2018年11月30日(金)
カプコンがサービス中のPS4/PS3/PC用オンラインゲーム『ドラゴンズドグマ オンライン』。12月6日のアップデートで配信されるシーズン3.4についての開発インタビューを掲載する。
シーズン3.4ではレオとの物語にいよいよ終止符が打たれる。また、新コンテンツや新アビリティ、各ジョブのアクションの調整などが予定されている。
インタビューにお答えくださったのは、プロデューサーの松川美苗プロデューサーと木下研人ディレクター。シーズン3.4で描かれる物語や出現する新モンスター、バランス調整など、気になる要素について語っていただいた。
▲左が松川プロデューサーで、右が木下ディレクター。 |
――今までのシーズンは“●.3”で終わっていたのに、今回は“3.4”となります。シーズン3.4を実施することになった経緯を改めてお話ください。
松川:どれくらいのボリュームでやるかというのは、各バージョンごとに開発チームやディレクターと相談しています。シーズン1からプレイしてくださっているプレイヤーの方々はご存じだと思いますが、シーズン1のメインクエストはシーズン1.2で終わっているなど、いろいろと変則的にやっているんです。
シーズン3はもともといろいろな構想があり、「それらをすべて入れると、シーズン3.4になってしまうかなぁ」と思いながらシーズン3の開発を続けてきました。火竜と戦う前の夏のタイミングでシーズン3.4を発表させていただきました。
改めてシーズン3.4の情報をお見せすることで、新しい遊びやメインクエストの展開などを楽しみにしていただけるのではないかと思っています。
――実際にシーズン3.4を発表された際の反響はいかがでしたか。
木下:3周年イベントや東京ゲームショウで物語のダイジェストを動画で流させていただきました。お話を楽しみにしていただいてるユーザーさんからは「レオが出てきたけど、闇落ちしているっぽいし、話はどうなるんだろう」という反応を多くいただきました。レオの起こしている行動がシーズン3.4でどんな結末に至るのか……そのあたりはイベントBGMなども含め力を入れているので、ぜひ遊んでいただきたいです。
――レオはシーズン1から登場しています。このタイミングでレオの一連の行動に対し、きちんとした結末を描くことは当初から決められていたのでしょうか。
木下:そうですね。物語は、ステラヴィスタのシナリオライター・野島一成さんと一緒に考えているのですが、レオをどうしていくかは初期から考えていました。レオは、ゲームスタート時では覚者(プレイヤー)を引っ張ってくれる存在だったものの、それが続くと、プレイヤーの主人公感が確立されないのです。
そのため、シーズン2の段階でレオはいなくなるべきであるとか、そこからメインストーリーの裏側でどのような動きをしているとか、また出てきた時にどういう役割を持たせるかなどは、当初から構想していました。
――レオのセリフを見ると、今回どのような物語を見られるのか、ワクワクしつつも、ドキドキもしました。
木下:物語については見た人がざわざわすることも含めて、興味を示していただけたことはうれしく思っています。
――山寺さんには、レオが最初からこういう動きをして、このような結末になることはお伝えされていたのでしょうか。
木下:実はお話していませんでした。キャストの方には、シーズン単位で脚本をお渡しして、その場その場で「ストーリーではこういうことを提供していきたい」と、話をさせてもらっています。
松川:シーズン2.1でセシリーとプレイヤーに「後の世は…ああ、お前たちに託そう」と言ったあと、レオがどうなっていったのかという説明用の資料を山寺さんのために用意させていただきました。「レオにはこういうことがあったので、こういう気持ちで演じてください」と木下自らが、山寺さんとコミュニケーションをとりながら、ボイスを収録させていただいたんです。
ちょっと時間が空いてしまったため、コミュニケーションを大事にして収録させていただいたという、特殊なケースですね。
――収録時に、山寺さんから何か感想はありましたか?
木下:台本をお渡しして、今のレオの状況をお伝えしたところ、闇の陣営側にいること、その理由など、お芝居にかかわる質問を多くいただきました。
松川:これまででいうと、ずっとミシアルを演じていただいている林原めぐみさんには、シーズン2の時にミシアルについてはすべてをお話しました。「ミシアルはこういうキャラで、こういう気持ちで物語から離れていきます」というのを伝えたところ、「分かりました」という力強いお答えをいただきました。
ミシアルがその場にいるようなお芝居をいただけました。キーとなるキャラを演じられているお2人の魅力的な演技には、すごく助けていただいていると改めて思いました。
――魔赤島で黒騎士と剣を交えた際に消えていたレオは、どうなったのでしょうか。できる範囲でお話を伺えますでしょうか。
木下:我々としては、レオを“己の強さ”に信念を抱くキャラクターとして描いてきました。プレイヤーは各大陸で新しい仲間と出会い、大きな戦い乗り越えていきます。一方のレオは、セリフでも出ていますが“強さがこの世界のすべてを変えるはず”という、強さにこだわりがあるキャラクターです。
自分が強ければ何も失わないし、世界を守れるハズという信念をもとに動いている。最終的に一番強い力を持っているものがこの世界を救うべきだという考えが、レオの持っているバックストーリーです。
――なるほど。
木下:レオは、行動ベクトルがプレイヤーと異なるところを一番描きたかったキャラ。魔赤島で剣を交えて姿を消した後、自分自身の個の強さを高めるためにどうしていくべきかを考えながら動いています。
長い間、レオは姿を消し続けていたので、遊んでくださる方々からは「レオ、そろそろ出てきてよ」とか「レオがいなくなって寂しい」という声もいただいていました。およそ1年ほど登場して来なかったことも踏まえ、そろそろレオをという流れです。
――レオファンにはうれしいですが、まさかレオがこのような形で再登場するとは思っていなかったのではないでしょうか。
木下:そうかもしれません(苦笑)。ただ、そのような方にもぜひ最後まで、物語を見ていただきたいです。
――これまでのアップデートを考慮して、エピソードクエストくらいのボリュームを想定していたのですが、かなりストーリーが動きます。さらに5竜の物語が完結するということですが、本作のメインストーリーはここで終わりになるのでしょうか?
松川:5竜の物語としては、まとまりのあるものをお見せできると思っています。シーズン1から始まったタイトルは4年目に突入し、高校生は大学生になっていると思うので、これまでの話をどこまで覚えてくださっているかという不安もあります。今回は、白竜から5匹の竜の物語の到達点をお見せいたします。
――長く続くオンラインゲームで、すべてのシーンを覚えているのはなかなか難しいこと。オフラインイベントの時にイベントシーンが流れていたのを見て、いろいろなことを思い出しました。イベントシーンを見返すことができるのは、大変助かります。
松川:PVではこれまでのシーンをいろいろと織り交ぜて、仕込んできました。忘れていた人も振り返って確認していただき、今回のシーズン3.4で「こうなったのか、『DDON』のメインストーリーは!」と驚いていただけるとうれしいです。
――エクストリームミッションSP“レスタニア追懐戦記”で、レオと対峙するミッションがありましたが、今回もそのようなシチュエーションは出てきますか?
木下:はい! メインクエストでレオと戦う場面を用意しています。久々に対峙する人もいれば、初めて相まみえる人もいらっしゃると思います。
レオはレオで動いていて、強大な力を手に入れたので、その集大成として現れます。以前よりもパワーアップしているので、ドラマチックで歯ごたえのあるバトルに感じてもらえるよう作りました。
松川:木下はレオのチェックがすごく厳しいのです!
(一同笑)
松川:レオの物語やイベントシーンはもちろん、バトルのシチュエーションや技、ありとあらゆるレオチェックを入念にしているんです。もちろん他の要素もしっかりチェックしているのですが、レオのチェックだけはずば抜けて熱い!
木下:本作を象徴するキャラクターのひとりなので、力を入れて監修しています。イベントシーンにもすごくこだわって、自分に鳥肌が出るまで音楽やカメラのリテイクをお願いしています。
――レオ自体はこれまでのイメージ通りファイターのような動きをするのでしょうか?
木下:基本はファイターですが、水竜の大陸で力を手に入れています。そのため、水竜の力をまとっているような形でプレイヤーと対峙することになります。ファイターとしての攻撃だけでなく、“ややぶっ飛んだ技”といいますか、派手な技を使ってくるのでぜひプレイ時に確認してください。
――再び対峙するという意味では、黒騎士も再登場となります。新たなアクションは追加されているのでしょうか。
木下:加わっています。コンテンツでは時折顔は出していましたが、物語を含めて、改めて黒騎士と戦うということで、こちらも力を入れて作っています。最初は「黒騎士はこんな敵だったな」と思い出していただきながら、フェーズがヒートアップするなかで新技やギミックをお見せできると思います。
――かなり広範囲でド派手な技が増えているようですが、そこも見所の1つでしょうか。
木下:ビジュアルインパクトも重視しています。黒騎士と決着をつける上で、出来る限り新鮮味や変化も感じていただきたいので。
とはいえ、メインストーリー中ではコンテンツ難易度はあげていません。ストーリーが好きでプレイされている方は、ポーンを連れて倒せるようにしています。
――前回は、ステージから落とされるというシチュエーションがあったのですが、今回もあるのでしょうか?
木下:今回、落としはないです。新らしく“ドラゴンアビリティ”という要素が戦闘の攻略として加わっています。ステージ落下ではなく、新しい要素を駆使して黒騎士を倒すという内容になっています。
――いただいた資料には“覚者の攻撃をほぼ無効化”という恐ろしいテキストが見えるのですが……ドラゴンアビリティを使っていない状態ではダメージはまったく与えられないのでしょうか。
木下:そうですね。黒騎士がバリアをはるような行動をすることがあり、その時にドラゴンアビリティを発動させてバリアを破壊する流れになっています。黒騎士の新しい能力が使われた際に、その脅威に対抗する術として竜の力が発動する、というバトル内容です。
――ドラゴンアビリティは、物語中で覚えて黒騎士戦では必ず持っている状況になるのでしょうか。
木下:はい。ストーリーとコンテンツは分けて作っており、ストーリーでは特別な準備をする必要はなく、ドラゴンアビリティも自動で発動します。メインクエストクリア後に、常設のバトルコンテンツとして解放され、その際はドラゴンアビリティが発動する装備が必要となります。
――ドラゴンアビリティの発動や装備も含めて、これまでとは違う印象です。ドラゴンアビリティの発動条件をご説明ください。
木下:ドラゴンアビリティの発動内容はボスごとに異なります。このアビリティは装備に付与されていて、パーティーのドラゴンアビリティ合計点が高いほど、高い効果を発揮します。
――ドラゴンアビリティは、いわゆる雑魚モンスター相手でも発動するのでしょうか?
木下:いえ、ボス戦向けの仕様です。
――ドラゴンアビリティを付け替えることはできるのでしょうか。
木下:付け替えはできません。ボスごとに必要となるドラゴンアビリティは決まっていて、その装備をコンテンツやボス戦で集めていくことができます。
――「今回はこの敵に挑むから、この装備をみんなで装備していこう」ということですね。1人で臨む場合は発動条件がやや厳しくなるということでしょうか。
木下:いえ、1人で挑む場合でも、ポーンたちの装備が合計点カウントされます。
――新たな敵であるアバドーンは一撃死を使ってくるタイプの攻撃をしてくるということですが、どのような攻撃をしてくるのでしょうか。
木下:今回のボス戦は、黒竜が率いている魔物たちと戦うのですが、アバドーンは最初に挑むボスになります。体内に蟲を宿している魔獣です。地面から蟲塚を生成したり、時には自分の体内から……という具合に。
蟲は2種類いて、アバドーンの口から放たれる一撃死の攻撃を持った“キラーアルベ”と、蟲塚から出現してプレイヤーを寄生毒に侵すアルベです。アルベは鱗粉をはいており、はやく倒さないと寄生毒という浸食のような状態異常にかかってしまいます。寄生毒は蟲塚を壊した時に発生するミスト状のエフェクトに触れることで解除できます。先んじてこのエフェクトに触れておくことで“免疫”という寄生毒への耐性を付けることもできます。
――アバドーンは尻尾が堅いとお聞きしました。
木下:ドラゴンアビリティが発動した時に今まで以上のダメージ入ります。反対にアビリティ未発動の時は怒り状態並みの硬度となります。
キラーアルベも危険な存在ですが、ドラゴンアビリティの発動により一撃死は免れます。
松川:蟲がワラワラの画面になります。PVにも何カットか出ているのですが、ボス戦では蟲がたくさん出てくるので、苦手な人は嫌だと思うかもしれません。
木下:僕は蟲が出てくる時にアドレナリンが出て、一番楽しいですね(笑)。
――キラーアルベの追尾攻撃は、タンクがヘイトを集めていても、他のプレイヤーを攻撃してくるのでしょうか?
木下:そうなります。シールドセージが引きつけても無理です。キラーアルベは何匹か出現して、タンク以外にも飛んでいきます。
松川:バトルの状況において、瞬間の判断が大切になってきます。タンクがいてもお構いなしに攻撃してくるので、後衛のプレイヤーには嫌な敵です。
ちなみにこれらボス戦はストーリークリア後に、常設コンテンツとして解放されるアンロックされるコンテンツを用意しており、コンテンツはノーマルモードとハードモードの2種類あります。
――続いて、バフォメットは?
木下:バフォメットの最大の特徴は分身してくることです。本体と分身体のそれぞれで攻撃の特徴が変わります。闇炎をまとっているタイプや、物理攻撃が強い、魔法攻撃が強いタイプという3種類です。
「魔法が厄介だから先に仕留めよう!」など、倒す順番を考えながら攻略できるようにしています。分身体はとある状態異常が入りやすくしてあるので、そこを突くことが攻略のポイントとなります。
――難易度は高めなのでしょうか? それとも4人集まれば何とか倒せるくらいなのでしょうか。
木下:ドラゴンアビリティを発動させてしまえば、ピンチが逆にチャンスになります。バフォメットの分身をどれから倒すか考えながら何度か遊んでいただいて、戦略を練って戦うことでクリア成功率は上がるかと。
松川:みんなで相談してプレイしていくことで、攻略の変遷を楽しめます。
木下:気を付けているのは、挑んでみて絶望するのではなく、「惜しかった、もう一度行ってみよう」というところに感情が届くようにすることです。
――アクションゲームでは、敵わない敵をどうやって倒すかが醍醐味ですよね。
木下:新技や攻略法など、それぞれ新鮮味の新しいモンスターを取りそろえられたなと思います。それらのモンスターを攻略していく楽しさをお届けしたいと思っています。
――オンラインゲームはプレイしている幅が広く、ライトに遊んでいる人がいれば攻略することが好きという人もいて、調整は難しいと思います。
松川:シーズン1.0の時にエルダードラゴンをリリースしました。我々は苦労しながら戦うことになると思っていたところ、思った以上に覚者の方々が上手にエルダードラゴンを倒していた記憶があります。
木下:あの時は、ユーザーさんのうまさを思い知った瞬間でしたね。
松川:逆もしかりで、我々はプレイヤーの皆さんのプレイスキルやアクションスキル、成長要素ややり込み要素に、もっと気を付ける必要があると思いました。気を付けているつもりでしたが、もっと気を付けなくてはいけないというのを最初に思い知らされたのがエルダードラゴンでした。
――黒竜について、お話できる範囲で教えていただけますか。
木下:シーズン3.4の最後で黒竜と戦えるようなストーリーを組んでいます。他のボスと同じようにストーリーでクリアした後にバトルコンテンツとして繰り返し戦えるようになります。黒竜もノーマルとハード、そしてこれに関しては、8人で挑める高難易度の限界域を用意しています。
――どのように違うのでしょうか? それこそ分身するとか?
木下:純粋に黒竜1体と戦うのですが、戦いが進行すると姿を変えます。PVで登場しているのは第一形態で、体力を削っていくと第二形態になります。技の要素が豊富で、今までの本作における集大成的な攻撃を持っています。
アバドーン、バフォメット、黒騎士戦における特徴や攻撃も含め数々を放ってくるので、ここでもドラゴンアビリティが活躍します。シーズン3.4のストーリーを通して登場した“暗黒の大竜晶”など、黒竜が行ってきたことを、戦いの中で感じられるような敵として作っています。
――ジョブ周りのバランス調整も多いと思いました。ポイントをお話ください。
木下:エンドコンテンツに行っているジョブ分布が、ハイセプターとシーカーの“2強”化している傾向なので、それ以外のジョブでも参加できるように調整を入れました。
松川:強いジョブを下げるのではなく、弱いジョブを上げるという調整でやっています。かといって、インフレしないように意識はしています。
――ファイターは使いやすくなるイメージです。
木下:ファイターに関しては攻撃を放ってから技が終わるまでは動けないジョブとなっていました。そこでファイターらしく、ガードを持っているスキルで動きをキャンセルできるようにしています。ファイターなりの盾を用いた戦法。自由度を広げています。
――ハンターもかなり強化されていますね。
木下:動きの素早い敵が増えてきたため、部位をシビアに狙い安定したダメージを与えることが難しくなっていました。今回はそういった安定性を上げるため、立ち回り手段を増やすリファインを行っています。
――ソーサラーはかなり戦いやすくなっているという印象を受けました。
木下:ソーサラーはロックオン距離を伸ばしました。また、エネミーの攻撃が激しくなってきているため、安全に詠唱できる時間を確保できないという意見をいただいたので、バックムーブの動きを上方修正しました。
――具体的にはどう修正されるのですか?
木下:バックムーブの動き自体は変わらないのですが、ゆっくり動いていたのがクイックに動くようになります。そしてバックムーブ中に無敵時間が追加されました。敵が足下に攻撃した際、今までは回避できない局面もありましたが、速く移動できるうえに、移動中無敵。連続して2回後ろに下がったり、移動方向を変えたりすることで、避けられるようになっています。
――距離を離すのが楽になるうえに、かわすのが楽になったということですね。
木下:敵から離れやすくなり、距離が開くことも増えると思うので、その分、ロックオン距離を伸ばしました。
――変更点を見た際に、個人的に印象的だったのはエレメントアーチャーです。“魔眼転移”は一点に攻撃を集中できるというもので、かなり強力に感じたのですが……。
木下:“魔眼転移”を使うと、複数箇所をロックオンしていた攻撃スキルが1箇所に集中してロックオンされるようになります。“魔眼転移”でシングルロックオンに切り替えた後に弱点を狙うと、複数箇所ロックオンをしたのと同じ数の魔矢がその一点に飛んでいくので、弱点を攻撃するだけでなく、コア削りにも有効です。
――かなり強そうですね。
木下:緑ジョブということで、過剰にダメージを奪っていくのではなく、ダウン中のDPSに貢献するのが主体となります。
――ダウンしそうになったら切り替えるくらいの意識でいいということでしょうか。
木下:ただ、先ほどお伝えした通り、コア削りにも有効なので、部位を絞って攻撃したい場合では積極的に活用できると思います。
松川:触ってみた開発スタッフに聞いたのですが、「エレアチャ新時代だ!」とうれしそうに言っていました。古くからエレメントアーチャーをやっていた人ほど「これはきた!」と思ってもらえる温度感だと思っています。レベル上げが止まっていたのですが、再開しようと思うくらい魅力的ですね。
――ウォリアーもかなり手が加わっていると感じました。
木下:そうですね。もともとはリベンジゲージが特徴のジョブでしたが、攻撃を定期的に受けていかないとリベンジゲージが下がってしまいます。 そこで、攻撃を受けるだけではなく、攻撃した時にリベンジゲージが減らないようになる条件を入れました。結果としてリベンジゲージの減少を抑えながら戦えるようになっています。
――他には?
木下:リベンジゲージが上がった時に攻撃倍率も上がっていたのですが、ウォリアーはデフォルトの状態で他のジョブより通常の攻撃自体が強いスタンスに変えています。ダメージキャップ上限に達しやすいジョブではあるのですが、普段の攻撃を他のジョブより少し強い状態にすることで、コンテンツの参加率が増えたり、敵を倒すまでの時間がはやくなったりを体感できるようにしたいと。そのために、思い切った調整をしました。
――それくらい、使用率は下がっていたわけですね。
木下:一撃にロマンがあるジョブではあるのですが、今回の調整で変化を体感できるようになっているので、昔遊んだけど最近は触っていないという人も、ぜひもう一度触っていただきたいです。
――今回の調整で、特に推しているのは?
木下:ビフォーアフターがわかりやすく変わったという意味では、エレメントアーチャーとソーサラーになります。敵のHPやスタミナを削るという意味でも、ソーサラーがいると強みになるかと。
――耐性値も含めて、状態異常も今回大きく変更されていると感じました。
木下:実は開発の中でも声があり、ボタンやレバーを入力する“レバガチャ”の時間をやや緩和しています。状態異常において、レバガチャがうまい人とそうでない人がいます。うまい人は、すべての方向やボタンを複合して入力することで早く抜けられるのですが、その操作が未だに苦手という人もいる。そこで、もう少しみんなが状態異常から逃れられるようにするために緩和しました。
――アビリティのプリセットが増えるのもうれしい変更ですね。
木下:こちらに関しては、遊んでくださっている方のご要望が多かったのでお答えさせていただきました。
――“闇の大竜晶破壊戦”についてご説明いただけますか。
木下:ダンジョン攻略タイプのコンテンツとなります。これまで冒険してきたステージをリメイクする形で全部で4つ用意しています。ステージにはいくつかのミッションが同時並行的に起きていてそのミッションを連続でクリアしていくとチェインが繋がります。5チェイン達成で暗黒の大竜晶とそれを守るボスが登場します。5チェインでボスに直行してクリアすることができますが、5/10/15チェインとミッションクリアを繋げるほど、最後に獲得できる報酬の宝箱が増える仕組みになります。
――1人で遊ぶこともできるのでしょうか?
木下:もちろん可能です。基本は10チェインまで遊ぶことが推奨で、もう少し難しいものに挑戦したいという人は15チェインまで目指せます。リファイン要素にも関係するのですが、今回からサポートポーンを連れていけるようになっているので、強いポーンをレンタルすれば、10チェインくらいまでは1人で遊ぶ方でも安心してプレイいただけます。10チェインをクリアした人は、その後15チェインにチャレンジしたくなるように導線を作ってあります。
――ワイルドハントはPPが多く入り、うれしい要素になりそうです。
木下:こちらは、レベル100からのコンテンツになります。
松川:以前から、PPをもう少し稼ぎやすくしてくださいという要望はいただいていました。今回新コンテンツとしてみなさんがPPを稼ぎやすくなるように入れたというところです。
――新コンテンツももちろんいいのですが、昔の場所にも足を運びたいと個人的には感じます。
木下:そこも含めて、今回のワイルドハントではアッカー大陸だけでなく、レスタニアやフィンダムにモンスターが出現します。過去の懐かしい場所に行って遊べるようにしています。
――今回のシーズン3.4全体でもっとも推したいポイントはどこでしょうか。
松川:メインストーリーの展開は、皆さんが気にしている大きな要素だと思っています。レオとの決着や黒騎士との戦いがどうなっていくのか、黒竜はどんな思惑を持って、世界に挑んできているのかなど、いろいろな人たちの教示を感じる物語が展開されます。
本作の世界を何年も楽しんでくださった方に、「なるほど。ここであの物語がつながっていたんだな」と驚いてもらえるような伏線も入れているので、最後まで読んでいただけたらと思います。
木下:アバドーンから始まり、バフォメット、黒騎士、レオなど、攻略しがいのあるボスたちをご用意しています。新要素となるドラゴンアビリティを含めぜひ全モンスターと戦っていただきたいです。
そんなモンスターと戦う前にプレイしてほしいのが、“闇の大竜晶破壊戦”です。毎回変化するエネミーやミッション、自分たちの判断でチェインに挑む新しいプレイ感を楽しんでいただきたいです。
また、最前線に行けていない人や後発のユーザーさんに向けて常設系のコンテンツを意識して増やしています。シーズン3.4としてはそのあたりも楽しみにしていただきたいです。
――最後に、記事の読者に向けてひとことお願いします。
松川:今回シーズン3.4のメインシナリオは、おおよそ2週間おきに1話ずつリリースされます。ぜひアップデートしていただき、年を越しながら物語の盛り上がりを一緒に楽しんでいただきたいと思っています。
また、年末年始なのでPS4を初めて買った人、PS3が眠っているという人、この記事を読んで長く開発されているタイトルだと思って興味を抱いた人はぜひ遊んでみてください! 無料で遊べるうえに、“今すぐレベル90になれるキャンペーン”を行うので、これを機に新たな覚者、復帰された覚者をお招きできたらうれしいです。
木下:ずっと遊んでくださっている人からは「シーズン後半になると遊ぶものがない」という声や、ウォーミッションをやらない人からは「この期間に遊べるものがイベントしかない」という声があり、シーズン3.4では、さまざまなコンテンツをご用意させていただきました。
ストーリーのドラマ性やとボスとの戦いにも特別力を入れて作っています。シーズン3.4まもなくアップデートとなります。楽しんで頂けるようにぜひ『DDON』に遊びにきてください。
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