2018年11月27日(火)

ドリームキャスト名作を紹介。おすすめタイトルに加えてハードや周辺機器の写真をお届け【周年連載】

文:電撃オンライン

 あの名作の発売から、5年、10年、20年……。そんな名作への感謝を込めた電撃オンライン独自のお祝い企画として“周年連載”を展開中です。

“周年連載”

 第85回でお祝いするのは1998年11月27日にセガ・エンタープライゼス(現セガゲームス)から発売された、ゲームハード・ドリームキャスト。

“周年連載” “周年連載”

 インターネット通信機能が標準で搭載されるという、当時では画期的なハード。メーラーとウェブブラウザをまとめたソフトウェア“ドリームパスポート”により、誰もがネットワーク機能を楽しめました。

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 コントローラには、データを保存できるビジュアルメモリを組み込め、アイテムを表示したり、キャラの状態を出したりということも。ビジュアルメモリはそれ単体でも携帯してゲーム機としても遊べるため、外でプレイしている人も多く見ることができました。また、アミューズメント施設のゲームと連動したりという仕組みをしたタイトルも。

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 また、『アーケードスティック』や『ガンコントローラ』だけでなく、『マイクデバイス』や『つりコントローラ』、『マラカスコントローラ』など、さまざまな周辺機器がリリースされました。

 発売20周年企画として“編集部が選ぶドリームキャスト名作選”をお届けします。なお、掲載の並びはタイトルの五十音順です。

『斑鳩 IKARUGA』 文:Deep

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 『斑鳩』は、“敵の弾に当たるとミスになる”という俺の中の常識を打ち砕いた、思い出深い作品。ただ、近しいシステムのシューティングは以前からあったため、この驚きは俺の無知からくるものなのですが(苦笑)。ともかく当時の俺は非常に驚きました。

 特徴を端的に言えば“属性を切り替えられる自機で同属性の敵弾を吸収しながら攻略していくSTG”です。ショットのパワーアップも、ピンチを助けるボムもない、いっそ潔さを感じるシステム。それ故に力押しはできず、敵の出現パターンを覚えてロジカルに攻略していくストイックな作品です。

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▲画面はPS4版のもの。

 加えて、無機質な背景ながら白と黒の弾幕によって鮮やかさが生まれている計算されたグラフィック、ステージ開始時に挿入されるステージタイトルとテキストによる演出、演出を盛り上げるBGMなどなど、すべての要素がハイセンス!

 PS4(ダウンロード専売)など、現在でも多くのハードで遊べます。値段もお手ごろなので、今なお色褪せぬ名作をぜひプレイしてみてください!

『エターナルアルカディア』 文:黒船Mk-II(マークツー)

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 セガがDCで出した一番の正統派RPGは『エターナルアルカディア』だと信じて疑わない黒船Mk-IIです。空賊である主人公ヴァイスと仲間が織りなす冒険、他の空賊を含め魅力的なキャラ、ガッツを使ったバトルと、すべての要素が魅力的なタイトルです。

 オーソドックスなバトルに加えて、艦隊や敵と戦う“砲撃戦”があったのですが、ストラテジーのようなシステムで、雰囲気がしっかりあり熱く、個人的に好きな要素です。

 グラフィックも当時は驚きを隠せないレベルの美麗さ。キャラがさまざまな表情で動きまわる様子に感動しました。あと、とにかく読みやすいフォントも個人的には印象的でしたね。

 序盤分を安価で購入して、おもしろかったら続きを購入する“@barai(あっとばらい)”も印象的な理由。「とにかくやってくれ、名作だからっ!」と数人に買わせました。

 後に同社の『戦場のヴァルキュリア』にゲスト出演した際には本気で泣きました。現行機に移植してください!

『機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…』 文:kbj

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 本作はガンダムを操作するのではなく、量産モビルスーツのジム部隊を操作して、コロニーの落ちたオーストラリアでジオン公国軍と戦っていくアクションゲーム。圧倒的な機体性能を持っているわけはなく、味方と連携して撃破していくことに。チームメンバーに出した移動や索敵という命令がうまくかみあい、敵MSを倒して「さすが隊長!」と言われることが快感でした。

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 美麗な3Dグラフィック、重厚な動きがあわさって、MSに実際に乗っているような雰囲気を楽しめました。コントローラを握りながら「フフフ……この肌触りこそ戦争よ!」とか、渋くきめたくなったものです。

 物語が進むとガンキャノンが配備されるのですが、接近されるときつく、ジムの使いやすさに改めて気づきました。そして最終決戦でジム・スナイパーIIに乗った時の感動といったら……ただ、ライバルのヴィッシュがゲルググに乗って出てきた時には「ゲルググはずるいだろ!」と叫びましたね。

『GUILTY GEAR X』 文:カズ

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 のちにPC版やPS2版『GUILTY GEAR X Plus』が発売されますが、最初に出た家庭用はドリームキャスト版でしたね。当時の人気はすさまじく、アケコンの品切れが続出するほどでした。

 なぜ、それほど人気だったのか? 改めてプレイして思ったのですが、やはりキャラクターが素晴らしいのです。キャラデザはもちろん、セリフやボイス、カラーリングも完璧。ミリア=レイジのデザインは最高ですし、白ディズィーは必須カラー、声優さんの熱演も素晴らしいものでした。

 しかし、ここで言う“キャラの魅力”はバトルデザインの話です。テスタメントのマーキング技、梅喧のガードキャンセル技などなど、『GGX』はキャラごとの特徴がとても色濃く、誰を使っても楽しいゲームでした。

 それと、なんと言っても“FCD” ですね。あえて深くは触れませんが、これをしている時が自分の格ゲー史上もっとも楽しい時間です(笑)。

『クレイジータクシー』 文:sexy隊長

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▲画面はPSP版のもの。

 セガの人気アーケード用タイトルをドリームキャストに移植した本作品。プレイヤーはタクシードライバーとなり、お客を乗せて時間内に目的地へ到着させるゲームです。

 目的地までは、道路だけでなく公園や広場、鉄道の線路の上もおかまいなしに走り抜け、対向車や障害物を吹っ飛ばしたり、崖を落下して近道したりすることも可能で、まさに“クレイジー”。

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▲画面はPSP版のもの。

 街中を縦横無尽に爆走するドライビングアクションゲームと思われるかもしれませんが、エンディングを見ようと思ったらそうはいきません。マップと客の配置を覚えて、障害物と対向車に当たらずに、あらゆる抜け道を通り目的地まで向かうといった、クレイジーかつ堅実なプレイが求められます。

 エンディングを出せるころには、間違いなく街で一番のクレイジーなタクシードライバーになっているでしょう。今でも遊べる色褪せない作品です!

『COOL COOL TOON』 文:みはるアグレッシヴ

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 本作は“時代を先取りしすぎた音ゲーの名作”と言っても過言ではないタイトル。クルクルタウンという世界に連れてこられた主人公が、“フリッツ”と呼ばれるダンスを通して大人へと成長、はたまた世界を救っていくお話です。

 音ゲーとしての完成度の高さだけでなく、コミック調な物語のテンポ、衣装のカスタマイズ要素など、音ゲーの枠に収まらないタイトルで、DCの中でも神ゲークラスだと個人的に思っています。

 キャラデザインは、東京ゲームショウのイラストでおなじみの形部一平さんで、主人公の声優は、かかずゆみさん(女の子:スピカ)と竹内順子さん(男の子:アンプ)とこれまた豪華。音ゲーファンだけでなく、機会があったら皆さんにふれてほしい1本です!

 ちなみに私が好きなのは『YUSSA YUSSA YOU』が流れる後半ステージ。パッケージからはまったく想像できない、ナイスバディユサのお色気スタイル&セリフが見どころですよ。

『ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド』 文:まり蔵

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 ドリームキャストの忘れられないソフトといえば、『ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド』。アーケードの名作ガンSTG『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド』を題材にしたタイピングゲームです。

 『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド』ではキャラは銃を携えていますが、本作の世界での武器はドリキャスとキーボード! 登場キャラは背中にドリキャス本体、首からキーボードをさげてゾンビに挑みます。パッケージのイラストにも、キーボードを操作するキャラクターが描かれていて、これだけで笑えます。

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▲画面はPC版のもの。

 なぜこのゲームが忘れられないかというと、就職したばかりの社会人1年生のころ、パソコンの操作に慣れず、ちょっとしたテキストを打つのにも苦労していたのですが、このゲームを毎晩毎晩やりこんだおかげでブラインドタッチができるようになったからです。今思えば、次々と敵を倒しながら、仕事のストレスも解消していた気がします。社会人になりたての私を支えてくれた、とても思い出深いゲームです。

『サクラ大戦3 ~巴里は燃えているか~』 文:キャナ☆メン

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 ハードが変わってグラフィックや戦闘システムなどが大幅に進化した『サクラ大戦3』。しかし正直なところ、マリア一筋だった自分にとってゲーム内容は二の次で、ヒロインが一新されたことのほうが大きなインパクトでした。

「俺にはマリアがいるのに、一体誰を選べばいいんだ……」

 頭を抱えて心のヒロインを決められぬまま、気づけば5周目のプレイに突入。最後に選んだ相手は懲役1,000年を超える大悪党のロベリアでしたが……ラスト直前の衝撃的シーンですっかり心を奪われ、いや盗まれました。あの展開はズルすぎるでしょ!(褒め言葉)

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 ロベリアルートは計3回プレイしましたが、手紙を読んでエンディングテーマの『未来(ボヤージュ)』が流れてくると毎回泣いてましたね。

 そして『サクラ大戦4 ~恋せよ乙女~』では、マリアとロベリア、1周目にどちらのエンディングを見るか本気で悩んだわけですが(苦笑)。

『サクラ大戦4 ~恋せよ乙女~』 文:リプトン熊田

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 『サクラ大戦』シリーズ4作目で、大神隊長編の最終作。初代発売から6年……今まで自分が手塩にかけて育ててきた帝国華撃団と巴里華撃団が一堂に集う、お祭り作品的な要素もあって、『3』までとは別ベクトルで好きです。

 特に思い入れが強いのが両華撃団の合流シーン。日本で帝国華撃団が強敵に追い詰められた時、巴里華撃団がすごい方法で駆けつけてくれるんですが、このシーンがほんと熱く、今思い出してもウルっとします。先輩のピンチを後輩が救うという熱血シチュエーションもさることながら、命がけで来てくれたこととか、『3』のあと隊長不在でもちゃんと精進してたんだなーとか、いろんな感動が凝縮されているとか。シリーズとの付き合いが長いほど、ここはグッとくると思うんですよね。

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 このあとで新主人公の『V』が出て、そちらも好きなのですが、やはり『4』までのシリーズには特別な思い入れがあります。ちょっと押し入れからDC出してこようかな……。

『サンバDEアミーゴ』 文:ぷにこ

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▲画面はWii版のもの。

 『サンバDEアミーゴ』には『Samba De Janeiro』『Hot Hot Hot』『Mas Que Nada』『Livin’ La Vida Loca』『The Cup of Life』などなどなど……ラテン? ナニソレ? と思っている人でも絶対に知っている、タイトルがわからなくても耳にしたら勝手に体が揺れてしまう名曲が収録されています。

 そんなラテンのリズムにノリながら、中央から6方向に飛んでいく玉に合わせてマラカスを振っていくゲームです。そう“マラカスを振る”のです!

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▲画面はWii版のもの。

 通常のコントローラでも遊べるのですが、そこはやはり専用のマラカスコントローラで遊んだ方が絶対に楽しいに決まっています。アーケード版はちょっとずっしりしていたけど、ドリームキャスト版は軽くて振りやすかったなあ。

 リズムに合わせてシャカシャカシャカシャカマラカスを振りまくれば必ず笑顔になってしまう、そんな素敵なゲームです。

『ジェット セット ラジオ』 文:マスクド・イマイチ

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 今で言うと「ウェーイ!」系なノリが苦手な私でも、発売当時に「カッコイイ……」と思ってしまったポップなグラフィックとスケートアクション、ミュージックが『ジェットセットラジオ』の特徴。

 さまざまなストリートをスケートで走り回ってスプレー缶を集め、壁や車にグラフィティ(スプレーによるラクガキ)を描いていく。シンプルなアクションながら、ステージはフル3Dなので、ガードレールや屋根をうまくつたってグラフィティポイントへとたどり着けた時には、思わず「ウエーイ!」と声が出てしまうはずだ。

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 アメコミっぽさもあるグラフィックは“マンガディメンション”と呼ばれ、この後のさまざまなゲームに影響を与えたと言えよう。作品のテーマ、グラフィック、BGM、それらすべてが1つの“カッコよさ”にピタッとハマった本作。海外でも高い評価を得ていることは「そりゃそうだ!」と感じる。これがホントのクールジャパンかも。

『シェンムー 一章 横須賀』 文:伊藤誠之介

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 ドリームキャストはもちろんのこと、セガのゲームのなかでも屈指の超大作。当時、パシフィコ横浜で開催された制作発表会に足を運んで、オーケストラや二胡の生演奏に感動したのも、懐かしい思い出です。

 中国での物語が『シェンムーII』に持ち越されたため、本作では主人公・芭月涼が横須賀から旅立つ過程が描かれているのですが、それが逆に本作を“昭和の高校生の青春ドラマをオープンワールドで緻密に再現する”という、空前絶後のゲームに押し上げています。

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 3Dで作り込まれた現代日本の街並みのなかで、200人以上のNPCが各自のスケジュールにあわせて行動するというのは、発売当時は本当に驚いたものです。本作のヒロイン、原崎望との恋愛未満の関係も、旅立ちのせつなさを盛り上げてくれます。

 今なら『シェンムーI&II』で、中国での波瀾万丈の展開を描いた『II』と続けて堪能できるので、まだ遊んだことのない人もそちらでぜひ!

『シーマン~禁断のペット~』 文:信濃川あずき

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 『シーマン~禁断のペット~』は、マイクデバイスを通じてシーマンという人面魚風の生き物と会話できる育成シミュレーションです。

 当時、自分の声で会話ができるゲームに未来を感じたものです。長い言葉の認識は難しいので単語を伝える形ですが、それでも会話気分が楽しめました。シーマン自身も「言えるパターンだって限られてるんだよ、コンピュータゲームなんだからさ」と言っていましたね。

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 シーマンが語る言葉は業界の行く末やメーカーいじりなど、子どもの筆者には難しく感じる内容がありました。でも、たまに悩みを聞いてくれることもあります。口が悪いですが、実はいい奴だと思います。

 若い方の中には、シーマンを見て「キモカワイイ!」と言う方がいるかもしれません。実際にシーマンをプレイすると、キモカワイイからカワイイを抜いた感じです。見た目がキモいうえに上から目線で生意気ですが、間違いなくシーマンは当時、人の心を掴みました。

『スペースチャンネル5』 文:やままや

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 テーマ曲『メキシカンフライヤー』をベースにしたジャジーで気持ちのいいサウンド、未来感たっぷりなのにユーモラスな世界観、主人公・うららの「怪しい気配がぎゅんぎゅんします!」を代表とする妙にクセになる名(迷?)台詞の数々……。ゲームシステム的にはリズムに合わせてボタンを押していくごく単純なリズムゲームのはずなのに、これらが相まって20年近く経ってもまったく忘れることができない強烈なインパクトを残しています。

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 突如襲ってきた宇宙人“モロ星人”とダンス勝負をして、人質となった人々を救出していくのがこのゲームの目的なのですが、人質にはいろいろなタイプがいて、中にはスペースマイケルがいてビックリ。救出された人質はうららと一緒に踊りながら行進するのですが、スペースマイケルはあの超有名な振付になっていて、笑えばいいのか驚けばいいのか……なんてことも楽しい思い出です。

『セガガガ』 文:まさん

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 セガのシェアを100%にするという名目のもと、危ないを通り越して「よくコレで許可が降りたな」というネタが詰まった怪作。本当に商業のハードから出たことが奇跡としか思えません。だから大好き!

 まず、セガの社歌っぽい歌から始まるオープニングからクレイ……素敵なのですが、これは序の口。秋葉原に行くと電気店の歌を1フレーズずつくっつけたようなテーマ曲が流れ、パソ●ルームみたいなセガの開発現場では、魑魅魍魎みたいな社員がうごめき、シェン●ーを作っていそうなエビが暴走して……こんなの伏せ字にしかできんわ! 

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 他にもプレイス●ーション2っぽいハードが空を飛び、ゲッチュしそうなサルや任●堂らしきキャラがセガ本社を空襲するシチュエーションなどがあり、今作ったら捕まるのではと改めて思います。とはいえ、ネタだけはありません。ちゃんとゲームとしておもしろく、展開が熱いのです。『セガガガ』を遊ばずにドリームキャストをしまってはいけませんよ!

『センチメンタルグラフティ2』 文:カワチ

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 今年20周年ということで、再び盛り上がる『センチメンタルグラフティ』。タイトなスケジュールで日本全国を回り、ヒロインたちと交流する内容はインパクトがありましたね。ただ、インパクトという意味では『2』も負けていません! なんと前作の主人公がトラックの横転事故に巻き込まれて死亡。葬式に列席するヒロインたちの姿がオープニングで描かれることで話題になりました。

 最近、プロデューサーの多部田俊雄さんが、実は主人公が生きていたという事実を明かし、ファンを驚かせたりしたのですが、それはまた別の話……。

 主人公の死からはじまるストーリーということで、『2』はシリアスな展開が特徴。元気ッ娘の夏穂が好きな陸上をやめて煙草を吸っている姿を見た時はショックでしたね。

 ただ、それだけ重いストーリーだけあって、エンディングでヒロインたちに笑顔が戻った時は感動します!

『ソウルキャリバー』 文:ophion

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 操作キャラクター全員が武器を持って戦うことが特徴の3D武器格闘アクション。当時、多くの3D対戦格闘が拳と蹴り、投げ技で戦う中、本作のコンセプトはものすごく新鮮なものでした。30cm程度と思われる忍び刀から、身の丈を越えるサイズの斧までキャラクターによって持っている武器のサイズはさまざま。それに伴って、間合いを取るべきか詰めるべきかが自分と相手のキャラクターによって変わる点が駆け引きに深みを与えていました。

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 本作を語るうえではずせないのが方向キーの入力で前後左右自由に動ける“8WAY-RUN”。なかでも画面の奥や手前への移動が自由という点です。相手の縦斬りを8WAY-RUNで距離を離すことなく避けて、最大級の反撃をたたき込む。この一連の流れがカッコいいんですよ。もっとも自分は主に縦斬りを避けられる側でしたけど(笑)。今年10月に発売された『VI』にも同じ楽しさが受け継がれているので、ぜひプレイを。

『ソニックアドベンチャー』 文:有蘭隅之慎

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 ドリームキャスト本体とほぼ同時に登場した本作。青い空と海の色彩が鮮やかな3Dの美しいフィールドを、ソニックが超高速で駆け抜けていくのを目にした瞬間に、新ハードのパワーを実感できました。セガサターンではやや影の薄かったソニックたちが、本作からふたたび大活躍するようになったという意味でも、強く印象に残っている作品です。

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 6人のキャラクターがストーリーにそれぞれ別の視点でかかわるという構成がユニークで、ひたすら釣りにいそしむビッグ・ザ・キャットや、『パンツァードラグーン』風のロックオンシューティングで戦うE-102ガンマなど、キャラによってゲーム性が大きく異なるのも楽しいところ。

 それ以外にも、さまざまなミニゲームに挑戦したり、不思議な生物“チャオ”をタマゴから育てたりと、遊びのバリエーションがとにかく豊富。シャドウが初登場する続編の『ソニックアドベンチャー2』も傑作なので、2本あわせてオススメですよ。

『ダイナマイト刑事2 カリブの海賊編』 文:ライターM

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 「オレの武器を知ってるかい?」「モップ! 柱時計! コショウ!!」などと印象的なTV-CMで話題をさらった名作(迷作!?)の第2弾で、今となっては珍しいベルトスクロールに分類されるアクションゲームです。本作では、操作キャラが追加されてます。

 最大の特徴はステージ内に配置されたアイテムが軒並み武器になるという点で、冷凍マグロやゲーム筐体など、およそあり得ない武器(!?)をブン回す勇猛な姿は今なお脳裏に焼きついています。制限時間内に指示された操作を入力するQTEも見どころのひとつで、わざと失敗してコミカルな結末を楽しんだ人も多いのでは?

 敵の起き上がり時や、アイテムを拾おうとすると狙いすましたように反撃を食らうなど、昔のアクションゲーム特有のいやらしさは否めませんが、個人的にリメイク版を切望してやまない愛すべき“バカゲー”です。

『チューチューロケット!』 文:マッスル深澤

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 ステージに出現した“チューチュー(ネズミ)”を自分のロケットに集めつつ、現れた“カプカプ(ねこ)”を他のプレイヤーに押し付けるという、わかりやすい本作。「そんな単純でおもしろいのか?」ですって。マッスルおもしろいんです!!

 チューチューとカプカプは、出現したあとはまっすぐ進みます。そのため、矢印パネルを置いて、移動する方向を変えることに。カプカプがロケットに入るとチューチューを減らしてしまうので、カプカプは他の人に押し付けたい。でも、カプカプだけに注目していると、チューチューをとられてしまう。自分のポイントを伸ばすのか、相手のポイントを減らすのか、駆け引きがとにかく熱い!

 シンプルなルール&操作で楽しめるということで、ちょっと人が集まった時に最適。そして慣れてきたころに起こる“チューチューフィーバー”や“ねこフィーバー”でまた混乱するのでありマッスル。コントローラを4つ買ったなぁ~~。

『デスピリア』 文:おしょう

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 唯一無二の魅力を持つRPGを世に送り出してきたアトラスですが、その中でも本作は異色中の異色、尖りまくったRPGの1つといえます。主人公は相手の心を読み、精神を破壊できる能力を持った女性・アルーア。探索部分は主観視点のテキストAVG、戦闘はコマンドRPGで、ここだけ見ると普通ですが、世界観がとにかく斬新&強烈!

 武器・防具の変わりが脳にぶっ刺す針や寄生虫だったり、サブキャラが個性的という言葉の概念を突き抜けていたり、今なら描写できないと思えるほど過激だったり。

 異色な部分だけを羅列しましたが、真に素晴らしいのは“プレイヤーの感情の揺さぶり方”がとにかくスゴイこと。シナリオのクオリティに加えて、心を読む“マインドダイブ”の演出があわさり、強烈すぎる世界にグイグイ引き込まれていきます。EDは本当に素晴らしく、クリア後は心が晴れやかになるような清涼感さえ感じさせます。個人的に、物語面でこれを超えるゲームはほとんどないと思います。

『DEAD OR ALIVE2』 文:滑川けいと

“周年連載”

 格ゲー好きの先輩に呼び出され、出会ったのが3D格闘ゲーム『DEAD OR ALIVE2』でした。格闘ゲームとしてはもちろん、キャラクターが絶大な人気を誇るシリーズ2作目です。

 当時、3D格闘ゲームを久しぶりに遊んだ筆者が最初に驚いたのは画面クオリティ。女性キャラクターの艶美な肉体は、高校生だった筆者を夢中にさせるのに時間はかかりませんでした。

“周年連載”

 システムもよくできており、中でも高所から落とす、雪の足場が壊れて階下に落下するといった“デンジャー”は、“狭いリング上で戦うもの”という筆者の格闘ゲームの概念をぶち壊しました。格闘ゲームとしての楽しさ、キャラクターの魅力に、夜遅くまで先輩とプレイした思い出があります。

 シリーズは続いており、2019年2月には『DEAD OR ALIVE6』が発売予定。対戦するのが今から待ちきれません!

『電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム』 文:イズミン

“周年連載”

 幼稚園児のころにシリーズ初代『電脳戦機バーチャロン』と出会い、バーチャロイドや世界観にベタ惚れし、他の子と会話が通じずに悶々と過ごしていた自分にとって、本作の登場は夢のような吉報でした。

 当然ながら即座にプレイし、幼い自分にとってあまりに高度すぎる操作やシステムも気にせず「バーチャロイドが増えてるしカッコよくなってる! めっちゃ速く動くようになってる!」と夢中になったものです。

“周年連載”

 実際のところ、本作はシステム、アクションともにシリーズトップクラスの難易度で、まともに戦えるようになるまで苦労するのですが、その難しさが、自分が実際にバーチャロイドを操縦させているような感覚をあたえてくれるので、ロボットファンなら虜になること間違いなしです。

 また、カラーエディットやエンブレムの設定ができるので、“自分の愛機を作る”という没入感をさらに深めてくれます。ロボットが好きな人なら一度プレイしておいて損はありません!

『バイオハザード コード:ベロニカ』 文:BEN

“周年連載”

 『バイオハザード』シリーズの正統続編が、当時の次世代機であるドリームキャストで発売されると知った時のドキドキ感はハンパなかったです! 『1』と『2』で、それぞれ主人公であったクリスとクレアの兄妹が、どちらも主人公という点にもワクワクしたし、ハイエンドな映像で彼らに出会えたこともうれしかったです。中盤、クレアを救出すべく戦闘機で出撃するクリスに興奮しっぱなしでした!!

 戦闘面では二丁拳銃が登場し、ゾンビを2体同時に攻撃したり、火力を集中させたりできました。弾薬の節約が重要なシリーズにおいて「こんなに弾を連発していいの?」と思うほど贅沢な武器ですが、発射音とあわせて爽快感を味わえましたね(笑)。

“周年連載”

 クリア後に楽しめるBATTLE GAMEでは、ナイフしか持たないウェスカーを使って、何時間もチャレンジしたのはいい思い出。ナイフが連続ヒットするためかなりの強さですが、それでもボスを倒すのはツライ!

『バーチャファイター3tb』 文:ゴロー

“周年連載”

 ソファーを拾って皆で運んだり、鳩の巣から卵を盗んで食べようとしたり……『VF3tb』のワードを聞くだけで、有名プレイヤーとルームシェアしていた、人間学園時代のよき思い出が蘇ります。

 『3tb』は『VF』シリーズはもちろん、対戦格闘ゲームというジャンルでもっとも長く遊んだ作品。1日の半分以上がAC版『3tb』の対戦という天国のような空間で生活していましたし、家には誰かしら強い人がいました。

 チームバトル形式になったこともあり、このころからサブキャラの対戦も大盛り上がり! サブキャラにもリングネームを付ける始末で、有名プレイヤーからパクったものです(代表例:サム→ハム)。

 都内で大きな大会があると遠征勢で家はごった返すわけですが、そんな時にDC版が活躍します。ほぼ完全移植だったので大会のチェックを行えるのです。強いて言えば、私はパイ使い(このツラで)だったのですが、とある事情でサブキャラばかりでした……察してください。

『ファイヤープロレスリングD』 文:うま

“周年連載”

 さまざまなハードで発売されたプロレスゲームの金字塔『ファイヤープロレスリング』は、もちろんドリームキャストでも発売されています!

 新作が出るたびに、プロレスらしい新システムが導入されてきたこのシリーズ。本作でも新たなシステムが導入されており、本作では断崖式や奈落式といったエプロンでの攻撃技が追加されたので、四天王プロレスのような試合が楽しめるようになりました。

 他にもリング下で凶器を取り出せるようになったので、ヒールがよりヒールらしく立ち回れるようになったのも楽しかったです。

 また、本作ではネットワーク機能を使ったロジック対戦や新技の追加、レスラーデータの受け渡しなどができたのも画期的でした。

 ハードスペックの向上で参戦レスラーの数が一気に増え、新生IWや関西プロレス、超龍館なども登場しました。そのため、今プレイしても20世紀末のプロレス界の空気感を味わえるのがたまりません。

『ファンタシースタ―オンライン』 文:ユート

“周年連載”

 等身大のキャラを操作して、アクションとハクスラ要素を楽しめる……今では当たり前の遊びを最初に教えてくれたのが本作。自キャラの性別や種族を選べる、強い装備の入手を目指して周回するなどすべてが新鮮で、1~2時間かけて4つのフィールドを回ったらまた最初から……というのを毎晩ひたすら繰り返したぐらい、ドハマりしました。

 メッセージカプセルをたどって追っていたリコの結末、キリークとの対峙など、記憶に鮮烈に刻まれるような物語も印象的でしたね。

“周年連載”

 ドリームキャストの特徴ともいえますが、他のプレイヤーとオンラインで遊べたのもよかったです。自分はオンラインで遊ぶ機会はそこまでありませんでしたが、オンラインゲームの楽しさも苦しさも本作で学びました(笑)。

 本作から『PSU』や『PSポータブル』、『PSO2』などの作品が生まれました。オフライン専用でもいいので、全エピソードがまとまったタイトルが出てほしいですね。

『不思議のダンジョン 風来のシレン外伝 女剣士アスカ見参!』 文:斎藤ゆうすけ

“周年連載”

 ドリームキャストのゲームで一番やり込んだタイトルといえば『不思議のダンジョン 風来のシレン外伝 女剣士アスカ見参!』です。

 言わずと知れたローグライクゲームの傑作『不思議のダンジョン』シリーズの一作なのですが、この作品の魅力はなんと言っても、その難易度! 丁寧なチュートリアルがあるとはいえ、シリーズ屈指の難易度を誇っており、僕自身、ダンジョンの底で何回息絶えたことか……。

“周年連載”

 それでもチャレンジし続けられたのは、ネットを介して他のプレイヤーに助けを求められる救助システム“ネットでSOS”のおかげです! 救助が成功すると、本来は失ってしまうはずの武器やアイテムを失わずに済むので、この機能には当時、本当に助けられました。この機能は後のシリーズに生きています。

 ネットでつながった多くのプレイヤーと助け合うことで、一流の風来人になれたという方も多いのではないでしょうか?

『REVIVE... ~蘇生~』 文:まさ

“周年連載”

 手探りな謎解き、繰り返しプレイが前提のゲーム性、エグ目の流血表現ありと、人を選ぶ作品。ジャンルはいわゆる脱出ゲームなのですが、謎解きの手順を間違えたり移動にもたついたりすると容赦なく死にます、ヒロインが。

 本作には、主人公と同じく研究所からの脱出を図るヒロインが複数人登場するのですが、彼女たちには生死を分けるイベントが存在し、ここで失敗すると命を落とします。おそらく初プレイでは、ヒロインの何人か、もしくは全員を亡くして脱出という苦いエンディングを迎えることでしょう……。

 しかし、ここからが本作の本番。彼女たちを全員助けるため、研究所内の仕掛けを把握し、行動を最適化していく繰り返しプレイが始まります。悲劇を経験として積み重ねるこの“RE”プレイを乗り越えて、初プレイで死なせてしまったヒロインたちを“REVIVE”させることができたときのカタルシスたるや! 挫けない心を持つあなたに捧げたい苦行の名作です。

『ROOMMANIA#203』 文:イナヤマギ

“周年連載”

 本作は、主人公の平凡な大学生“ネジ・タイヘイ”の部屋に住み着く神様になって、彼の人生を変えていく人生介入型シミュレーションです。

 ネジの生活を覗き、時にはガサ入れして、彼の平凡すぎる日常をドラマチックな人生へと変えていきます。ストーリーは、感動ものからちょっとホラーなものまでテイストの違う4つのシナリオに分岐しますが、どれも完成度が高く、考えさせられる内容が多かったです。ネタバレになるので詳しくは言えませんが、筆者はシナリオ2の“過去からきたメール”が好きでした!

 メインシナリオ以外にもサブシナリオやミニゲーム“チビネジ探し”など、細部までこだわっていたのが印象的でした。特に力が入っていたのが、ゲーム中に登場するネジの大好きなアーティスト“セラニポージ”。実際にCDも出していて、ポップなメロディとストーリーを表すような意味深な歌詞が好きで買ったのがいい思い出です。

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