2018年4月10日(火)
『ゴッド・オブ・ウォー』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
※18歳未満の方は購入できません。
ギリシャ神話の神々を相手に、最強のスパルタの戦士・クレイトスが戦いを挑む人気アクション『ゴッド・オブ・ウォー』シリーズ。神や神話の怪物を前に、物怖じするどころか、傲岸不遜な態度を崩さないクレイトスのキャラクター性や、骨太なアクション要素、ド派手で過激な戦闘演出などが人気で多くのファンを獲得しました。
そして、そのシリーズ最新作『ゴッド・オブ・ウォー』が4月20日にPS4で発売! 本作のメディア向け体験会で冒頭部分を少しプレイできたので、そこで感じたことをお届けします。
本作のクレイトスはヒゲが伸びまくり、筋肉もややハリがないといった、壮年のオジサンらしい見た目になっています。それなりに歳を重ねた息子もいることから、前作から長い時間が経過していると思われます。もともとは、前の家族を謀略により殺してしまった怒りから神々に戦いを挑んだことから察するに、クレイトスは本来とても家族思いの男なのかもしれません。
ともかく、本作は現在の妻が急死してしまったシーンから始まります。彼女の遺言である「遺灰をもっとも高い山の頂から撒いてほしい」という願いをかなえるため、紆余曲折を経て、息子のアトレウスといっしょに“ミズガルズ”の山頂を目指すことになります。
ちなみに、ミズガルズとは、北欧神話世界における人間の住む領域のこと。そう、ギリシャの神々を殺し尽くしたクレイトスは、北欧神話の世界へと流れ着いて隠遁生活を送っているのです。どうやら、血に塗れた己の過去に思うところがあるようで、アトレウスとは距離を置いていたようでした。
しかし妻が急逝し、アトレウスと2人になってしまった今、アトレウスを導けるのはクレイトスだけ。ということで、クレイトスはアトレウスに旅を通じて生き延びるすべを教え込もうとするのですが、これまで距離を置いていたせいか対応がぎこちなく、うまくいかないのが見ていてハラハラしました(笑)。
これまでのシリーズでは、クレイトスが怒りに任せて神々を抹殺していくバイオレンスな復讐劇でしたが、本作ではストーリーから受ける印象がまったく違うと思います。歳を経てやや落ち着きを取り戻し、過去の後悔すら抱えたクレイトスが、いかにして子供を育てるのか。そして、アトレウスとかかわるなかで、クレイトスもまた成長していくという、ヒューマンドラマ的な一面が楽しめるのかな、と感じました。
『ゴッド・オブ・ウォー』シリーズは、これまでは俯瞰視点中心のアクションでしたが、本作ではカメラ位置や操作方法を一新しているので、シリーズファンは面食らうかもしれません。しかし感触としては、今までよりプレイしやすく、かつ迫力があり、動かしていて非常に楽しかったです。
そもそもシリーズ第1作目が発売されたのが2005年。基盤としていた今から13年も前のアクションを、最近のスタンダードなアクションに最適化したという印象です。なので、最近のアクションゲームに慣れている人であれば、すんなりと操作できるのではないでしょうか。
カメラについてもクレイトスの肩越しから正面を映す形になり、全体的に“プレイのしやすさ”に重きを置かれているように感じました。
プレイ環境だけでなく、クレイトスの武器も変更されています。これまでは“ブレイド・オブ・カオス“という鎖の付いた二振りの剣がクレイトスの主武器でしたが、本作では“リヴァイアサン”という斧と、展開式の円形の盾を装備しています。
正直、最初にこの武器を見た時は「ちょっと地味だな」と思いましたが、実際プレイしてみると印象がガラリと変化! めちゃくちゃ派手で爽快じゃないですか!!
大まかに分けると、斧は“斬る”と“投げる”という2つの攻撃方法があります。そして、押したボタンによって攻撃の強弱が変化し、さらに攻撃の組み合わせによってコンボにつながります。過去シリーズで鉄板だった、敵を空中に打ち上げて乱打するコンボと似たような連係もできます。
個人的に気に入っているのが、斧を投げるアクションです。投げた斧は任意のタイミングで手元に呼び寄せることができ、戻ってくるときにも攻撃判定があるため、ブーメランのような感覚で使うことができます。
強攻撃で投げた場合は斧が敵に突き刺さり、一定時間敵を凍結させて行動できなくする効果もあるという、まさに万能武器! 敵を凍らせて足止めをしている間に別の敵を攻撃する、凍っている敵に追撃して砕くなど、さまざまな使い道があります。聞くだけで戦術の可能性を感じませんか!?
斧が手元にない時や背中に背負っている時はステゴロ……つまり、素手攻撃で戦います。与えるダメージは斧より低いものの、敵をスタンさせやすいという利点が! スタン中の敵には致命的な一撃を与える“フィニッシュ攻撃”を決められます。過去シリーズで言うところの“CSアタック“ですね。
“フィニッシュ攻撃”はとにかく演出がド派手でカッコイイんですよ。敵の体を真っ二つに裂いたり、掴んでひたすら顔面を殴り倒したり……! 壮年になってやや落ち着いた感のあるクレイトスですが、この一瞬だけは昔に戻って容赦なく敵をブチのめすので、“CSアタック”の快感を忘れられないファンの方々も安心してください。
▲通常の敵であれば、その名の通り一撃必殺! 少し強い敵にも大ダメージを与えられます。 |
また、敵を一定数倒すと発動可能になる“スパルタンレイジ”にも注目! まさに鬼人のごとき力で、敵を滅多打ちにできます。体力も一瞬にして回復し、起死回生の一発も狙えますし、このときの超人感は病みつきになりますね!
これだけ豪快で強い攻撃が揃っているとはいえ、攻めるだけでは敵に勝てません。集団で襲ってくるほか、単体でも歯ごたえのある敵がバンバン出てきます。そういうとき有効なのが、盾によるガードや回避です。
特にガードはタイミングよく盾を展開することで、敵の攻撃をはじいて反撃のチャンスを生み出せます。ガードできないような強力な攻撃は素直に回避する必要がありますが、それでもステップで小さくかわすか、ローリングで大きく距離を取るかでその後の反応が変わります。こうした多彩なアクションを状況に応じて使い分けられるようになれたら、より一層楽しめるハズ!
戦闘中は、息子のアトレウスも装備している弓とナイフで一緒に戦ってくれます。基本的には自動で行動しますが、こちらが指示したタイミングで矢を放ってもらうことも可能です。
アトレウスの攻撃はスタン性能が高いため、素早くフィニッシュ攻撃につなげたい場合に重宝するでしょう。「じゃあ矢を撃ちまくってもらえばいいのでは?」と思うかもしれませんが、連続でアトレウスに放ってもらえる矢には上限があり、時間経過でストックされていくので、指示を出すタイミングが重要になります。
ただ弓を撃つだけでなく、場合によっては敵にしがみついて足止めしたり、敵の足を弓で殴って転倒させたりしてくれます。さすがクレイトスの血を引いているだけあって、豪快さも親譲り。見ていておもしろかったです。
アトレウスは、敵の注意を引いたり、防御を崩したりするため、戦術に大きく関係してきます。強力な敵との戦いでは、いかに息子と連係できるかが攻略のカギになるでしょう。
物語を少し進めたところで、ドワーフの鍛冶屋・ブロックに出会いました。彼の店では、フィールドで集めたお金を使ってクレイトスやアトレウスの装備をクラフトできます。
装備はアップグレードもできるため、お気に入りの装備をとことん強化して使い続けると冒険もスムーズに進むでしょう。慣れてきたら、見た目で防具を選ぶのもありかと!
戦闘で得た経験値を使うことで、クレイトスやアトレウスのスキルを解放し、能力を向上させたり、新しいアクションを習得したりすることができます。武器にはルーンを装着することもでき、特殊な攻撃を繰り出せるように!
ルーンアタックは一度使うと再使用までに時間が必要ですが、それだけに強力な攻撃が多い印象でした。ルーンごとに特殊攻撃が異なるため、プレイスタイルによって自分好みのルーンを探す楽しみもあります。
フィールドはかなり広めに作られていて、メインクエストで訪れる場所以外も自由に探索できるようです。そういった場所では、財宝を見つけたり、サブクエストを受けたりでき、この世界をより楽しめるとのこと。ストーリーが進んだあとに再び戻って探索することもできるようです。
加えて、シリーズ伝統の謎解き要素も健在! 今回のプレイでは、リヴァイアサンの“刺さった対象を凍結させる能力”を生かす、アトレウスの手を借りるといったものを体験できました。
いずれの謎解きも、重要な手がかりがわかりやすく、少し考えれば「なるほど!」と思えるものがほとんど。どうしても解けずに迷っていると、アトレウスが解決のきっかけになりそうなヒントをつぶやいてくれることもあるそうです。
わずか1~2時間ほどのプレイ時間でしたが、その時間内だけでも書ききれないほどのおもしろさを感じた本作。ストーリー、バトル、育成、謎解きのどれをとっても濃密な体験ができること間違いなしです。シリーズファンはもちろん、アクション好きゲーマーであればぜひプレイしてみてください!
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