2019年4月8日(月)
15,000人を動員した日本ファンフェスティバルが幕を閉じ、次へとつながるメインストーリーやヒルディブランド外伝 紅蓮編などが入ったパッチ4.56も実装され、新拡張パッケージ『漆黒のヴィランズ』へ向けての期待感がますます高まる『ファイナルファンタジーXIV(以下、『FFXIV』)』。そんな『FFXIV』の魅力をさらに拡大してお伝えすべく、そのときどきでタイムリーな話題を追いつつ展開する開発インタビュー連載企画も、本記事で5回目。
今回お話をうかがったのは、『FFXIV』の世界に常時存在している環境音やバトル時のサウンドといった“効果音”全般を手掛ける、サウンドチームの中嶋洋介さん&絹谷剛さん。効果音制作の流れのほか、ミニオンの足音や“ヒルディサウンド”についてなど裏話も多分に語っていただきましたので、ぜひ最後までご覧ください!
▲写真左が絹谷さん、右側が中嶋さん。 |
※本インタビューは2019年2月中旬に行われたものです。
――あらためまして、まずお2人が『FFXIV』で主にどういった部分の音を手掛けていらっしゃるか、ぜひ教えてください。
絹谷剛氏(以下、敬称略):自分は、プレイヤーやモンスターをはじめとする、主にバトル系の効果音ですね。あとは、システム系の音も担当することが多いです。
中嶋洋介氏(以下、敬称略):僕は何でも屋さんみたいな立ち位置ですね。『FFXIV』のプロジェクトの最初期から参加していて、ゲームの仕様などを一番把握している人間ですので。説明が難しいですが、ある仕事のワークフローをまとめて、新しく入ってきた人に引き継ぐ……といったことを繰り返している感じでしょうか。
絹谷:たぶん、中嶋が作っていないジャンルの効果音はないんじゃないでしょうか(笑)。
中嶋:たしかに、全部のジャンルで、必ず1つは何かしらやっていると思います。
絹谷:人が少ない頃からやっていますしね。
中嶋:ムービーやPVの音、環境音もやっていますし、なんならサントラの映像の撮影もやっていますからね(笑)。
絹谷:撮影隊長なんですよ。
――サントラの映像は中嶋さんの手によるものだったんですね!
中嶋:映像とスクリーンショットの撮影ですね。サウンドに携わるものは何でもやってます。祖堅のTwitterの写真も撮ったりしてますよ(笑)。
絹谷:基本的には、中嶋が人を集めて写真を撮って、「この写真いいね!」というのがサントラになっている感じですね。
――今でこそグループポーズといった機能がありますが、そういうものがない頃は撮影も苦労されたのでは?
絹谷:そうなんですよ。リプレイ機能の実装も大きいですね。
中嶋:プレイヤーさんと同じ公開ワールドで撮影をしていたため、コンテンツリプレイが実装される前は特に苦労してましたね。
絹谷:やってましたね~。懐かしい(笑)。
――お2人が『FFXIV』に携わるようになったのは、具体的にいつ頃からなのでしょうか?
中嶋:僕は、『旧FFXIV』の頃から開発に携わっています。『旧FFXIV』がリリースされるまではムービーシーンを担当していて、リリース後はカットシーン、モンスターや技、武器そのものの効果音も作っていました。
――武器そのものというと、構えたときや持ち運ぶときの音、ヒット音などですか?
中嶋:そうですね。まだ構想を練っている段階から、武器のものは用意していました。
絹谷:当時、“武器ごとにどんな効果音が必要か”っていうテーブルは全部中嶋さんが作ったんですよね。
中嶋:そうですね。それからは、今にいたるまでずっと何かしらにタッチしています。
絹谷:自分は中嶋よりも参加が遅くて、『旧FFXIV』の“紅月下の戦い”が実装されたあたりでプロジェクトに参加しました。正確に言うと、入社したのがそのタイミングで、初めてかかわったタイトルが『旧FFXIV』だったんですよ。
当時は、このタイトルがどういう状況にあったかは知らなくて、“『旧FFXIV』を開発しているけど、同時に『新生FFXIV』もイチから作り直している”という……ちょっと意味のわからない状況でしたね(笑)。「こんな開発あるの? エラいとこきちゃったな……」と思ったのを覚えています。
――やはり、当時は激動の日々でしたか?
絹谷:そうですね。もちろん両タイトルとも大事なものですから、どちらに対しても気を抜かないで打ち込んでいました。ですが、当時はサウンドチームの人数もすごく少なかったので、「2倍がんばって、どっちもよろしく」みたいな感じでしたね(笑)。
――『新生FFXIV』のリリース直前のころは、お2人とも両方を並行して開発していたんですね。
絹谷:重なっていたときが、一番しんどかったですよね。
中嶋:『FFXIV』にかかわらない人からすると、パッと見同じゲームを作っているようにしか見えないので、「なんで、そんなに忙しいの?」みたいな反応なんですよね。
絹谷:実際には『旧FFXIV』の世界を『新生FFXIV』で再生するためにサウンドも、違和感がないようにしながらイチから構築する、ということをずっとやっていたんです。サウンドの鳴らし方といった、内部の仕組みも大きく変わったんですよ。
――サウンドの面も、やはり『旧FFXIV』から『新生FFXIV』に至る際にけっこう変わったんですね。
中嶋:ご存知のとおり、ゲームの仕様自体にけっこうな改修が入りまして。
絹谷:それにともなって、効果音のデータもほとんど作り直しを行いました。そんなガチャガチャした状態のころ、自分が加入することになりました(笑)。
――現在、サウンド・効果音にかかわられている方は、どれぐらいの人数がいらっしゃるのでしょうか?
絹谷:じつは忙しさに応じて可変するので、一概には言えないんですよ。
――ちなみに、いわゆる“サウンドチーム”は、『FFXIV』も含めてスクウェア・エニックス作品全体の音を請け負っているのでしょうか? それとも、『FFXIV』のサウンドを専任しているのでしょうか?
絹谷:サウンド部の中に、『FFXIV』を担当するチームがいるというイメージです。他社では、プロジェクトの中にサウンドチームがあるという形で進行しているケースもあると思いますが、弊社では“サウンドという部門から各プロジェクトに必要な人材をアサインする”という形になっています。
――なるほど。サウンド部のなかの、祖堅さんをはじめとするみなさんのチームが『FFXIV』を担当しているということですね。
絹谷:はい、そうなります。
中嶋:ただ、合間合間でほかのプロジェクトを兼任することもありますよ。
――あらためて、『FFXIV』の効果音ができるまでをおうかがいしていければと思います。基本的な知識として、効果音のカテゴリは、大きく分けると環境音、バトル効果音、システム音の3つなのでしょうか?
中嶋:ゲーム内に関するサウンドであれば、その認識であっています。
絹谷:コンフィグのサウンド設定も、効果音に関してはその3つですしね。ただ、環境音とバトル効果音の間に位置するものやバトルにぜんぜん関係ない効果音もあったりするので、厳密にはもっと細かくカテゴリ分けされています。それぞれ、違った形で発注がくる感じです。また、それらとは別の作業として、カットシーンの効果音があります。
――開発全体を見たときに、それらはどういうタイミングで発注がくるのでしょうか?
絹谷:基本的にはプランナーから各種企画がスタートして、サウンドは最後ですね。エフェクトがないものや、システム音のように動きがないものもありますので、内容によって工程はさまざまです。多い工程を踏むもので例えれば、企画説明があり、アートの発注があり、そこからボスなどを含むキャラモデルが作られ、キャラのモーションを作っていき、さらにそこにエフェクトを乗せ、最後にサウンドが効果音をつける、といった流れです。
――以前お話をうかがった中川さん・須藤さんのインタビューにて、企画段階でサウンドの方々もお呼びして「こんなコンテンツが展開するよ」という説明をされると聞きました。
絹谷:ええ。そういった会議に僕らも参加して、その時点でイメージを共有し、ある程度の方向性の確認をします。
――具体的に制作するのは映像や形が出来上がってきてからだと思いますが、それまでにイメージを膨らませているんですね。
中嶋:「こういう音が必要になるのかな」ということは、会議の段階で考えていますね。
――“その遊びが、どういった場所で行われるどういったコンテンツである”ということも、その段階で聞いて必要な音を考えているということでしょうか?
絹谷:概要はだいたい聞いていますね。まだ画は出来ていなくても、「こんな雰囲気にしたい」というイメージ画像や映像を用意してくれているので、そこからある程度想像できます。ときには、音に対しても「こんな音がほしい」「ここは迫力がほしい」といった明確な指示を受けることもありますね。
――例えばですが、ダンジョン1つでどれぐらいの音が必要になるのでしょうか?
絹谷:相当多いですよ。
中嶋:個数で言うと、100種は超えていると思います。
――そんなに!? ちなみに、1つのコンテンツで使える音の上限はあるのでしょうか?
絹谷:そこは、明確にレギュレーションが決まっていて、まず容量の部分で上限があります。その枠内に収まるように、リソースを管理しないといけません。
また、どんなに音を用意しても、1度に再生できる音数には上限があるので、限られたなかでより効果的に音が聞こえるよう工夫しながら作っています。おそらく、プレイヤーの方々がイメージされるよりも、ずっと少ない発音数の制約のなかで、発音のやりくりをしていますよ。
――環境音的には“プレイヤーが出す音と環境から出る音のバランス”の扱いも難しいのでは?
絹谷:まさにそういった部分です。オンラインRPGはとくに“プレイヤーの行動によってどれだけの音が再生されるか”というのをこちら側でまったくコントロールできないので、難しいんですよ。
中嶋:ゲームに携わるサウンド屋さんは、みんな苦労していると思います。ですが、だからこそ、そこが一番楽しいところでもあって(笑)。ゲームサウンドならではの部分ですよね。
絹谷:たしかに(笑)。やりがいがありますよね。
中嶋:普通のコンシューマゲームであればプレイヤーが操作するキャラは基本的に1人なので、発音数の想定はできるんです。ただ、オンラインRPGは4人いたら4人それぞれが主人公なので、優先度を付けづらいんですね。
絹谷:その解決方法として、足音や装備の干渉音、アクション音、システム音といったカテゴリごとに発音数を制限しています。そのうえで、カテゴリ同士でも優先度を付け、限られた発音数のなかで効果的に音が聞こえるようにしています。
――8人が同じ音を同時に鳴らしても、プレイヤー音が8倍にはなってないですものね。そういう仕組みですと、プレイヤー側がコンフィグで調整できるにしても、根本的な音量のバランスには頭を悩ませそうですね。
絹谷:そうですね。ゲーム内デバッグをするときに、一番気にするところが音量バランスです。以前、祖堅もどこかで言っていた気がしますが、画はどれだけ重ねても光の三原色の関係で“ホワイトアウトする”という上限があるんです。ですが、音は重なり続けると、ともすればプレイヤーのスピーカーを破壊しかねないんです。調整を怠ると途端に聞き苦しい状態になってしまうので、そうならないことを一番に考えています。
中嶋:サウンドの作業で最も重いのは、作った音の確認と調整ですね。実際にプレイをして、トライ&エラーをしながら調整していくので。
絹谷:そのなかで、音量バランスを探っていきます。
――耳触りの良し悪しという部分を、実際にプレイしながら調整するということですね。
絹谷:カットシーンは動きが固定化されているので、タイムラインにそって音を配置し、確認し、想定通りに音が鳴っていればOKという感じで、調整はそこまで難しくはありません。逆に、バトル音は集まったプレイヤーによって、どんな効果音が鳴るのか予測がつかないので、それを考慮して毎回パーティ人数ぶんキャラクターをそろえて確認しています。
――曲だけ聞くのと、実際にダンジョンに入って音を聞くのでは、印象がまるで違いますよね。個人的には“永久焦土 ザ・バーン”が印象的でして、突入してBGMが鳴り始めると同時に、風の音が“ビュー”と響きます。砂漠の画とBGMと風の音が、すごくマッチしていてグッときまして。このように、突入時にどういう環境音を鳴らすかも、コンテンツが印象深くなる大きな要因なのかなと感じました。
中嶋:ダンジョンの個性をサウンドでも補填できるのであれば、そうしてあげたほうが空気感や新鮮味を演出できて、結果的に没入感が出ます。“何か個性を出せないか・できることはないか”ということは、常に考えていますね。
絹谷:そういう意味では、BGMのイントロや静かになる部分は、環境音を効果的に聞かせるいいチャンスなんです。フッとBGMがなくなったところで環境音が聞こえてきて、プレイヤーが「あ、こんな音が鳴っていたのか」と体験できるような感じで。
――そこも、実際にプレイをしてBGMと合わせて調整していくんですね。
絹谷:そうですね。
中嶋:バトルが始まると環境音は気にならなくなるので、ダンジョンが始まった瞬間っていうのは僕らも腕の見せどころなんですよね。“違うところにきました”ということをサウンドの面からもわからせてあげるために、入り口は“水滴の音を強めに置く”といったように、環境音を多めに配置したりとか。
ちなみにその環境音も……簡単に言ってしまうと、バトルが起こる場所に行ったときには“ボリュームを下げてバトルの邪魔にならないよう自動調整する”といった形のデザインになっています。
――ちなみに、環境音を完全に消すことってあるのでしょうか?
絹谷:それはほとんどありません。通常、環境音は意識して聞くものではないので、プレイヤー側からは何も鳴っていないように感じることはあると思います。それは、むしろこちら側からすれば意図通りですね(笑)。ただ、どんなときでも必ず環境音は鳴っています。実際、あるとないとでは受ける印象がぜんぜん違うものになりますよ。
――聞こえるか聞こえないかの絶妙な環境音も、かなり重要なんですね。ちなみに、サウンドはコンテンツごとに担当が1人付くといった体制で開発するのでしょうか?
絹谷:厳密には、そうではないですね。協力して作ることもあれば、特定の部分は1人で仕上げることもあります。
――いざ効果音を作るとなった際に、まずはどういう要素をきっかけにして音を想像するのでしょうか?
絹谷:自分の場合だと、最初は画ですかね。あがってきたグラフィックを見て、あとは設定をよく読み込んで、表現したいものが“何で出来ているか”に注目します。例えば攻撃に付随する音ですと、鋭い剣での「ザンッ!」とした一撃なのか、酸で「シュゥー」と溶ける表現なのか、といったところですね。技は、時には1秒程度の短い時間でプレイヤーに“何が起きたのか”を納得させないといけません。設定などを見て、“骨のモンスターである”“木の槍での攻撃である”といった部分をちゃんと把握したうえで、その情報を的確に伝える音作りが最初に求められるかなと思っています。
ですが、それはあくまで最初の取っ掛かりで、さらにゲーム側がプレイヤーに何を印象づけたいかも考慮します。例えば、爽快感を与えたいのか、恐怖感をあおりたいのか、あるいは緊張からの緩和をもたらしたいのか。そういったゲーム上での機能を考えて、音作りに着手するという形ですね。
そして最後に、みんなでデバッグして実際にゲームと馴染んでいるかを確かめるという感じです。がんばってド派手な音を付けても、実際のバトルではボスが定期的に撃ってくる弱い攻撃だった……なんてこともあります(笑)。そういうときは、そんなに印象づける必要もないので、容赦なく音を変更します。
――逆に、プレイヤーが瀕死になるような攻撃は派手にする感じなのですね。
絹谷:そうですね。デバッグした結果、「これはそんなに大きくなくてもいいや」とか「あ、これは目立たせないとダメだ!」とか話し合いながら、音を変えていくことも多々あります。
――バトルの効果音といえば、パッチ4.Xのレイド・次元の狭間オメガでは、過去の『ファイナルファンタジー』シリーズに出てきたボスキャラクターが『FFXIV』の形に再構築されて登場しました。その際に、彼らが使う技などの効果音を“どのぐらい原作に寄せるか”という塩梅には悩まれたのでしょうか?
絹谷:作る際は、原作の映像を見て参考にしています。社内には当時のリソースも残っているので、じつはそのまま持ってくることも可能でした。ですが、当時と今では映像のレベルや環境がそもそも違うので、そのまま使っても違和感が目立ってしまいます。ですので、“当時の音を解釈したうえで、『FFXIV』で再現するならこんな感じかな”というのを意識して作っています。ただ、プランナーの要望で当時のままにしている音もいくつかありますね。
――個人的に、次元の狭間オメガ:シグマ編1の魔列車戦での物悲しい汽笛の音や車輪の音、雨の音などは、当時の情感を思い出せてすごく好きでした。
絹谷:そう言ってもらえるとうれしいですね。あの汽笛や車輪の音は『FFXIV』用に新しく作ったもので、じつは当時はあんなふうには鳴っていないんですよ。ですが、自分も『ファイナルファンタジーVI』を楽しんだ身ですので、当時の魔列車のイメージを崩さないように意識しながら、かなり気合いを入れて作りました。
――ボスの攻撃音について、例えば頭割りの攻撃であれば共通のマーカー音が鳴りますが、それ以外の、攻撃自体の音はどのようなイメージで作られているのでしょう? 私たちが気づいていないだけで、じつは頭割りの攻撃であればどの敵の場合でも似た音を盛り込んでいたり……ということもあるのでしょうか?
絹谷:どう作っているかについては、そのボスの個性をどれだけ印象づけたいかによりますね。すごくスペシャルな存在であれば、初めて聞くような音でプレイヤーに新しい体験を印象づけるようにしています。
中嶋:頭割りの技だから攻撃自体も似た音が鳴っている……ということはないですね。頭割りマーカーの音は、それぞれのマーカーに汎用のマーカー音が入っている形です。(マ―カーのような)アイコン用の音は、ボスの個性が出ている攻撃音とは別ですね。
――ボス自身のビジュアルや性質が影響してくるんですね。最近ですと、“楽欲の僧院 オーボンヌ”の聖天使アルテマには、新しい音が多く使われていた印象を受けました。
絹谷:そうですね。ギミックの種類にかかわらず、基本的に新しい敵が出てきたときは新しい音を作るようにしていますね。
――今話に出た“楽欲の僧院 オーボンヌ”では、声ありのボスセリフがこれまでにないくらい多く用意されていましたね。
絹谷:仕組み的には、パッチ2.0から使われている部分なので、サウンド実装としては目新しいところはないのですが、全編を通してボス達のしゃべる機会が多かったので、デバッグ中は3ボスと4ボスのテンションの違いや、カットシーンからインゲームに移るにあたっての声の響き方・音量の違いが気になる場面が出てきてしまって……。プレイヤーのゲーム体験を損ねないためにも、流れを切らずに聞けるよう、そこのつながりを調整していくところが大変でした。
――細かいところですが、1ボスの機工士ムスタディオを倒すと、機械的な声がだんだんと人間らしいものに変わっていきますよね。
中嶋:あれはデータ締め直前、残り時間数十分というところで急遽変更した部分ですね。
絹谷:松野さん(※)のフィードバックを受けて、調整の最終日にムスタディオのボイスは合成音声風のエフェクトをかなり強めにかけたんですが、サウンドチームのボイス担当から「だんだん人間に戻っていく演出を、サウンド的にもフォローしたい」と提案がありまして。祖堅が滑り込みであの形に変更したものです(笑)。
――プランナー側からサウンドに対する指摘が入ることは、よくあることなのでしょうか?
絹谷:ボイスに限らず、よくあります。『FFXIV』のスタッフはよく音を聞いてくれていて、「あの音いいね」とか「ここはこういう音のほうがいいんじゃない?」といった意見をもらえます。それを受けて、サウンドを変えることもよくあります。
中嶋:吉田(直樹氏)もよく聞いてくれていますね。
――先日、ガンブレイカーが発表されました。新ジョブを追加する際には、音の面でも既存ジョブとの差別化を図る工夫をされていると思いますが、どのあたりに気をつけていますか?
絹谷:やはり、ジョブの個性を光らせたいという部分ですね。プレイヤーのアクションに関してはサウンドチーム内でも、コンセプトについて話し合いを行います。そのうえで、その方向性をどう音で表現するのか。そして、パッチで新しいアクションが追加されていっても、“そのジョブらしい音”に一貫性があるよう気をつけて作っています。
別の側面で言えば、“このジョブはこの担当が作る”というように、サウンドデザイナーの個性を活かすチャンスだったりもします。
――ジョブごとに異なる人が作っているにもかかわらず、例えば防御系アクションのように同効果のアクションでもちゃんと個性が立っているのはスゴイですね。
絹谷:新しいものを作りたいというのもあるので、結果的に似たような効果のアクションでも、その都度新しく作っています。
――拡張パッケージが出るたびにアクションの追加や調整が行われますが、その際に効果音も作り直しになるのでしょうか?
中嶋:作り直すものもあれば、調整で済むものもあります。
――パッチ4.0で、いくつかのジョブアクションがロールアクションになりました。そのときも調整は行ったのでしょうか?
絹谷:大きく音色を変えてしまうと、それまでの音が好きだった人ががっかりしてしまうので、デザインとして大きく変えてはいません。とはいえジョブアクションがロールアクションになったことで、それぞれの音のテンションがある程度そろうように若干の調整を入れています。
中嶋:ロールアクションは、防御バフなら硬めな音といった具合でわかりやすさを重要視していて、アイコンとして音で把握できるようにしている感じですね。
絹谷:もともとのジョブのイメージを持たせるようなことはせず、どのジョブが使っても違和感のないように調整しました。
――バトルジョブは拡張やパッチでアクションが変化するので、常にそれぞれの音を考え続ける必要がありそうですね。
絹谷:そうですね。パッチを追うごとに僕らの作業のボリュームが大きくなってくるのは、そのあたりに起因するかなと思います。
中嶋:ジョブのアクションと言えば、やはり自分たちもプレイヤーなので、自分のジョブの音を贔屓しがちなんですよね(笑)。
絹谷:ある! あるある(笑)。
中嶋:「ストンジャうるさいよ! ボリューム下げて!」とかね。
絹谷:サウンドチーム内でジョブ論争みたいになっちゃいますよね(笑)。自分もヒーラーがメインなので、どうしても他のロールより音を意識してしまいますね。
中嶋:とはいえ、担当者の思い入れで特定のジョブだけ効果音が大きい小さいとか、「ほかのジョブと比べてこのジョブだけ目立つ!」なんて事があってはいけないですからね。 いざ仕事となれば全員私情を捨てて、公平な視点で制作を行います。ちなみに僕はタンク3種、吟遊詩人、侍、白魔道士と手広くやっているので、あまり偏りはない……と思います(笑)。
絹谷:中嶋さんはどちらかと言えば、バトルよりお金儲けがメインですよね?
中嶋:クラフターがメインですね。マーケットボードに張り付いて、投資みたいな形で遊んでいることが多いですね。
絹谷:サウンドチームでは、一番お金持ちですよね。僕らはたまに中嶋に装備をもらったりしてます(笑)。
――クラフターの音も、木を切る音もあれば布を縫う音もあって、クラスによって大きく異なりますね。あの多くは『旧FFXIV』時代から使われ続けている音……でしょうか?
絹谷:そのあたりの音は、ほとんど中嶋さんの制作でしたよね? 僕は包丁の音ぐらいしか作ってないんです(笑)。
中嶋:『旧FFXIV』の頃作ったものに修正を入れて、今に至るという感じですね。
絹谷:もとがすごくよくできているので、クラフターまわりの音はほとんど変わってない気がします。クラフターのアクションは、強いエフェクトがないため音とモーションで表現する必要があります。そういう意味で、かなり写実的に、丁寧に作られてると思いました。
――いろいろなゲームを遊んできましたが、『FFXIV』は音がプレイヤーの体験に寄り添っている感じがします。体験したことを思い出すと、必ずそれに音も付随するというか。“プレイヤーが今体験していること”に対してどういった音が鳴るべきか、逐次考慮したうえで作られているのが大きいのかもしれませんね。
絹谷:自分たちも、まさにそこを目指して音を作っています。さきほど中嶋が言ったように、それぞれのプレイヤーが主人公で、どこにでも行けていろんな人と出会う。それを、どこまでサウンドでフォローできるか、よりよいゲーム体験にできるかを重視しています。
中嶋:音を作っている人たちはみんなそこを気にして作っていると思いますが、とくに『FFXIV』はプレイ時間がすごく長くなるタイトルです。なので、バトルはわかりやすく、それ以外は疲れにくくみたいな塩梅になるように注意していますね。あとは、曲数が毎回たくさん追加されますが、常に新しいものを提供して飽きないようにという部分ですよね。なるべく新しい曲を聴かせてあげたいというのが、祖堅の意図するところだと思います。
絹谷:もちろん自分たちも同様で、新しいものを届けたいということでがんばって効果音を作っています。
――『FFXIV』は曲数でギネスに載っていますが、効果音の数もギネス級な気がしますね。
絹谷:じつはとんでもないことになっていますね(笑)。数えてはいませんが、実際に数えたらびっくりするぐらいの数字になりそうです。
中嶋:ただ、今後も『FFXIV』は続いていきます。そうすると、新しいものを何でもかんでも実装すればいいというわけにもいかず、ちゃんと精査して必要なものだけを追加していくというのが大事になってきます。際限なく増やしていくとロード時間も長くなってしまいますし、プレイヤー側のデータ容量も圧迫してしまうので……。
――そこは、拡張パッケージが出るときなど折々のタイミングで精査するのでしょうか?
中嶋:はい。そういったタイミングで、改修したり統一したりと整理を行います。過去にネットで話題になった“タイニードードーの足音”も、じつはその流れで起こったことなんです。
――ミニオンのタイニードードーの足音が変わった際に、愛好家のプレイヤーがフォーラムに「戻してほしい」と投稿したことで、一時期話題になっていましたね。
中嶋:パッチ2.0の頃、じつはミニオンの足音はそれぞれ固有のものだったんです。
絹谷:当時は、こんなにミニオンの数が増えるとは思っていなくて。
中嶋:そうなんですよ、パッチごとにドンドン種類が増えていって。このままいくと、人が密集する街などで各々がミニオンを出現させて歩いているときにメモリを大量に消費するし、発音数上限に引っかかるなどのゲーム的な不都合が出てきてしまうという状況でした。
なので、“ぬいぐるみ”や“鳥類”といった同じようなミニオンの足音を統一して、なるべく軽くしていこうと。その過程で……その……。
――この悲しい事件が起こってしまったと。
中嶋:できるだけ要望に沿いたいとは思っているのですが……。
絹谷:プレイヤーのみなさんは、本当に音をよく聞いてくれていますから。そのあたりはジレンマですね。
中嶋:このように、なるべくサウンドの容量を少なく・読み込みを速くするために音を統一するといったことは、じつはけっこうこまめにやっています。
――フォーラムでは、音に対するフィードバックは多くあるのでしょうか?
中嶋:そこそこありますよ。
絹谷:こっそり全部見ています。
――開発チームだけでなく、『FFXIV』プレイヤーもほかのゲームに比べてかなり音に興味を持って聞いている人が多い印象がありますね。
中嶋:それは、やはり祖堅のおかげかもしれませんね。
絹谷:あとは、開発していくうちに“機能として音がゲームの助けにならなければいけない場面がすごくたくさんある”ということに気づきまして。リヴァイアサン討滅戦をはじめとして、音がプレイの役に立つ場面も少なくないですよね。そういった経験が積み重なって、結果的にプレイヤーが意識するきっかけになったのかもしれないです。
――Twitterなどを見ていると「ゲームサウンドに携わりたい」という人もちらほらと見かけます。もしよろしければ、お2人はどういう経歴を辿ってスクウェア・エニックスのサウンドチームに入社・配属されたのか、ゲームのサウンドにかかわるにはどうすればいいのか……語れる範囲で教えていただけませんか?
中嶋:大学で音による視聴者への心理的影響に関する授業があって、これにすごく興味を持ったのがきっかけで、音に関係する事を独学でいろいろ学びながら、録音やDAWを使って曲を作ってライブしたり、いろんな作品を作って個展みたいなのをやっていました。大学を卒業した後もアルバイトしながらそんな事を続けていて、たまたまスクウェア・エニックスのサウンドチームのアルバイト募集があって、応募して、今に至るという感じです。ゲームサウンドにかかわるために必要な資質を挙げるとすれば……曲だけでなく音に関わる様々な事に興味があり、学んでいること。ゲームが好きで、ゲーム制作に興味があること。そして色々な人と連携できるコミュニケーション能力……でしょうか。
絹谷:小さい頃からゲームが大好きだった事、高校・大学時代に音楽活動に打ち込んでいた事などが影響してか、いつの頃からかサウンドデザイナーという職種を志すようになっていました。その実現のために専門学校に通って勉強をし、卒業後は別のゲームソフト企画開発会社でのサウンドデザイナー/プランナーを経て、現在に至ります。専門学校の在学中は知識を身につける事もそうですが、業界との関わりを少しでも増やす事を意識して活動していましたね。ゲームサウンドの仕事の門戸は決して広くはないと思いますが、それに少しでも関わりのある仕事や、勉強を続けていれば多少遠回りでも、辿り着く可能性は広がるかと思います。
――システム音は、環境音やバトル音と違ってグラフィックに依らない音作りになると思いますが、どういうものを意識して作られているのでしょうか? とくに、いわゆる“シャキ音(マッチングの際に鳴る音)”が一番印象的ですが。
絹谷:システム音はとくに“この音”とわかるようにアイコン的でなければいけないんです。“シャキーン”は一番プレイヤーに気づいてほしい情報なので、その音に何の意味があるのかをわかりやすくするために目立つような音になっています。
――少し離れた場所で違う作業をしていても、気づける音になっていますよね。
中嶋:音量大きめの、聞き取りやすい音にしています。
絹谷:システム音は、自分が『新生編』になって初めて担当した仕事でして。“シャキ音”に関しては、もともとリミットブレイクLv.3の充填音だったんです。祖堅からは、「バトルでやかましいなかでも聞こえるように、音抜けを重視して作ってほしい」というリクエストがありまして。バトルが最高潮で危機一髪というシーンでも「リミットブレイクLv.3がたまった、今だ!」と、必ず気づける音を目指して作りました。そういった背景の中で、効果音サンプルやシンセサイザーなどをこねくり回して、今の音が完成しました。
中嶋:リテイクも多かったよね。
絹谷:アドバイスももらいつつ、かなり作り直しましたね(笑)。その甲斐もあってか評判もよく、コンテンツファインダーのいわゆる“シャキ音”に流用された形です。
――はじまりはリミットブレイクだったんですね。
絹谷:“シャキ音”という通称までいただいていることに、うれしく思います。
――ローソンデビューもしましたし(※)、THE PRIMALSのライブスタート時にも流れましたね。
絹谷:まさか『FFXIV』外で聞く日がくるとは(笑)。あとは、別タイトルの仕事で「“シャキ音”みたいな音でよろしく」と発注がされているのを聞くと、ちょっとうれしくなっちゃいますね。
――ここからは、実作業をどのように行うのかについてお聞きしたいと思います。映画やドラマの効果音は、けっこうアナログ的に作られているものが多いという話を聞いたことがありますが、ゲームの効果音はどのように作られているのでしょうか?
絹谷:パッチごとにかなりの量を短い期間で作らないといけないので、自分の求める音をどれだけ効率的に作れるかを重視していますね。手段は問わず、「これは録ったほうが早いわ!」と思ったら、アナログ的にマイクを立てて自分で録ったりもします。
――デジタル的には、既存の効果音ライブラリから使うのでしょうか?
中嶋:ライブラリにある音を使うこともあります。ですが、もちろんそのまま引用することはまずなく、細かく調整して利用しています。
――マイクで録音したものも使うとのことですが、最近ですと何が印象的ですか?
中嶋:最近では、ナマズオの「キュッキュッ」という足音でしょうか。これは後輩にお願いしたものですが、子供用の音が出るサンダルを使ってやっていました(笑)。
絹谷:自分の場合は、“青龍征魂戦”で青龍が式神を呼ぶときの音ですね。形代(人形に切られた紙)をバラ撒くときの「バサバサ」という音が、どうしてもしっくりくるものが作れなくて。結局、自分で紙を切って束ねたものを振って、その音をひと晩中録音していました。
――祖堅さんも、以前のインタビューで「効果音は力技で録ったものが多くておもしろい」と話していました。
絹谷:その手の話題は、言い出したらキリがないぐらいありますね(笑)。
中嶋:『漆黒のヴィランズ』のトレーラーのグレムリンの声もそうですね。あれは、僕が自宅でお風呂場で録ったり、布団をかぶって録ったり、押入れで呟いたりしたものを持ち込んで編集したものです。本当に手段を選ばず、必要であればなんでも活用しますよ。
――プレイヤーが集まった際のガヤ音も、サウンドチームのスタッフさんが集まって録ったものでしょうか?
中嶋:あれはなるべくエオルゼアの世界に準じたいので、プレイヤーのエモートボイスをいっぱい並べて重ねたり、録音したガヤ音をなじませるために環境の一番背後に配置したりして作っています。
――エモートボイスを重ねることでエオルゼア感を出しているんですね。
中嶋:人数が増えるごとにガヤ音も可変する仕組みも作りました。そのプレイヤーの周囲何メートル以内に何人以上いると変化するような仕組みです。
絹谷:単純にボリュームだけの変化ではないんですよね、たしか。
中嶋:そうですね。人数に合わせて、ガヤ音の人数も増えるようになっています。
――街の中か外かや、戦闘中か否かでもガヤ音が違うようですが……?
中嶋:そうですね。いくつかバリエーションがあって、街中、戦闘中、屋外の3種類を用意しています。
――プレイヤー周囲の効果音といえば、フライングマウントの風切り音でも気になることがありまして。フライング中、近くに障害物があると風切り音が変化しますよね。あれはどういう仕組みになっているのでしょうか?
中嶋:あれは、壁にキャラクターとの当たり判定があるので、それを使っています。フライングマウントで飛行中に、自分の周囲の規定の範囲内に壁の当たり判定が入ったら再生される、という仕組みを作っています。ただ、それがあまりに頻繁に鳴ってもうるさいので、短い時間で連続しては鳴らない……といったように、適度にインターバルを置いて音が鳴るようにしています。あくまで自分のキャラクターを基準に鳴っているので、ほかの人が飛んでいてもその音は聞こえないんですよ。
――現在ではパッチ5.0の作業がメインになっていると思いますが、こういった拡張パッケージの開発時に一番注力する部分はどこですか?
絹谷:自分は、ジョブ関連ですね。発注の個数もすごく多いですし、プレイヤーが自分のキャラクターとしてずっと聞き続けることになるので、すごく気を使ってデザイン・調整しています。
中嶋:というか、各担当者が担当している部分を全力でやっているので“どこに注力”とは言いにくいですね(笑)。
絹谷:たしかに(笑)。
――現在実装されている音、またはこれから実装される音のなかで、プレイヤーに注目してもらいたいものがあれば教えてください。
中嶋:僕は、『旧FFXIV』のころからヒルディブランドのクエストを作っているんですが、じつはサブストーリーなのにサウンドの演出がすごく多いんですよ。
――たしかに、ヒルディブランドだけの効果音もかなり多いですね。
中嶋:サウンドのコスト的には、メインシナリオの一番重いものとヒルディブランドのクエストが同じぐらいなんですよ(笑)。
絹谷:いわば“ヒルディサウンド”といったものができています。
――たしかに、コメディチックだけに音の印象がとくに大きい気がしますね。
中嶋:パッチ3.3以降、後輩にヒルディブランドのクエストを引き継いだのですが、ヒルディ感を出すのがけっこう難しいらしくて、苦労していましたね。
絹谷:だと思いますよ(笑)。自分は、“シャキ音”もそうですが、バトルではラムウ討滅戦が思い出深いですね。攻撃がすべて雷で、しかもどれもギミックを失敗すると全滅するレベルのものですから、差別化がすごく難しくて。全部の音に個性を持たせたくて、そのために電気や雷を連想するあらゆる種類の音を引っ張り出して、それぞれ調整して当てはめていって……みたいなことをしていました。
作り終えたあとに、エフェクト担当のデザイナーが「今までサンダー系のエフェクトをいろいろと作ってきたけど、現実の雷鳴の音を当ててきたのは絹谷さんが初めてでおもしろかったよ」と言われたのを覚えています。
――では、最後に、『漆黒のヴィランズ』に向けた今後の展開を楽しみにしている光の戦士に向けて、効果音を司るお2人からぜひひと言ずつメッセージをお願いします。
絹谷:オンラインRPGは、プレイヤーが集まったり離れたり、エモートしたりしなかったり、その場その場で音の聞こえが変わっていきます。こんなに“プレイヤーのみなさんと一緒にサウンドを作っている”と感じられるゲームはほかにありません。それこそフォーラムをこっそり覗いて、「2カ月後には改善しないとな」と思うことも多々あるぐらいです(笑)。これらからもみなさんと一緒に『FFXIV』のサウンドを作っていければいいなと思っています。
中嶋:なんとも言い難いですが……拡張パッケージでは新しい場所を冒険できるので、サウンド面でも違うところに行く感じを出していけるようにがんばっていきます。見た目が変わったら、音も変わらないと新鮮味が感じられないですしね。もう“拡張何回目”というのがわからないぐらい、新鮮なものをお届けできればと思います。
――『漆黒のヴィランズ』が始まったら、映像や曲だけでなく、環境音にも意識して歩きたいと思います。ありがとうございました!
※1:松野泰己氏/株式会社ALGEBRA FACTORY(アルゼブラ ファクトリー)代表取締役。『ファイナルファンタジータクティクス』や『ファイナルファンタジーXII』の制作に携わり、それらの舞台となる世界・イヴァリースの生みの親。ゲストクリエイターとして、リターン・トゥ・イヴァリース全体のシナリオを担当。
※2:1月22日から2月上旬まで、コンビニエンスストア・ローソンとのコラボキャンペーンが行われ、期間内にコラボ商品を購入するとレジからファンファーレや“シャキ音”が流れた。
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