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2018年10月19日(金)

『キングダムカム・デリバランス 日本語版』話題のリアル中世体感RPGに込められた異常なまでの情熱

文:電撃PlayStation

 『キングダムカム・デリバランス(Kingdom Come: Deliverance)』は、中世(15世紀)のボヘミア(現在のチェコ西部~中部地方を指す歴史的地名)を舞台としたオープンワールドRPG。2018年2月13日に海外で発売(PS4/Xbox one/PC)され、中世ヨーロッパを忠実に再現したリアルな世界観&ビジュアルで話題を集めたが、日本では発売されていませんでした。

『キングダムカム・デリバランス 日本語版』

 そんな本作が、フルボイス&完全日本語対応の『キングダムカム・デリバランス 日本語版』として、2019年春にDMM GAMESからPS4/PC(Windows PC DMM GAME PLAYER専用)用ソフトとして発売されることに! 今回は、本作の概要とともに、本作を開発したチェコのゲームメーカー・Warhorse StudiosのPRマネージャーであるTobias Stolz-Zwilling氏へのインタビューを掲載。日本ではまだ知る人の少ないであろう本作の魅力を紹介していきます。

『キングダムカム・デリバランス 日本語版』

すべてを奪われた主人公は復讐を決意する! 史実を基にしたドラマチックなストーリー

 時は15世紀、場所はヨーロッパの中心に位置し、豊かな文化と銀鉱山、広大な城で知られる地・ボヘミア。英邁で人々に愛された支配者・皇帝チャールズ4世の死は、王国を暗黒時代に突き落とす。

 王冠は息子のひとり・ベンツェスラウスが受け継ぐが、彼は父親と異なり覇気も才能も無く、異母兄でハンガリー王となった“赤狐のシギスムント”の罠にかかり、誘拐されてしまう。そして王の空位を利用して、ボヘミアの冨を奪おうと動き始めた。

 この混沌の只中に巻き込まれるのが、主人公である鍛冶屋の息子・ヘンリー。シギスムント王直属の傭兵部隊に村を焼かれ、帰る家と家族、そして未来を失ったヘンリーは、反乱軍を指揮しているラジク卿と出会い、彼に仕えることになる。はたしてヘンリーは復讐をとげ、ボヘミアに未来をもたらすことができるか――。

『キングダムカム・デリバランス 日本語版』
『キングダムカム・デリバランス 日本語版』

主人公になりきって中世で出世街道まっしぐら!? 無限の選択肢が広がる自由度の高いゲーム性

 こうして始まる本作のストーリー。これは実際の歴史にあった人物・出来事で、ちょうど日本だと室町時代~戦国時代にあたるため、騎士を侍、王国や帝国を幕府や大名に置き換えると、時代背景を理解しやすくなるかもしれません。

 RPG冒頭の定番(?)ともいえる村が襲われて主人公だけが生き残るイベントも、実際に起きた歴史的な事件を背景にしています。主人公・ヘンリーは架空のキャラクターで、実在の特定の人物をモデルにしているだけではありませんが、それ以外の要素はすべて史実に基づいている点が大きな特徴となっています。

 このように、主人公・ヘンリーにはドラマチックな背景が用意されており、壮大な物語がメインクエストとして展開していきますが、それと並んで本作の魅力となっているのが、圧倒的なまでの自由度の高さ。15世紀の中世を忠実に再現した広大なフィールドを舞台に、自分の判断で街や城に向かい、メインクエストや道中発生したサブクエストを進め、この世界を冒険することができます。

 単純な行動の自由だけでなく、例えば1つのクエストが起きた際、誰から情報を得てどう解決するか、人命を尊重するか手っ取り早く殺しまくるかを自分で選べるなど、複数の解決方法が用意されています。その結果得られた評判や、主人公の身なり(戦士姿だとなめられないが敬遠される、薄汚れた姿だと嫌がられるが油断する相手もいる、など)によって得られる情報も変わるため、どういうスタンスで冒険を進めて行くか、まさにRPGの名前のとおりロールプレイする(役割を演じる)ことが重要になります。

『キングダムカム・デリバランス 日本語版』
『キングダムカム・デリバランス 日本語版』

美しいものから、汚いものまで……。徹底的にこだわった中世のリアリティ

 もう1つの魅力といえるのが、美しいグラフィックと徹底した時代考証に基づいた世界観がもたらす、圧倒的なリアルさ。雄大な城、雑然とした街や村、木々が生い茂る深い森、当時の植生まで忠実に再現した平原などを一人称視点で自由に駆け回れるため、まるで中世のボヘミアに迷い込んだかのような気分を味わうことが可能です。

 同時に美しいものばかりではなく、泥や血の汚れが装備についたり、フィールドを歩いていると地面に足跡や血痕が見つかるなど、泥臭いまでのリアルな描写も見どころ。それがクエスト解決のヒントや決め手になることもあるので、普段から注目しておく必要があります。

 また、この世界には膨大な数のNPCの住人が登場しますが、彼らは時間ごとの行動が1人1人決まっており、昼は畑や店に出て、日が暮れると酒場に集まり、夜になると家で寝るなど、実際に生きているかのような行動を取ります。人捜しや情報収集をする際は、そういった“常識的な行動サイクル”を考慮する必要があるため、自然と攻略方法もリアルになっていくことに――。

『キングダムカム・デリバランス 日本語版』
『キングダムカム・デリバランス 日本語版』

戦闘、交渉、恐喝、さらに盗みまで……。目的のためにどう行動するかはプレイヤーしだい

 徹底してリアルさが追求されている本作。リアルだけに魔法や機械などは登場せず、敵として登場するのも人間や獣たちばかりで、ゴブリンやドラゴンといった定番のモンスターは出現しません。ゴブリンとしか思えない死体荒しや、ドラゴン騎士団(史実のほう)っぽいのも登場しますが……それもすべて人間です。

 リアリティの追求は戦闘でも行われており、剣や棍棒、弓といった実際に中世で使われていた武器を手に取って、敵(主に人間)と死闘を繰り広げることになります。

 必殺技や魔法などの代わりに“コンボ”を繰り出すことが可能ですが、それすら実際に中世にあった戦い方を再現しているというこだわりっぷり。レベルが上がればスキルやスタミナが増えて戦闘力がアップしますが、そもそも戦闘そのものはクエスト攻略手段の1つに過ぎないため、交渉(脅しや賄賂を含む)を駆使して戦闘を避けた方がスムーズに話が進む場合も多いです。そういった点も、リアルだといえるでしょう。

 また、目的を達成するためには、ときには(頻繁に?)非合法な手段に頼る必要が出てきます。必要なアイテムがあるとき、持ち主に交渉して譲ってもらったり、購入したりという手段が考えられますが、盗んだり殺して奪ったりといった選択肢も存在します。

 その際、正面から襲うとすぐに街の衛兵に見つかって追われるため(そして逃げ損ねて捕まったら牢獄にブチ込まれます!)、ターゲットが仕事を終えて酒場に行くのを待ち、酔っている隙にカギをスリ取って相手の自宅に忍び込むといった、これまたリアリティに富んだ作戦をとることも可能です。こうした現実さながらの“何でもあり”のリアルさこそが、本作最大の魅力となっています。

『キングダムカム・デリバランス 日本語版』
『キングダムカム・デリバランス 日本語版』

実際のプレイをもとに本作の見どころを開発元のPRマネージャー・Tobias氏に直撃!

『キングダムカム・デリバランス 日本語版』

ラジク卿に仕える従者となった主人公・ヘンリー。
主人からとある村で発生した事件の調査に加わるよう命じられるが、
調査隊の隊長は新参者のヘンリーを快く思っておらず、
ろくに顔も見ようとしてくれない――。

Tobias Stolz-Zwilling氏(以下、Tobias):現在お見せしているのは、メインクエストとして発生するイベントの1つですが、このイベントに本作のコンセプトが凝縮されています。

 城の馬小屋からスタートしますが、この時点からプレイヤーの選択は始まっています。プレイヤーが操作する主人公はスーパーヒーローでも何でもなく、普通の人間です。訪れたばかりの街で、まだ誰とも親しくなく、歓迎されているわけでもありません。後に評価を上げたり、信頼を築いたりすれば好意的になってくれることもありますが、この段階ではまだまだです。

 さしあたって、この非友好的な隊長に対してどう行動するか? 任務なのに主人公を待ってもくれないし、声すらかけてくれない。勝手に付いてこい、みたいな態度です。それでも彼の所に行って話しかけるのが1つの進め方ですが、まったく別の行動を取ることも可能です。違う道を選択することで、別の展開が起きることもあります。

 こういった、主人公がヒーローではなく、お話もご都合主義的に展開しないところが本作の特徴で、目的に対してどのルートを選択するかが重要になります。

――事件そのものがクリアできなくなっても構わないのでしょうか?

Tobias:それも選択肢の1つです。隊長を放置しておいて、お城を探検することも可能です。建物の配置などは15世紀に実際にあったお城や街をもとに作っているので、歩き回るだけで楽しめると思いますよ。

 ……そうすると調査の過程の小クエストの1つ「隊長に会って話をする」というのは失敗扱いになってしまいますが、大きな目的(調査任務)を達成する方法は、ほかにも用意されています。

時間内に集合できず、調査隊に置いて行かれた主人公だったが、
偶然にも自分用の馬を見つけて乗ることができ、場外へと飛び出した――。

Tobias:集合に遅れた(小クエストに失敗した)ので、誰もいなくなってしまいましたが……城の兵士から事件が起きたらしい村の情報を聞けたので、馬を拝借して追いかけることができます。これは元々自分用の馬なので、こうしてスムーズに乗って出発しましたが、人の馬に勝手に乗ると犯罪扱いされて追いかけられたりするので注意が必要です。

 本来なら、ここで馬の乗り方とかのチュートリアルも受けられるのですが……何となく試してみて、乗れちゃうこともあります。別の場所で乗り方を聴くことも可能ですし。要は、キーとなる情報を得られるかが重要になっています。

――目的に対して、そこに至るまでの道筋がたくさん用意されているということでしょうか?

Tobias:はい。結果は一緒でも、道のりはプレイヤーごとに異なると思います。決まったシナリオをなぞるのではなく、目的に対してどう行動すればいいのか、じぶんならどう行動するのかといった“ロールプレイ”を意識しながら遊んでもらえるとうれしいですね。

馬を走らせて事件のあった村へと向かう主人公。
木々や農地の柵を避けながら道を進むと、
地平線の向こうに一筋の煙が立ち上っているのが見えてきた。
主人公は地図を開いて、目的地を確認する――。

――フィールドの地形も当時のボヘミアを再現しているのでしょうか?

Tobias:完全再現しています。最初にお見せした街だけでなく、外の地形なども含めて忠実に再現するため、実際に草原や森に行って写真を撮り、参考にしました。

――マップに描かれている場所は、すべて実際に行けるのでしょうか?

Tobias:はい。広さ的には16キロ四方くらいを再現していて、シームレスにつながっています。ただ、それだと移動が大変なので、場所によってはショートカットなども用意しています。

――まだ行ったことがない場所は、雲で隠されていますね。この戦いのイラストのようなものは?

Tobias:こうした絵は実際に起きたイベントや場所に関連しており、ここら辺に何があるかのヒントになっています。

 この戦いの絵がある場所は、主人公の村があった場所ですね。歴史にもあった戦いで、興味があればメニューの“トピックス”で詳細を読むこともできます。主人公のヘンリーは架空のキャラクターですが、事件自体は実際に起きた事件なので詳細な資料が残っており、ゲームにも“トピックス”として収録しています。

――敵が仮面を付けていますね。

Tobias:クマン人の鉄仮面です。このように、当時の事件や文化、人々の生活なども再現しています。この時代、バックグランドとなっている15世紀のボヘミアを知ることができるゲームは、なかなか無いと思いますよ。

――これを再現するための資料集めや取材はどれくらいされたのですが?

Tobias:非常に長い間、行いました(笑)。開発チーム内に歴史のスペシャリストたちがいるし、当時に詳しい大学教授にインタビューなども行って、当時を再現しています。

ようやく事件のあった村に到着した主人公。
村を見渡すと、無残にも人や家畜たちが殺されて倒れており、
わずかばかりの生存者たちも泣き崩れていた。
そして調査隊を見つけた主人公は、そっと合流する。

――重要なイベントではムービーが流れるのですね。

Tobias:映像シーンは何時間分もあって、こうしたメインクエストのストーリーが、本作の冒険の柱になっています。ただ、その冒険をどう進めるか、主人公がドラマの中でそなような役を演じるかは、プレイヤーに委ねられます。

 最初は40~50時間くらいで終わるかな、というつもりで作っていましたが、みなさんがプレイされているのを見ると、100時間以上はかかっていそうですね(笑)。全体の物語自体は、復讐のことも含めてヘンリーの物語なのですが、それを通して、当時のボヘミアで起きていた事件、時代の空気や登場人物たちの息づかいを感じて頂きたいと考えています。

生存者から話を聞く主人公。
村から出掛けていた者が戻ってみると、住人や家畜が殺されていたらしい。
なのに何も奪われていない、ただ殺して放置しているだけなのは何故なのか?
他にも話を聞こうとするが、なぜか村人たちは口をつぐみ――。

Tobias:ゲーム中でこの人に会ってこの人に話しかけろといった具体的な指示は、本作では一切表示されません。周囲の音を聞いたり、会話を聴いたり、実際に場所を見て調べたりして、どうすれば目的を達成できるかを自分で出すゲームになっています。

 もちろんガイドというか、この辺りを調べろみたいな情報は出ますが、具体的な方法は示されません。

同僚の兵士に話しかけ、情報を集めようとする主人公。
しかし、彼は何も知らないのか、それても隠しているのか、
思うように話が進まない。苦労した末になんとか、
柵が壊れている不審な場所があるとの情報をつかむが――。

Tobias:相手に話しかけた際は、いくつかセリフ(選択肢)が表示されますが、その中にはスキル等によって成功率が左右されるものも存在します。この“おしゃべりアイコン”もその1つで、この「交渉スキル」が高いと説得できるかもしれないが、失敗する可能性もあります。

 もし、ここに来るまでにスキルが上がっていれば、必須ではなくて失敗してもなんとかなりますが、行動の選択肢がより増えるわけです。交渉スキルは話せば話すほど上がっていくので、最初は失敗を繰り返しながら経験を積んでいくしかありませんね。ほかにも会話に関係するスキルがいくつかあるので、いろいろ試して欲しいと思います。

 あと、相手の態度は装備によっても変わってきます。強そうな格好をしていれば、相手が怖れて教えてくれる情報もあります。この人は最初、何も終え終えてくれませんでしたが、着替えて身なりを整えたら、新しい情報をくれましたね。

壊れた柵を探していた主人公は、地面に不審な足跡があるのを発見する。
どうやら村の外れの馬小屋まで続いているようだ。
足跡を追っていくと――。

Tobias:この足跡も重要な手掛かりの1つですね。勝手に痕跡が光って教えてくれるシステムなどはありませんが、よく地面を見たら、ちゃんとこのような痕跡が残っているので、まったく話を聞いていなくても調査を進めることもできます。話を聞いていないと見つけにくいと思いますが……(笑)。

――会話や調査に失敗した際、リトライはできるのでしょうか?

Tobias:クエスト進行前のセーブした地点からやり直すという手段もありますが、基本的にリトライは不可能となっています。ただ、別の方法が用意されているので、それを見つければ先に進めます。展開しだいでは戦闘になったりも……会話中に過激なセリフを選んだりすると、そうなりやすいですね(笑)。

――無茶な行動をとると、選択肢が狭まる感じでしょうか?

Tobias:逆に無茶な行動をとったことが切っ掛けで、新しいイベントが起きて、選択肢が広がる場合もあります。解決法に“正解”はないため、必ずしもそれが正しいことか悪いことかは分かりません。ただ、メインとなるクエストには必ず道筋が立つようになっており、失敗したところで“詰む”ことはありません。

 逆にサイドクエストに関しては、関係者を殺したら終わり、みたいなものもあります。その結果、悪評が立ったりアイテムを手に入れられなくなったりもしますが、ゲームが進まなくなることはありません。

 だから“正解”を探すのではなく、自分の“ロールプレイ”を優先すればOKです。その場に自分がいたとして、どう行動するか……それを考えて進めれば、先に行けるようになっています。

足跡をたどって見つけた馬小屋には、赤毛の怪しい男がいた。
村人の誰もが汚れ、傷ついている者もいるのに、
彼だけはいやに身綺麗で、場違いな印象がぬぐえない。
彼に話を聞くと、何も知らないと答えるが――。

Tobias:いかにも怪しい男の登場ですね(笑)。とぼけてまともに答えないし、武器も持っているので、とりあえず無視して調査を続けましょう。

 ここで無理に話そうとしなくても、手掛かりは他にも用意されています。新しく見つかった足跡を追いかけたら……先ほどの兵士の話にあった、壊れた柵を見つけました!

壊れた柵の向こうには深い森が広がっていた。
主人公はここで足跡を見失うが、
どこからともなく人の話し声が聞こえてきた。
その声を頼りに森の奥に進むと――。

Tobias:謎の2人組が森の奥で話し込んでいて、こちらには気付いていませんね。ここがこのクエストの重要ポイントで、ここに来るまでにはいろいろなルートがありますが、着きさえすればOKというわけです。

 そして、ここからもいろいろな行動が考えられます。

 隠れたまま話を聞けば、先ほどの怪しい赤毛の男のことを話しているのがわかってくるので、その情報だけを得て引き返し、赤毛の男を問い詰めるか? 

 あるいは、不意打ちを狙っていきなり飛び込み、倒してしまうか? ……相手は2人なので、戦闘に自信が無いと危険かもしれませんが。

 また、すぐ近くに調査隊がいるので、戻って隊長や仲間に報告して、援軍を乞うか? 選択肢がバーッと広がっているわけです。

話し込んでいる2人の背後に回り、襲いかかった主人公。
だが、1人は手練れのようで、苦戦することに。
なんとか勝つことはできたが、敵は最後まで抵抗して倒れたため、
情報を聞き出すことはできなかった――。

Tobias:ちょっと苦戦してしまいましたね(笑)。まだ序盤なので、レベルも低くスキルも少ないため、戦闘に訴えるのは得策ではなかったかもしれません。1人は倒しましたが……もう1人は逃げてしまったようですね。

 仕方ないので死体を調べて……馬の蹄鉄が出てきました! これは要するに、馬小屋が怪しいというヒントになっています。会話でもそういう情報があったので、戻って調べるのがいいでしょうね。

――森から出たシーンで、アップになった主人公の目の瞳孔が開くあたりがリアルですね。

Tobias:暗い森から明るい広場に出たので、実際にそうなる様子を再現しています。このように、光の効果などにも非常にこだわっています。

主人公は馬小屋に向かうが、赤毛の男は忽然と姿を消していた。
仕方なく調査隊のところに戻り、隊長に報告する主人公。
しかし、信頼されていないためか、まともに話を聞いてもらえない。

Tobias:隊長とのコミュニケーションには完全に失敗していますね(笑)。例えば先ほどの2人組のシーンで、隊長は何かあったら知らせろと言っていたのだから、戻って援軍を要請する(力を借りる)選択肢もあった。そうすれば、少しは話を聞いてもらえたかもしれません。

 でも、先走って勝手に戦ったので、取り付く島もありません。仕方ないので自分で情報を集めて、赤毛の男を追って調査を進めていく……こんな感じでクエストが繋がっていきます。

――本当に様々な選択肢があるのですね。事件発生前に戻って、何度もやりなおしたくなると思います(笑)。

Tobias:セーブしておけば、それも可能ですよ。ただ、セーブするには「お酒」を飲む必要があるのですが、当然お酒なので、飲むといろいろ影響があります。少しくらいなら気分が大きくなって、戦闘でも調子が良くなる感じですが、細かくセーブしすぎる(飲み過ぎる)と……!?

――セーブに副作用があるのはおもしろいですね。

Tobias:中断セーブはいつでも可能で、基本的にオートセーブになっています。ただ、やり直すには飲むしかありません(笑)。

手掛かりを求めて、馬で次なる目的地に向かう主人公。
彼の目前には、広大で美しいボヘミアの自然が広がっていた――。

Tobias:このシーンで乗っている馬にも、ステータスが設定されています。スピードやスタミナ、体当たりを食らったときにほるまないかどうか……。

 あと、時間の移り変わりもあって、今は夕方なので普通に進めますが、夜は場所によっては本当に真っ暗になるので、下手に動かないほうがいいと思います。

 天候も……雨が降ったり、晴れたりといったところも、自然の変化もできるだけ再現しています。

『キングダムカム・デリバランス 日本語版』
『キングダムカム・デリバランス 日本語版』

――こうしたリアル指向の世界観や、メニュー画面の表示などを見ていると、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』などに代表されるテーブルトークRPGの影響を感じるのですが、影響を受けている部分はありますか?

Tobias:そうですね、本作のプロデューサーの1人が、かつてチェコ版の『ダンジョンズ&ドラゴンズ』を手掛けた人物なので、すごく受けていると思います。

――主人公をロールする(演じる)という楽しみ方が、テーブルトークRPG風でもありますね! ちなみにドラゴンは出てこないのでしょうか?

Tobias:出てきません。“ダンジョンズ&ノードラゴンズ”です(笑)。

――ちなみに、タイトル『キングダムカム・デリバランス(Kingdom Come: Deliverance)』というタイトルには、どのような意味が込められているのでしょうか?

Tobias:“キングダムカム”の部分は、ゲームにも登場する教会のお祈りの文言から来ています。

 “デリバランス”は、直訳すると生み出す、配達する、約束や職務を果たす、という意味になります。これは、主人公のヘンリーが鍛冶屋の父親から預かった剣を奪われてしまうのですが、それを依頼人(君主となったラジク卿)にちゃんと届ける、というのが序盤の主人公の目的になっているところから名付けました。

『キングダムカム・デリバランス 日本語版』
『キングダムカム・デリバランス 日本語版』
『キングダムカム・デリバランス 日本語版』

――最後に、日本語版の発売を楽しみにしている日本のユーザーに、本作のアピールポイントを教えてください。

Tobias:このゲームで感じて欲しいのは、かつて日本に存在した“侍”にも通じる、中世の騎士の物語です。

 主人公のヘンリーは不幸にもいろいなものを奪われ、それを取り戻すために戦いますが、それを取り戻すまでのストーリーに注目して欲しいと思います。

 かつて騎士や侍は歴史や文化の中心にいましたが、近代に至って銃が登場したことで、それまでの文化や価値観を含めてすべて失われてしまいました。みなさんが日本の戦国時代に興味を持ち、物語やゲームを楽しんでいらっしゃるように、同じ頃のヨーロッパで何が起きていたのかを知っていただきたい。そのためのベストなゲームが、この『キングダムカム・デリバランス』なのです。

 ぜひ遊んで、感じてみてください。

『キングダムカム・デリバランス 日本語版』

Published by DMM GAMES, (C) 2018 and developed by Warhorse Studios s.r.o., Kingdom Come: Deliverance(R) is a trademark of Warhorse Studios s.r.o. Co-published by Deep Silver. Deep Silver is a division of Koch Media GmbH, Austria. Deep Silver and its respective logos are trademarks of Koch Media GmbH. Co-published in Japan by ZOO Corporation. All other trademarks, logos and copyrights are property of their respective owners. All rights reserved.

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