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2019年4月12日(金)

『ワンダーグラビティ』村瀬歩さん&山口勝平さんインタビュー。闇を感じるキャラクリエイトとは!?

文:まり蔵

 セガゲームスとf4samuraiが贈るスマートフォン用RPG『ワンダーグラビティ~ピノと重力使い~(以下、ワングラ)』の出演声優インタビューをお届けします。

『ワンダーグラビティ』

 『ワングラ』は、父親に着せられた“詐欺師”の汚名をそそぐため、重力使いの“ヒューゴ”が、相棒のピノ“ニール”とともに世界の底“エンドロール”を目指して旅する物語です。

 脚本原案は、特撮番組『仮面ライダー電王』やTVアニメ『進撃の巨人』などを手がけてきた小林靖子さんが担当。ゲームサウンドは、『クロノトリガー』や『イナズマイレブン』の楽曲を手がけてきたプロキオン・スタジオが担当しています。

 4月13日からは、関東・関西エリアでTV-CMも放送。これを記念して、★3ピノ“チプール”がもらえるログインボーナスも開催されます。

 そんな本作に出演する、声優の村瀬歩さん(ヒューゴ役)と山口勝平さん(ラヴェル役)にお話を伺いました。キャラクターの第一印象やアフレコ収録時の裏話、好きなゲームなど、さまざなまことを語っていただきましたので、ぜひご覧ください!(※インタビュー中は敬称略)

『ワンダーグラビティ』
▲村瀬歩さん(左)と山口勝平さん(右)。

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――『ワンダーグラビティ』の資料を初めて読んだ際の第一印象を教えていただけますでしょうか。

村瀬:まず、キャラクターのイラストがとてもかわいいなと感じました。他のキャストさんも決まっていたので、うっちー(※ニール役・内山昴輝さん)がこういう役をやるんだ、という印象が強かったです。

 ストーリーについては、お父さんがいなくなってそれを探しに行くという骨太な……昔の夕方にやっていた感じのアニメのイメージを抱きました。ドラマがだいぶありそうで、楽しみですね。

山口:僕らの仕事柄、どうしてもキャラクターから入るんですね。最初の印象は、ゲーム全体の骨組みよりも担当するキャラクターから入ります。ですので、僕もかわいいイラストだなと思いました。キャラクターが全体的にペアになっていて、おもしろいですね。

 ストーリーの原案を小林靖子さんが担当されているので、イラストのように愛らしくほわほわした話……ではないだろうな、というのは何となく感じています。ストーリーの全体像は資料でいただいているのですが、細かな部分や実際どのように物語が展開していくのかはまだわからないので、そういう意味ではまだ楽しみな段階ですね。

――ボイス収録はどのくらいの時期に行われたのでしょうか?

山口:収録は去年の7月くらいでした。本作はフルボイスではないものの、かなりの量のボイスが入っています。

村瀬:先程実機をプレイさせてもらったのですが、結構反映されていますね。

山口:結構しゃべっているよね。僕も触らせてもらったのですが、「フルボイスなの?」と思うくらい話します。なので、とても楽しめると思いますよ。ゲームの収録にもれず、収録は1人ずつやっています。ですので収録時に実際の掛け合いがあるわけではなく、孤独なひとり旅でやっていました(笑)。

『ワンダーグラビティ』

――本作ではキャラクター同士がセットというイメージがあるので、掛け合いがどのようになっているのか気になります。

村瀬:1人で収録する場合、話している相手がどんな感じにくるのかというのは役者さん本人の想像に任されます。もしくはディレクターさんに「こういう感じにやってください」と指示を受けて、それを信じてやるんです。

 僕は、ゲームの収録をするときはしっかりゲーム内で掛け合いができているか、不安になりますね。キャラクターの掛け合いは相手からくみ取るものが大きいので、それなしで自分で想像するのがとても難しくて。でも実際ゲームを触らせてもらって本作での掛け合いをみたのですが、問題ありませんでした!

――ご自身が演じられたキャラクターのイラストや設定を見たときの印象はいかがでしたか?

村瀬:僕は収録を2回行っていて、1回目はプレ収録的なものだったんです。そのときは、ヒューゴはいい意味でも悪い意味でも人の話を聞けない感じの子でした。

 どういう状態においても、自分のバイオリズムの上がり下がりが激しいんです。周りの人には流されないものの、自分の中の正義がしっかりしすぎていて、他の人の声が入ってこないみたいな極端な子でしたね。

 2回目の収録時にはその性格がマイルドになって、ちゃんと他の人と掛け合っている感がすごく出てきて、やりやすくなっていました。

『ワンダーグラビティ』
▲ヒューゴ

山口:何かあったんだろうね(笑)。僕はラヴェルを初めて見たとき、「あぁ、なるほど。これね」と思いました。自分で描くイラストにも似ていますし、ちょうどこの感じのキャラクターをやっていたので、特に何の違和感もなくスッと入っていけました。やっていて楽しかったです。

 僕も2回収録をしたのですが、特に変更点もなく、少し修正が入っていた感じです。ここだけの話、1回目の収録のときのほうが声の調子がよかったんです(笑)。

『ワンダーグラビティ』
▲ラヴェル

村瀬:僕は逆で、1回目のときに調子が悪くて2回目はよかったんです。我々は楽器なので、そういうことってありますよね。

山口:それもあるから他のキャラクターと差別化できているんじゃないかな。また同じ感じの声質だ、というのを避けられているのかもしれないですね。

――ちなみに演じられたキャラクターとご自身の似ている部分というのはありますか?

山口:ヘタレなところですね。臆病だったり、内心そうなんだけど内弁慶だったりする部分は似ています。

村瀬:僕、ラヴェルはお酒を飲んでいるときの勝平さんにすごく似ているなと思います。人に絡みに行って、わくわくしているみたいな。大先輩なのですが、普段から愛嬌があってみんなから愛されていて、お酒を飲むとさらにそれが増すという。

山口:ピノにはいろいろな種類がいるんですよ。木村良平くんがやっているイブリックのように等身高めのすらっとした外見のピノもいれば、ニールのように人間型だけど等身が低い外見のピノもいる。

 僕のやっているラヴェルは、宇宙飛行士のイメージだそうです。設定のところに頭部のかぶり物をとったバージョンがあったのですが、普通に矢印で「栗」って書かれていました(笑)。

――確かに栗っぽいフォルムですよね(笑)。キャラクターのコンビによってコンセプトなどはあるのでしょうか?

村瀬:ヒューゴとニールは正統派な感じがします。開発の方にお聞きしたのですが、2人は星がコンセプトのようで、ニールは月、ヒューゴはロケットをイメージされているようです。見てください、ヒューゴは膝のところにロケットのマークがあるんですよ!

山口:星がコンセプトってことはヒューゴのリンゴに入っているのは月?

村瀬:そうですね。良平さんのキャラクターはサソリっぽい。キャラクターのコンセプトやそれにちなんだ特徴を聞くと、もっと見たいなと思いますよね。

『ワンダーグラビティ』

――演じられた際にこだわったポイントを教えてください。

村瀬:2回目の収録時には、ヒューゴの性格はリフレインするところがありつつ、いい意味で残っているところもありました。たとえばニールと出会うシーンで、敵が襲ってきてピンチのときに、リンゴを食べて覚醒するんです。敵が来ているヤバさよりも、そのときの飛べたといううれしさやニールと掛け合っている楽しさに夢中になれる部分を大事にしたいんですよね。

 自分の感情に没入するというヒューゴというキャラクターの根本は変わってはいません。それをいい塩梅で残しつつ、楽しいところは楽しく! というイメージで取り組みました。

山口:ラヴェルとアポロのコンビはゲームを始めてもらうとわかるのですが、登場シーンが“なんとか団”みたいな感じで出てくるんです。主人公たちに絡んでいくので、物語においてお騒がせ兼ムードメーカー的なポジションなんだろうなという理解をしていました。なのでそういうポジションを意識した芝居作りをと思っていたのですが、意外とこの子がアポロちゃんに対してはものすごく一生懸命なところがあるんですよ。

 「アポロだけいれば」というセリフがあって、そこが一番大きいところかなと思いました。そうした部分はあまりおちゃらけないように真面目にやっています。このコンビが物語にどの程度どれくらい絡んでいくのかな、というのが楽しみですね。

『ワンダーグラビティ』

――本作ではヒューゴとお父さんの関係が重要な意味を持ってくると思うのですが、その辺りの収録はまだされていないのでしょうか?

村瀬:お父さんの話は何となく聞いています。でもスタート時には全然出てこないんですよ。ゲーム開始時、ラストシーンのようなヤバい状況から始まるのですが、ヒューゴはお父さんのことをこのときどれくらい知っているんだろうと考えつつ、手探りの状態でした。

――印象的だったセリフはありましたか?

山口:ラヴェルは、登場のとき以外はアポロのことしか言っていないですね。それもあって「アポロのためなら」というセリフはすごく印象に残っています。

――ご自身が演じられた以外のキャラで気になる人物はいますか?

村瀬:動物が好きなので、リスのチプールですね。かわいい!

山口:声優は育ちゃん(※大谷育江さん)だよね。本人からとある秘密を聞いたけど……ここでは言えない(笑)。

村瀬:ええ、気になりますよ!(笑)

『ワンダーグラビティ』

山口:僕も動物好きなので、チプールは気になりますね。他にも動物は出てくるのかな。

村瀬:狼は出てこないんですかね。狼とかフクロウとか好きなんですよ。

山口:フクロウが出てくるとどうしても博士のイメージがあるよね。

村瀬:そういえば、パンダが出てくるそうです。

山口:パンダというと、どうしても“おじさん”が浮かんできますね。緒方さん(※緒方賢一さん)の声だったら最高です(笑)。

村瀬:……水持ってきましょうか?(笑)

――ゲームを少し触られたとのことですが、どんな印象でしたか?

山口:キャラクタークリエイトシステムがあると聞いたときに、それで声が歩くんなんだと思いました。男性でも女性でも声を選ぶ必要ないなと思って。全部歩くんの声でいけるじゃん。

村瀬:限界がありますよ。むしろ低いのほうがないから。

山口:じゃあ僕がプレイするときは、歩くんの声で外見を女の子にして愛でよう。

村瀬:いろいろな遊び方ができるのはいいですよね(笑)。

『ワンダーグラビティ』

――確かに村瀬さんなら女性もできますよね。

村瀬:いやいや。でも僕はさっき着せ替えで、上が魔女みたいな衣装、下をプリーツみたいなスカートで、頭を坊主にして遊んでいました。

山口:闇を感じる……。

村瀬:そういうのも楽しいですよ! 衣装がガチャじゃなくてストーリーで手に入るんです。キャラクターや装備アイテムがガチャですね。僕は、どちらかというとキャラよりも衣装に力を入れたいのでありがたいです。

山口:そうなんだ。じゃあ歩くんみたいなタイプの人には、ありがたいシステムだね。

村瀬:といいつつ、結局キャラにも力を入れるんですけどね……。

山口:わりと課金するタイプ?

村瀬:しちゃいますね。

山口:月いくらまでとか、決めているの?

村瀬:決めています! 熱くなってしまうタイプなので……。

『ワンダーグラビティ』

――ちなみに、本作のバトルは空を舞台に戦うというものなのですが、空を飛ぶことができたら行ってみたい場所はありますか?

村瀬:車やタクシーといった地上の移動に関係ないので、現場移動がとても楽になりますね。他の人とか頑張っている中ですいすい移動できるのは楽ちんでいいなぁ。

山口:絶対それがいいよね!

――おお、すごく現実的な回答ですね。

村瀬:ワーカーホリックですかね。

山口:確かに。もう少しロマンチックなこといいなよ。

村瀬:星が見たいとか。

山口:夜景とか見たらキレイだろうね。

村瀬:東京タワーの辺りとか。

山口:飲んで帰るときにいいだろうなぁ。

村瀬:それ飲酒運転(?)になるんじゃあ……。落ちてきたところを現行犯逮捕じゃないですか!

山口:高いところは大丈夫?

村瀬:僕は好きです。

山口:あまり高すぎると怖いから、低いところを飛びたいな。でも、逆に飛行機くらい高くなると平気かも。

村瀬:空に行くまでが怖いかもしれないですね。あと降りるときも。

山口:下を見ずにこうやって降りるよ。

村瀬:それだと天使みたいじゃないですか!

山口:降臨! みたいな(笑)。

『ワンダーグラビティ』

――電撃オンラインはゲーム媒体なのですが、おふたりが普段遊ばれているゲームはどんなゲームですか?

村瀬:僕は中毒ですね。『パズドラ(パズル&ドラゴンズ)』はずっとやっています。

 セガさんのゲームですと、ゲームキューブの『PHANTASY STAR ONLINE EPISODE I&II』を3,000時間やっていました。その頃のネット回線は、光通信でずっとやっていましたね。当時レア武器のレアリティが15まであったんです。それをとるために何回もやっていました。その結果ゲームキューブを3台壊しました(笑)。

山口:すごいね、それ。よくゲームが好きな人っていろいろなタイトルを同時にやるじゃない。それよりも1つをグッとやるタイプ?

村瀬:1つだけだと飽きてしまうので、複数を掛け持ちしています。今は『Identity V』と『人狼』、『パズドラ』をやっています。でも好きというのをいっていたらそれが仕事になって……ありがたい時代ですね。ゲーム好きでよかったと思います。

 『ファンタシースターオンライン』も最初にガッツリハマっていたので、その経験がなかったら集中するという作業ができなかったかもしれないです。役は集中することが大事になるじゃないですか。集中するという感覚は、ゲームで学びました。

山口:なんだか自分に都合のいいほうにとっているなぁ(笑)。

村瀬:それだけ夢中になれるゲームを作れるセガさんがすごいんです! 勝平さんはどうなんですか?

山口:今はあまりゲームをする時間が作れないんだよね。だからすごく夢中になってやったゲームは、『モンスターハンター3(トライ)G』くらいまでかな。でもちょっとした時間でできるパズルゲームはときどきやりますね。

村瀬:じゃあスマホゲームとかちょうどいいですよね。

山口:あ、でも『龍が如く ONLINE』は気になっています。主人公・春日一番の声を演じる中谷くん(※中谷一博さん)が友だちで、大崎のゆるキャラ(※大崎一番太郎&スパンキー)の声を2人でやっているんです。そのつながりで、中谷くんが『龍が如く ONLINE』で忙しそうにしていて「いいなぁ」と言っていたりしています。

村瀬:『龍が如く』は初代を高校生のときにプレイしました。楽しかったなぁ!

『ワンダーグラビティ』

――それでは最後に、ファンにひと言お願いします!

村瀬:イラストもかわいいですし、骨太のストーリーも読み応えがあります。ゲームを触らせていただいたのですが、グラフィックもすごくキレイで着せ替え要素もあって盛りだくさんです。

 いろいろな要素のレベルは高いですが、とっつきにくくはありません。ライトな感じで遊べそうなので、僕自身とても楽しみだなという気持ちでいっぱいです。みなさんも、ぜひプレイしていただけたらうれしいです!

山口:まずは絵柄が本当にかわいいです。ストーリーが壮大な感じがするので、そういう意味ではキャラクター重視ではなく物語に重きを置くユーザーの方たちもきっと楽しめる作品だと思います。

 ストーリー上どんどん地に潜ることになるのですが、空が舞台ということで、すごく広がりのある作品です。これから自分たちもどういう風に展開していくのか、まだ初期段階で自分たちも楽しみな部分があります。一緒に楽しんでいけるゲームになるんじゃないでしょうか。

――ありがとうございました!

(C) SEGA・f4samurai

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