コードギアス 反逆のルルーシュ

◆メディア:TV ◆放映年月日:2006年10月〜2007年3月 ※1
◆話数:全25話 ◆監督:谷口悟朗
◆キャラクターデザイン原案:CLAMP ◆キャラクターデザイン:木村貴宏
◆ナイトメアデザイン:安田朗、中田栄治、阿久津潤一(ビークラフト)
あらすじ

 皇暦2010年。「神聖ブリタニア帝国」は、突如として日本への侵攻を開始した。このときの首相、枢木ゲンブが謎の死を遂げ、ブリタニアに占領された日本はエリア11と呼ばれ、日本人もまたナンバーズとして、迫害の対象になってしまった。
 そして7年が経過したある日。アッシュフォード学園に通う学生ルルーシュ・ランペルージは、ひょんなことからレジスタンス活動を行う日本人テロリストのトラックの荷台に閉じ込められ、ブリタニアの兵士にテロリストとして疑われてしまう。兵士たちのなかには7年前に生き別れとなったルルーシュの親友、枢木スザクの姿があった。再会もつかの間、ルルーシュを助けようとして上官に逆らったスザク、そして積荷から現れた謎の女─C.C(. シーツー)─が撃たれる。ルルーシュもまた自身の死を覚悟するが、そのときC.C.の声がルルーシュの脳裏に響く。C.C.との契約に応じ、目を見た者に一度だけあらゆる命令を下せる絶対遵守の力、「ギアス」を手に入れたルルーシュは、兵士たちに死を命じる……。

キャラクター

 主人公であるルルーシュ(ゼロ)は、目的のためならば手段を選ばない冷徹な人物として描かれている。そして、ルルーシュ本人はさしたる戦闘能力をもたないが、その頭脳が生み出す策略が大局を動かしていく。こうした主人公像は、従来のロボットアニメではほとんど見られないものである。一方で、妹のナナリーや友人に対しては深い思いやりを見せるというそのギャップもまた大きな魅力となっている。それゆえに生じる、親友スザクとの確執は、物語の大きな柱の1つである。
 なお、キャラクターデザイン原案をマンガ家ユニットのCLAMPが担当。さらにキャラクターデザインを美少女キャラクターを描くことに定評のある木村貴宏が担当したこともあり、男女問わず高いキャラクター人気を獲得している。

用語1

●神聖ブリタニア帝国

 ブリタニア大陸にある国。今の皇帝は、シャルル・ジ・ブリタニア。武力侵略によって領土の拡張を繰り返し、現在ではアジアの中華連邦、ヨーロッパのE.U.と世界を3分する超大国となっている。
 ブリタニアでは貴族制が敷かれており、その階級制度は厳しい。とくに、占領地域(エリア)の住民はナンバーズとして迫害の対象となっている。彼らは所定の手続きと試験を経ることで、名誉ブリタニア人として認められるが、ほかのナンバーズから白眼視され、さらにはブリタニア人のなかにも彼らを快く思わない者が多い。

©SUNRISE / PROJECT GEASS・MBS Character Design c2006-2008 CLAMP


ストーリー

 主人公であるルルーシュが使う絶対遵守の力「ギアス」。一度だけ、自分の命令に他人を従わせる絶対的な力の存在が物語のカギとなる。いわゆる超能力のような力は、少年マンガなどでは比較的よく見られるが、『コードギアス 反逆のルルーシュ』ではルルーシュ(ゼロ)が打ち立てる策謀を切り札とすることで、常に視聴者の想像の1歩上を行く意表をついたストーリーが展開された。また、この作品は1話ごとのストーリー密度が非常に濃いのが特徴で、視聴者は息をつく暇もないジェットコースターのような疾走感を味わうことになる。さらに、各話終了時の次回への引きも巧みなので、1話見れば、次のエピソードが気になってしまう。
 なお、この作品のみではストーリーは完結しておらず、続編である『コードギアス 反逆のルルーシュR2』に多くの謎と、物語の結末が持ち越されることになった。

メカ

 ルルーシュがKMFでの戦闘をあまり得意としていないこともあり、彼が直接KMFに乗って活躍するシーンはさほど多くない。むしろ、メカ面ではルルーシュと敵対するスザクのランスロット、そしてゼロの親衛隊を務めるカレンの紅蓮弐式が主役であるといえる。高速移動用のランドスピナーを用いたKMF同士のスピーディーな戦闘や、射出型ワイヤーであるスラッシュハーケンを用いた立体的な戦法は、ケレン味あふれる本作独自のメカ観を生み出した。
 なお、この作品に登場したメカの多くは第4〜7世代KMFと呼ばれている。これらのメカは、続編である『コードギアス反逆のルルーシュ R2』にて、さらなる強化改造が施されたり、後継機という形で引き続き登場した。

用語2

●ギアス

 ルルーシュが「コード」を持つ不老不死の女C.C.から与えられた能力。ルルーシュのそれは、目を見た者に対し、一度だけ絶対的な命令を下すことができる「絶対遵守の力」。このほか、マオがもつギアスは「人の思考を読む」能力であり、ほかにもさまざまな力をもつギアスが存在する。しかし、「王の力」であるギアスは、それを手に入れた者を孤独にするともいわれている。また、C.C.のようなコードを持つ者に対しては効果を発揮しない。