2018年12月6日(木)
『バイオハザード RE:2 Z Version』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
※18歳未満の方は購入できません。
カプコンから、2019年1月25日に発売されるPS4/Xbox One/PC用ソフト『バイオハザード RE:2』、『バイオハザード RE:2 Z Version』。本作の開発者インタビューを掲載します。
本作は、サバイバルホラーゲーム『バイオハザード2』を原作にすべてを一新したタイトル。キャラクターや背景の構成の他、物語も一から再考証が行われており、まったく新しい“恐怖の惨劇”が繰り広げられます。
ディレクターの門井一憲さんと安保康弘さん、プロデューサーの神田剛さんにインタビューを行いました。新たにリメイクする際の苦労やクリーチャーへのこだわり、開発で意識していることなど、さまざまなことをお聞きしています。
▲左から安保さん、門井さん、神田さん。 |
インタビュー中は敬称略。
――『バイオハザード2』の発売から21年。『バイオハザード RE:2』の発売日は『2』と同じ1月4週ですが、これは狙ったのでしょうか?
神田:はい、狙ってこのタイミングにしようと思っていました! 本当は20周年のキリのいいところを狙いたかったのですが、さすがに難しかったです。
――2015年の8月に平林さんから『バイオハザード2』リメイクプロジェクトについてアナウンスがありました。それから3年間かかりましたが、企画が戻ったりやり直したりなどはあったのでしょうか。
門井:当初考えていたよりは多少遅れたかもしれないですが、大きな問題があったわけではありません。単純に開発に時間がかかる時代になったためです。
神田:普通は開発が動いてある程度形になってからアナウンスをするのですが、平林が声明を出したのは本当にタイトルが動き出した直後。そのために、時間がかかったように見えると思います。
――本作はダブルディレクター制です。あまりないスタイルだと思うのですが、経緯や理由について教えてください。
門井:私としては初めてディレクターとなります。“ゲームディレクター”としてゲーム部分は責任を持たせてもらっているのですが、チームの運営は安保にやってもらっています。
安保:私は“チームディレクター”として、現場進行やクオリティ管理など、プロジェクト全体を見ました。また、ゲームの大枠の方向性については門井と二人で決めました。そのうえで細かい取捨選択は、門井が現場と相談しているというイメージです。
――安保さんからご覧になられて、初ディレクションとなる門井さんはいかがですか。
安保:これまでのシリーズにかかわっているので、さすが『バイオハザード』の勘所は分かっているな、という印象です。また、調整については彼がこだわってやっていて、自信を持ってゲームのおもしろさを出せていると思います!
門井:進行の仕方など教わることもあり、安保にはいろいろと助けてもらっています。
――再び新作として『バイオハザード2』を創り上げるにあたって一番心がけたことはどんなことですか?
門井:今作は、昔の『バイオハザード』特有の遊びごこちを大切にしています。キャラクターやステージの設定だけ同じで別のゲームではなく、遊んだ人がちゃんと『バイオハザード2』だと感じてもらえるように気を付けました。
安保:『2』を今の技術で作るに際して、変えていいところと変えてはいけないところがあるので、チーム内でかなり議論しました。例えばストーリーの軸は変えてはいけないけれど、物語が原作のままだと今の時代で表現するにはもの足りないので、補うべきところは変えようとか。
門井:開発の初期段階では、本当に忠実にやろうとしたこともありました。一度それを竹内(※)に見てもらったのですが、「昔のままがいいなら昔のをやればいい、リメイクはリメイクでおもしろいものにしたらええやん」と言われました。そこから、大胆にアレンジするように変わりました。
※CS第一開発部の統括である竹内潤さん。
神田:我々としてはオリジナル版『バイオハザード2』をプレイしている方の思い出を大切にしつつ、現世代の新規のゲームユーザーの方にも『バイオハザード』をプレイしていただく、双方のターゲットにゲームとしておもしろいものを届けたいという思いがありました。2人がディレクションして出てくるものはどちらのゲームファンにもアピールできるものであってほしいと、願っていました。
――できあがっているものを見て、いかがですか?
神田:そうですね。オリジナル版を体験した方にも、『バイオハザード2』のプレイフィールを感じてもらえるゲームになっています。加えて現代のモダンなゲームスタイルに慣れている方にも楽しんでもらえるよう、両軸で作り込まれています。
安保:初期のころの『バイオハザード』シリーズは、アドベンチャーテイストが強いんです。そのために本作はビハインドカメラの作品ではあるけれども、アクションに寄った近年のシリーズタイトルではなく、アドベンチャーの『バイオハザード』を復活させようという思いで作りました。
――『7』の開発ステップがあり、RE ENGINEがあったからこそ、このタイミングでのリメイクになったのでしょうか。
門井:『バイオハザード7』が発売される前から『RE:2』プロジェクトは始まっていたので、『7』が成功したからということではありません。ファンの要望が強かったうえに新しく作り直したら、より新鮮なものができるタイミングがここでした。
――E3 2018での発表時にゾンビを押し出しているように感じたのですが、どのような意図でそうされたのでしょうか。
神田:ゾンビにものすごく力を入れて作っているので、我々としては見せたいところでした。グロテスクな表現もしっかりとできています。“ゾンビの怖さ”は今作のアイコニックな部分での大きなコンセプトとなっていて、非常に大事なものです。
門井:ゾンビはある意味で“主役”ですからね。
――ゲーム的にも本作のゾンビは強く仕上げられていると感じました。中でも2体が合わさった時にツープラトンのような攻撃をしかけてきた際には驚きました。
門井:そうですね。ゾンビは1体だけならなんとかなっても、2体以上いたらどうしようもない、といった感じを表現したかったんです。
――足を攻撃して転倒させたところに、横から別のゾンビが来てからみあいながらこちらに迫ってきた時、これまでにない恐ろしさを感じました。
門井:はいずりゾンビにも判定がありますし、それこそ倒したゾンビも体の判定が存在しています。そのため、インパクトのあるシチュエーションが生まれることもあります。
安保:本作では、ゾンビに掴まれたけど、手を振り切ってギリギリで逃げられる、という表現も入れてます。捕まるか、回避できるかをドキドキしてもらうためにこだわったポイントです。
――ゾンビの死体は完全に消えるのでしょうか。
門井:死体は残ります。そのために、死んでいるのかわからず、スタッフの間でもゾンビに近寄りたくないという声を聞きます。
――ゾンビやクリーチャーのデザインやアクションで注目してほしいところはどこでしょうか?
門井:ゾンビはなるべく「同じゾンビばっかり」とかぶらないように、顔のバリエーションをたくさん用意しました。また、ゾンビはゆっくり迫ってくるので、じっくり見ることになる。そのために、撃ったところに弾痕がつくように、こだわって表現しています。
ゾンビを撃つと体が揺れるのですが、そのバリエーションも苦労しながら用意しました。
――リッカーのヌルヌルとした生々しさを見て、目を覆いたくなりました。
門井:ありがとうございます(笑)。今回は“ウェット&ダークネス”をビジュアルコンセプトとして挙げています。
リッカーもそうですが、濡れているものは基本的に不潔でできれば触りたくない。その感じを出したいと思って作りました。
――リッカーといえば、壁をひっかいた時に火花が散ることに驚きました。
門井:本作では自分の視点に近いアングルとなっている、襲われている感がオリジナル版より出ています。あとオリジナル版でリッカーは天井から落ちると床を動きまわるだけだったのですが、今回は床から壁、天井と立体的に動いてくるので、空間を使った攻撃に注目してほしいです。
――ゾンビは扉を開けてきますが、リッカーは扉を閉めると開けてきません。また、オリジナル版同様に、視力を失っている。そこは攻略にいかせる性質になっていると感じました。
門井:そうですね。リッカーまでが扉を開けてきたら、もう収拾がつかないですから。
(一同笑)
――今回の体験で衝撃を受けた1つはタイラントです。改めてデザインはどのようなところを見直されたのでしょうか。
門井:オリジナル版からそうだったのですが、タイラントがあの格好をしている理由は、街に投下して隠密行動ができるようにするため。その設定をいかして帽子をかぶせて人間に擬態させ目立たないようにしつつ、サイズをオリジナル版より少し控え目にしています。
一方で、プレイヤーにプレッシャーを与えるよう、別の部屋にいても足音がドンドン響いて聞こえるようになっています。
――ヘッドホンを通じて隣の部屋や上のフロアにタイラントがいるのがわかり、ドキドキしました。
門井:今回のタイラントは音に敏感で、隣の部屋で銃を撃つとそれに反応して扉を開けてきます。一方ちゃんと物陰に隠れたり、音を立てなかったりなど、うまく行動すると切り抜けられるようにしています。
――プレイヤーは音が出るような行動にも気を配る必要があると。
門井:バタバタ走り回るとリッカーもタイラントも襲ってきます。そのため、ゾンビを倒せそうでも撃たないほうがいいケースもあるかもしれません。
――フィールドはドアで仕切られていますが、レベルデザイン面ではどのようなことを考えられましたか?
門井:ゾンビが隣の部屋に来ることは、開発初期からやりたかったこと。しかもすぐにドアを開けてくるのではなく、少し時間をかけて、開ける時にドンドンと音を出して。音の演出がプレッシャーになることをやりたかったのです。
部屋を越えてくるようにしているのですが、どこまでも移動できるわけではないので、うまいバランスになるよう調整して、それをプレイヤーが感じにくいようにしています。
安保:扉を閉じるといったん安全になると思うのですが、閉じたものが破られるとよりいっそうの恐怖、不安となります。そのように波がある方がいいだろうと思ってデザインしています。
――第1作では扉を開ける演出で怖さを演出されていましたが、今回も扉を使った演出は継承されているわけですね。
門井:はい。『バイオハザード』は扉が大事ですから!
――探索の要素では、“板”が加わっています。この窓を今封じていいのか、もう少し後のほうがいいのか、別の場所がいいのか……プレイヤーを迷わせる要素であると感じました。
門井:ゲームを遊びながら、いろいろなところでユーザーに迷ってもらいたいのです。これが正解なのか、そうではないのかをつねに考えるような要素を意識して作っています。
安保:スタッフの間からも「どこで使ったらいいのか分からない」という意見がありました。ただ、それはまさに狙っていた部分。いつ、どこに使ったらいいのか考えさせることで、不安を生む要素となります。そのために、あえて正解が分かりにくくしました。遊び方の数だけ正解があると思います。
1周目は迷いながら使ってもらい、2周目では効率を考えて使うという攻略要素でもあるわけです。1周目であれば適時使っていった方がいいのですが、丁寧にプレイした方が得するように作っています。
門井:そうですね。個人的には、手に入れたらすぐに使うのがオススメしています。
――『バイオハザード7』でディレクターの中西さんが、“恐怖”、“探索”、“戦闘”、“アイテム管理”を意識したと言っていました。本作でそれらの要素はどのようになっていますか?
門井:『7』での恐怖は人間の気持ち悪さなどだったのですが、本作ではクリーチャーやゾンビの恐怖に寄せています。
また、探索、戦闘については『7』よりも多い調整にしました。ただし、カジュアルなゲーマーにも遊んでもらえるバランスを取りつつ、一方で手取り足取りになりすぎない、自由を与えて考える要素にもしています。先ほどの板もその1つです。
――序盤はどのアイテム、どの武器を持っていくのか、幅があると感じました。
門井:アイテムは持っている数に制限がある中で、取捨選択をする遊びがおもしろい部分。必要に感じるアイテムが少ないと全て持ててしまうので、あえてガンパウダーやハーブなどを配置して、アイテムの枠を圧迫するようにしています。
――●●を手に入れた時に、「2枠使うのか!」と思わず声が出ました。
(一同笑)
門井:あれはかなり大きい●●なんです。世界的に有名なヒーローの盾くらい。
――登場キャラのデザインやアクションなどで注目してほしいところは?
門井:外見的なことでいえば、クレアのコスチュームはだいぶ変えています。オリジナル版はアニメチックな要素も入っていてで、現代の眼で見るとおかしくも見えてしまうのですが、今作は街に歩いていてもおかしくない感じにしたいなという考えがありました。
レオンも同様に少し変化させました。昔のは独自の肩パットがついていたため、実在するようなリアルな装備に変えています。
安保:アクション面では、若い2人という年齢を意識したものにしました。
門井:モーションキャプチャーを演じる方も2人の年齢に近い人を選びました。モーションといえば、大変だったのは手にしているフラッシュライトです。
――どのように大変だったのでしょう。
門井:ライトは胸にくっついていることもあるのですが、手に持っているので、普段と銃を構えている時で場所が複雑に変化します。そこが大変で苦労したのですが、始めたからには最後までやりきろうと頑張りました。
――多数の人物が登場しますが、そのなかでお気に入りのキャラクターは?
神田:男気があるのでマービンが好きですね。最初に出てきてわが身をかえりみず、レオンたちに生き延びろと言うので。
安保:僕はブライアン署長が好きです。オリジナル版でも個性のあるキャラでしたが、今回は演出もあわさってさらにムカつくようなキャラクターになっています(笑)。それによって、さらに味が出ています。
門井:僕はクレアですね。カワイくてしょうがないですね。
神田:今作のクレアを発表した時に門井は「評判がわれているけど大丈夫かな」とずっと心配していたんですよ。我が子のように。
――これまでもクレアが好きだったのですか?
門井:特別そういうわけではないのですが……今回はモデルの人がかわいいうえに、見た目をかわいらしく仕上げられたので、気に入っています。
――クレアのハンドガンは、小型でパワーがないタイプ。キャラにあった銃が選ばれていると感じました。
門井:オリジナル版ではパトカーにあった銃を使っていました。今回クレアが持っているハンドガンは自前で、兄を探しに来る時に護身用に持ってきたという設定。そのため、女性が持っていてもおかしくない、やや小さめの銃にしました。
――その分、途中でハンドガンが手に入った時、強くなったのを実感できてうれしかったです。
門井:それまでに使っていた銃と比べると、ぶれなくて使いやすいですよね。警察署で手に入れるものなので、ちゃんと強い銃になっています。
――シナリオ面ですが、オリジナル版では“ザッピング”という要素が1つの魅力。表編と裏編で展開が変化しましたが、そのような仕掛けは今回も用意していますか?
門井:オリジナル版はレオン編、クレア編にそれぞれ表裏があり、合計4つのシナリオがありましたが、今作ではその要素を2本のシナリオに詰め込んでいます。そういう意味ではより濃く、今風に遊べるかと。
安保:4周遊ばないと全シナリオを体験できないというのは遊び始める時のハードルの高さにもなるので、今作では2周で十分楽しめるようにしました。
――先ほどプレイさせていただいたクレア編でタイラントが出てくることを確認したのですが、レオン編でも同様に出てくるのでしょうか。
門井:はい。出てきますよ。レオン編とクレア編、どちらを先に始めてもおもしろいように作っています。
――タイラントが出てくると、ゲームのバランスやテンポ感が変わるなと思いました。
門井:序盤にゾンビが多数出てくる警察署があり、その後、タイラントが登場します。ある程度、地形やクリーチャーの配置を理解している場所にタイラントを登場させて、引っかき回したいということで、意図的にしています。
安保:本作ではタイラントにかなり追いかけ回されるので、地形を把握しておかないと逃げ場が思いつかなくなります。だからこそ、慣れた時にこそ楽しめる“遊び”。そのようなバランスを心掛けました。
――タイトル全体で新しい試みや新たにチャレンジしたことはありますか?
門井:先ほどのライトを含めて、リアリティにはこだわっています。例えば、普通のアクションゲームではショットガンを敵に撃つと吹っ飛ぶと思うのですが、そこはあえて吹っ飛ばずにえぐれるような表現にするようにしています。敵が吹っ飛ぶようなショットガンだと、おそらく撃った自分も吹っ飛んでしまう。
敵の動きであれば、重量を考えて動きを作ったり、このくらいの筋肉で必要であると設定したりなど、さまざまなリアリティ部分にこだわっています。
――それを感じたのは、天井から死体がドサッと落ちてきた時です。動きがすごくリアルだと感じました。
門井:さまざまな場所で挙動は頑張って作っています。
神田:個人的には、高い人気のオリジナル版をただきれいにするのではなく、同じようなプレイフィールを確保しつつ、20年後の技術で再生する、このプロジェクト自体がチャレンジだと思っています。
そのために、オリジナル版をただリメイクしていくわけでなくストーリーの進行やイベントの発生をより入りやすく、かつ没入感を持ってもらう形へ構成のし直しは1つのチャレンジになるかと。
安保:リメイクとして新たなゲームにするために、オリジナル版をリスペクトしつつ、変えるべきところとは変えて、ゲームとして成立するように再構成して、でもプレイし終わった時に、やっぱり『バイオハザード2』である、と感じてもらえるように心がけました。そこが一番のチャレンジだったと思います。また、今あえて『RE:2』をプレイする価値を感じてもらうため、ゲームの攻略ルートも大きく変えています。
――詳細は書けないのですが、ガンショップのイベントシーンは海外ドラマや映画のような演出であると感じました。
安保:ドラマを深掘りするうえで、レオンがエイダと行動をともにするなるきっかけとなっています。なんとなくついていくだけでは動機が弱くなるので、そこは新たにしっかり描こうと思いました。
門井:オリジナル版でケンドは、出てきてただやられるだけでしたが、彼にも存在意義が出るようにしました。ちゃんとレオンが前に進むきっかけになるように配置しています。
――そのエイダですが、ビジュアルが綺麗で驚きました。
門井:エイダのビジュアルは世界的に評判がいいですね。実は、顔をお披露目するまで不安でした。
東洋系の美人を表現するのは実に難しかったです。そのため、いろいろといじってはもとに戻して……を繰り返しました。評判がよくてよかったです。
――大変だったのですね。
門井:『2』でエイダが登場した時は“謎の女”だったのですが、シリーズを重ねていくごとに今のエイダ像が作られていきました。『2』のままではなく、その後のエイダのイメージを包括したビジュアルにしたかったので、現状のものになりました。
――エイダといえば新兵器を持っていますね。
門井:そうですね。壁を透過して仕掛けの場所を把握したり、発動させたりするスパイっぽいアイテムを手にしています。
エイダを操作する場所ですが、謎解きメインで弾数が少なく、ゾンビを倒せるかどうかわからないくらいのバランスにしました。中盤で気持ちがゆるむころですが、新鮮な気持ちでプレイしてもらいたいという意図です。
――BGMや効果音で、こだわった部分はありますか?
門井:今回、リアルタイムバイノーラルという技術を使っており、ヘッドホンだけで音が立体的に聞こえるような仕組みを作っています。自社開発の技術です。リアルタイムで動いているのを感じられて、5.1chでなくても立体的に動いているように聞こえることにチャレンジしています。
あとサウンドでこだわっていたのが、プレイヤーが銃を構えたり敵と対峙していたりする時に「くそっ!」とか「なんだ」とかブツブツ言うんですね。ずっと無言でいるよりも、怖いから逆に話してしまうということをやっています。
――オリジナル版『2』といえば、“第四の生存者”や“豆腐サバイバー”も人気でしたが、これらも収録されていますか?
門井:すでに公表していますが、どちらもちゃんとプレイできます。豆腐はどんな質感になるのか、皆さん気にされているようですね。
詳しくは言えないですが、それらに加えてやり込み要素を用意しようとしています。
――RESIDENT EVIL.NETとの連動はあるのでしょうか?
神田:シリーズとしてはいろいろな施策を行っていますし、我々としてはそういった連動施策はやっていきたいという思いはあります。中身が決まりましたら情報を公開します。
――発売後に追加されるDLCなどは考えられていますか?
神田:現時点でお答えできることはないですが、先ほど申し上げたとおり、やり込み要素のようなものはお届けできたらと思っています。今作はオンライン要素はないので、シングルプレイでのやり込み要素を、しっかりと充実させていきたいです。
――最後に読者に向けてメッセージをお願いします。
門井:原作の存在する作品ですが、開発としてはナンバリングの新作と変わらないシリーズ最新作として取り組んできました。昔の『バイオハザード2』を知っている人、『バイオハザード』という名前しか知らないけど興味を持っている人、どちらも楽しめるタイトルになっているので、ぜひ手に取っていただきたいです。
安保:原作の『バイオハザード2』をやったことのない人にも改めて、手に取って遊んでいただきたいですが、以前『バイオハザード2』を遊んだことのある人にも、20年の時を経て新鮮な気持ちで遊んでいただけるような作品になっています。原作ファンの方にもぜひもう一度プレイしていただきたいと思います。ぜひよろしくお願いします。
神田:名作『バイオハザード2』をイチから再構築して、新たな作品としてお届けしたいと我々は強く思っています。オリジナル版をプレイされた方もそうでない方も新しくプレイしていただける方にも、単に怖いだけではない、ヒューマンドラマもある、ホラーエンターテインメントとして楽しんでいただけます。
ゲームとしてのエンターテインメントを体験できる素晴らしい作品に仕上がっていますので、ぜひ楽しみに待っていただければと思います。
――『7』の時もタイトルロゴのギミックが秀逸であると感じました。今回の『RE:2』は『RESIDENT EVIL(RE)』とリメイクの“RE”がかかっているのでしょうか?
神田:そうですね。海外版は普通に『RESIDENT EVIL2』というタイトルで、“R”と“E”が赤いデザインになっています。どちらかといえば、日本国内で“リメイク”部分をどう表現するかを考えて、“RE”を加えました。
安保:気付かれている人もいるようですが、ロゴのヒビはラクーンシティのマップになっています。
――それは気がつきませんでした。もし『3』がリメイクされた時には、“RE”シリーズとして出るのでしょうか?
神田:この作品が成功すればあるかも知れませんね
安保:“RE”シリーズとして今後も続けられるといいですね。
――楽しみにしています。ありがとうございました。
※画面は開発中のものです。
(C)CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
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