2019年1月29日(火)
『イドラ』ビジュアルのこだわりやイドラバトルの秘訣を開発者が解説。今後の予定やコラボについても質問
セガゲームスが手掛けるiOS/Android用アプリ『イドラ ファンタシースターサーガ』を手掛ける、開発者インタビューを掲載する。
『イドラ ファンタシースターサーガ』は、『ファンタシースター』シリーズの30周年記念作品。剣と魔法が支配する世界、戦乱の大地“ヴァンドール”を舞台に新たな星の物語が描かれる。
300万ダウンロードを突破している本作。その開発メンバーの中心である、プロデューサーの田中俊太郎さん、ディレクターの陳智政さん、アートディレクターの陸浦昌さんに、開発の裏話やビジュアルへのこだわり、今後の展開などをうかがった。
プレイしている人だけでなく、気になっている人もご覧いただきたい。なお、インタビュー中は敬称略。
▲左から田中さん、陳さん、陸浦さん。 |
『ファンタシースター』シリーズを広げたいという想いから生まれたこだわり
――配信開始から約2カ月がたちましたが、現在の感触はいかがですか?
田中:おかげさまで、いいスタートを切れたと思っています。お正月の緊急メンテナスでは皆さんにご迷惑をおかけしてしまいましたが、配信開始直後などその他には大きなトラブルはなく、多くの方に『イドラ』を遊んでいただけていることに感謝しています。
陳:公式に寄せられる意見だけでなくツイッターなども見ているんですけど、いろいろな反応があってうれしいですね。一方で、イドラバトル周りやクエストへの再挑戦機能、バランス面など、手を加えなければならない点が多々あることも理解しています。
現在は皆さんからの意見に加えて、開発としても直したい、よくしたいと感じている部分に優先順位をつけつつ、順次開発や調整を進めている状況です。
――『PSO2』プレイヤーと新規のプレイヤーではどちらが多い印象でしょう?
田中:特定できるわけではないので正確なところはわかりませんが、新規の方のほうが多いです。我々としても両方に響くものを作り、『ファンタシースター』シリーズを広げていきたいという目標があったので、シリーズファン以外の方に触れていただけてうれしく思っています。
――さまざまな意見が寄せられる中で、特に印象に残っているのは?
陳:私はバトル部分についてですね。通常のバトルやイドラバトルのシステムが受け入れられるかが、今後の運営、開発としてすごく重要な部分だったので、そこに対しておもしろいという声をいただけたのは、自分たちにとって自信につながりました。
田中:イドラバトルはオートでもある程度は戦えるんですけど、自分でコマンドを選んで戦った方が与えられるダメージや獲得できるスコアがかなり増えます。より高いダメージを与えてより多くのスコアを得るにはどうすればいいかというのを考えながら遊んでくださっている方が多くて、手ごたえを感じています。
次の目標としては、まずはとにかく新しいイドラを出していくこと、同じ遊びだけでは飽きてしまうので新しい工夫やひねりを入れていくことなどですね。
陸浦:イドラの種類もたくさん作っている最中です。登場しているイドラはまだ少なめですが、今後増えていくなかでより深い遊びができるようになり、バトルもさらにおもしろいと感じていただけるようになるはずです。
田中:私が印象的だったのはビジュアルやサウンドに対する意見ですね。タイトル画面やホーム画面の雰囲気、ビジュアルからかもし出される世界といいますか、グラフィックやサウンドなどにこだわって世界を構築していったんですけど、遊んだ方から好意的な意見を多くいただけました。意識的によくしたいと思って作ったところを皆さんにほめていただけて、やった甲斐があったなと。
――ビジュアルに惹かれて本作を遊び始める人も多いですよね。
陸浦:アートディレクターとして大変ありがたいことです。『ファンタシースター』シリーズの最新作をアプリで出すというチャレンジに対して最初は厳しいご意見もありましたが、自分たちを信じて、受け入れていただくための窓口としてビジュアルを作ってきました。ヒヤヒヤしていたところもあっただけに、結果につながったのは素直にうれしいですし、胸をなでおろしましたね。
そういった意味で、僕は運命分岐に対しての反応が一番印象に残っています。ステータスや勢力だけでなく、見た目も天秤にかけて分岐先を選んでくれている人が結構いるじゃないですか。基本の姿はもちろん、分岐先のビジュアルもすごくこだわって作っているので、外見も考慮して悩んでくださっているのがとてもうれしく思います。
田中:自分で遊んでいても悩むんですよね。好みで分岐させていたら「あれ、カオスばっかりになっちゃった」なんてこともありますし(笑)。ユーザーの傾向を見ても見事に分岐先が半々で、みんな悩んでいるんだなあと。すごく考えたり、悩んだりするのが楽しいかなと思って入れたシステムなので、みなさんが楽しんでいただけているようでよかったです。
陸浦:分岐先のエピソードも気になるんですよね。ユーザーさんのなかにも2人目は別の分岐先を選んだり、余った運命の巻物を使って分岐先を変えたりしてくれている方がいますし。
田中:基本の姿があって分岐先の姿が2種類、エピソードも共通のものに加えて分岐ぶんのストーリーもあるなど、開発的に大変な部分ではあるので、そこを喜んでもらえてるのは頑張り甲斐があるというか、うれしいことですよ。
ユーザーに見てもらえるビジュアル作りの秘訣は!?
――すべてのキャラがそうだと思いますが、その中でも特にデザインにこだわったキャラは誰でしょう?
陸浦:やはり主人公のユリィとヒロインのステラですね。どちらのキャラも、田中や陳と何度も話を重ねて調整していきました。彼はニュートラルという立場も含めて、無個性というか色がついていないデザインにしてほしい、というオーダーがあったんですよ。そのぶん、分岐後の姿はどちらもヒロイックな主人公感が出るようにデザインをしていきました。
他にもポイントがあって、例えば進化して強くなった姿と聞くと、鎧を着て、武器がかっこよくなって……といった外見を想像しがちじゃないですか。ただユリィに関しては、それはちょっと違うなと。彼は力のカリスマというよりは、考え方や器の広さでロウとカオスのキャラたちをまとめていく人物じゃないですか。
田中:強くてリーダーシップがある人物に着いていくのは普通のことですが、ユリィの場合はどちらかというとフワッとした性格なのに、アンナマリーから白羊騎士団の隊長に任命され、皆をまとめている。その秘密はどこにあるんだろう、って思わせるキャラなんですよね。なんでこんな、隊長らしくない少年が隊長になっちゃうのか、と。
陸浦:ユリィのそういったキャラ性をデザインのなかで表現できないかと考えた時に、甲冑の量をなるべく減らすことを思いついたんです。鎧的な装飾は最小限にして、あとはふんわりとした柔らかそうな素材をベースに、服が鎧っぽく見えるようなデザインに仕上げていきました。
陳:陸浦はストーリーや設定を汲んでデザインしてくれているので、キャラの姿自体にも実はさまざまな背景があるんですよ。このデザインはここにつながるのか、といったところが本当にたくさんあります。
陸浦:カオス風の姿に分岐したユリィは、最初に本作の話をいただいて企画書を読んだ時から考えていた部分があるんですよ。彼はロウとカオスの間に立って世界を見せていくような人物だろうというイメージがあったので、姿を見ただけで立ち位置をパッと印象付けられるようなデザインがいいだろう、と。そこで、衣装の真ん中で白と黒に分けて、その中心にいるのがユリィだというのを表現したんです。
陳:あのデザインはチーム内でも評判がよかったですね。
陸浦:キャラが持っている宿命みたいなものも、なんとかしてビジュアライズできないかなというのはつねに考えてやっています。あと勢力としても、カオスはアンバランスだったり左右非対称なデザイン、ロウはカチッとまとまっていることをコンセプトにデザインしています。
ちなみに、今はまだ言えないことがあるので語れませんが、ステラのデザインにもこだわっている点がたくさんあるので、じっくり観察してください。
――イドラのデザインへのこだわりもお聞かせください。
田中:制作の流れでいうと、陸浦が作ったコンセプトをもとにイラストレーターに案を挙げてもらい、それをディレクションして世界観に落とし込んでいくといった感じです。
陸浦:ゾディアートは化け物なんだけど神々しさも感じるようなデザイン、下位のイドラは野生的な印象を与えるデザインと、それぞれでコンセプトを変えています。現状だとゾディアートのイドラは人型、下位のイドラは四足型が中心ですが、今後は少し違ったデザインのものも出していけたらと思っています。
陳:先々に登場するものをいくつか確認もしているんですけど、驚きを与えられるようなイドラばかりなので、ご期待ください。
――『PSO2』とのつながりを感じさせる世界観となっていますが、デザインをするうえでもこのつながりを意識されているのでしょうか?
陸浦:もちろん意識はしますが、『PSO2』を知らない人にも届けたいという想いがすごくあったので、新規の方に受け入れられやすいデザインにしたうえで、『PSO2』を遊んでいる方にどう届けていこうか、という考え方でしたね。
例えばマキナ種でいうと、機械仕掛けの鎧甲冑的なデザインでファンタジー世界になじませることを前提に、『PSO2』に登場するキャストとのつながりも感じられるようにする、といった具合です。
田中:種族に関しては『PSO2』との関連性を大事にしつつ、それをファンタジー世界でも違和感なく見せられるようデザインしてもらっていますね。
陸浦:全体的なことで言うと、よくあるファンタジー世界の色合いとは違うものを目指しています。あくまで僕のなかでのファンタジー世界のイメージなんですけど、革製品や黄色系の布の衣装を着ていたり、金色の装飾が施されていたりなど、茶色っぽい絵作りの印象が強いんですね。そことどう差別化しようかと考えた時に思ったのが、白と黒を軸にすることでした。
勢力のイメージとしての色にロウは白、カオスは黒というコンセプトがあったので、勢力ごとにキャラを並べた際に白と黒が分かれていたら、対比になってインパクトがあるんじゃないかと思ったんです。
さらに、白と黒は『PSO2』の衣装の中でも人気の高い色で、スタイリッシュにまとめられる色でもあるんですよ。受け入れられやすく『PSO2』とのリンクも匂わせられるうえ、他のファンタジー作品との差別化もできるということで、現在のデザインが生まれました。
『PSO2es』の経験や他部署の意見を参考に
――本作の開発を進めるなかで、『ファンタシースターオンライン2 es』での経験が生きた部分はありますか?
陳:結構ありますね。例えば、『PSO2es』にはウェポノイドと絆を深めると対象の外伝が解放されて、さらにプレゼントをもらえるシステムがあります。これが好評だったこともあり、『イドラ』にも同様のシステムを取り入れています。
田中:サポートとして連れていくと、自分が持ってないキャラでも絆が高められるのはおもしろいアイデアで、画期的だと思っています。『PSO2es』のシステムをさらに昇華させた感じですよね。
陳:あとは、ソウルシンボルが発動する仕組みは、『PSO2es』でのバトル中に発動するチップの仕組みをイドラならではのものに落とし込んでいます。
――開発に際して他のアプリは参考にされましたか?
陳:もちろんさまざまなアプリを遊び倒しました! 国内のものだけに限らず海外のものも実際に遊び、参考にしています。低ランクのキャラでも最高レアリティまで育てられる仕組みなどは、他のアプリを意識して取り入れたシステムですね。
田中:さらに言えばアプリだけでなく、コンシューマのタイトルで参考にしている部分が結構あるんですよ。例えば、私と陳は『戦場のヴァルキュリア』シリーズを開発していたので、最初はそこのシステムを参考にして、行動力を使ってキャラを攻撃させるシステムを入れて作っていました。
――え? そうだったんですか?
田中:ただ、途中まで作った段階で遊んでみたところ、「おもしろいんだけど複雑すぎる」となりまして(笑)。『イドラ』は考えてコマンドを選ぶ要素が多いので、そこに行動力の概念まで入ると、アプリとして難解になってしまったんです。
結局このシステムは外すことになりましたが、このようにコンシューマ、アプリにかかわらず、既存のRPGなどのアイデアは幅広く見て、試しました。
――遊びとしては楽しくなるがスマホアプリとして考えると……といったさじ加減は難しい部分ですよね。
田中:手軽さと遊びごたえのちょうどいい塩梅が大事ですからね。先ほども言ったように本作は考えることが多いぶん、オート機能を搭載してそこそこ動くようにはしていますが、完璧にはしていません。完璧にするとオートだけでいいやとなって、自分で遊ぶ楽しみがなくなってしまう。快適に遊べる部分とじっくり遊べる部分を両立することを目標に作ってきましたし、そこをある程度は形にできたかなと思っています。
――開発中に、社内の他の部署から意見をもらうこともあるのでしょうか?
田中:社内でチーム内外のメンバーに遊んでもらう内覧会を開催し、いろいろな意見をもらったり、遊んでもらったデータからバランスを見たりといったことがありました。
陸浦:先ほど出た行動力があると難しいという意見も、内覧会をした時に多く見られたものです。作っているとどうしても目の前のことに集中してしまうので、俯瞰した視点でのアドバイスは必要になってくるんですよ。
陳:『PSO2』でディレクターをしていた菅沼にも、プロジェクトファシリテーターとして開発チームからは少し離れたところから本作を見てもらい、いろいろなアドバイスをもらっています。彼はものすごく『ファンタシースター』シリーズに愛情を持っている人間なので、シリーズらしさやユーザーに刺さる部分など、いろいろな面で参考にさせてもらいました。
“焦らず早く”を目標に最高の遊びを届けていく
――パーティー編成とイドラ編成で、初心者が覚えておくといいようなポイントやコツを教えてください。
陳:パーティー編成で言うと、バトルは属性値がかなり大事なので、同じ属性のキャラをなるべく多く入れてスキルなどを使いやすくするのがオススメです。あと、始めたばかりの人は自分の所持するキャラクターの中で、使いやすいと感じる属性を決めてキャラを育成していくと、遊びやすくなると思います。
田中:ロウとカオスに同じ属性を2人ずつ編成しておくのが、バランスよくていいのではないでしょうか。ロウとカオスのそれぞれに水属性を2人、火属性を2人といった感じですね。現状はあえて水属性を多く出して、強いキャラも何人か入れているので、今から始めるなら水属性を軸に考えるといいと思います。
陸浦:僕はコマンドバトルが割と苦手なのでビギナー的な視点で言わせてもらうと、強いキャラを持っている人をフォローして、サポートで助けてもらうのもいいと思います。そこでキャラの強さを知り、手に入れた時に育ててみようというモチベーションにつながりますし。
陳:イドラ戦の編成はまず、レベルが高いキャラが多いほど強いイドラになりやすい、というところが基本です。あと、もしかしたら初めて言うことかもしれませんが、レアリティが高いキャラが多いほど希少イドラになる確率が上がるので、レベルとレアリティの両方が高いキャラを多く入れるほど、より強力なイドラが生み出されやすくなります。
田中:希少イドラの判定に関しては、レアリティ強化させたキャラも有効です。最初は★3のキャラだったとしても、地道に育てると強いイドラを生み出すための鍵になれるわけですね。
陸浦:公式Wikiにはパーティー編成使用率ランキングなども用意されているので、そちらも参考にしてみてください。
田中:でも最終的には、好きなキャラを入れて遊ぶのが一番いいと思いますよ(笑)。
――では3人が使っているパーティーやお気に入りのキャラを聞かせてください。
陸浦:僕は基本、風属性パーティーですね。一番最初にジャスパーが手に入ったので、彼を中心にパーティーを考えています。火力が高いキャラが好きなんですけど補助も必要ですから、ロウはステラ、カオスはクーナを補助役として使っています。
陳:私はヒロインのステラを気合い入れて育てています。限界突破はすべて済ませましたし、レアリティも★6に強化してレベルを100まで上げました。そのぶん、ガチャでたくさんのお金を使ってしまいました(笑)。
田中:私はアベーユが好き。★5のキャラももちろんいるんですけど、思い入れが強くて彼女を優先的に育てて使っています。
――開発チーム内ではどのキャラが人気ですか?
陸浦:僕はデザインチームの声をよく聞くんですが、ケンペルが結構人気ですね。最初のデザインがあがってきた時からクセ者感があって、気に入っている人が多いです。
陳:中にはユリィをかなり育てている人もいますね。
田中:ゲルダの熱烈なファンもいるよね。「手に入れるためにスターダイヤをためる!」って表明するほど(笑)。
陳:ゲルダはユーザーの中にもファンが多いですよね。
田中:先日行わせていただいたイラストコンテストでは、やはりステラのイラストが一番多くてユーザー人気の高さをうかがわせてくれましたけど、他にも素晴らしいイラストがたくさん来たんですよ。
陳:意外なところだとベルンハルトの分岐後のイラストもありました。あと、イラストコンテストの募集期間には運命分岐が実装されていなかったレイチェルの分岐後の姿を想像して描いてくださった方もいました。
陸浦:ジャスパーとローザリンデだったり、カップリングで好きになってくれている人も結構いますよね。
陳:ジャスパーとユリィという組み合わせもありましたね(笑)。皆さん本当によくキャラを観察したうえでいろいろな反応を見せてくださるので、我々としてもとても楽しませていただいています。
――ガチャの話が出たのでお伺いしたいのですが、今後も常設のガチャにはストーリーで登場したキャラが追加されて、期間限定ガチャで既存キャラの別衣装など特別なキャラが用意されるという形式になるのでしょうか?
田中:そうですね。これからはストーリーがどんどん追加されてキャラも増えてくるので、そこで登場したキャラが常設に追加されていく形が基本になります。夏など季節が進んだら期間限定ガチャで季節キャラも出てくるかも知れませんね。
――イベントでのみ手に入るキャラは今後も登場しますか?
田中:はい。ガチャだけではなく、イベントを遊ぶことで手に入るキャラも用意していく予定です。
陳:すぐにではないですが、イベントで取り逃したキャラを再入手できる仕組みをいずれ入れたいと思っています。
田中:あと、限界突破に関しても今は同じキャラを持っていないとできませんが、今後は別の手段でもできるようにすることも検討しています。。季節キャラなど、期間限定のために限界突破するのが大変なキャラがいることは理解していますので、そういったことも含めてアイデアを出し合っている状況になります。
他のプレイヤーと戦えるコンテンツを開発中!
――第6章以降のストーリーやイベントといった今後の展望と、2019年の目標をお聞かせください
陸浦:ストーリー的には白羊騎士団のメンバーがそれぞれの過去や運命と向き合いながら世界の成り立ちに触れてゆく一方で、帝国と反乱軍内にもさまざまな思惑が交錯し緊張が高まっていきます。新たなゾディアートや魅力的なキャラも次々に登場する予定です!
陳:第7章については2月中旬に配信を予定しています。また、今後のアップデートについても、プレイヤーの皆さんが育てたキャラクターや旅団を生かしたコンテンツも実装していきたいと考えております。
田中:新種のイドラ、マキナ種の仲間、新しいクラスの仲間など、個性的なキャラクターが今後もどんどん登場してきます。そしてその誰もが、ひとつの大きな物語につながっていくのが『イドラ』の魅力だと思っています。ぜひ、今後の展開も楽しみにしていてください。
――イドラポイントで交換できるものを増やす予定はありますか?
陳:予定はあります。『PSO2』チーム側の制作になるので、少しお待たせしてしまうかもしれませんが、楽しみにお待ちいただければと思います。
――今後予定されている展望があれば、お聞かせください。
田中:ストーリーに関しては、基本的に1カ月から1カ月半の間隔で追加していく予定です。同時に新しいキャラもどんどん登場するので、ご期待ください。数カ月ごとを予定している大型アップデートでもさまざまな新要素や改善を加えていくので、そちらもお待ちいただけたらと思います。
今後やりたいことでいいますと、8人パーティーで戦うバトルは本作の醍醐味の1つなので、それを生かした遊びを入れられたらと考えています。他のプレイヤーと戦って腕試しできるコンテンツも、そのひとつですね、また旅団で協力できるような要素も検討中です。2019年は他のRPGとは違った新しい遊びやおもしろいコンテンツをお届けできると思いますので、楽しみにしていてほしいですね。
――今後、コラボなどはあるのでしょうか? 『戦場のヴァルキュリア』のように『エターナルアルカディア』のキャラが出るとか、他社様IPとのコラボとか……。
田中:コラボは、やりたいと思っていていろいろと準備をしています。ただ、あまり世界観とあわないような無理やりなコラボではなく、『イドラ』の世界観やシステムにマッチしたコラボをやりたいと思ってますね。
――今から始める人はどのようなことを意識して遊ぶのがいいですか?
陳:お気に入りのキャラクターを使い続けることで、キャラクターの新たな側面を見られる運命分岐をすることができますので、ぜひ気に入ったキャラクターはパーティーに入れ続けてみてください。
――こだわっているが、まだ伝わっていないことなどはありますか?
陸浦:フェストのデザインはキャラ性やバックボーンを反映させたデザインになっているものもあるので、列伝をやったりしたうえで改めて注目していただけるとうれしいです。カード絵だと見えにくかったりするキャラもいますが、バトルアートで見えたりもします。
例えばアベーユのフェストはハチがモチーフなんですが、列伝ではフェストに込められた想いが語られています。服もハニカム模様や翅脈(しみゃく)などのハチを思わせる意匠をちりばめています
陳:キャラクターに装備するシンボルという『PSO2』の武器をモチーフにしたアイテムがあるのですが、シンボルを強化することでキャラクターをさらに強くできるので、こちらもまだ試していない方はぜひ試してほしいですね。
――アップデートや情報の告知など、ポポナを前面に押し出した広報が印象的だと感じています。このような形式を取ることにした経緯や、彼女の収録の裏話などをお聞かせください
田中:“印象的”だと思ってもらえたのなら、理由の半分以上はそこで説明できますね。ゲームやアップデート情報を、より印象的に、おもしろく伝えたいと思ったのが大きな理由です。ポポナというキャラクターの魅力で、イドラに興味がないような人も、見てもらえる可能性もありますし、実際ポポナの動画から『イドラ』に入ってきた人も結構いるんです。
収録にも本当に一生懸命に臨んでくれているので、立ち会いながら思わず「がんばれ!」と言いたくなってしまうんです。そんなところが、きっと動画を通しても伝わって、応援したくなるキャラクターになっているのではないでしょうか。
陸浦: 他のキャラデザインと違いVtuberでありかつ広報係という立ち位置なので、アドリブで緩い演技もあればマジメなお知らせもあるといったさまざまなシーンに対応できる柔軟性を、デザイン面からもフォローしたいと考えました。
そこで腹話術ということにすればハトに突っ込みをさせるなどで会話が成立します。状況に応じて役割分担もできますし幅広い演技が可能だと考えました。
――最後に、本作を楽しんでいる方々にメッセージをお願いいたします。
陸浦:アートディレクターとして、グラフィックの面でも皆さんに楽しんでいただけていることに本当に感謝しています。見た目、そして戦力の両方で悩めるような魅力的なキャラを今後もたくさん投入していきますので、楽しんでいただけたらうれしく思います。
陳:バトルシステムやイドラバトルなどもそうですが、独自性を出しながらもユーザーの皆さんにおもしろいと感じていただけるものを形にできたと思っています。もちろんこれで終わりではなく、より楽しいシステムの追加やバトルの改修を進めて、楽しみ続けてもらえるようなタイトルにしていきたいと考えていますので、今後もぜひよろしくお願いいたします。
田中:『PSO2』もそうですが、本作はキャラや世界観が好きで遊んでくださっている方が多い作品ですので、今後もそこを大事にしていけたらなと考えています。1人1人のキャラに愛着を持ってもらえるようなおもしろいものにしていきたいなと。
システムに関しても、基本のバトルシステムやイドラバトルをしっかりと着実に改善したうえで、新たなものを加えたいという考えでいます。もちろん待たせすぎるのもダメなので、焦らず、それでいて迅速にやっていくといった心構えで、スタッフ一同開発を進めています。
この先もいろいろなおどろきがお届けできると思いますし、今育てたキャラはきっとこの先も十分に戦力として活躍してくれるはずなので、いろんなキャラを愛してもらいつつ、じっくりと遊んでいただけるとうれしいです。
(C)SEGA
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