2019年4月29日(月)
時代を越えるMMORPGの輪。『リネージュM』の変更点や運営方針をプロデューサーに聞く
エヌシージャパンより2019年春配信予定のiOS/Android用アプリ『Lineage M(以下、リネージュM)』について、運営プロデューサーらにインタビューを行いました。
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『リネージュM』は、世界中が熱狂したMMORPG『リネージュ』のモバイル版であり、ファンタジー世界で起こるリアルタイムでの闘争や狩りをスマートフォンで楽しめるオンラインゲームです。
2017年に配信されたグローバル版が大ヒットを記録し、この春ついに日本でもサービスが開始される『リネージュM』。配信が迫る今、『リネージュM』の運営プロデューサー・川南巌さんと、FS(※)ダーシスさんにその全容を伺いました。
※ファンサポートの略称。ファンとの交流を許されたゲームマスターのような存在。
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▲エヌシージャパン『リネージュM』運営プロデューサーの川南巌さん(写真右)と、同じく運営チームのFSダーシスさん(写真左)。※インタビュー中は敬称略。 |
MMO黎明期をリードした『リネージュ』
――まずは『リネージュM』がどういったゲームなのか教えてください。
川南巌さん(以下、川南):『リネージュM』は2002年に日本でサービスを開始させていただいたPC版MMORPG『リネージュ』を、モバイル向けにカスタマイズしたタイトルです。
すでに韓国では2017年からサービスを開始しており、大きな盛り上がりを見せています。ありがたいことに日本でも『リネージュM』を遊びたいという声が多く、そういったニーズにお応えする形で、日本でサービスを開始させていただくこととなりました。
――『リネージュ』をスマホ向けにカスタマイズしたタイトルとのことですが、ご存じない読者に向けて『リネージュ』自体を簡単にご紹介いただけますでしょうか?
FSダーシスさん(以下、ダーシス):先ほど川南が紹介させていただきましたように、PC版の『リネージュ』は日本で2002年からサービスを開始させていただいているMMPRPGです。
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▲今年で17周年を迎え、今なお根強い人気を誇る『リネージュ』(画像は『リネージュ』サイトのもの)。 |
川南:2002年と言うと、まさにMMORPGの黎明期といった時期でして、大規模接続といった要素やオープンフィールドといった概念、それにハックアンドスラッシュの楽しみに大人数参加型のPvP要素“攻城戦”を加えて、PC版『リネージュ』が世に出たという感じですね。
――PvPを前面に押し出した『リネージュ』の登場は衝撃的でした。
ダーシス:あの頃、私はちょうど大学生でしたが、おっしゃるようにまさに衝撃でした。『リネージュ』でギルドに該当するのが血盟(クラン)なのですが、血盟同士が誇りをかけて戦う血盟戦や、複数の血盟がひとつの城を目指して協力し競い合う攻城戦は本当に魅力的で、時間を忘れてプレイしていたのを覚えています。
川南:当時も今もそうですが、『リネージュ』が評価された要素のひとつに、血盟戦や攻城戦に代表される“他のプレイヤーと己の誇りをかけて競い合う”という部分があるかと思います。特に攻城戦は『リネージュ』に欠かせないシステムで、『リネージュ』の大きなコンセプトのひとつでした。
――血盟戦や攻城戦をどう戦うか、他のプレイヤーとチャットで盛り上がれるのが『リネージュ』の醍醐味ですね。
川南:そこは間違いなく『リネージュ』の醍醐味だと思います。ただ、プレイヤー同士、もしくは血盟同士の抗争が大きなコンセプトである一方で、『リネージュ』にはそれだけにとどまらない数々の魅力もあります。
ダーシス:例えば他のプレイヤーと協力してボスモンスターを狩ったり、それこそ『リネージュ』という“世界”を通じて友だちと雑談をしたりするだけでも楽しかったんですよね。
――MMORPG黎明期は、確かに何もかもが新鮮でした。
ダーシス:あの時期だからこそ味わえた体験だったのかもしれませんが、スマートフォンのアプリが全盛の現在、MMOを体験していない世代も多くなってきているように感じます。
川南:そういった新しい世代の皆さんにも『リネージュM』を通して、MMOの魅力を感じていただければと思います。きっと、MMO黎明期にPC版『リネージュ』を楽しんでくださっていた皆さんのような、新鮮な体験をしていただけるものと自負しております。
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▲『リネージュ』のサービスイン当時を語る川南さんとダーシスさん。川南さんはこれまで『リネージュ』の運営を、ダーシスさんは『リネージュ2』の運営をそれぞれ担当されていました。 |
――韓国での大ヒットを受けて日本でのサービスが始まる『リネージュM』ですが、おふたりは韓国での大ヒットをどう分析されているのでしょうか?
川南:先ほど、MMO黎明期のお話をさせていただきましたが、韓国での大ヒットは当時『リネージュ』をプレイされていた方々が再び『リネージュ』に戻ってきて下さった結果だと思います。
ダーシス:日本でもその傾向はありますが、韓国では元々PCのない家庭も多く、ネットカフェでPCゲームをプレイする方が多いそうです。しかし、当時『リネージュ』をプレイされていた方々は、今は30代後半から40代の働き盛りですから、なかなかネットカフェに通うことが難しいようで。
川南:そういった方々が「スマホでプレイできるなら、久しぶりにやってみるか」ということで、『リネージュM』をプレイしてくださり、そこから大ヒットへとつながっていったのではないかと考えています。
――同様のことが日本でも起こりそうですね。
ダーシス:そうなってくれるとうれしいですね。完全に当時のままというわけではありませんが、当時プレイしていた方は、かつて見慣れたゲーム画面をスマートフォンであらためてご覧いただき、ノスタルジーに浸っていただければと思います。
川南:MMOを遊んだことがない皆さんも『リネージュM』でMMOの魅力に触れていただき、幅広い世代の皆さんが『リネージュM』をきっかけにして交流していだたけるよう、若い世代の皆さんにもアピールをしていきたいです。
――これまで多くのプレイヤーを虜にしてきた『リネージュ』ですが、おふたりはこの作品を運営されてきた中で、特に印象に残っている出来事はおありでしょうか?
川南:先ほど“交流”というお話をさせていだたきましたが、印象に残っているのは、『リネージュ』を通じて知り合ったプレイヤーさん同士が結婚されたという報告を聞いたことですね。
これはもう“MMOあるある”みたいなものかもしれませんし、ご結婚の報告は何件もいただきましたが、それでも運営している側からすると、結婚に至るだけの時間を『リネージュ』で共有していただけたということですから、こんなにうれしいことはありません。
ダーシス:私は元々FSとして活動していたので、直接プレイヤーさんと交流する機会も多く、たくさんの思い出がありますね。中でも印象に残っているのは、私が先輩から聞いたエピソードです。
『リネージュ』には“話せる島”という場所があるのですが、プレイヤーさんからFS宛てに「話せる島が怪人たちに占拠されたので助けてください」という連絡があったそうです。
FSが、実際にゲーム内で“話せる島”に行ってみると、オークやダークエルフのプレイヤーが“怪人1号”、“2号”といった名前で暴れているんです。それに対してヒューマンやエルフのプレイヤーがヒーローになりきって戦っていたらしく……。どうやら、みんなで示し合わせてヒーローごっこをされていたそうです(笑)。
川南:そういった“なりきり”もMMOならではの魅力ですよね。
ダーシス:私がFSになってからも、そういった場面に何度か遭遇しましたが、プレイヤーと運営の距離の近さもMMOならでは楽しみですね。
――ちなみに『リネージュM』でもゲーム内でFSと交流することは可能なのでしょうか?
ダーシス:長年の経験からプレイヤーの皆さんとの交流は重要だと思っていますし、やはり皆さんと一緒にゲームの世界観を作っていく必要があることはひしひしと感じています。しかし、今までのやり方が『リネージュM』にマッチしているのかどうかは、よく考えなければいけないと思っています。
川南:現在も社内でいろいろな意見が出ているところですし、サービス開始後も皆さんの声を聞きつつ、前向きに検討しなくてはいけないところだと思います。
ダーシス:現時点では、別のアプローチとして、公式Twitterとは別に、リネMサービスチームのTwitterアカウントを運営しながら、『リネージュM』を楽しみにしてくださっている皆さんとのコミュニケーションを取らせていただいている段階ですね。
リネM突発企画#リネージュdeポエム
リネMサービスチーム (@LM_JP_Staff) 2019年4月11日
優秀作品にはリネージュ掘り出し物グッズをプレゼント!
応募方法は
リネージュへの熱い想いをポエムにして、ほしい賞品のツイートに「返信」
〆切は2019年4月17日(水)23:59まで!
(加)#リネージュM #リネM pic.twitter.com/2X8QekkYMo
リネMサービスチームのTwitterでは、ゲーム配信前からさまざまな企画が実施されています(上記ツイートのキャンペーンはすでに終了しています)。
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▲運営とプレイヤーの距離感についてはエヌシージャパン社内でさまざまな議論が行われているとのことです。 |
スマートフォン世代に向けて遊びやすく進化した『リネージュM』
――ここからは『リネージュM』の具体的なシステムなどについて、お伺いしたいと思います。まずはPC版と異なる箇所についてお教えいただけますか?
川南:PC版『リネージュ』をモバイル向けにカスタマイズした作品ということで、最初に提供させていただくストーリーラインや世界観は同一ですが、スマートフォンで快適に遊んでいただくために必要となる部分は仕様の調整を行なっています。
ダーシス:ストーリーやダンジョン、NPCなどにノスタルジーを感じていただきつつ、スマートフォンでのプレイを想定して、より遊びやすくカスタマイズしたタイトルということです。
川南:システム的な部分でいうと、例えばオートで“狩り”をしてくれる機能を実装しています。MMOで一番時間を使うのがレベル上げや金策だと思うのですが、そこはある程度、オートで行うことも可能です。
ダーシス:ご飯を食べている間とか、お風呂に行っている間とかも、オートで経験値やお金を稼げるようになっています。
川南:まさにスマホゲームをプレイされている方々にあわせた仕様ですが、MMOの大きな魅力は他のプレイヤーとのコミュニケーションだと思うので、ソロでのレベル上げや金策についてはスマホ向けにオートでもできるようになっています。
しかし、ハイレベル狩場に挑戦する時などは手動の方が効率を出せるので、やりこみ勢の方々にはぜひ挑戦していただけたらと思います。安定してオートを回すことや手動でのチャレンジの双方で試行錯誤していただけますと幸いです。
――コミュニケーションというお話がありましたが『リネージュM』のチャットはどのような仕様なのでしょうか?
川南:チャットウインドウを一度開いていただく必要はありますが、基本はPC版『リネージュ』を踏襲した機能を搭載しています。
ダーシス:ワールドチャットや血盟チャット、パーティチャット、ゲーム内では“ささやき”と呼ばれていますがウィスパー(個別チャット)も実装されています。スマホ向けに最適化した定型分もありますし、自分で定型分を作って登録することも可能なので、コミュニケーションは取りやすいと思います。
川南:チャットログをわかりやすく色付けするなどの工夫もされていますので、PC版『リネージュ』をプレイされていた方はもちろん、新規の方も安心してチャットを楽しんでいだたけると思います。
――最近、主流となっているボイスチャットについてはいかがでしょうか?
川南:グローバル版ではクライアントとは別のアプリとして、コミュニケーションツールがリリースされていますが、日本ではそちらのアプリをリリースする予定は今のところありません。アプリに付属するボイスチャット機能のみとなります。
ダーシス:日本ではすでに定番ともいえるボイスチャットアプリがいくつか提供されていて、普段からそちらを使ってらっしゃる方も多いと思いますので、使い慣れたアプリでボイスチャットをしながらプレイしていただければと思います。
――先ほど、ストーリーラインや世界観について“最初は”という前置きがありましたが、『リネージュM』独自のストーリー展開も想定されているということでしょうか?
ダーシス:ストーリーラインだけでなく、各職業[君主、騎士(ナイト)、魔術師(ウィザード)、エルフ、ダークエルフ]の仕様もところどころ異なりますので、『リネージュ』の雰囲気を大切にしながら、スマートフォン向けの新作として独自の展開を歩んで行くことになると思います。
川南:もちろん『リネージュ』がこれまで培ってきた資産は活用していきますので、ゲームのボリューム自体はすでにかなりのものがありますが、開発チームの意図としては今後、スタート地点はPC版『リネージュ』を踏襲しつつ、『リネージュM』ならではの世界観を構築していきたい、ということですね。
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▲夢幻の島など『リネージュ』プレイヤーにはおなじみの場所も。ファンの思い出を大事にしながらスマホ向けにカスタマイズが行われています。 |
――『リネージュ』ファンにはおなじみの職業もカスタマイズされているのですね。
ダーシス:具体的にお話するとPC版『リネージュ』とは一部スキルが異なっています。ただ、職業のコンセプトはそのままなので、『リネージュ』に慣れ親しんだ方が「こんな職業じゃない」と感じられることはないと思います。
川南:スキルの変更などは、職業の個性がより色濃く出すという方針で行われています。役割が明確になったと考えていただければと思います。
ダーシス:PC版『リネージュ』からのプレイヤーさんは最初、少し戸惑うかもしれませんが、すぐに慣れていただけると思います、もちろん、戦闘スタイルに若干の変化が出てきますので、例えば攻城戦では『リネージュ』の時に使っていた戦略がそのまま通じるとは限りません。
川南:現段階で具体的にはお話できませんが、攻城戦の戦略はだいぶ変わってきますね。近日中に、日本での『リネージュM』について発表させていただく予定なので、楽しみにお待ちいただければと思います。
ダーシス:ちょっとだけ具体例を挙げさせていだたくとデバフとか……。
川南:それ以上はまた次の機会に(笑)。
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▲生まれ変わった職業で、全国のプレイヤーと新たなバトルを楽しみましょう。 |
――日本版ならではの仕様などは検討されているのでしょうか?
川南:基本的にはグローバル版と同じ仕様になりますが、日本版には専用のチュートリアルを実装しています。
ダーシス:日本にはMMOを遊んだことがない方も多いので、それこそNPCのガイドで“移動や回復の仕方”から、“どうやった強くなるのか”までしっかりと説明するチュートリアルを用意させていただきました。
川南:あとは、チュートリアルにNPCのキャラクター性を打ち出すことで本作の世界観に入り込みやすくし、ゲームを続けていただくきっかけになれば、という想いもあります。
――キャラクター性を打ち出すのに欠かせないのが、ボイスの存在だと思います。公式Twitterで行われていた声優予想も盛り上がっていましたね。
川南:長年ほとんどボイスのない『リネージュ』を運営していたので、声優予想に大きな反響をいただき新鮮な気分です。
ダーシス:皆さん、すごく熱心に回答してくださり「どのような音声でしゃべるのか楽しみです! 事前登録しました」といったような投稿もいただきました。
――ゲーム内でボイスはどのような扱いになるのでしょうか?
川南:会話の冒頭だったり、印象的なシーンにボイスが実装されます。
ダーシス:そういったイメージボイスを聞いていだたくことで、キャラクター性は十分感じていただけると思います。ボイスのない部分もぜひ声優さんの声を脳内再生して、楽しんでいただければと思います。
――グローバル版と比較して気になるのが追加職業ですが、日本版ではどのような職業実装プランを立てられているのでしょうか?
川南:日本版ではサービス開始時点で君主、騎士(ナイト)、魔術師(ウィザード)、エルフ、ダークエルフという5つの職業が選べます。グローバル版では現在、銃士、闘士、そしてつい先日、暗黒騎士が実装されています(※銃士以降の職業名は仮称)。
ダーシス:銃士はその名の通り、ガンナーですね。闘士はPC版『リネージュ』のドラゴンナイトに相当する職業ですが、使用感は異なります。
川南:暗黒騎士は大きな盾を持った重装的な職業です。これらの職業は日本版でも、もちろん実装する方向で動いています。ただ、PC版『リネージュ』に実装されている職業が実装されるかどうかはわかりません。
もしかしたら、『リネージュM』の独自の職業として新しい職業が実装されるかもしれませんし、そのあたりは楽しみにお待ちいただければと思います。
ダーシス:日本版で最初に選べる職業もそうですが、すでに銃士と暗黒騎士はPC版『リネージュ』とは大きく異なりますので、これからどんどん『リネージュM』の独自色が出てくると思います。
画期的な課金通貨システム
――血盟戦や攻城戦とともに『リネージュ』の大きな魅力として語られるのが、ゲーム内での経済活動ですが、そちらについてはいかがでしょうか?
川南:まず『リネージュM』には、他のスマホゲームと同様に、いわゆる“課金通貨(ダイヤ)”と“ゲーム内通貨(アデナ)”という2種類の通貨が存在します。
ダーシス:他のスマホゲームと大きく違うのは、課金通貨であるダイヤを取引所というシステムを介して、プレイヤー間でやりとりできるという部分です。
川南:例えば、ゲーム内でボスモンスターを倒してレアなアイテムを入手したとします。そのアイテムを取引所に出品し、価格を“ダイヤ○個”というようにダイヤで値付けして売り出すことができます。
ダーシス:取引所を介せば、課金通貨であるダイヤとゲーム内アイテムを交換できるということです。
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▲取引所の画面。プレイヤー自身で値付けでき、サーバーごとの文化の違いが大きく出るポイントです。 |
――課金通貨をやりとりできるのはすごいですね。ちなみに、ダイヤはどういったことに使える通貨なのでしょうか?
ダーシス:『リネージュM』では、武器などのアイテムはプレイヤーが作成したり、モンスターからドロップしたりするのが基本です。ダイヤは主に“変身カード”や“マジックドール”の入手に使用することになります。
川南:他のスマートフォンタイトルのいわゆる“ガチャ”要素が、変身カードとマジックドールの入手になります。
――変身ガードとマジックドールの詳細についてそれぞれ教えてください。
川南:変身カードは名前の通り、変身に使用するカードです。『リネージュM』では変身カードを使うことで、モンスターの力をキャラクターに宿して能力を上げることができます。
ダーシス:変身はPC版『リネージュ』にもあった機能ですが、『リネージュM』ではレベルアップによって解放されるだけでなく、変身カードを手に入れることで、低レベルの段階から利用できるようになります。
川南:PC版『リネージュ』のオマージュとして、レベルアップでも各レアリティの一部変身カードは入手できますので、より早くさまざまな変身をしたいという方に向けたシステムですね。
ダーシス:変身カードを購入してスタートダッシュを決めるか、コツコツとレベルを上げて変身カードを手に入れるか、プレイスタイルにあわせて利用していただければと思います。
川南:ちょっとだけ情報をお出しさせていただくと、レベル52で“デスナイト”、“ダークエルフ”の変身カードが手に入ります。
ダーシス:このあたりはPC版『リネージュ』を遊んでいただいていた方にはおなじみですね。他にもレベル70、80といった節目節目で変身カードが手に入ります。
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▲『リネージュ』にはおなじみのデスナイト。レベル52で入手可能とのことです。 |
川南:続いてマジックドールですが、こちらは魔法の人形にモンスターの力をこめたアイテムで、呼び出すことで30分間ステータスの強化などの戦闘の補助をしてくれるものです。
ダーシス:ちなみに変身カードやマジックドールにはレアリティがあり、同レアリティのもの4つを合成することで、上位ランクのカードが手に入る可能性があります。アデナで回せるガチャもありますので、合成で高レアリティを狙ってみていただければと。
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▲レアリティによっては、プレイヤーのステータスを大幅にアップさせてくれるマジックドールも存在するようです。 |
――変身カードとマジックドールはスマホゲームならではという印象ですね。他にダイヤの使い道はあるのでしょうか?
川南:『リネージュM』ではキャラクターが死亡するとデスペナルティ(経験値の減少)がありますが、“回復の神女”というNPCを通じて、キャラクターレベルによって最大3回までは無料で復活できます。
それ以降は、アデナやダイヤでデスペナルティを緩和することができ、ダイヤを使用すると死亡した際の経験値減少がなくなるようになっています。また、死亡した際、ペナルティとして所持していた装備を失う事もあります。
ダーシス:死亡して失った装備も、“回復の神女”に24時間保管されますので、その間は対価を払って取り戻すことができます。
川南:例えばPvPで死亡した際に失った装備を“回復の神女”を通じて取り戻した場合、支払った対価の一部はPvPでキルを取られた相手に渡ります。『リネージュM』では直接落とした装備が相手の手に渡ることはないですが、勝利側のメリットは別の形で提供されるようになっています。
プレイヤーとともにサーバーごとの文化を構築
――すごく魅力的なシステムである一方で、PK(プレイヤーキル)が活性化される心配もありますが、『リネージュM』にはPC版『リネージュ』のようなNON-PvPサーバー(PKを制限したサーバー)は実装されるのでしょうか?
川南:これは難しい問題なのですが、現時点ではNON-PvPサーバーの実装は考えていません。冒頭で『リネージュ』の成り立ちや魅力についてお話したように、現在サービスチームではPvPは『リネージュ』の大きな魅力のひとつだととらえ、運営していく方針です。
ダーシス:そもそも、私が担当していた『リネージュ2』には、NON-PvPサーバーはありませんでしたが、サーバーごとにかなり雰囲気は異なっていました。例えば、PvPを好むプレイヤーが集まるサーバーとか、掲示板などを活用してボスモンスターを狩る順番を平和的に決めているサーバーなど、本当にサーバーごとに独自の文化が展開されているんですよね。
川南:PKを嫌がるプレイヤーさんの一番の本音は「邪魔をされたくない」という気持ちだと思うのですが、システムでPKを禁止しても例えば「後から来たプレイヤーに狩り場を横取りされた」など、別のところで不満が出てしまうと思います。
「システム的に禁止してくれるだけでもありがたい」という気持ちはわかるので、悩ましいところなのですが、できるならPKだけに限らない対応を目指したいです。
ダーシス:きっと『リネージュM』でもサービスが開始されて少しずつだとは思いますが、サーバーごとの文化が構築されていくと思いますので、まずはいろいろなサーバーでプレイしてみて、自分に合ったサーバーを見つけていただくのもひとつの手だと思います。
川南:そうですね。競争が苦手な方は苦手だとは思いますが、PvPは『リネージュ』の大きな魅力ですので、一度、触れてみてほしいところではあります。その上で「PvPは嫌だけど、『リネージュM』は遊びたい」という声が多数寄せられるようでしたら、いろいろと検討はしたいと思います。
――サーバーのお話が出ましたが、サービス開始時点でのサーバーはどのくらいの数になる予定でしょうか?
川南:サービス開始時点で、9サーバーを予定しています。プレイしていただく方が増えれば、順次新サーバーが公開されていきますので、サーバーが混み合っていてログインできない、ということにはならないようにさせていただきたいと思いますので、そこはご安心ください。
ダーシス:多くの皆さんにプレイしていただきサーバーをどんどん増やしながら、サーバーごとの文化が構築されていくとうれしいですね。
――最後に今後、おふたりが『リネージュM』でやりたいことについてお話していただけますでしょうか?
川南:グローバル版について詳しくご存じのプレイヤーさんも多いと思います。まずはできるだけ早くグローバル版の要素をすべて実装したいですね。
MMOの楽しみのひとつがアップデートだと思いますが、グローバル版の情報から次のアップデートを予想できてしまう方もいらっしゃると思います。なるべく早くグローバル版に追いつき、すべてのプレイヤーさんにワクワクしながらアップデートをお待ちいただけるようにしたいです。
ダーシス:私はやっぱり、いわゆる“祭り”を早くやりたいですね。PC版『リネージュ』でもありましたが、普段は静かな町に信じられないぐらいたくさんのモンスターが現れて、みんなで協力して町を救うような“祭り”を開催できればと。
そういった、みんなで語り合えるような出来事を思い出として積み重ねていくのがMMOの魅力ですし、それを提供するのも運営の役目だと思っています。
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(C) NCSOFT Corporation. Licensed to NC Japan K.K. All Rights Reserved.
データ
- ▼『リネージュM』
- ■メーカー:エヌシージャパン
- ■対応機種:iOS
- ■ジャンル:RPG
- ■配信日:2019年春
- ■価格:基本無料/アイテム課金
- ▼『リネージュM』
- ■メーカー:エヌシージャパン
- ■対応機種:Android
- ■ジャンル:RPG
- ■配信日:2019年春
- ■価格:基本無料/アイテム課金