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“イヤホン王子”が選ぶ2021年の最強イヤホン・ヘッドホン6選はコレ

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 イヤホン・ヘッドホンの専門店e☆イヤホンの運営を手掛ける、岡田卓也さんのインタビューを掲載します。

  • ▲岡田卓也さん

e☆イヤホンの2021年の年間売上ランキングが発表!!

今やゲームにも仕事にも必須アイテム! 選ぶポイントを“イヤホン王子”に聞いてみた

 今やゲーム配信やテレワークなどで必須アイテムとなるイヤホン・ヘッドホン。特に昨今は新型コロナウイルス感染症による巣ごもりの影響もあり、爆発的に需要と注目度が増している商品でもあります。

 そこでこの記事では、TBSのTV番組『マツコの知らない世界』に3回出演した経験があり、“イヤホン王子”の名で知られる岡田卓也さんにインタビュー。イヤホン・ヘッドホンのスペシャリストである岡田さんが選ぶ、“2021年の最強イヤホン・ヘッドホン6選”をお届けします!

岡田卓也(おかだ たくや)さんプロフィール

 株式会社タイムマシン専務取締役/株式会社TMネットワーク社長。イヤホン・ヘッドホン専門店“e☆イヤホン”を運営し、“イヤホン王子”として知られる。過去にTBS『マツコの知らない世界』に3回出演。

(1)SONY『WF-1000XM4』

ずば抜けたノイズキャンセリングと多機能が魅力

ブランド:SONY(ソニー)
価格:30,000円(税込)

岡田卓也さん:2021年の最強イヤホンを選ぶのであれば、絶対に外せないのがSONYのWF-1000XM4ですね。このイヤホンはとにかくノイズキャンセリングがすごくて、世の中に数あるワイヤレスイヤホンの中でもずば抜けてノイズキャンセル性能が優れています。

 そのほかにもたくさんの機能がついていて、耳から外すとセンサーが察知して自動で音楽が止まったり、タッチパネルで曲送りや電話の着信などの操作ができたりします。外音取り込み機能もあるので、イヤホンを着けたままコンビニなどでお会計を済ませることもラクチンです。あと、利用者の行動をセンサーで判断して、電車内や歩行中に適したモードに自動で切り替えてくれるのも嬉しいです。

 まさに役立つ機能全盛りといった感じの完全ワイヤレスイヤホンで、とりあえずコレを持っておけば安心できる一品です。“e☆イヤホン”でも今年一番売れている商品ですよ。

(2)ag『COTSUBU』

女性人気うなぎ上りの軽量イヤホン

ブランド:ag(エージー)
価格:6,480円(税込)

岡田さん:このイヤホンは女性にフォーカスを当てた商品で、今とても人気が上がっています。イヤホン・ヘッドホンというと男性の趣味という印象が強く、ウチのお客様も85%くらいは男性なのですが、これは女性にも興味を持ってもらえるデザインやサイズです。

 その特徴は色にも表れています。イヤホンのカラーって黒、白、シルバーあたりがほとんどで、それ以外の色はあんまり売れないんですよ。でも、このCOTSUBUは黒だけでなく青やピンク、クリーム色などカラーが豊富で人気もあります。本体も片側3.5gと小さく軽いので、女性の耳にもフィットしやすいです。さらに、表面は“粉雪塗装”というマットな仕上げで化粧品が付着しにくいという特徴も!

 COTSUBUを作っているagはfinalという会社のブランドで、finalは1,000万円のスピーカーなどを作っている超ハイエンドメーカー。そのためイヤホンの音質も素晴らしいです。女性向けのイヤホンって、けっこういろいろなメーカーが挑戦しては失敗してきた分野なのですが、このイヤホンは手が出しやすい価格ということもあり、人気がありますね。

(3)SHURE『SE215SPE』

発売から10年経ってもなお現役! 今でも売れ続けているド定番の一品!!

ブランド:SHURE(シュア)
価格:12,294円(税込)

岡田さん:有線イヤホンの中で推すのはSE215SPEですね。こちらは発売がなんと10年も前なのですが、ずっと売れている“ド定番の商品”です。

 SHUREというブランドはイヤホン業界でさまざまな革命を起こしていて、例えばイヤーピース(耳穴に入れるキノコ状のパーツ)を採用したイヤホンを世の中に流行らせたのもこのブランドなんですよ。あとは、ケーブル部分を着脱式にして交換できるようにしたのもSHUREが初です。有線イヤホンの故障ってだいたいケーブルの断線によるもので、本体が壊れることはあまりないんですね。だったらケーブルを交換できるようにすればいいじゃないかという発想をし、実際に作ったのがすごいところです。

 あと、ケーブルを外してワイヤレス式にするユニットを付けたり、マイク付きのケーブルに交換したりとと用途に合わせて自由にカスタマイズできるのもこのイヤホンの強みです。オーディオマニアが、ケーブル部分だけいいものを買ってきて、音の違いを楽しむといった使い方もできます。

(4)SONY『MDR-CD900ST』

これがあれば“音楽業界の基準”が聴ける

ブランド:SONY(ソニー)
価格:16,500円(税込)

岡田さん:このヘッドホンはあらゆるレコーディングスタジオで使われていて、“音楽業界の基準の音が鳴るヘッドホン”といっても過言ではありません。最近、「THE FIRST TAKE」という音楽系のコラボ企画が流行りましたけど、あれに参加してるアーティストが使っているヘッドホンは全部これです。

 MDR-CD900STはどこのレコーディングスタジオにも絶対といっていいほど導入されていて、日本ではこのヘッドホンを基準にほぼすべての音が作られているといえます。これがあれば、アーティストがどんな思いで、どんな音を聴いてその曲を作ったのか共有できるんです。

 加えて、パーツが全部バラ売りされていて、細かくメンテナンスができるのも利点かと。もし壊れても、その箇所だけパーツを取り寄せて修理することができるので、長く使い続けられます。一般販売されたのは1995年で、25年以上もこのヘッドホンが日本の音楽業界を支えているんですね。

(5)EPOS/SENNHEISER『GSP-600』

ゲーミングヘッドホンならコレ! プロゲーマーも支持する最高峰のクオリティ

ブランド:EPOS/SENNHEISER(イーポス/ゼンハイザー)
価格:21,780円(税込)

岡田さん:ゲーム用のヘッドセットを探しているなら、オススメはGSP-600です! これはプロゲーマーにも支持されているゲーミングヘッドホンで、この分野では最高峰のクオリティを誇ります。

 まず、何がすごいかというとマイクの性能で、SENNHEISERはイヤホンやヘッドホンだけでなくマイクのブランドとしても有名なのですが、その技術が存分に発揮されています。ゲーム用だとボイスチャットで味方とのやり取りを行うことも多いと思いますが、自分の声を相手にクリアに伝えることができます。

 マイク性能だけでなく使いやすさもよく考えられていて、マイクのアームを上げるだけでミュートにできたり、ハウジング外側に付いているダイヤルを回すだけでボリューム調整できたりと、わずらわしさゼロです。ゲーマー目線で設計された、直感的に操作できるヘッドホンに仕上がっています。

 あと、ヘッドホンというと使用中に耳が蒸れるのを気にする方も多いと思いますが、この商品はイヤーパッドに2種類の素材を使っています。パッドの外周にはレザレット(人工皮革)素材を、耳のまわりに当たる部分には触り心地のいいスエード調の素材を使っているので、長時間装着しても不快感がありません。

(6)Ultimate Ears『UE LIVE』

20万超えのイヤホンがもたらすは至高の領域

ブランド:Ultimate Ears
価格:279,800円(税込)

岡田さん:せっかくなので、上位価格帯の中からも1つご紹介を。UE LIVEというイヤホンは、その人の耳の型を取って作るオーダーメイド品で、お値段はなんとと279,800円です(笑)。イヤホンが登場する前の時代、アーティストはライブステージで自分の音を確認するために、スピーカーを目の前に置いて大音量で聴いていたのですが、これだと難聴になりやすいという問題がありました。この問題を解決してほしいと頼んだのが、あのロックバンドのヴァン・ヘイレンで、彼のために初めて耳型を取ってイヤホンを作ったのがUltimate Earsというアメリカのブランドでした。

 Ultimate Earsのこの発明のおかげで、アーティストがライブなどでどこにいても自分の音をクリアに確認できるようになりました。また、大きなドームでのライブでは、ステージで出した音がワンテンポ遅れて戻ってくるため、ドラムとボーカルの位置では聴こえる音がズレてしまうのですが、この問題を解決してくれたのがUltimate Earsのイヤホンなんです。

 UE LIVEは、そんなUltimate Earsの現在の最上位モデルです。普通のイヤホンは、片方に音を発生させるドライバーが1つ入っているのですが、このイヤホンには片方に8つのドライバーが使われています。イメージとしては、“高い音を出すドライバー”“低い音を出すドライバー”などドライバーごとに担当する音がそれぞれ異なっている感じです。

 ドライバーごとに鳴らす音を制御する指揮者的なパーツもあって、正確な音をしっかり届けてくれます。使ってみるととにかく音が広くて、ライブの一番いい席で聴いているかのような広がりが感じられるんです。あと、オーディオ用語でいうところの“定位感”もすごくて、どこでどの音が鳴っているかをハッキリ感じられます。これをゲーム用に使うと、例えば対戦FPSでどの相手がどこにいるかよりわかるようになるので、ゲーマーで使われている方もいます。

イヤホン王子に聞く、業界の今

 最後に、昨今のイヤホン・ヘッドホン業界について岡田さんにお話をうかがいました。

――昨今、業界全体にはどのような変化がありましたか? また、とくに注目を浴びたイヤホン・ヘッドホンについても教えてください。

岡田さん:最近のイヤホン・ヘッドホン業界に関していうと、やはりコロナの影響がすさまじいですね。コロナによってテレワークが急速に増え、それをきっかけに初めてイヤホンを使うようになった人も多かったです。

 マイクが付いているものや、ゲーミングヘッドホンなどがとくに注目を浴びていて、ゲームとテレワークの両方で使われていました。不幸中の幸いという感じですが、業界としてはかなり背中を押されて伸びましたね。なかでもゲーミング用アイテムの売れ行きはビックリするほどで、ウチの商品だと昨年比で14倍に伸びました(笑)。

――具体的にはどれくらいの価格の商品が売れているのでしょうか?

岡田さん:量販店だとだいたい平均単価3,000~4,000円のものなのですが、ウチの場合はマニアックなお客様が多くて、1万円を超えるものがかなり人気あります。

――そもそも、イヤホンやヘッドホンの価格帯とはどれほどなのでしょうか? ゲーム用を例にして参考までにお聞かせください。

岡田さん:そうですね……一番安いものだと3,000円くらいかな。ゲーム用で高いものだと、“e☆イヤホン”の商品の中では5万円くらいまでがあります。本当にこだわる方ですと、自分の耳の型を取って作るオーダーメイド品をゲーム用に使ったりしますね。そういったイヤホンだと、最高で40万円くらいします。

――イヤホンだとワイヤレスか有線かも大きな違いだと思いますが、ゲーム用だとどちらが売れていますか?

岡田さん:ゲームだとワイヤレスは音の遅延がネックになるので、有線のほうが人気がありますね。

――テレワークでイヤホンの使用機会が増えたことにより、外耳炎が増加しているといった話題もありました。こうした問題に対応した商品も扱っているのでしょうか?

岡田さん:はい。骨伝導式のイヤホンがコロナの影響もあってよく売れるようになりました。耳の中に入れるイヤホンや、耳を覆うヘッドホンだと耳を傷めることもあるのですが、骨伝導式なら耳に引っ掛けるだけなのでラクです。

 ここ最近は“ながら聞き”もトレンドでして、あえて自分のまわりの環境音を取り入れるタイプのイヤホンも増えています。これだと、家の中で仕事をしている際に、イヤホンを外さず家族の声にも耳を傾けられるという利便性があります。

――これからイヤホン・ヘッドホンを購入しようと考えている読者に向けて、“e☆イヤホン”の魅力をお聞かせいただければと。

岡田さん:“e☆イヤホン”は現在、秋葉原店、名古屋大須店、梅田EST店、大阪日本橋店の4店舗がありまして、どのお店でも全部自由に視聴ができます。イヤホンってだいたいはガラスケースに展示されていて、店員さんに声をかけて試聴させてもらうのが普通の流れだと思いますが、ウチは全部商品を表に出しているので、お客様がスマホなどのプレイヤーを持ってくれば好きに聴き比べできますよ。

 秋葉原店では5,000機種以上の視聴が可能で、WEB本店には25,000点以上の商品が並んでいるという、この界隈では一番品ぞろえのあるお店ですので、イヤホン・ヘッドホンのことならぜひ“e☆イヤホン”でよろしくお願いします!

――ありがとうございました!

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