ガチ系農業SLG『ファーミングシミュレーター22』で農業に思いを馳せる…。冬の楽しみにいかがでしょうか?

電撃オンライン
公開日時

 全世界の農業ファンから熱い視線を送られている『ファーミングシミュレーター』シリーズ。そのナンバリング最新作の日本語版が発売となります。

 Xbox SeriesX/S、Xbox One、STEAMは11月22日、PS4、PS5は11月25日に発売となる本作では、“リアルを追求する”というシリーズコンセプトが継承されているのはもちろん、さらにできることが増えてより自由度があがっています。

 この記事では、序盤をプレイして感じられた本作の魅力の一端をお届けします。

ゲーム≒シミュレーター?

 プレイの開始時に農業機械と土地、ある程度のお金を持っている状態のイージー、お金を持っている状態のノーマル、何も持っていないハードの3つのモードが選べます。シリーズ初心者はイージーで始めることをオススメします。かくいう筆者もシリーズ初体験なので、イージーで遊んでみました。機種はPS4版です。

 『ファーミングシミュレーター』の名の通り、ゲームというよりはシミュレーターの要素が強く、最初に何をしていいのかわかりにくいところがあります。ですがイージーなら、3面の畑を持っており、そのうち1面にはすでに小麦が植わっていて収穫を待っている状況です。まずはこれを収穫、納品することで農作物を換金する方法を学びます。

  • ▲マップは欧米から3種類が選べます。今回はオーソドックスな北米のエルムクリークを選択。
  • ▲プレイ開始直後から、収穫可能状態の小麦畑が眼前に。これをまず収穫してみます。

 小麦の収穫はコンバインを使えばできますが、さすがシミュレーターだけあって、そのまま農地に入れば勝手に収穫してくれるというものではありません。

 カッターを展開し、刈り取りを行いながら、コンバインを動かします。最初にカッターが装着されていますが、〇ボタンを押すとカッターが離脱します。農作物によってカッターを変えねばならない仕様のためですが、気づかないと刈り取りを行えず、ただ麦を倒して轍を作るだけです。

 刈り取りが終わったらサイロに貯蔵、これをトラックに積み替えて納品して換金します。納品先はひとつではないようで小麦を製粉所に運ぶだけでなく、本作の目玉でもある“生産チェーン”に組み込むこともできるようです。生産チェーンとは、“小麦を使ってパンを焼くなど、二次生産物に変えてより付加価値を高められるシステム”のこと。このほかに、納品先を別の町の取引所にすることもできます。

  • ▲鉄道をチャーターすることで、別の町に納品できます。
  • ▲農作物にはレートがあり、同じものを1カ所に納品し続けると、このレートが下がります。もちろんレートの高い取引所に持ち込むのが良いのですが、輸送にコストがかかるので、その見極めも必要になります。
  • ▲カッターを外すと……ただのトラクターですね。いろいろと試行錯誤して何をすればいいのか覚えていきましょう。

チュートリアル代わりになる“契約”でゲームの流れを把握しよう

 基本的なゲームの流れは、“農作物を生産しこれを収穫、換金して自己資金を増やし農地を拡張、さらに多彩な農畜産物を生産する……”というものです。

 ただ、工業製品と違って、換金できるようになるまでに時間がかかります。自分の畑でできることがなくなった時には、ほかの農家の生産を手伝う“契約”で資金を増やすことができます。“契約”の内容は、収穫、散布、肥料撒きなど農作業のパートを抜き出して行うことになります。

 全体的な農作業の流れがつかめない最序盤においては、この“契約”をこなしていくことがシステム理解の助けにもなっています。例えば収穫であるなら、収穫するだけでなく納品先への搬入も請け負わねばなりません。これによってどのような納入先があるのか知ることができるのです。

  • ▲他のゲームで言うところのミッションに相当するのが“契約”です。
  • ▲コンバインで収穫した作物を自サイロまで運び、さらにトラックに積み替えて指定された納品先へ納入することで契約が完了します。契約受託中はマップに納品先が“!”アイコンで示されるなど、やるべきことがわかりやすくなっています。

季節を進めるのは“就寝”で

 自分の農地の管理や“契約”の受託もひと通り終わってしまったら、自宅に戻って就寝することで、1カ月時計を進めることができます。作物は月によって播種(種まきのこと)、収穫が決まっているので、空いた農地があるのなら時期にあわせて農作物を播種します。

  • ▲起床時間を設定して1カ月時間を進めます。
  • ▲1カ月進み、9月になりました。小麦を刈り取った農地を放置していたら、雑草が伸びまくってしまう事態に……。
  • ▲ただ種を撒けばいいわけでなく、農地には石灰を撒いたり、雑草を除去したり、開墾したりと準備が必要になります。
  • ▲2カ月経ちました。季節はすっかり秋。農地の雑草も9月より増えています。

リアルな農業機械を操縦できる

 オープンワールドで農業を楽しむほかに、実際のメーカーの製品を操縦できるのも本作ならではの大きな魅力です。

 農業機械に詳しくなくて恐縮ですが、農業機械の世界にも乗用車におけるフェラーリのようなブランドや機種があるそうで、そもそもスポーツカーメーカーのランボルギーニもトラクターメーカーですし、12気筒のモンスターマシンなど、実際にはなかなかお目にかかれない夢の機種にもシミュレーターなら乗れます。これらのエンジン音なども忠実に再現されているとか。

  • ▲登場するトラクターの一部です。馬力やトランスミッションなどで挙動が変わるとか。タイヤも交換可能。トレッドパターンやタイヤ幅などリアルに再現されています。
  • ▲日本のメーカー・イセキのトラクターも登場します。

 『ファーミングシミュレーター22』では、新たにぶどう、オリーブ、ソルガム(もろこし)の生産ができるようになりました。これらはそれぞれ収穫期がことなるため、それ専用の農業機械も追加されています。他にも直接農業に使用するわけではない荷役機械、テレハンドラー(フォークリフト)、フロントローダー、トラックなども農場の規模が大きくなると必要になります。


  • ▲多彩な農業機械。これらは新品を買う以外にも、中古やレンタルなど所持資産にあわせた利用法があります。

 農地でできることは農業だけではありません。家畜を飼うことで畜産を行うことももちろんできます。農地で飼料を生産しこれで家畜を飼育、家畜の糞を麦わらなどに混ぜて堆肥を作り、農作物の肥料とするといった生産サイクルを構築することもできます。

 農地が欧米をサンプルにしているため、残念ながら水稲栽培は実装されていませんが、日本のユーザーが増えれば、次回作などでよりなじみ深い農業に挑戦できるようになるかもしれません。日本人としてはちょっと期待したい部分ですね。

 こうして本作をプレイしていくと、農業というものと季節が密接に関係あることや、我々の食卓に届く製品として形になるまでどんな工程があるのかなど、農業とかかわりのない我々にとってふんわりとしていたものが、おぼろげですが見えてくるのがおもしろいところです(実際はもっと大変なのは承知の上ですが)。

 もちろん“農地や農業機械を増やしてできることをどんどん広げていく”というゲームならではの楽しみも備えています。ゲームの中ではありますが、「農業ってこんな感じなんだ~」というのに思いを馳せてみるのも楽しいかもしれませんよ!

※画面は開発中のものです。
© 2021 GIANTS Software GmbH. Published and distributed in Japan by BANDAI NAMCO Entertainment Inc. under license of GIANTS Software. Developed by GIANTS Software Gmbh. GIANTS Software and its logos are trademarks or registered trademarks of GIANTS Software. All manufacturers, agricultural machinery, agricultural equipment, names, brands and associated imagery featured in this game in some cases include trademarks and/or copyrighted materials of their respective owners. The agricultural machines and equipment in this game may be different from the actual machines in shapes, colours and performance.

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

関連する記事一覧はこちら