映画『ガンダム Gレコ』富野由悠季さんが伝えたいことは
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11月29日から2週間限定で上映される劇場版『ガンダム Gのレコンギスタ I 行け!コア・ファイター』の日本国内最速となる試写会が、8月24日“富野由悠季の世界”展が開催されている福岡市美術館内のミュージアムホールで行われました。
『ガンダム Gのレコンギスタ』は、富野由悠季総監督が『ガンダム』のTVアニメシリーズとしては『∀ガンダム』以来15年ぶりに手掛けた作品です、2014年より全26話が放送されました。
試写会では富野由悠季総監督が登壇し、トークショーが行われました。
いち早く劇場版『ガンダム Gのレコンギスタ』を見ようと応募総数およそ1,900人の中から抽選で選ばれた約180人のファンからの熱い拍手を受け、富野由悠季総監督と福岡市美術館の山口洋三さんがステージに登壇し、本編上映の興奮冷めやらぬ熱気の中、トークショーをはじめました。
トークショーでは、ファンからの質問に答える富野総監督の言葉に、ファンは熱心に耳を傾けていました。
そして、イベントの最後には山口さんから重大発表があると告げられると会場がどよめき、期待の高まる中、劇場版『ガンダム Gのレコンギスタ』の劇場上映日が11月29日に決まったことが発表されました。
会場では喜びの拍手が起こり、約1時間にわたって行われたトークショーは幕を閉じました。
トークショー概要
山口洋三さん(以下、山口):今日初めて劇場版を拝見して、TVシリーズと比べて分かりやすくなったという印象を持ちました。新作カットなどで心情や状況の説明が分かりやすくなったと感じましたが、直し方などを伺えますか?
富野由悠季さん(以下、富野):自分の手だと昔からの富野流に染まってしまっていますので、“児童向け”という言葉を使いますが、そういう風にしておきたかったというのがあります。
今の『G‐レコ』の中で描かれている問題というのは全部、現在解決ができない問題というものを画にしています。そういうことを考えてもらうためには、これから恐らく150年くらいかかるんじゃないかと思っています。
なので、今子こどたちにその問題意識を分からせておいて、解決策を考えてもらいたいと思い、子どもたちに向けて分かりやすい物語にしておきたかったということで、こういう直しになっています。
山口:今作は一種のおとぎ話のようにされており、監督の子どもたちへのメッセージをこういった物語に託して、映画にしてお見せしている。これがいつもおっしゃっている『物語の力』なのかなと思いました。
富野:漫画とかアニメというものは画を使って物語ることができる性能がものすごく高いものだと思っています。
ヘイトスピーチを言うのは簡単で、固有名詞を使った瞬間に全部ヘイトスピーチになるんですよ。それを絶対にしないでそういうことを描くということができるのがアニメの持っている性能の高さ。
今10歳になるかならないかの子どもたちが引っ掛かるような物語を作っておくということがとても大事なことで、アニメだからそれができるのかもしれないということで挑戦しているという意味では、今までのモビルスーツものとは違うものになっているという風には自負しています。
来場者からの質問:劇場版第1部を制作していて楽しかったところはどこですか?
富野:『G‐レコ』は全体的に楽しかったんです。キャラクターをこういう設定にしたおかげで、キャラクターっていうのはこういう風にあっけらかんとしているほうが、やはり楽しいなということがあったわけです。
ですから、やはり深刻なものはあまり作りたくないなということを改めて感じました。また、その質問を受けていてふと思ったのは、今回の展覧会(“富野由悠季の世界”展)のことがありましたので、パッと思い出したのは『ザブングル』でした。やっぱり楽しかったですよね。
“国内最速試写会&富野由悠季トークイベント”開催概要
開催日
8月24日
場所
福岡市美術館ミュージアムホール
登壇者(敬称略)
富野由悠季、山口洋三(福岡市美術館学芸係長)
劇場版『ガンダム Gのレコンギスタ I 行け!コア・ファイター』作品情報
あらすじ
地球上のエネルギー源であるフォトン・バッテリーを宇宙よりもたらすキャピタル・タワー。タワーを護るキャピタル・ガードの候補生ベルリ・ゼナムは、初めての実習で宇宙海賊の襲撃に遭遇して捕獲に協力。
捕まった少女アイーダに不思議な何かを感じたベルリは、彼女が“G‐セルフ”と呼ぶ高性能モビルスーツを何故か起動できてしまう。
宇宙世紀終焉後の時代、リギルド・センチュリーを舞台に少年少女の冒険は世界の真相に直進する。
公開日
11月29日から2週間限定上映
上映劇場(全国22館)
東京:新宿ピカデリー/イオンシネマシアタス調布
神奈川:イオンシネマ港北ニュータウン
千葉:イオンシネマ幕張新都心
埼玉:MOVIX さいたま/イオンシネマ春日部
栃木:MOVIX 宇都宮
新潟:イオンシネマ新潟南
宮城:MOVIX 仙台
北海道:札幌シネマフロンティア
愛知:ミッドランドスクエアシネマ/イオンシネマ名古屋茶屋
三重:イオンシネマ津南
石川:イオンシネマ金沢フォーラス
大阪:なんばパークスシネマ
兵庫:神戸国際松竹
京都:イオンシネマ京都桂川
和歌山:イオンシネマ和歌山
岡山:イオンシネマ岡山
広島:イオンシネマ広島西風新都
香川:イオンシネマ綾川
徳島:イオンシネマ徳島
配給
バンダイナムコアーツ、サンライズ
メインスタッフ(敬称略)
総監督・脚本:富野由悠季
原作:矢立肇、富野由悠季
演出:吉沢俊一
キャラクターデザイン:吉田健一
メカニカルデザイン:安田朗、形部一平、山根公利
デザインワークス:コヤマシゲト、西村キヌ、剛田チーズ、内田パブロ、沙倉拓実、倉島亜由美、桑名郁朗、中谷誠一
作画監督:吉田健一、桑名郁朗
美術監督:岡田有章、佐藤歩
色彩設計:水田信子
ディスプレイデザイン:青木隆
CGディレクター:藤江智洋
撮影監督:脇顯太朗
編集:今井大介
音楽:菅野祐悟
音響監督:木村絵理子
企画・製作:サンライズ
メインキャスト(敬称略)
ベルリ・ゼナム:石井マーク
アイーダ・スルガン:嶋村侑
ノレド・ナグ:寿美菜子
ルイン・リー:佐藤拓也
ラライヤ・マンディ:福井裕佳梨
クリム・ニック:逢坂良太
(C) 創通・サンライズ
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