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2018年4月27日(金)

『シャドウバース』×リアル脱出ゲーム“影に沈む世界からの脱出”を先行レポート

文:セスタス原川

 SCRAPは、サイゲームスが配信するiOS/Android用デジタルTCG『Shadowverse(シャドウバース)』とコラボレーションしたリアル脱出ゲーム“影に沈む世界からの脱出”を4月27日から、都内の東京ミステリーサーカスで開催します。

『シャドウバース』×リアル脱出ゲーム“影に沈む世界からの脱出”

 リアル脱出ゲームとは、2004年に発表された『クリムゾンルーム』というネットの無料ゲームを発端に、爆発的に盛り上がった“脱出ゲーム”をそのままに現実世界に移し替えた大胆な遊びです。マンションの1室や廃校、廃病院、東京ドーム、六本木ヒルズなどさまざまな場所で開催されています。

 本ゲームでは、『シャドウバース』のキャラクターのアリサ、ユアンが登場します。そして、我々の世界に現れたネクサスによる世界滅亡を防ぐため、2人とともに謎解きや敵のとの闘いに挑むことになります。

『シャドウバース』×リアル脱出ゲーム“影に沈む世界からの脱出”
▲アリサ(声優:優木かな)
『シャドウバース』×リアル脱出ゲーム“影に沈む世界からの脱出”
▲ユアン(声優:柿原徹也)

 “影に沈む世界からの脱出”の特徴となるのが、カードを使って敵の倒し方を考えるカードパートの謎解きです。謎解きの報酬として手持ちのカードを増やし、そのカードを使ってさらに謎解きを行うという、『シャドウバース』コラボならではの楽しみ方ができるものになっています。

ストーリー

 ある日突如現れた謎の物体、災いの樹。その影響によって世界中から次々と人が消えていき、世界は影に沈んだような静寂に包まれていた。

 この世界に残され立ち尽くすあなたたち。その時、災いの樹が変容し、”それ”は現れた。

「───我はネクサス。世界に安寧をもたらさん」

 次元を超えて数多くの世界を管理する存在、ネクサス。その目的はこの世界を破壊し、新たな世界を生み出すことであった。

 ネクサスの手によりこの世界が完全に滅ぼされるまで、残された時間はあとわずか。

『シャドウバース』×リアル脱出ゲーム“影に沈む世界からの脱出”
『シャドウバース』×リアル脱出ゲーム“影に沈む世界からの脱出”

謎を解いて隠された単語を見つけ出す

 “影に沈む世界からの脱出”は大きく分けて2種類の謎解きが用意されています。まずは、渡される紙に記載されている謎を解き“ある単語”を見つけ出す謎解きパート。

 今回はプレス用に行われた3つの謎をご紹介します。こちらは制限時間5分となっています。

Q1

『シャドウバース』×リアル脱出ゲーム“影に沈む世界からの脱出”

 向きがバラバラの文字が配置されています。問題は“左右反対の文字を読め”ということですが……。

Q2

『シャドウバース』×リアル脱出ゲーム“影に沈む世界からの脱出”

 “絵の表す言葉を答えよ”という問題。“ふだ”という文字が剣によって2つに分断されています。

Q3

『シャドウバース』×リアル脱出ゲーム“影に沈む世界からの脱出”

 数字とひらがなが混在した文字です。上の2つ法則を見つけ出し、3つ目に当てはまる単語を答えなければなりません。

『シャドウバース』×リアル脱出ゲーム“影に沈む世界からの脱出”

 Q1~Q3の答えを並べると、3文字の単語が浮かび上がるようです。みなさんお分かりになったでしょうか?

謎解きを終えたらカードを生成

 謎を解き終えた後に待つのは、カードを使った謎解きを行うカードパート。詳細はネタバレを控えるために伏せておきますが、カードパートでは『シャドウバース』の試合をモチーフにした謎解きを行います。ゲームを日ごろプレイしている人であれば、普段の対戦で考えていることが役立つはずです。

 もちろん『シャドウバース』を遊んだことがない人でもすぐに理解できるルールになっているので、初めてこの作品に触れる人も安心して参加できます。使用するカードはゲームに登場する効果やステータスなどを意識したものとなっているので、あらかじめカードの効果を知っていればカードパートをより楽しめるはずです。

体験レポート。カードゲームらしさにあふれた新感覚の謎解き

 ここからは、実際にメディア向け先行体験の感想をお届けします。まず、本番は6人1チームとなり、制限時間60分ですべての謎を解き明かすことになります。

 謎解きの内容は明かせませんが、通常の謎解きパートは、AnotherVisionとSCRAPという謎解き界の強力タッグが作ったものだけありハイクオリティ。パッと答えがひらめく謎もあれば、全員で悩まされる謎もあり絶妙な難易度でした。

 カードを使った謎解きパートでは、まずリアルのカードに気持ちが昂ります。謎解きは“シャドバらしさ”にあふれていて、謎解きの合間にアプリゲームの話で盛り上がってしまうこともしばしば(笑)。

『シャドウバース』×リアル脱出ゲーム“影に沈む世界からの脱出”
『シャドウバース』×リアル脱出ゲーム“影に沈む世界からの脱出”
▲謎を解くたびに、黒ローブのスタッフさんから次の謎やカードが渡されます。

 メディア体験会では全5チーム中1チームがクリアし、他のチームも終盤までは到達。難易度や時間設計がとてもバランスよく、1時間があっという間に過ぎる楽しさでした。

 回答が見つかった時の、“シャドバで正解のプレイを見つけた瞬間”のような爽快感はたまりません。「謎解きが好き」「シャドウバースが好き」という方は、ぜひ“影に沈む世界からの脱出”に挑戦してみてはいかがでしょうか?

今回のコラボのきっかけとは? “影に沈む世界からの脱出”の制作者インタビュー

 メディア体験会の終了後には、“影に沈む世界からの脱出”の制作を携わったサイゲームスの増田寛之さん、東京大学謎解き制作団体・AnotherVisionの藤本海右さん、SCRAPの加藤隆生さんが登場。今回のコラボを開催するに至った経緯を語りました。

『シャドウバース』×リアル脱出ゲーム“影に沈む世界からの脱出”
▲左から、サイゲームスの増田寛之さん、AnotherVisionの藤本海右さん、SCRAPの加藤隆生さん。

――まず『シャドウバース』とリアル脱出ゲームを組み合わせようと思ったきっかけはどんなものだったんでしょうか?

増田:そもそもe-sportsというものは、体つきや性別に関係なく、参加しやすいという面があります。その中でも『シャドウバース』は“ひらめき”で勝負することができるので、多くの方に楽しんでもらっています。その部分が脱出ゲームと同じだと思いました。

加藤:完全に同じですね。

増田:そこで、もしかしたら脱出ゲーム好きの方にも刺さるんじゃないかと思いまして(笑)。『シャドウバース』では、優勝賞金100万ドルの世界大会も開催されるので、そこを目指して脱出ゲームユーザーの方も今回で興味を持ってもらえればと思います。

加藤:100万ドルもらえたら、うちの会社も楽になりますね(笑)

一同:(笑)

――リアル脱出ゲームとのコラボレーションに際して、『シャドウバース』のユーザーの方からの期待の声はありましたか?

『シャドウバース』×リアル脱出ゲーム“影に沈む世界からの脱出”

増田:いろいろな意見をいただいていますが、開催を喜ぶ声が多かったです。「行くしかない」といったコメントがたくさん挙がっていました。とてもよく作られているので、内容は期待してもらって大丈夫だと思います。

藤本:『シャドウバース』とリアル脱出ゲームの2つの世界観を意識して作ろうと思っていたので、そう言ってもらえるとうれしいです。

増田:“影に沈む世界からの脱出”はカードを使うというのが特徴的で、そこの融合がすごくおもしろいと思っています。まだゲームを遊んだことのない脱出ゲームユーザーの方は、これを楽しむために『シャドウバース』を予習してもらえれば、より楽しめると思います。

――『シャドウバース』とのコラボというのは、どういった経緯で決まったのでしょうか?

加藤:ある日サイゲームスさんから連絡が来て、社長さんがうちを尋ねて来たんです。そこで、すごく丁寧に「リアル脱出ゲームが好きです」というのを伝えてくださいました。しかも、帰り際に「いつか一緒に何かやりましょう」と言われ、「何かしないと!」と思ったのが最初のきっかけです。

――SCRAPとして、初めて他の団体と共同制作したということですが、こちらの経緯はどのようなものだったんでしょうか?

加藤:僕らは謎解きを作る人たちとしては早めに活動していたので「謎解きと言えばSCRAP」という空気ができていました。でも、最近勢いがある奴がいるという話を聞いて、とりあえず仲よくなっておこうと思ってAnotherVisionの人たちと飲みに行ったんです。非常にいい人たちで、僕らのことも好きで居てくれて「何か一緒にやれるかもしれないね」という話をしました。

 そのタイミングで、ちょうどうちには『シャドウバース』をやり込んでいる人が居なくて。でも、AnotherVisionさんの中には『シャドウバース』を好きな人がたくさん居たんです。彼らと一緒にやれることで、何か新しい科学反応のようなものが生まれるかなとも思い、そこでお声がけさせていただきました。

『シャドウバース』×リアル脱出ゲーム“影に沈む世界からの脱出”

――藤本さんたちAnotherVisionは数々の謎解きイベントを開催されていますが、今回のコラボはどのような部分で他のイベントと違いを感じましたか?

藤本:やっぱり一番大きかったのが、SCRAPさんの方から声を掛けてもらってタッグでやることになった点です。他の団体とゼロから作っていくっていう経験は少なくて、さらにいつも遊びにいかせてもらっているSCRAPさんということで、すごく気合を入れて取り組みました。

 また、制作をする際にはある程度作ってからお見せする形が多いのですが、今回は企画の段階でお見せしたらすごい意見をくださって、どんどんよくなっていく実感がありました。

――制作中に気を付けていたことはありましたか?

藤本:僕自身が『シャドウバース』をよくプレイしているんですが、ゲームと謎解きのおもしろい要素をうまく融合させることです。ゲームをやっている人であれば「あの部分をリスペクトしているんだな」というのがわかってもらえるんじゃないかと思います。

 そういう『シャドウバース』のおもしろさを感じながら、謎解きしてひらめくおもしろさも同時に感じてもらえる作りにしました。どちらかしか知らない人でも、どちらも知らない人でも、その魅力が伝わるような内容になっているのではないかと思います。

――最後に、これから来場する方々に向けて一言ずつお願いします。

増田:世界観を知るためにゲームで予習してくると、より脱出ゲームが楽しめるんじゃないかなと思います。そして、この謎解きを終えたあとに、またゲームで復習しながら遊んでもらえればとも思っています。

藤本:僕は『シャドウバース』を団体戦のようなものだと考えています。「みんながこのデッキを使っているから、これが有利なんじゃない?」「こんなデッキを使ってみてはどうだろう?」という情報共有を仲間と行いますが、そこに協力して謎を解くことに近しいものを感じています。その部分が好きな人は、この脱出ゲームにも楽しいと感じてもらえる部分があるはずなので、ぜひ参加していただきたいです。

加藤:このイベントはリアルであるというのがおもしろいと思っています。ここでカードを持った感じとか、仲間と相談して答えがカチッとハマる感動っていうのは、ここでしか味わえないものです。それを家に持ち帰って『シャドウバース』で遊んでもらえれば、また違ったゲームとして楽しめるんじゃないでしょうか。多くの人がアナログとゲームを行ったり来たりして、より物語を深めていける日常を送ってもらえればと思います。

リアル脱出ゲーム×Shadowverse“影に沈む世界からの脱出” 開催概要

【会場】 東京ミステリーサーカス 4F ヒミツキチラボ(小ホール)
【所在地】東京都新宿区歌舞伎町1-27-5 APMビル
【開催期間】2018年4月27日~
【価格】
・前売券
一般 3,100円
学生(大学・専門) 2,600円
学生(高校生以下) 2,200円
グループ 18,000円
・当日券
一般 3,500円
学生(大学・専門) 3,000円
学生(高校生以下) 2,500円

※前売券が完売した場合、当日券の販売はありません。
※学生料金でチケットを購入の方は、当日学生証の提示が必要になります。
※グループチケットは、1~6名の好きな人数でゲームに参加できるチケットです。前売りのみの販売となります。

→詳細、チケット購入はこちら

 会場ではオリジナルグッズも販売されており、今回のキービジュアルが描かれたクリップボード、ステッカー、缶バッジを購入できます。

『シャドウバース』×リアル脱出ゲーム“影に沈む世界からの脱出”
『シャドウバース』×リアル脱出ゲーム“影に沈む世界からの脱出”

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