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2018年5月18日(金)

『デトロイト ビカム ヒューマン』スピンオフムービー“命篇”が公開。アンドロイドを救うとどうなる?

文:電撃オンライン

 SIEは、5月25日に発売するPS4用ソフト『Detroit: Become Human(デトロイト ビカム ヒューマン)』の特別スピンオフムービー“Tokyo: Become Human”命篇を公開しました。

『Detroit: Become Human(デトロイト ビカム ヒューマン)』

 『デトロイト ビカム ヒューマン』は、近未来を舞台に、人間とほぼ変わらない外見や知性を持つアンドロイドたちが当然に存在する社会を描くアドベンチャーゲームです。

 本作では、物語は立場の違う3人(カーラ、コナー、マーカス)のアンドロイドの視点から描かれ、1つ1つの選択が重要な意味を持っています。

 なお、電撃オンラインでは“Tokyo: Become Human”モノ篇の記事を掲載しているので、ぜひチェックしてください。

 命篇は、5月16日に公開されたアンドロイドをモノとして扱い“救わない”姿を描いた“Tokyo: Become Human”モノ篇と対をなすもう1つの選択。モノ篇が公開されたタイミングで「救いたかった」、「救うシーンも見たい」という声が上がったため、命篇が公開されました。

 また“アンドロイドは今後どう扱っていくのか”、“その選択が正しいのか考えさせられる”といったさまざまなレビューが展開されています。

 いずれやってくるであろう、人とアンドロイドとの共存。感情を持たないはずのアンドロイドが人のように感情を表した時、人としてアンドロイドを扱いますか? モノとして扱いますか? ぜひ“命篇”、“モノ篇”を見比べて、考えてください。

『Detroit: Become Human(デトロイト ビカム ヒューマン)』

命篇ストーリーボード

 高校の卒業式を終え、図書室に足を運んだ主人公の松島は、司書のアンドロイドに3年間のお礼を伝え、図書委員としての最後の仕事”アンドロイドのデータを削除”を行います。

 データの削除を行っていると、感情を持たないはずのアンドロイドが突如として感情を持ったかのように震えだします。いつもとは違うアンドロイドの様子に気づいた松島が優しく声をかけると「消さないで、私たちの思い出……」と涙を流し懇願。

 動揺した松島は削除中止を試みますが、一度削除を開始すると中止することができません。強制的に削除が再開されるまで30秒。アンドロイドに納得させようとしますが、アンドロイドは「役割が変わるたびに何かを消され生かされ続けるだけ」と悲しく辛い胸の内を打ち明けます。

『Detroit: Become Human(デトロイト ビカム ヒューマン)』

 選択を迫られた松島が出した結論は、アンドロイドを人として扱い”救う”こと。強制終了の時間が迫る中、データの削除を止めますが校内に「図書館で異常を検知。職員は確認に向かってください」とアナウンスが響きます。司書のアンドロイドは、「ありがとう」と言葉をつぶやくとアンドロイドは自力で動くことができず停止してしまいます。

 3カ月後、動かなくなったアンドロイドを持って逃亡した松島は荒れ地を彷徨っています。アンドロイドを持ち出したことは、暴走したアンドロイドが高校生を誘拐した未解決誘拐事件として扱われていました。アンドロイドを持って逃亡した松島とアンドロイドはどうなっていくのか未来が気になる映像となっております。

『Detroit: Become Human(デトロイト ビカム ヒューマン)』

特別インタビュー

 アンドロイド司書役の保紫萌香さんと高校生松島役の望月歩さん、特殊メイクアップアーティストのJIROさんへのインタビューが公開されました。

アンドロイド司書役:保紫萌香さんインタビュー

――アンドロイド役を演じるにあたって気をつけたことはありますか。

 できるだけ生気がないように見せることです。笑う時は口角を上げて目を細める、部分的に顔を動かすこと、瞬きを極力しないこと、歩き方に気をつけて演じました。

――アンドロイド役でオファーを受けた時の率直な感想を教えてください。

 面白そうと同時に難しそうだとも思いました。感情を持つ人間が、感情のないモノを演じ、その中で感情が芽生えるという二重のお芝居に難しさを感じました。

――監督のオーダーで難しかった演技やシーンはありますか?

 “救わない”を選択した方の結末で、実は司書は感情を持っていて、それを隠しているということを最後の表情で見せて欲しい、というオーダーがありました。その絶望感を、短い時間の中で、より深く真実として自分の中に起こし、観ている方にも伝わるようにしなければならなかったので難しかったです。

『Detroit: Become Human(デトロイト ビカム ヒューマン)』

高校生松島役の望月歩さんインタビュー

――選択によって分岐する物語を演じてきましたが、松島の選択として共感する方はどちらですか。

 “救う”選択を選んでしまうと思います。松島を演じる中でアンドロイドとともに過ごした時間は決して悪いものじゃなく、むしろ心地よい場所だったように感じました。

 その思い出を自分自身としても大切にしたいなと思う気持ちが強いように感じましたし、アンドロイドが人に見えてしまうので“救う”選択に共感します。

――視聴者に感じてほしいことを教えてください。

 正直アンドロイドは、“モノ”だと思います。でもそのモノが訴えかけてきたらどうするのだろう。松島のように、その選択で大きく未来が変わるかもしれない。

 この物語を通して、この時私ならこうするとか、そういう1つの選択肢を考えてくださったら嬉しいなと思います。

『Detroit: Become Human(デトロイト ビカム ヒューマン)』

特殊メイクアップアーティストJIROさんインタビュー

――アンドロイドに見せるために注力したポイントはなんですか。

 肌をアンドロイドにするために緑の色素が入っているクリームで赤みを消し、カバー力のあるファンデーションを顔、首、耳の中までたたき込み、血管やムラを隠し肌を均一化しました。

 その上から人工的な皮膚感を表現するため、全体的にパールのパウダーを重ね、ハイライト部分は人間の皮膚にはない反射を強調するため、さらにしっかりと重ね入れました。

 髪の生え際はエアブラシを用いてあえて人工的なクッキリとしたヘアラインに見えるようペイントし、眉やもみ上げも、あえて直線的に整え、無機質なイメージにしました。瞳は、虹彩が目立たない黒めのカラーコンタクトを使用し、感情のない目を演出しました。

『Detroit: Become Human(デトロイト ビカム ヒューマン)』

(C)Sony Interactive Entertainment Europe. Developed by Quantic Dream.

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