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◇ レビュー ◇
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タイトル
DIGITAL DEVIL SAGA ~アバタール・チューナー2~
レビュアー
ただ坊

戦いの舞台を楽園に移し、悪魔たちの
最後の戦いが始まる……(3,382文字)

 『真・女神転生(以下、メガテン)』の流れをくむ大作RPG、『デジタル・デビル・サーガ~アバタール・チューナー~』の続編が、いよいよ登場しました。それが『アバタール・チューナー2(以下、2)』です。世紀末感あふれるストーリー、金子一馬氏の描く魅力的なキャラや悪魔、洗練されたバトルシステムなどは、まさしく『メガテン』のそれを継承している本作。しかし、このシリーズは「悪魔と交渉して仲魔にし、ともに戦う」という『メガテン』の伝統システムをあえて廃し、「悪魔を喰らって強くなる」という概念を取り入れることにより、まったく新しいおもしろさを体験できることが特徴といえます。ここでは、そんな本作の魅力について詳しく紹介していきましょう。

●人間の「業(カルマ)」をテーマにした、重厚なストーリー
 物語は、人間の背負う「業」をテーマとした、非常に重厚かつ壮大な内容に仕上がっています。『1』の正統な続編となっていますので、本気でこの世界を楽しみたい人は、『2』をプレイする前にまずは『1』からクリアすることがオススメ。もちろん『2』からプレイを始めても、前作のあらすじはきちんと説明されるので安心ですけどね。ではここで、前作をプレイしていない人のために『1』の物語を簡単に説明しておきましょう。

 物語の舞台は、雨の降り止まぬ土地“ジャンクヤード”。
この土地は、6大トライブと呼ばれる勢力によって支配されている。
そして、全トライブの頂点に立ったトライブだけが、“ジャンクヤード”で最高の権力を持つカルマ教会によって「楽園(ニルヴァーナ)」へと導かれることを約束されていた。
主人公・サーフは小規模トライブといわれるエンブリオンのリーダー。
彼らエンブリオンがもう1つの小規模トライブ、アサインメンツと激しい縄張り争いを繰り広げているまさにそのとき、突如出現した「ツボミ」の爆発で世界のすべてが激変した。
この爆発の影響で、“ジャンクヤード”中にアートマと呼ばれる「悪魔化」の力が蔓延したからだ。
 しかし、悪魔の力を得た者は、その代償としてほかの悪魔を喰らうことを余儀なくされた。そしてこれをきっかけに、トライブ間の抗争はさらに激しさを増すことになる。そのなかでサーフたちエンブリオンは、「ツボミ」の跡から現われた記憶喪失の少女・セラの力を借り、徐々に勢力を広げていく…。

 激しい抗争に勝ち抜いていくことで、徐々にメンバーたちの友情は深まり、セラの記憶も少しずつ蘇っていく。そして、立ちはだかる強敵たちを倒し、いよいよ彼らが“ジャンクヤード”の覇者になったとき、セラはすべての記憶を思い出した。そして、彼女はその身に秘めた力でサーフたちを救うため、単身でカルマ教会へと向かう。セラを追ってカルマ教会へ侵入するエンブリオンのメンバー。そこでは人間を「製造・廃棄」するための巨大な装置が稼動していた。その光景に呆然としつつも、セラを救うためにさらなる上層部を目指す一向。そして、最上部にたどりついた彼らを待っていたのは、“ジャンクヤード”崩壊という悲劇だった……。

 とまあ、これがカンタンな『1』での物語です。『2』では、戦いの舞台をジャンクヤードから「楽園(ニルヴァーナ)」へ移し、さらなる激しい戦いが描かれることになります。荒廃的な世界観が好きなプレイヤーなら、まず間違いなく楽しめると思いますので、興味がある方はぜひプレイしてみてください。

●戦闘はプレスターンを継承

 では、ここからは『2』のシステムについていろいろと説明していきましょう。
 戦闘は、ターン制で進行するプレスターンバトルが、『1』から引き続き採用されています。このプレスターンバトルは、戦い方によって1ターンの行動回数が変化することが特徴。行動回数はプレスターンアイコン(以下、アイコン)で表示され、基本的に1回の行動で1つのアイコンを消費します。しかし、行動内容によってはアイコンの消費量が増減し、ターン内の行動回数も変化するのです。例えば、敵の弱点属性で攻撃したり、攻撃がクリティカルヒットした場合などは、アイコンの消費が少なくなり、行動回数が増えます。逆に、敵に攻撃を回避されてしまったりすると、アイコンが大幅に消費されて、行動回数が減ってしまうのです。このように、行動しだいでバトルが有利になったり不利になったりするので、奥深い駆け引きが楽しめるのがポイントといえるでしょう。

●「羅刹モード」でバトルがよりスリリングに
 主人公たちは戦闘中、悪魔に変身して戦うことになります(変身を解けば人間状態でも戦闘可能)。しかし『2』での新たな要素として、ソーラーノイズ(『メガテン』でいう月齢)がMAXに近いときに戦闘へ突入すると、悪魔の力を制御しきれなくなり、羅刹形態に変身することがあるのです。
 羅刹形態への変身は完全にランダム。攻撃力が大幅に増加し、物理攻撃に対して耐性を持つ敵にさえ大ダメージを与えることができるようになります。その反面、魔法スキルが使用不可能となり、守備力・命中力も極端に落ちているので、戦闘の危険度が増加するのです。この状態で敵を倒すと、カルマ(経験値)が大量にもらえるのも大きな特徴。これにより、戦闘がハイリスク・ハイリターンになり、スリルが増しているのです。

●キャラの育成もより自由度が高くなった
 本作では、マントラと呼ばれる特殊プログラムを各キャラごとにダウンロードし、戦闘でAP(アートマポイント)を取得してこれをマスターすることで、内蔵されたスキルを習得していくことになります。そこで注目となるのが、『1』から進化した新たなマントラダウンロードシステムである「マントラ・ヘキサ・ドライブ(以下、ヘキサ)」です。ここでは、このシステムが持つ特徴について、簡単に説明していきましょう!

1:各キャラの成長が思いのまま
 前作のマントラダウンロードシステム、「マントラフロー」では、決まったルートにそってマントラをダウンロードしていくしかありませんでした。だがヘキサでは、マスターしたマントラに隣接するものから、好きなマントラを自由に選べるのが特徴。これにより、キャラ育成の自由度が大幅に上昇しています。

2:いきなり高レベルのマントラもダウンロードできる!
 「マントラフロー」では、弱いマントラから順を追ってスキルを習得していく必要がありました。しかし「ヘキサ」では、1つの系統をある程度まで取得すれば、隣り合う別系統の強力なマントラをダウンロードすることも可能。これにより、あまり使用する機会のないマントラはとばして、より強力なマントラから取得していくことができます。

3:隠されたマントラも存在!
 マントラの中には、最初はダウンロードできないものもある。これは仲間と協力したりして、周囲のマントラをすべてマスターすることで習得可能になるというもの。これらのマントラは、ダウンロード可能にするまで手間がかかるぶん、便利なスキルを内蔵しているものが多いので、早めにダウンロード可能にすると戦いがラクになります。

 キャラの弱点を補うか、長所を伸ばすのか。はたまた、さまざまなスキルをまんべんなくおぼえるのか、強力なスキル1本にしぼっておぼえていくのか、というように、プレイヤーの数だけ、キャラの育成方法が変わってくるのがポイント。自分の好みでキャラを育てていくと、愛着がわきますよ!

●気になる部分もほんの少しだけあります……
 ここで、ボクがちょっと気になった部分を。まず、登場する悪魔が前作とそれほど変わらないこと。もちろん、前作には出てこなかった悪魔も登場はするのですが、もう少しその数を増やして欲しかった気がしますね。そのほうが、戦闘の緊張感もより増加するように思えます。あとは、もう少しだけ『1』のストーリーに関する補足なども入れてもらいたかったです。新キャラと『1』で登場したキャラの係わりなどは、『2』からプレイする人にはよくわからなかったりすると思うので。ボク個人のオススメとしては、やはり『1』をプレイしてから『2』を遊んでもらいたいなと思います。キャラへの愛着や、物語の理解度が変わってくると思うので。ほんとに、今からでもそれくらい遊ぶ価値があるほどのおもしろいゲームですので、みなさんもぜひ遊んでみてください!

 


レビュアー紹介

ただ坊
 島本和彦先生のマンガに激しく同調し、映画「ロッキー」を見ては涙するという熱血な部分と、ベストプレイスが「東京ディズニーランド」という癒し部分を併せ持つ、自称永遠のピーターパン。仕事中に聞くBGMがB'zの時は絶好調なとき、GARNET CROWの時は最高潮のときだと豪語する、へっぽこ三文ライターでもある。
●習得済み精神コマンド
「不屈」「ひらめき」「根性」「熱血」「気合」「魂」(「集中」が欲しい、と本人談)(ついでに「加速」も覚えやがれ、と担当編集談)

●好きなゲーム
『スパロボ』シリーズ
『キングダムハーツ』シリーズ
『KOF』シリーズ


DIGITAL DEVIL SAGA
~アバタール・チューナー2~
●機種:PS2
●メーカー:アトラス
●ジャンル:RPG
●価格:7,329円
●発売日:2005年1月27日

(C)ATLUS 2004,2005
原案 五代ゆう、美術設定 草薙


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