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2018年3月30日(金)

PS2の秘密(?)に迫る『プレイステーション分解ワークショップ』は子ども大人もすごく楽しい!

文:電撃PlayStation

 何やらおもしろいイベントが開催されると聞きつけて、やってきましたお台場にあるソニーの体験型科学館“ソニー・エクスプローラサイエンス”。ここは普段から、楽しみながら学べる科学館として人気の施設です。

 ここで3月18日(日)に『プレイステーション分解ワークショップ ~モノのしくみをしろう~』が開催されました。

『PS2分解ワークショップ』

 本イベントは小学3年生~中学3年生を対象に、PlayStation 2(以下、PS2)を参加者自身で分解し、工具の使い方や製品の仕組み、設計思想などを学ぶというもの。会場にはソニーグループのエンジニアたちが“分解博士”として参加者の子どもたちを指導してくれます。

 ここでは本イベントで実際に行われた、PS2を分解していく様子を紹介します。

■分解から学ぶ機械の仕組み

 オープニングではソニーの取り組みやPS2について解説する“分解博士”たちが登場。分解ワークショップについての解説を行いました。

『PS2分解ワークショップ』
『PS2分解ワークショップ』
▲参加者の子どもたちをサポートするアシスタントのみなさん。

 博士たちは“分解”と“破壊”の違いを解説。分解は再び組み立てられるように、正しく分類し、構造を理解しながら行うもの、というのが印象的でした。そしてPS2で遊んだことがない子どものため、PS2開発時のエピソードやプレイステーションの変遷なども紹介していました。

『PS2分解ワークショップ』
『PS2分解ワークショップ』
『PS2分解ワークショップ』

 また、分解に必要な工具の使い方もレクチャー。ドライバーとネジの使い方やネジが外れる仕組みといった、基礎的な部分から説明しているのが印象的でした。

『PS2分解ワークショップ』
『PS2分解ワークショップ』
『PS2分解ワークショップ』
▲今回分解する後期型のPS2が発売されたのが10年前。PS2で遊んだことがないという子どももいるという、ジェネレーションギャップに驚き。

■いざPS2の分解に着手

 もろもろの説明が終わるとさっそくPS2本体の分解がスタート。しかし、どこから分解していいか分からず、子どもたちは本体を前に試行錯誤していました。

『PS2分解ワークショップ』
▲分解する前のPS2。今では貴重な新品ということもあり、分解するのが少し惜しくなります。

 ドライバーの使い方の説明があったことから、どこかにネジがあることを予想していた子どもは多数いました。しかし、裏面のネジはカバーで隠されており、これを見つけるのに苦労した参加者が多かったようです。

『PS2分解ワークショップ』
『PS2分解ワークショップ』
▲本来開ける必要のない部品なので、ネジはかなり固く締められていました。そのため、子どもたちはネジを回すのにも悪戦苦闘。

 気になったのは各テーブルを担当するアシスタントさんたちが積極的に手助けしなかったこと。本イベントはあくまで子どもが自分で考えることを重視しており、自分なりの答えを見つけるまでそばで見守っていました。

『PS2分解ワークショップ』
▲もちろん、子ども自身が質問したり、間違ったりしたときはヒントを出し、分解のきっかけを与えていました。
『PS2分解ワークショップ』
▲PS2を初めて触ったのか、本体よりもコントローラーに興味を示す子どもの姿も。

 通常は禁止されていることをやっていいのも分解ワークショップの魅力。とくに本体背面の保証シール(ネジカバーをふさぐように貼られているシール。これをはがすと分解したとみなされ、保証の対象外となる)をはがすというのは、いけないことをしているようで妙にテンションが上がりました。

『PS2分解ワークショップ』
『PS2分解ワークショップ』
▲PS2の本体背面の保証シール。はがすと“VOID”の文字が浮かび上がり、元に戻すことができなくなります。
『PS2分解ワークショップ』

 おもしろかったのが思考錯誤する子どもに思わず手を出してしまう保護者の姿。保護者がちょうどPS2で遊んでいた世代ということもあり、子ども以上にテンションを上げている様子や、懐かしさを感じながら各パーツをまじまじと見ている姿が印象的でした。

『PS2分解ワークショップ』
▲分解されたPS2の姿。

■続いてコントローラーも分解

 本体を分解し終えるとコントローラーの分解に着手。こちらはネジの位置も分かりやすく、ほとんどの子どもがスムーズに分解していました。

『PS2分解ワークショップ』
『PS2分解ワークショップ』
『PS2分解ワークショップ』

 本体と違い、実際に手に持って操作するコントローラー。手荒に扱われることも予想し、耐久性を上げるための保護用のパーツが組みこまれているなど、製作側の裏話が聞けるのも本イベントの魅力でしょう。

 また、本体に比べると形状がシンプルなせいか、分解後、もう一度組み立てる子どももいました。 

 分解後は各パーツがどのように動作するかを体験。本体の読み取り用レンズや冷却ファン、コントローラーの振動モーターが内部でどう動いているかを、子どもたちは熱心に観察していました。

『PS2分解ワークショップ』
『PS2分解ワークショップ』
▲読み取りレンズの動作部分を特別に取り出して、DVDドライブがどのように駆動しているのか、実際に動かしてみているところ。こうしてみると、どの部品ががどのような役割を果たしているのかよくわかる。
『PS2分解ワークショップ』
▲各ボタンのパーツ。でっぱり部分の形状が異なっており、組み立て中に場所を間違えないという製作者の工夫が見て取れます。

■最後はパーツごとに分別&リサイクル

 本体とコントローラーを分解した後は、パーツを事前に用意されていた回収ゾーンへ移動。片付けの大切を学ぶのはもちろん、各パーツがどのような材料でできているかを知るキッカケにもなったようです。

『PS2分解ワークショップ』
『PS2分解ワークショップ』

 その後、分解博士が電子機器に使われている金属について解説。さらに、都市鉱山やオリンピック・パラリンピックのメダルを都市鉱山から作る活動なども紹介していました。

 最後は“分解博士ジュニア認定書”の授与と記念撮影を行い、イベントが終了しました。

『PS2分解ワークショップ』
『PS2分解ワークショップ』
『PS2分解ワークショップ』
▲電撃PlayStationも“分解博士ジュニア”に認定されました!

■ソニー・エクスプローラサイエンス館長へのインタビューをお届け

――まず分解ワークショップについてお聞かせください。

速見:我々も特殊なワークショップと思っています。基本理念はソニーの創業者・井深氏の想いや作った人の気持ちを感じてほしい、ということです。どういう意図でこのような形にしたのか、色にしたのかを感じ取ってもらいたい。そしてその経験を、自分たちが作るときに参考にしてもらえればうれしいですね。

――ワークショップが組み立てではなく分解な理由は?

速見:分解にはどこからどう手をつけようかなど、探すだいご味があります。そこを大事にしていきたいと思っています。

『PS2分解ワークショップ』
▲ソニー・エクスプローラサイエンス館長の速見さん。

――今までのワークショップではどのような製品を分解してきたのでしょうか?

速見:初代PSは以前分解しており、PSに関しては今回が2回目になります。普段はパソコンや業務用プロジェクタなどのソニー製品を分解しています。ただ、全員が同じモノを分解するのは珍しく、いつもはそれぞれが好きなモノを分解してもらっています。今回は全員が同じ製品だったので、製品についての仕組みや歴史の説明をすることができました。

――最新ハードであるPlayStation 4の分解はしないのでしょうか?

速見:みなさん期待されているのは承知しています。ただ、我々の目的は分解を通してモノづくりやテクノロジーに触れてもらうことです。当時の最新テクノジーやダウンサイジングの思想、人の感触に訴えるコントローラーの設計など、PS2にもさまざまなテクノロジーが詰まっています。これらを知るうえでPS2は最適だったと考えています。

――ゲーム機だからこその特徴などはありますか。

速見:通常の家電とは違った耐久性があると思います。子どもも扱うものなので、多少手荒く扱っても壊れないコントローラー、誤作動してもクラッシュしないソフトウェアなどの特徴が伝えられたかなと思います。

――こだわったデザインもプレイステーションの魅力だと思います。

速見:すごいこだわっていますよね。縦置きでも横置きでもいいよう、PSファミリーマークのエンブレムが回るようになっています。コントラストによる深みなども実用性はありませんが、高級感があってカッコイイですよね。

――これまでワークショップを開催してきて印象的だったことを教えてください。

速見:子どもたちが発見したときや成功したときの顔を見るのが一番うれしいです。以前、牛乳パックとペットボトルで作るヘッドホンワークショップを開催したのですが、実際に音が出た時の驚きや喜びの表情はとても印象に残っています。

――今日の参加者には女の子の姿も多く見られました。

速見:女の子からの反応も多くなっていますね。また、統計を取ったわけではありませんが、科学へ興味を持つ時期の低年齢化も感じています。夏休みに科学工作教室を行っていますが、こちらは小学生をメインターゲットにしています。しかし、未就学児を持つ親御さんからの要望もあるので、そういった声にも応えていく必要性も感じています。

――今後やりたいことはありますか?

速見:今の課題は2020年から始まるプログラミング教育です。子どもたちは意外とすんなり入れるのですけど、先生や親御さんは困惑している人も多いと思います。その垣根を取り除いていくのは必要なのかなと考えています。

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