DENGEKI ガルスタオンライン

総合 > ガルスタオンライン > 10年分の想いが語られた『薄桜鬼 桜の宴 2018』昼公演をレポート! 後編

2018-07-08 13:15

10年分の想いが語られた『薄桜鬼 桜の宴 2018』昼公演をレポート! 後編

文:ガルスタオンライン

 2008年9月18日に発売された『薄桜鬼』は、今年で10周年を迎えます。それを記念して、『薄桜鬼 桜の宴 2018』が開催され、三木眞一郎さん(土方歳三役)、森久保祥太郎さん(沖田総司役)、鳥海浩輔さん(斎藤一役)、吉野裕行さん(藤堂平助役)、遊佐浩二さん(原田左之助役)、津田健次郎さん(風間千景役)、ゲームやアニメの主題歌を担当する吉岡亜衣加さんが登壇されました。

10年分の想いが語られた“薄桜鬼 桜の宴 2018”昼公演をレポート! 後編

 前回のレポートに引き続き、今回は昼公演の後編レポートをお届けします。

10周年企画が続々と実施中

 10周年企画で、さまざまな催しが行われている『薄桜鬼』。この夏にはその第3弾にあたる“薄桜鬼シリーズ 十周年記念展 薄桜鬼 ~士魂語り~”が、京都での追加開催が決定しています! その告知をするなか、遊佐さんが「地元が京都なのに、なかなか呼ばれないんですよ!」と嘆きのコメント。それに続いて、森久保さんが「まえに、京都の池田屋跡のはなの舞に行ったときも、いっぱいで入れなかったんだよね」と、驚きの発言が飛び出しました!

 京都にある池田屋はなの舞さんは、何度も『薄桜鬼』とコラボしているファンのなかでもおなじみの居酒屋さんです。まさか、キャスト陣が行こうとしていたとは……!! みなさんの『薄桜鬼』に対する愛の深さを感じるエピソードですね♪

 そんな、『薄桜鬼』と縁深い京都での10周年記念展の情報は、以下の通りです。くわしくは、薄桜鬼シリーズ10周年記念企画特設サイトをチェックしてくださいね!

■イベント:薄桜鬼シリーズ 十周年記念展 薄桜鬼 ~士魂語り~
■会場:大丸ミュージアム<京都> (大丸京都店6階)
■開催日:2018年8月15日~8月20日

ついに『薄桜鬼』生みの親が登場!

 ついに、トークコーナーもクライマックスを迎え、『薄桜鬼』の生みの親である藤澤経清プロデューサーが登場し、会場から大きな拍手が送られました。藤澤さんは「ファンのみなさんと、こういう日が迎えられたことを、大変うれしく思います。」と、あいさつ。また、キャスト陣に対しての熱い思いも語ってくれました。『薄桜鬼』のすべてを知っているのは、藤澤さん以外にはキャスト陣だというお話から、制作時のエピソードに移りました。

 森久保さんは、ほかの作品のアフレコ現場で『薄桜鬼』の感想を、キャスト同士で話したりすることが多かったそうです。

 遊佐さんは飛田さんと一緒のドラマCDの収録で、話を途中で切りたくないのを理由に、昔ながらの音の出ない台本めくりをしていたそうです。現在では、ノイズを取る技術があるので、あまり使われない技法とのこと。だからこそ、『薄桜鬼』の収録は印象に残っているんだと語っていました。

 また、吉野さんは「アニメになるまでが、すごく早かったように思います!」とコメント。アニメにすぐできるような、原作がしっかりした作品だという印象を『薄桜鬼』には持っているそうです。さらに三木さんは、「作品の持つパワーを、強く感じました。」と、感慨深い様子で話していました。

10年分の想いが語られた“薄桜鬼 桜の宴 2018”昼公演をレポート! 後編
▲長年聞きたかった質問がキャスト陣より、藤沢プロデューサーへ投げかけられました。

 一方、鳥海さんは藤澤さんへ「描きやすいキャラクター、描きづらいキャラクターを教えてください」と、ファン目線の質問を投げかけました。藤澤さんによると、史実が残っている土方などは比較的描きやすい印象で、逆に沖田や藤堂、原田は難しかったとのこと。そして、創造したキャラクターである風間は、藤澤さんの意見を代弁する部分もあったそうです。

 そう語り終えた藤澤さんが「でも、あんまりひどいこととかは思っていないです」とコメントされ、会場は爆笑! すかさず、「“幕府の犬”は、僕のオリジナルではないですよ?」と、津田さんは笑いながら話していました。また、津田さんは最初のオトメイトパーティーでの反響に対しても、圧倒されたというエピソードも披露してくれました。

朗読劇はいよいよ佳境へ

 トークコーナーと雰囲気がガラリと変わり、朗読劇の後半へ。物語は、羅刹となった沖田、斎藤、藤堂にスポットが当たります。

―あらすじ―

 鳥羽伏見の戦いに敗れた新選組は江戸へと帰還することになった。羅刹となり表面上は死んだことになっている藤堂、病状が悪化する沖田は、甲府城を守る任務に就くことも叶わず、ただ毎日を過ごしていた。甲府の敗戦をきっかけに少しずつ隊士たちの気持ちがはバラバラになっていくなか、沖田、斎藤、藤堂の前に風間が現れて……。

 近藤の捕縛など新選組を取り巻く状況は悪化の一途をたどる。しかし、最期まで各々の信念を曲げずに戦うことを選んだ隊士たち。その”決意”や再び仲間とともに刀を取っていく”生き様”を臨場感たっぷりに演じるキャスト陣に大きな拍手が送られました。そしてこの後に訪れるであろう”終焉”に、会場からはすすり泣く声も聞こえていました。

10年分の想いが語られた“薄桜鬼 桜の宴 2018”昼公演をレポート! 後編
▲吉岡さんの歌声に、思わず涙する人も……。

 最後の台詞とともに流れたのは、『劇場版 薄桜鬼 第一章 京都乱舞』の主題歌「紅ノ絲」。美しい歌詞と、隊士たちの思いが重なる吉岡亜衣加さんの澄んだ歌声……。感動のクライマックスに、酔いしれるひとときとなりました。

『薄桜鬼』には欠かせない、あの方からのメッセージに涙

 感動的な朗読劇が終わり、イベントはフィナーレを迎え、最後にキャスト陣から、メッセージが送られました。

10年分の想いが語られた“薄桜鬼 桜の宴 2018”昼公演をレポート! 後編
▲『薄桜鬼』に対する、想いを語るみなさん。

吉岡さん:『薄桜鬼』を思ってくださる方々と、こうして今日一緒にいられることを、とてもうれしく思います。思い返してみると、たくさんの思い出が『薄桜鬼』とともに蘇ります。本当に幸せな10年間でした。これからも楽曲を大切に歌っていきますので、応援よろしくお願いします。

10年分の想いが語られた“薄桜鬼 桜の宴 2018”昼公演をレポート! 後編

津田さん:今日は本当にありがとうございました。10年間一緒に走り続けてくださったみなさん、そして最近知ったみなさんとも、こうしてお会いできるのを、楽しみにしていました! まだまだ『薄桜鬼』イヤーは続きますので、さらなる応援をお願いします。また、お会いできるのを楽しみにしております。薄桜、きー!! 

10年分の想いが語られた“薄桜鬼 桜の宴 2018”昼公演をレポート! 後編

遊佐さん:10年という長い期間、なかなか携わる作品も少ないですね。これはファンの方が、応援をつないでくださったからだと思っています。そのおかげで、今日も僕たちはここに立っています。本当にありがたいことだと感謝しています。僕らも『薄桜鬼』が大好きなので、みなさんに恩返しできるように努めました。今後も、お目にかかれる機会を楽しみに、これからも応援よろしくお願いします!

10年分の想いが語られた“薄桜鬼 桜の宴 2018”昼公演をレポート! 後編

吉野さん:こんな巡り合わせは、運や日々積み上げたものの結果で、今につながっているんだと感じています。『薄桜鬼』に興味を持ってくれて、みなさんが盛り上げてくれたからこそ、いろいろなことができてきたんだと思います。『薄桜鬼』ファンのみなさんやスタッフ、そして”新選組”のみなさんに感謝します。本当にありがとうございました。

10年分の想いが語られた“薄桜鬼 桜の宴 2018”昼公演をレポート! 後編

鳥海さん:10周年って、長いようであっという間だったなって僕は感じています。『薄桜鬼』は、ありがたいことに毎年なんらかの展開がある作品です。それは、普段から応援してくださっているみなさんのおかげです。今日、改めて実感しました。また、みなさんの前に立つこともあると思うので、引き続き『薄桜鬼』を応援していただければと思います。

10年分の想いが語られた“薄桜鬼 桜の宴 2018”昼公演をレポート! 後編
▲あいさつ前に行われた抽選会では、キャスト陣が大いに会場をわかせていました! 

森久保さん:5年振りの「桜の宴」で、ぎこちないところもみなさんにお見せしてしまったと思うのですが、時間が経つにつれて「ああ、こんな感じだった!」と思い出していきました。ここで、10年という空気を感じ取れた気がします。『薄桜鬼』には“魂(たましい)”という言葉が、しっくりくると思います。作り手の魂、新選組のみなさんの魂、応援し続けてくださるみなさんの魂。そんな魂を、これからも感じていってほしいと思います。

 ここで、三木さんが大川透さん(近藤勇役)からの手紙を読み上げました。

――大川透さんからのお手紙

「大川です。10周年おめでとうございます。『薄桜鬼』も、もう10年なのですね。10年前に初めて近藤に会った時、とても綺麗な絵に驚き、出来るだけ大事に演じようと務めてきました。いまここに皆さんと居ることはかないませんが、ともに10周年を祝えるのは、本当に嬉しいです。20周年をともにお祝いできることを期待しましょう!」

 時折、三木さんが涙をこらえながら読んでいるのが、印象的でした。最後に三木さんからのコメントを、ご紹介します。

10年分の想いが語られた“薄桜鬼 桜の宴 2018”昼公演をレポート! 後編

三木さん:『薄桜鬼』が10周年を迎えることができたのも、応援してくださったみなさんのおかげに、ほかならないなという思いです。収録のときに、僕たちが感じていた熱やチームワークが、作品を通してファンの方々に伝わって、思いを傾けてくださったからこその10周年です。今日ここへ足を運んでくださったみなさま、来れなかったけど思いを飛ばしてくださっている方へも、本当に感謝しかありません! みなさんどうも、ありがとうございました。『薄桜鬼』は、これからも出演者、スタッフ一同まだまだ頑張ってまいりますので、変わらずの応援を、よろしくお願いします!

 キャスト陣にとっても、『薄桜鬼』はとても大切な作品なんだということが伝わってくるあいさつに胸が熱くなりました。大きな拍手と感動の渦に包まれた、心温まるイベントで、個人的にも感謝しかありません! ありがとうございました!! 10周年を迎え、さらに『薄桜鬼 真改 風華伝 for Nintendo Switch』の発売を控えている本作。

 今後もますます『薄桜鬼』イヤーが続くので、目が離せませんね♪

関連サイト