2018年7月24日(火)
ダウンロード用ゲームから佳作・良作を紹介する“おすすめDLゲーム”連載。今回は『6180 the moon』をお届けします。
PC版が2014年9月に配信されて以降、Xbox One、Wii U、Newニンテンドー3DS、そして先日Nintendo Switchにて配信されたタイトル。400円という値段で、他のゲームでは味わえない独創的なアクション、童話のようなストーリーを楽しめることが特徴です。
世界中のユーザーを引き付けるその魅力をお届けしていきます。
なお、画面はNintendo Switch版のものです。
主人公の“月”が、突然消えてしまった“太陽”を探すため、“地球”、“金星”、“水星”などの太陽系の惑星を探索する物語が展開。それぞれの惑星には各10個のステージが存在し、それらをクリアしながら消えた“太陽”の謎を解き明かしていきます。
“月”は各惑星と会話をしながら“太陽”を探していくのですが、惑星ごとにキャラや性格が違っていて、実際に惑星と会話しているような気分になり、ほっこりとした気持ちが味わえます。
なぜ“太陽”は消えてしまったのか? 太陽はどこにいるのか? それらの謎のヒントが会話に織り込まれてるので、考察を楽しむことができます。
▲月は地球人に頼まれて太陽を探している!? |
本作の操作はすごくシンプルなので、チュートリアルの説明を見れば、すぐにゲーム性を理解することができます。チュートリアルはこの画像でほぼ終わりです。横移動とジャンプだけで進んでいきます。
横移動もほぼ使わないので、基本操作はジャンプだけといっても過言ではありません。しかし、このジャンプがかなりの厄介者。
このゲーム、画面の上下が連動していて、ジャンプして画面の上へと飛び出した“月”が画面の下から現れます。そして、今度は画面下へと落下していった“月”が画面の上から現れる。
“月”が上から下へ、下から上へとループしていく宇宙空間。このちょっと不思議な感覚がただのアクションゲームからパズルゲームへと変ぼうを遂げて、プレイヤーの脳を刺激します。
▲下から上へ、上から下へと世界が繋がっています。 |
ちなみに上下が連動しているので、落下して死ぬというのはありません。ステージ上に無数に設置してあるトゲに触れると死んでしまうので、画面の上下をうまく使い、トゲを避けながらゴールを目指します。
▲トゲを避ける方法は複数ある場合があるので、試行錯誤しながら探すことになります。 |
ステージを進めていくと、ギミックが増えていきます。1つは、普通のブロックよりも少しだけ色が薄い、半透明ブロック。これに当たると、“月”が加速します。ただそれだけの効果なのですが、“月”が目まぐるしく画面を行き来することになるので、思いがけないタイミングでトゲに刺さる厄介なブロックです。
▲半透明の加速ブロックは、一度踏むと壊れてしまいます。 |
もう1つは、ジャンプの加速を止めて、一度だけ進行方向に向かってベクトルを変える“光のしずく”です。この“光のしずく”を使ってトゲとトゲの間を抜けていったり、連続で“光のしずく”を使って長い距離のトゲを避けたりするステージが、後半に出てきます。
▲太陽が落としていった“光のしずく”を取りながら進んでいきましょう! |
追加ギミックは、この2つだけ。基本アクションである“ジャンプを駆使してクリアしていく”というのは最初から最後まで変わりません。
プレイすると分かるのですが、とにかく死にます。死んで死んで攻略ルートを発見していくゲームです。「このステージは、ジャンプしてトゲを越えればクリアできるな!」と思いついてプレイしてみると、画面外へジャンプした“月”が画面下から現れ、思ってもいなかったトゲに刺さって死ぬといったようなプレイが多発します。
BGMは、ピアノを基調とした空間的な音楽で、実際に宇宙空間を漂っているような気分になれます。個人的にはヘッドホンやイヤホンをして、この世界に没頭しながらプレイしていただきたいです。
また、ギミックとして出てくる、半透明のブロックに接触するとエレクトリック・ピアノが鳴るギミックがあります。その音がBGMと調和していくのが美しく、心地よいです。
近年かっこいいBGMのゲームが増えましたが、このような空間系で心地よいBGMのゲームが増えてほしいと思いました。
▲この画面で放置して、ずっとBGMを流しておきたくなるぐらい素敵です。 |
サクサク進むので、気持ちよくプレイしていけると思います。50ステージでクリアなのですが、クリア後に50ステージが現れます。
さらにステージ追加で終わりではありません。クリアした後も、“月”と“太陽”のストーリーは続きます。
▲個性的な惑星との会話は、ちょっと大人向けの童話を読んでいるような気分になります。 |
単純であるがゆえに、もどかしく難しいタイトル。そして“太陽”はどこへ消えたのか? クリア後のストーリーも含めて、心あたたまるストーリーをぜひ楽しんでください。
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