場。壮大な世界観の曲を作れるうえに、シリーズを代表するようなフレーズを作れる人を探そうとしたところ、一番最初に坂本さんの名前が挙がったため、依頼したことを明かす。依頼を受けた坂本さんは、先ほどコメントしたように、同社のファンだったから本当にうれしかったという。

 そんな坂本さんが意識したのは、『討鬼伝』は新規IPであるため、これまでの『無双』シリーズではない方向性にすること。ただ、曲が難しくなりすぎてしまったようで、「演奏すると知っていたら、こんな難しい曲にはしなかった」と冗談交じりにコメントし、会場を沸かせた。

 小笠原さんは『討鬼伝』シリーズとして、パッケージタイトルを出していないことについて、コアメンバーが新作をやっているために、すぐに動くのは難しいと断った後、「それが落ち着いたら、『3』に向けて動き出そうとしています」と力強く宣言した。

コラボコーナー

 ここでMASAさんが再び登場し、坂本さん、中村さんとバンドメンバーによる演奏が行われることに。『真・三國無双3』より『THE WALL OF FATE』、『戦国無双4』より『戦神』、『討鬼伝』より『英雄ノ進撃』をメドレーで行うことがアナウンスされた。曲が発表されるたびに、会場からは悲鳴にも似た歓声が上がっていた。

 曲が終わると会場のファンからアンコールが巻き起こる。アンコールに応えるように流れた映像は『無双OROCHI3』のティザー映像であった。映像が終わると、会場は割れんばかりの歓声に包まれた。

 その流れを受けて、アンコール曲の演奏がスタート。『無双OROCHI Z』の『THEME OF OROCHI -REBIRTH MIX-』、『戦国無双』の『花の都』、『真・三國無双6』の『CRUSH’EM ALL』では、イベントを最後まで盛り上げようと、バンドメンバーとファンが一体となったステージが展開された。

“ω-Force20周年記念ライブ”

 曲が終わると会場のファンに手を振った後、メンバー全員で一列にならび、手を繋ぎ、頭を下げて、イベントを締めくくった。会場からは大きな拍手やありがとうという謝辞があがっていた。

“ω-Force20周年記念ライブ” “ω-Force20周年記念ライブ”
▲『無双OROCHI3』発表後には、エントランスに立て看板とポスターが加えられた。

■“ω-Force20周年記念ライブ”概要
【開催日時】2018年3月17日
【場所】ディファ有明
【MC】(以下、敬称略)
竹本英史(『戦国無双』シリーズ 石田三成役、柴田勝家役)
伊藤かな恵(『真・三國無双』シリーズ 王元姫役)
【コンポーザー】坂本英城
【プレイヤー】MASA
【バンドメンバー】
榎本敦(ベース)
寺前甲(ギター)
宮崎大介(ギター)
岡島俊治(ドラム)
上倉紀行(キーボード)
中村仁樹(尺八)

■セットリスト
01:『DYNASTY WARRIORS』(『真・三國無双』より)
02:『CYCLONIZED TYPHOON』(『真・三國無双7』より)
03:『SLASH THE DEMON』(『真・三國無双5』より)
04:『ARENA』(『真・三國無双2』より)
05:『SLASH IT; THRASH ALL』(『真・三國無双8』より)
06:『GREAT RED SPIRIT』(『真・三國無双4』より)
07:『姉川』(『戦国無双』より)
08:『川中島』(『戦国無双』より)
09:『忠勝のテーマ』(『戦国無双 猛将伝』より)
10:『小牧長久手』(『戦国無双 猛将伝』より)
11:『手取川』(『戦国無双2』より)
12:『勝機』(『戦国無双3』より)
13:『鬼討ツモノ』(『討鬼伝』より)
14:『ゴウエンマ』(『討鬼伝』より)
15:『ヒノマガトリ』(『討鬼伝』より)
16:『カシリ』(『討鬼伝2』より)
17:『烈火』(『討鬼伝2』より)
18-1:『THE WALL OF FATE』(『真・三國無双3』より)
18-2:『戦神』(『戦国無双4』より)
18-3:『英雄ノ進撃』(『討鬼伝』より)
アンコール01:『THEME OF OROCHI -REBIRTH MIX-』(『無双OROCHI Z』より)
アンコール02:『花の都』(『戦国無双』より)
アンコール03:『CRUSH’EM ALL』(『真・三國無双6』より)

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