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2018-10-12 10:15

植田圭輔さん、谷山紀章さん、小野友樹さんらが『pet』の危うげな世界を朗読で表現! プロジェクト発表会詳細レポ

文:ガルスタオンライン

 ⽉刊コミックビーム(KADOKAWA刊)にて『イムリ』を連載中の三宅乱丈によるSFヒューマンドラマ『ペット リマスター・エディション』。すでに発表済みのTVアニメ化に続き、新たに2本の舞台が制作されることに! 9月24日に開催された『pet』プロジェクトの発表会では、舞台メインキャスト陣が作品世界についての解説や舞台にかける意気込みなどを語ってくれました。

植田圭輔さん、谷山紀章さん、小野友樹さんらが『pet』の危うげな世界を朗読で表現! プロジェクト発表会詳細レポ

 さらに、アニメ化の続報として担当キャストが発表され、アニメ版のキャスト陣もサプライズ登場! 生朗読も披露された『pet』プロジェクト発表会の模様を、イベント中のステージカットとともに詳しくお届けしていきます。

■登壇者
<TVアニメキャスト>
ヒロキ役・植⽥圭輔、司役・⾕⼭紀章、悟役・⼩野友樹、林役・加瀬康之
<舞台キャスト>
ヒロキ役・植田圭輔、悟役・谷佳樹、林役・萩野崇

記憶操作能力者たちが織り成す愛憎劇を2作品で上演!

 幻想的な映像とヒーリングミュージックのような緩やかな音楽が流れるステージに現れたのは植田圭輔さん。ハンドマイクではなくヘッドセットマイクを装着し、作品のイントロダクションを穏やかなトーンで朗読し始めます。まるで1人芝居が行われているかのようなステージを、会場中が固唾を飲んで見つめる中、イベントはスタートとなりました。

植田圭輔さん、谷山紀章さん、小野友樹さんらが『pet』の危うげな世界を朗読で表現! プロジェクト発表会詳細レポ

 MCを務めるニッポン放送アナウンサーの吉田尚記さんに紹介され登場したのは、舞台版のメインキャストを務める、植田圭輔さん、谷佳樹さん、萩野崇さん。出演キャスト、担当キャラクターは本イベントにて初公開となりました。

 重厚で複雑な世界観を有した作品ということで舞台化の印象を尋ねられると、主演の植田さんは「生半可な芝居では『pet』を舞台化する意味がない」と力強く宣言。また昼ドラのようにドロドロした人間関係も描かれていくとのことで、それを表現できる人材として選ばれた自覚を持ちたいとも語ってくれました。また萩野さんも、原作における登場人物の繋がりや関係性、抱えている想いに強い共感を覚えているようでした。

 作品独自の設定が多い『pet』。ここで、作品世界をより会場のみなさんに知ってもらうべく、ストーリー説明とキーワード解説が行われることに。今回、その一部をちょっとだけご紹介していきましょう。

【ストーリー】

 ⼈の意識に潜り込み、記憶を自在に操る特殊能⼒を持つヒロキ、司、悟たち。彼らは通称“ペット”と呼ばれ、“会社”と呼ばれる中国マフィアによって要人の記憶改変を強いられる生活を送っていた。仕事では、記憶の破壊によって時に人を廃人に追い込むことも……。そんな荒んだ生活の中においても、ヒロキはパートナーである司とともにいるだけで幸せだと感じていた。一方、悟は消えた林を探し求めていた。やがて、ヒロキが抱いた⼩さな疑念をきっかけに、運命に翻弄される日々が始まっていく──。

 人間の意識下に入り込む場面などもあるため、舞台ではその表現方法も楽しみの1つ。植田さんは“舞台に不可能はない”とし、複雑に思われる世界観をわかりやすく伝えられるよう制作チームとともに作り上げていきたいと抱負を語ってくれました。

 続いて初公開となるキャラクタービジュアルとともに、キャスト陣が担当キャラを紹介。金魚の“イメージ”を持つ記憶能力者のヒロキは赤を基調としたカジュアルな服装(「スッゲー動きやすい!」とは植田さん談)。ヒロキの身軽さを表現した衣装や髪型になっており、そのキャラクター性を知ってもらうためにもビジュアルは大事、というお話でした。

 金髪のキャラクターを演じるのが初という谷さんは、「鼻ピアスなど、ピアスを10数個付けています」と衣装の秘密を教えてくれました。また、いかつい見た目をした悟をベビーフェイスの自分がビジュアルで表現できるか不安だったという裏話も。強面な見た目の反面、幼い頃に両親を亡くしているなど複雑な環境の中で育った悟の“切なさや寂しさ”にフォーカスを絞っていきたいとも話してくれました。

 対する萩野さんは「(ビジュアルが)まんまなんです(笑)」と、ビジュアルのできに自ら太鼓判を押します。共演者のお2人も「萩野さんをイメージして描いたのかと思うぐらい!」とテンションアップ! 現在行方不明で、謎に包まれたままの林のビジュアルは、ぜひ原作やアニメ版とも見比べてみてください。

 また「専門用語がわかればお話がスッと入ってきます」と出演陣も話す通り、いくつかのキーワードさえ掴んでおけばより世界観が楽しめる本作。トーク中、専門用語の解説も。

 “ヤマ”と“タニ”の解説では、もっとも幸福な記憶が集まる場所=ヤマ、もっともツラい記憶が集まる場所=タニ、と呼ばれるということで、「タニがちの谷くん」と植田さんが谷さんをイジります(笑)。「なんかかわいそうだよね、谷くんが演じる作品で“タニ”って……」と萩野さんもそれにノり、会場は笑いに包まれました。そのほか押さえていただきたいキーワードは公式サイトで解説されていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

植田圭輔さん、谷山紀章さん、小野友樹さんらが『pet』の危うげな世界を朗読で表現! プロジェクト発表会詳細レポ

 キービジュアルも公開になり、さらに2作品での公演が決定している舞台版『pet』。12月5日から始まる“−壊れた⽔槽−”、そして2019年に予定されている“−虹のある場所−”と2つの作品で『pet』を描いていきます。みなさんどうぞお楽しみに!

アニメキャスト陣がサプライズ登場! 生朗読で観客を魅了

 ここでイベントは終了かと思いきや、ステージにはアニメ版『pet』のPVが流れ始めます。そのPVにて、TVアニメのメインキャスト4名が初公開に! 舞台版で主演を務める植田さんがアニメでもヒロキの声を担当されることが明かされ、会場は驚きに包まれます。さらに4人のアニメキャスト陣が登壇することになり、観客のみなさんからは驚きの歓声が!! 

 ヒロキ役の植田さん、司役の⾕⼭さん、悟役の⼩野さん、林役の加瀬さんが勢揃いすると、そのサプライズ演出に会場は興奮冷めやらない様子。そんな中、キャスト陣によるアニメ化へ向けた意気込みなどが語られました。

植田圭輔さん、谷山紀章さん、小野友樹さんらが『pet』の危うげな世界を朗読で表現! プロジェクト発表会詳細レポ
植田圭輔さん、谷山紀章さん、小野友樹さんらが『pet』の危うげな世界を朗読で表現! プロジェクト発表会詳細レポ
植田圭輔さん、谷山紀章さん、小野友樹さんらが『pet』の危うげな世界を朗読で表現! プロジェクト発表会詳細レポ

 15年前の雑誌連載中から原作の“ガチ勢”であることを明かした谷山さんは、「原作ファンのみなさんの期待を裏切ることなく、僕なりの司を作り上げていきたい」と語る口調も熱量たっぷり。また舞台とアニメでW主演となる植田さんは、「舞台もアニメもキャラクターの葛藤を演じる上では変わらないと思っています。メインフィールドである舞台の経験をアニメにも活かしていけたら」と述べられました。

 アニメ版でパートナー役となる植田さんと谷山さん。じつはKADOKAWA刊の『文豪ストレイドッグス』という作品で同じ中原中也役をアニメ版と舞台版で演じられたという縁があり、MCからもその話題が振られることに。「植田くんと信頼関係を築くため、早めにお酒を飲みに行きたいです」と谷山さんが話すと、植田さんは間髪入れず「すぐ! すぐに行きます!」と谷山さんに迫っていました(笑)。そんなお2人が演じるヒロキと司に期待も膨らみます。

 オーディション前に原作を読んだという小野さんは、「作中“ヤマ”や“タニ”がたくさん出てくるので、谷山さんのことで頭の中がいっぱいになった」と話し会場の笑いを誘っていました。また、蓋を開けてみたら本当に谷山さんがキャスティングされていたので驚いたという話も。

 ここで、作品世界をより体感してもらうため、原作から重要なシーンをピックアップし、出演者による生朗読が実施されることに! オーディション以来、キャスト陣もキャラクターを演じるのは初めてということで、魂を吹き込まれたキャラクターたちが産み落とされる瞬間に立ち会うこととなった会場のみなさん。緊張感漂う中、6つのシーンが披露されました。

植田圭輔さん、谷山紀章さん、小野友樹さんらが『pet』の危うげな世界を朗読で表現! プロジェクト発表会詳細レポ
植田圭輔さん、谷山紀章さん、小野友樹さんらが『pet』の危うげな世界を朗読で表現! プロジェクト発表会詳細レポ
植田圭輔さん、谷山紀章さん、小野友樹さんらが『pet』の危うげな世界を朗読で表現! プロジェクト発表会詳細レポ

 林の後悔の言葉を重々しく吐露する加瀬さん。ヒロキと司が将来を語り合うシーンを楽しげに演じた植田さんと谷山さん。音信不通な林を想う悟を切なく表現した小野さん。短いシーンの中に垣間見えるそれぞれのキャラクター性に、会場は引き込まれます。朗読が終了すると、1本の芝居を見終わったあとのような大きな拍手がキャスト陣に贈られました。

 最後に、舞台版とアニメ版の全キャストが集い、植田さんから改めてアニメと舞台へ向けた意気込みとお客様への感謝の言葉が述べられました。12月から始まる舞台を皮切りに、2019年放送のTVアニメへと続く『pet』の世界。2組の記憶操作能力者たちが織り成す切なく激しい愛憎劇に、ぜひご注目ください。

『pet』プロジェクト概要

TVアニメ

【スタッフ】
原作:三宅乱丈『ペット リマスター・エディション』
(ビームコミックス/KADOKAWA 刊)
監督:大森貴弘
シリーズ構成:村井さだゆき
キャラクターデザイン:羽山淳一
制作:ジェノスタジオ
製作:ツインエンジン
【キャスト】
ヒロキ:植田圭輔、司:谷山紀章、悟:小野友樹、林:加瀬康之

舞台

【スタッフ】
原作:三宅乱丈『ペット リマスター・エディション』
(ビームコミックス/KADOKAWA 刊)
協力:TVアニメ『pet』
総合監修:なるせゆうせい
演出・脚本:伊勢直弘
制作:オフィスインベーダー
製作:舞台「pet」製作委員会
【キャスト】
ヒロキ:植田圭輔、司:桑野晃輔、悟:谷佳樹、林:萩野崇

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