2018年5月15日(火)
『PUBG MOBILE』の独自要素・クイックボイスが明らかに。VCなしでもチーム連携が可能
事前登録受付中の『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS MOBILE(PUBG MOBILE)』を手掛けるPUBG Corp.の総括運営副社長/COOのチョ・ウンヒさんへのインタビューを掲載します。
PC/Xbox Oneで遊べる『PUBG』は、最大100人のプレイヤーがマップ内にある装備などを駆使して生き残りをかけて戦うバトルロイヤルゲームです。
すでに100カ国以上で配信されているモバイル版はダウンロード数ランキング1位を記録しました。インタビューでは、チョさんにモバイル版の特徴やオリジナル要素などを伺いました。
モバイル版にはチュートリアルやクイックボイスを搭載
――モバイル版の配信を控えた今のお気持ちをお聞かせください。
『PUBG』のモバイル版を日本の皆さまにやっとお届けできるようになりまして、とてもうれしく思っております。PC版では、すでにたくさんの方から反響をいただいていますが、モバイル版でも反響をいただけるのではないかと思っています。
モバイル版だといつでもどこでも気軽にプレイできる環境になるので、ぜひ体験していただきたいと思っています。
――モバイル版の開発について注意、意識したことはどのような点でしょうか?
PC版での体験をそのまま再現することが1番の目標でした。モバイル版は指2本での操作になるので、マウスやキーボードの操作をどのようにして自然にモバイル版で行えるようにするかという点を気にしながら開発しました。
プレイしていただければわかると思いますが、一部の操作は自動化処理が施されています。PC版ではクリックしなければ拾えなかったアイテムをモバイル版では自動で拾えるといった改善が行われています。
――初めて『PUBG』に触れる人でも遊びやすいわけですね。
すでに100カ国以上で配信されているグローバルバージョンでは、初心者の方でも操作においてのハードルは高くなかったという評価をいただいています。また、PC版と違ってモバイル版ではチュートリアルを用意しているので、操作の面は問題ないと考えております。
――モバイル版から『PUBG』に触れる、新規ユーザーが生まれると思いますが、何か施策を考えていますか?
PC版は、他のプレイヤーによるストリーミング配信などで知識を得ることができると考えていたので、あえてチュートリアルなどに力は入れませんでした。
先ほどもお話したように、モバイル版では新たな施策としてチュートリアルを用意しているので、新規ユーザーでも操作とゲームルールをすぐに理解できると思います。
――ゲームのマッチングは日本国内だけで行われるのでしょうか?
配信時のバージョンでは完全に日本のユーザーだけでマッチングするわけではありませんが、日本国内でのみマッチングする機能を検討している段階です。長期的にはワールドワイドでマッチングできるような機能も考えています。
――アプリタイトルにはログインボーナスなどがあるものも見られますが、本作でもそのような要素は実装されているのでしょうか?
ログインボーナスを用意しています。なお、配信時のバージョンで完成ではないのでユーザーからの意見をもとに、モバイル向けのコンテンツで必要なものは追加していく予定です。
――モバイル端末の通信接続などの問題でアプリが落ちてしまった場合、復帰することは可能ですか?
復帰できる機能は用意していますが、安定してどこまで復帰できるかというところは、現在調整中です。
――アプリのアップデートスケジュールは決まっているのでしょうか?
長期的なプランが完全に固まっている訳ではありませんが、新規マップやPC版に実装されているものを追加することは決まっています。ユーザーの声を聞きながら、モバイル版ならではの新しい機能やコンテンツを追加していく形になります。
――そのモバイル版ならではの要素はどのようなものを考えていますか?
開発段階のものも多く、詳しいことはお話しできないのですが、モバイル版だけのカジュアルな衣装やスキンを追加していくことも検討中です。
――ボイスチャットなど、チームで連携をとるためのシステムは搭載されているのでしょうか?
モバイル版ではボイスチャットが可能です。さらに、“クイックボイス”というボタン1つで収録された音声によって指示を出せる機能が搭載されています。
配信後になりますが、日本版の“クイックボイス”には日本の声優さんを起用する予定です。
――『PUBG』のキャラクターは男性、女性の2種類ですが、ボイスを担当する声優はそれぞれ1人ずつでしょうか?
できるだけたくさんのボイスを提供できるように準備しています。
――それは楽しみです。
“バトルロイヤルにおける最高の経験”を提供
――『PUBG』は日本でも人気が高いタイトルですが、海外のユーザーと比べて日本のユーザーの特徴や違いなどはありますか?
海外には国によって、いろいろなタイプのユーザーがいらっしゃいますが、日本のユーザーはチームプレイ・スクワッドを好んでいるような印象です。
また、ゲームのクオリティとゲーム性にこだわる傾向を感じます。バトルロイヤルをどこまでゲームにちゃんと具現化できているか、というところを日本のユーザーは気にされているように思います。
――すでに配信されているグローバルバージョンではどのような反響がありましたか?
PC版に適応されているコンテンツを早めにアップデートしてほしいという要望が一番多かったです(笑)。現在は、それに向けて開発を行っている状態です。
――画面写真を見たところ、モバイル版のグラフィックがかなり綺麗だと感じました。その辺りも工夫されたところなのでしょうか?
PC版で使用したアセットをそのままモバイル版に適用し、さらに最適化しているので、PC版のクオリティにできるだけ近づけられたと思います。
――モバイル版はPC版と比べて1ゲームの長さは変化しているのでしょうか?
PC版での経験をそのままモバイル版でも味わえるように頑張りましたが、プレイ時間自体は少し短くなっています。
――ゲーム中、スマホのバッテリー消費はいかがでしょう。
すでに配信されているグローバル版では3Dの他のスマートフォンタイトルと比べて、モバイル版『PUBG』による電池の消費が特別激しいというクレームはありませんでした。他の3Dゲームタイトルと同じくらいの電池の消費量だと思います。
――モバイル版から初めて『PUBG』を遊ぶプレイヤーは、PC版をすでにプレイしているユーザーに渡り合えるのでしょうか?
バトルロイヤルのルールは“生き残る”ことを目的とした単純なものです。ルールが単純なので、初心者でもゲームを遊んでいくうちに、上達していくと思っています。
また、PC版をすでにプレイしている人も、モバイル版の操作に慣れなくてはいけないので、操作に対するハードルは一緒だと考えています。ルールは簡単で、操作もみんな最初からスタートという点でモバイル版から『PUBG』を遊ぶ人でも十分渡り合えると思います。
――事前登録者数が急増している、この勢いについてどのようにとらえられているのか、お話しください。
まだ反応を伺っている状態ではありますが、予想をはるかに超える勢いで、感謝の気持ちでいっぱいです。期待されている分、開発と運営を頑張っていきたいと思います。
――日本のアプリ市場でトップクラスを狙えると思いますか?
PC/Xbox One版に加えて、今回アプリ版が配信されますが、PC版のサービス開始から1年経ってバトルロイヤルというジャンル自体が認知されてきて、プラットフォーム問わずゲーマーなら誰でも好きになるジャンルになりえていると考えています。
トップを狙うには、“バトルロイヤルにおける最高の経験”をユーザーに提供するためのクオリティの高さがカギになると思っています。先ほども申したのですが、特に日本のユーザーはクオリティにこだわる傾向があると考えているので、最高のものを提供できれば、バトルロイヤルのジャンルの中ではトップタイトルになりうるのではないかと思います。
とはいえ我々は、アプリのランキングや売り上げなどの目標を設定するより、バトルロイヤルというジャンルを世界に広げていくことが一番の目標だと考えております。数字にこだわることよりもハイクオリティなものを提供できるように努めています。
――最後に意気込みがあればお願いします。
東京には日本事業のオフィスがありまして、そこにはPC業界でベテランのメンバーが集まっています。そのメンバーによって、日本の声を聞き、日本のコミュニティならではのコンテンツを提供できるような準備をしております。
そのため、ユーザーからのフィードバックを聞き、どこまでその声を反映できるかというところを努力し、皆さんが満足できる運営を目標に頑張っていきます。
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