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2018年12月22日(土)

『√LetterルートレターLast Answer』レビュー。再現度が高すぎる実写に俺もマックスモード!【電撃PS】

文:電撃PlayStation

 角川ゲームスが、12月20日に発売したPS4/PS Vita/Nintendo Switch用ソフト『√Letter ルートレター Last Answer(ルートレターLA)』。発売を記念して、担当ライターのまさんが本作の見どころをお届けしていきます。

『√Letter ルートレター Last Answer』

 本作は“角川ゲームミステリー”シリーズ第一弾として発売された『√Letter ルートレター』に、ゲーム中の場面をすべて実写化した“ドラマモード”と、各シナリオの後日譚を描いた“解明編”を追加。前作をプレイした人も新鮮な気持ちで楽しめる新たな『ルートレター』となっています。

予想外のシナリオで話題を呼んだ『ルートレター』が帰ってきた!

 小学校のあだ名はハカセだったのに、いつの間にかバカとしか呼ばれなくなったライターのまさんです。ついに、あの伝説的なアドベンチャー『ルートレター』の新作が発売しますよ! なぜ、こんなに興奮しているのかと言うと前作が大好きだからです。いや、本当に。

 知っている人は知っていると思いますが、このゲームは島根県の美しい風景もさることながら、アクティブすぎる主人公・マックス(デフォルト名、中村貴之)が物議をかもすほど話題となり、ファンの間で強烈な印象を残した作品でした。

 15年前に返信が途絶えたペンフレンドの文野亜弥を探すため、島根県に乗り込む行動力。なぜか、しまねっこの言葉を理解できる特殊技能。真実を知るために、級友たちの隠している過去を力づくで暴いていくポジティブさ。穏やかな恋愛アドベンチャーを想像していた我々は、そのマックスすぎるマックスさに惹かれて、いつの間にか『ルートレター』を愛してしまっていたのです。

 そんな『ルートレター』が、実写になって復活! しかも、追加シナリオ入りとあっては遊ばないわけにはいきません。発売前にさっそくプレイしてみました! というわけで、ここからは全部実写の“ドラマモード”でプレイした感想になります。もっとも、オリジナルモードでも内容自体は変わりません。

『√Letter ルートレター Last Answer』
▲オープニング映像も新規に。角川ゲームスのロゴが出るシーンも変わっています。

 本作は、15年ぶりに届いたペンフレンドからの手紙をきっかけに、主人公のマックスが島根県を観光しながら真実を探していくという物語になっています。見ていただければわかると思いますが、たぶん最初のシナリオで出てくる手紙の時点でユーザーの心をわしづかみにし過ぎるスタイル。

『√Letter ルートレター Last Answer』
▲友だちのあだ名が割とすごい文野亜弥。マックスの個性を受けとめるだけあって、ヒロインのセンスもぶっ飛んでます。

 あだ名がスゴイ! マックスは、このあだ名の人たちを15年経った現在で探していくのが本作の基本的な流れになります。しかし、15年経っているので容姿も変化していたり、そもそも誰がどのあだ名なのかわからない。そこに炸裂するマックスの話術&言葉の暴力で真実を暴き出す。おもしろそうでしょ? 実際、おもしろいです。すごく。

 そんな感じで、もともとのイラスト版でも楽しかった作品なのですが、今回は実写の“ドラマモード”で破壊力が倍増。しっくりきすぎていて怖いほどです。この実写。再現が本当に完璧なんですよ。どれだけこだわっているのかと驚くくらい再現されています。もう、前作の『ルートレター』そのまま。まるで、登場人物全員がゲームの中から飛び出してきたようにリアルなんですよ。

『√Letter ルートレター Last Answer』
▲各章の最初に出てくる旅館の女の子。個人的にイラストより好みです。この髪型が似合いすぎている……!

 ほかにも、細かいモブまで完璧に再現されているので感心してしまいます。たとえば、ルートレター勢(ルートレターが好きすぎて、スクリーンショットを使って会話をたしなむファンの総称)などに、とても人気のモブキャラクター。突然、主人公に怒りだす観光客のモブを例にあげましょう。まず、イラストバージョンがコレ。

『√Letter ルートレター Last Answer』

 いきなり「お前の言うことは理屈ばかりだ!」と怒り出すファンキーさが好きなのですが、実写版ではこんな感じです。

『√Letter ルートレター Last Answer』

 シャツに引っかけたメガネまで完璧すぎる……。本当に、怒って帰りそう。実写のほうが土産物屋さんが豪華な感じがして、ちょっと観光してみたくなりますね。

『√Letter ルートレター Last Answer』
『√Letter ルートレター Last Answer』
▲妖怪博士も、実写でうさんくささアップ! 表情の作り方も良くて役者さんたちが楽しんで撮影しているのが伝わってきます。

 このままだとモブ特集になってしまうので話を進めますが、実写の島根県やキャラクターを見ながらゲームをしているとスクショの撮影がはかどってゲームが進まないんですよ! 本当に!!

 まあ、まだ遊んでいない人もいますし、シナリオのネタバレをするのは野暮ですからね。実際、自分の目で見た方がマックスのスゴさが伝わると思います。とくに、真実を追求するときに発動する“マックスモード”は見どころ満載。

 これは、島根県で手に入れたアイテムを使って級友をじわじわ追い詰め、真実を探り出すという推理ゲームみたいなシステムなのですが、マックスの容赦ない追及が恐ろしい……。「ちょっと勘弁してよ」と言っても許してもらえなさそうなくらい追い詰めていきます。

 相手の弱点を見つけるために島根を駆け回り、個性的な人たちと出会って島根の名物を食べたり、床にジャムをこぼしたり、お菓子を渡して口をチョコまみれにさせ……何を言っているのかよくわからなくなってきましたが、全部本当なんですよ! マックスはすごいやつなんだ!

『√Letter ルートレター Last Answer』

 的確な選択肢を選んで追い詰めていくと、ここぞという場面でマックスモードが発動。出現する選択肢から正しいものを選んで突き付ければ、議論が進んでいきます。だいたい、強い言い回しのものが正解ですが、なかにはあえて時間切れにしたり、弱い言い回しをしたりと、ひねった解答も……。

『√Letter ルートレター Last Answer』

 今回はマックスの声を山寺宏一さんがパートボイスで当てており、ビシっと決め台詞を言ってくれるのも推したいところの1つです。飄々とした感じがマックスのイメージにピッタリ。

 あまり細かく話すとネタバレになってしまうのでやめておきますが、8章もスキップ可能(大きく分岐する章なので、PS4版ではスキップ不可だった)になっているなど細かい改良で遊びやすくなっているので、前作ファンは絶対遊ぶべき。

 始めて遊ぶ人は、先にイラスト版のオリジナルモードを遊んでから実写のドラマモードでプレイすると、再現度に感動できるのでオススメですよ。もちろん、実写のほうから遊ぶのもアリです。

『√Letter ルートレター Last Answer』
『√Letter ルートレター Last Answer』
▲全『ルートレター』ファンが驚愕したジャムを床にこぼすシーンも完璧。キャラクターの表情はもちろん、小物の見た目から角度までこだわり過ぎです。

追加シナリオでうまくオチをつけた解明編

 今回の目玉が、追加シナリオの“解明編”。これは、各ルートのエンディングを見たあと“エクストラ”の項目からみられる後日談です。本作は、手紙に返信した内容で物語が分岐し、ホラーな“呪いの手紙ルート”や、SFすぎる“政府の陰謀ルート”など、5つのルートに分岐しました。

 前作では真エンドである“縁結びルート”以外はお遊びに近く、物語のオチも投げっぱなしだったのですが、今回はそこに後日譚を追加。どのルート(はずれ扱いのすれ違いルート除く)にも新たなシナリオとエンディングが増えています。

 あくまでもオマケのシナリオではあるのですが、これがまた本編と同じくらい気合が入っていておもしろい。マックスモードの使い方も本編とは違う特殊な物が多く、追加シナリオならではのノリが楽しめます。

『√Letter ルートレター Last Answer』

 個人的に好きなのが“政府の陰謀”ルートですね。たぶん、本作の追加シナリオで一番ぶっ飛んでます。本当に。前作では、一番悲惨なエンディングだったのですが、解明編では一番熱いエンディングに様変わり!

『√Letter ルートレター Last Answer』
▲マックスモードのセリフもすごいことになってます。

 ノリも話も、まったく別のアニメみたいになっているのですが突き抜けているのでアリですよ、このルート。こう、スーパー的ななんとか大戦への参戦を希望したくなりますね。

『√Letter ルートレター Last Answer』

 本当はもっと見どころを語りたいのですが、アドベンチャーなので実際に遊んだ衝撃が薄れるのはもったいない! とにかく、最初のマックスモードまでプレイするだけでも、本作の衝撃を肌で感じられると思います。

 というわけで、みなさんついに発売となりました『ルートレターLA』。ぜひ、今から遊んでマックスのマックスぶりを堪能してみてください。実写映像による美しい島根の風景も必見なので、観光に行く気分でいろいろ見て回るのも楽しいですよ。私からは以上です! 

『√Letter ルートレター Last Answer』

(C)2018 KADOKAWA GAMES

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