2019年3月14日(木)
『コール・オブ・クトゥルフ(Call of Cthulhu)』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
※18歳未満の方は購入できません。
オーイズミ・アミュージオは、クトゥルフ神話を題材にした探索サスペンスアドベンチャー、PS4版『コール・オブ・クトゥルフ(Call of Cthulhu)』を、2019年3月28日に発売します。
『コール・オブ・クトゥルフ』は、『クトゥルフ神話TRPG』にインスパイアされた主観視点の3Dアドベンチャーゲームです。プレイヤーはとある事件の謎を追ううちに、やがて背後に潜んだ身の毛もよだつ恐ろしい真実へと近づいていきます。
発売日が迫り、『クトゥルフ神話』ファンはもちろん、アドベンチャーファンの期待もますます高まっていることでしょう。本記事では、本作の詳細とその魅力について改めて紹介します。
物語は1920年代。第一次大戦の勝利後、空前の繁栄を謳歌するアメリカで始まります。主人公は探偵のエドワード・ピアース。彼はある老紳士から奇妙な依頼を受けます。
画家である娘が発狂し、その夫と子どもも一緒に焼死。しかし老紳士は娘の狂気を疑問視し、真相の究明を望みます。ピアースは事件解明のため、ホーキンス家焼死事件の舞台となったダークウォーター島へと向かいます。
▲ピアースは第一次世界大戦に従軍していた退役軍人で、現在はしがない探偵をしています。しかし戦争のトラウマから薬物とアルコールで精神の均衡を保っており、満足に依頼もこなせていない状況です。 |
▲老紳士の奇妙な依頼はどこにも請け負ってもらえず、とうとうピアースの元にたどり着きました。このままでは探偵のライセンスを剥奪されてしまうピアースは、依頼を引き受けますが……。 |
19世紀半ばまで捕鯨業で栄えていたダークウォーター島は、今では見る影もなく寂れています。港町には年老いた元漁師や怪しげな密売人ばかりがたむろし、排他的な雰囲気が強く漂っています。
よそ者であるピアースは、苦心しつつも惨劇が起きたホーキンス邸の廃墟までたどり着きます。
▲ダークウォーター島の玄関である港町。空はどんよりと曇り滅多に日が差さず、霧が濃く立ちこめています。まばらな住人は島外からの来訪者であるピアースを歓迎していません。 |
▲一家3人が焼死したホーキンス邸。依頼人の娘、サラ・ホーキンスが描いた奇怪な絵画がいたるところに掛けられています。廃墟には、いったいどんな真実が隠されているのでしょうか? |
ダークウォーター島ではホーキンス邸の他に、広大な地下洞窟や寂れた町に不釣り合いな大病院など、怪しげな場所が次々とピアースを待ち受けます。果たしてダークウォーター島では、何が起きているのでしょうか?
▲ダークウォーター島の地下に広がる巨大な洞窟。そこかしこに鮫や鯨の死体が転がり、臓物がぶちまけられています。いったい何者が、何の目的でこのようなことをしたのでしょう? |
▲地下洞窟で狂気に陥ったピアースは、病院で目を覚まします。怪しげな薬を無理矢理投与された彼は、なんとか病院を脱出しようとしますが……。 |
本作は基本的に、登場人物と会話したり、探索ポイントを調べることでストーリーが進行します。探索ポイントは一定距離に近づくと白く発光する親切設計。会話での選択肢は、取得している技能によって異なる場合があります。
▲探索ポイントは、後述する技能のレベルによって得られる情報などの結果が異なることがあります。 |
7つある技能は、開始時に与えられたキャラクターポイント(CP)を自由に割り振りできる他、ゲームの進行ごとに新たにポイントが与えられ、強化していくことができます。
どの技能を取得し、強化していくかによって、ストーリー展開が異なっていきます。例えばとある場所に立ちふさがっている人物に対し、“筋力”が高ければ力づくで排除できますし、“話術”が高ければ口八丁で相手を説得して通ることができます。技能は以下の7種があります。
技能 | 効果 |
筋力 | 肉体的な力。ドアや罠を強制的に動かしたり、会話で相手を脅すような行動が可能になる。 |
話術 | 雄弁さ。対話で相手を説得したり、操れるようになる。 |
調査 | 分析力。過去の出来事を再現したり、ロックを解除したりすることができるようになる。 |
目星 | 隠されたオブジェクトを発見する可能性が上がる。 |
心理学 | 相手の行動や、動機などを理解できるようになる。 |
オカルト | オカルトの知識。神秘的な工芸品の使い方を理解できるようになる。 |
医学 | 薬の効用や用法などの知識。医学的な問題を解明できるようになる。 |
▲どの技能を習得・強化していくかによってゲームの進め方に変化が生じることも。とある倉庫への潜入では、筋力が高い場合力づくで潜入します。 | ▲筋力を強化していない場合は、道具を駆使したり自分でロックを解除するなど、別の方法で倉庫に潜入することに。 |
また、ピアースは状況や物的証拠から、洞察によって過去に起こった出来事を“再現”することができます。割れたグラスやテーブルに残された食器などの状況から、その場で起こった出来事をまるで目の前で起きているように再現していく様子は、まさに探偵の面目躍如といったところでしょう。
▲この場所で過去に何が起こったのか? 再現することによって真実が明かされていきます。 |
そして、本作には“正気度”というパラメータが存在します。人知の及ばない恐怖に出会うと正気度は下がり、やがて発狂に至ります。
特に戦争経験で精神のもろいピアースは、パニックに陥りやすいといえるでしょう。果たしてピアースは、このダークウォーター島で正気を保っていられるでしょうか……?
▲パニックを起こすと視界が乱れ、操作もしにくくなります。正気度が下がることは発狂=死につながりますが、この狂った世界では正気を保ったままでは見えてこない真実もあるかもしれません。 |
最後に、本作のモチーフとなっている『クトゥルフ神話』について解説しましょう。『クトゥルフ神話』とはアメリカの作家ハワード・フィリップス・ラヴクラフト(1890-1937)が創造した架空の神話です。
1928年に発表した小説『クトゥルフの呼び声』から始まり、彼に共鳴した友人の作家やファンが共通の世界観をもとに多数の作品を書き継いでいきました。『クトゥルフの呼び声』は本作のタイトルにもなっていますね。
『クトゥルフ神話』は、吸血鬼や狼男など、それまでホラーの主流だったか弱い人間に対する直接的な脅威となる存在とは異なる恐怖を描いている点が特徴です。
太古の地球を支配していた“グレート・オールド・ワン(旧支配者)”や外の世界の神である“外なる神”などの存在(これらの多くはほとんどの作品には直接登場せず、存在を匂わせるだけです)と、それらに翻弄される矮小な人間の末路が描かれています。
旧支配者たちは眠りについた者や敵対者に封印された者がほとんどで、やがて地上から姿を消してしまいました。しかし彼らは滅んだわけではなく、かつての栄華を取り戻すべく虎視眈々と復活の機会をうかがっています。それらの存在の力を欲するあまり、彼らを復活させようと暗躍する邪教徒や魔術師たちが後を絶ちません。
これら超越者たちを描く物語は“宇宙的恐怖(コズミックホラー)”と称され、現在でも多くの作家が題材として取り入れています。
日本でも『グイン・サーガ』の故・栗本薫さんによる『魔界水滸伝』や、TVアニメ化され大人気を博したライトノベル『這いよれ!ニャル子さん』(これはホラーではなくてラブコメですが……)などの作品があります。
また小説だけにとどまらず、ゲームや映画、コミックなど現在も幅広いジャンルで多くの作品が展開しています。
さらに、『クトゥルフ神話』を題材にしたテーブルトークRPG『クトゥルフ神話TRPG』があり、前述のように本作はこのTRPGにインスパイアされて制作されました。各技能や正気度などのシステム面に、その影響がうかがえますね。
『クトゥルフ神話TRPG』は動画投稿サイトのリプレイ動画などが人気を博しており、一度は見たことがあるという人も多いのではないでしょうか。
それら『クトゥルフ神話』ものの集大成として、満を持して登場する探索サスペンスアドベンチャー『コール・オブ・クトゥルフ』。本作で、未知なる恐怖を経験してみましょう!
Call of Cthulhu (C) 2018 Chaosium Inc. Call of Cthulhu is a video game published by Focus Home Interactive and developed by Cyanide SA. Published and distributed in Japan by Oizumi Amuzio Inc. “Call of Cthulhu” is a trademark of Chaosium, Inc. Unreal, Unreal Engine, the circle-U logo and the Powered by Unreal Engine logo are trademarks or registered trademarks of Epic Games, Inc. in the United States and elsewhere. All trademarks or registered trademarks belong to their respective owners. All rights reserved.
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