2018年8月16日(木)
『アパシー 学校であった怖い話 新生』をシリーズファンが紹介! ビジュアルホラーゲームの金字塔最新作
どうも! 1995年に発売されたスーパーファミコン版をプレイして以来、『学校であった怖い話』シリーズの大ファンのカワチです。ホラーは怖いので苦手なのですが、『学校であった怖い話』は個性的な語り部やバラエティあふれる展開が好きでお気に入りの作品となっています。
好きすぎて、過去には電撃オンラインで『学校であった怖い話』作者の飯島多紀哉さんと、『ひぐらしのなく頃に』の竜騎士07さんの対談を企画させてもらったぐらいです。もう9年前か。何もかもが懐かしい………。
ところで皆さんは『学校であった怖い話』が、今なお続くシリーズであるということはご存知でしょうか?
現在の『学校であった怖い話』は『アパシー』シリーズという呼称で展開しており、飯島多紀哉さんの同人サークル“七転び八転がり”からリリースされています。
“コミックマーケット94”で2018年8月10日に頒布された最新作『Apathy(アパシー) 学校であった怖い話 新生』は、元祖『1995』から最新の『小学校であった怖い話』まで多彩な語り部が登場。基本に立ち返り、人間の持つ心の闇と恐ろしさを軸に物語が展開します。
▲これまでの作品から語り部が登場する『新生』。簡単な過去作の紹介もあるので気になる方はぜひチェックを! |
▲『学校であった怖い話』、『学校であった怖い話S』の語り部だった新堂さんや荒井くんも登場しますよ! 福沢さんの友人である早苗ちゃんも! |
ストーリーはさすが『学校であった怖い話』シリーズらしく、単純に幽霊やお化けが出てきて怖いという展開ではなく、人間の本質的な怖さを表現したものだったり、ギャグのようなオチがつくものなどバラエティ豊か! 選択肢による分岐はないものの、先の読めない展開を楽しむことができます。
以下でストーリーと語り部を紹介していきましょう。
修学旅行の一夜(語り部:新堂誠)
沖縄への修学旅行。美女揃いの女子班との熱い夜を迎えるべく燃えていた新堂たち。しかし手違いにより、新堂はガチホモと噂される日野貞夫と二人部屋に泊まることになり……。
新堂誠
鳴神学園に通う高校三年生で、ボクシング主将。乱暴で威圧的な態度を取るものの、男気に溢れており面倒見はよい。幽霊など信じていないそうですが……?
牧場奇譚(語り部:荒井昭二)
友人の誘いを受けてとある牧場でアルバイトをすることになった荒井。友人の怯えかたにただならぬものを感じた荒井は、自分の知識欲を満たしてくれるのではないかと、ほのかな期待を抱きます。
荒井昭二
陰鬱な雰囲気を漂わせる鳴神学園の二年生。博識ですが自分の知欲に忠実すぎて周りが見えなくなることも。
記念日ちゃん(語り部:元木早苗)
早苗のクラスにいる剣持京華は周囲から記念日ちゃんと呼ばれていました。そんな彼女が三年生の自称スーパースターに恋をして……!?
元木早苗
鳴神学園に通う一年生。異常なほどの霊感体質でつねに複数のご先祖様に守られている女の子。性格は天然で、何をしても本人はまったく悪気はありません。
トイレに行かない男(語り部:御手洗吾郎)
吾郎が四年生の時、1つの噂があった。それは六年生にトイレに行かない男がいるという話。トイレを激愛している吾郎にとって、それは信じられない噂でした。ある日、吾郎は噂の先輩・竹内清二に声を掛けられ、自宅に招かれます。
御手洗吾郎
鳴神学園初等部に通う小学六年生。明るくて人懐っこいのですが、時折度が過ぎるほどのしつこさを見せる少年です。トイレが大好きで大食漢。
ブラックアイキッズ(語り部:富樫黎雄)
アメリカで流行しているという、白目のない真っ黒い目を持つ子どもたちの都市伝説。その正体に興味を持ったレオは、クラスのみんなにアンケートを取ることにしました。しかし、そのアンケートが思わぬ方向に……。
富樫黎雄
鳴神学園初等部に通う小学六年生で、通称・レオ。都市伝説オタクで都市伝説博士の異名を持っています。六年六組の顔ともいえる存在で、みんなの中心的人物。
呪いの法則(語り部:荒井規子)
六年六組には永久欠番となっている出席番号6番がある。6番の出席番号を与えられた生徒は、怪我をしたり行方不明になってしまうという。今から10年前、遠藤佳奈美が6番の出席番号になったことから始まる呪いとは?
荒井規子
鳴神学園初等部に通う小学六年生で、荒井昭二の愛娘。何事にも真面目で真摯に取り組む優等生ですが、冗談の通じない一面も持っています。
危険な転校生(語り部:新堂大誠)
新堂大誠が鳴神学園初等部の四年生だった時の話。クラスの人気者だった彼の学園生活は、1人の転校生の登場により反転してしまいます。仲のよかったクラスメートたちに無視される毎日。そんなある日、大誠に手を差し伸べるものが現れます。
新堂大誠
新堂誠の息子で、「考えるより動け」がモットーの行動派。スポーツ全般得意ですが勉強は大嫌い。また、女子のことも苦手です。
ホモとウワサされる男と同じ部屋で過ごすことになった新堂さんの危機感がおもしろい『修学旅行の一夜』や、謎の男の不気味さが際立つ『トイレに行かない男』、語り部が二転三転する特殊な構成の『記念日ちゃん』など、どの話もおもしろく一気に読み進めてしまいました。
シリーズ初の長編作となる『危険な転校生』も読み応えたっぷりですが、自分のおすすめは『呪いの法則』です。佳奈美がクラスの女子からいじめを受けるストーリーなのですが、いじめがエスカレートしていきタトゥーを入れるように命令されたり、家にまでいじめをしていた女子がやってくるようになったりと、かなり陰湿で暗い内容です。
「まさにホラー!」といったジメジメとしたストーリーを堪能できて夏にピッタリ! 後半もショッキングなのでぜひプレイして確認してみてほしいです。
▲ギャグもキレッキレな『記念日ちゃん』。みんな大好き風間さんも登場! |
▲語り部の話し方で全体の印象が異なるのも、このシリーズの見どころ。どのストーリーも引き込まれます。 |
『アパシー 学校であった怖い話 新生』は同人作品ですが、通販などでも購入できるようになる予定だそうです。また、8月19日に行われる“SUPER COMIC CITY 関西 24”で、6号館B そ50abにて頒布されますので、お近くの方はぜひ足を運んでみてください。
『危険な転校生』の序盤が遊べる体験版も配信していますので、『アパシー』最新作がどんな雰囲気なのか気になる方は遊んでみてください! 詳しくは公式サイトや“七転び八転がり”公式ツイッターをチェックしてみてくださいね。
さらに、飯島多紀哉さんのコンシューマ復帰作となる『送り犬』が、Nintendo Switchでメビウスより発売中です。こちらはダウンロード専用ソフトとなっており、ニンテンドーeショップにて購入可能。ぜひ合わせてプレイしてみてはいかがでしょうか?
(C)2018 七転び八転がり/飯島多紀哉