分かった。――万死に値するな（リィン）【軌跡シリーズ名言集】

　日本ファルコムの名作ストーリーRPG『軌跡』シリーズの名言集をお届けします。

　本記事で紹介するのは、『閃の軌跡』シリーズの主人公、リィン・シュバルツァーのセリフ。トールズ士官学院・第II分校の教官にして、エレボニア帝国で《灰色の騎士》と呼ばれている英雄です。今回はそんな有名人となった彼の“暴走劇”をお届けします。

※本記事内には物語のネタバレを含む表現がありますので、ご注意ください。

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分かった。――万死に値するな（リィン）

●第四章 赫奕（かくやく）たるヘイムダル（英雄伝説 閃の軌跡III）

　帝国で貴族勢力が起こした内戦終結後、学生の身ながら英雄《灰色の騎士》としてまつりあげられたリィン。《灰の騎神》ヴァリマールを駆り、クロスベルへ侵攻してきたカルバード共和国の軍と戦ったり、帝国の北にあるノーザンブリア自治州で起きた《北方戦役》で活躍したりした関係で、帝国内における知名度はかなりのものとなっていきます。

　リィンはトールズ士官学院卒業後はトールズ士官学院・第II分校の教官に就任し、新たな《VII組》の教え子たちを引率しながら、各地に遠征する特別演習に参加。そんな特別演習の1つで訪れた帝都・ヘイムダルにて、とある要請を受けます。

　要請の差出人は、帝都で政治手腕を振るうレーグニッツ知事。帝都の名門校・聖アストライア女学院の生徒が困っているので、力になってほしいという内容。女学院にはリィンの妹、エリゼ・シュバルツァーが学生会長として在籍しており、シスコンをこじらせていることで有名なリィンは張り切って依頼を受けに行きます。

　要請を受ける前日に初めて聖アストライア女学院を訪れた際、教え子の1人アッシュが世間知らずのお嬢様が多いならコマしがいがある（口説き落としやすい）などと発言し、リィンの逆鱗に触れるひと幕もありました。

　達人の“技”でアッシュの肩に手を置き、身動きを取れなくするリィン。妹に近づく悪い虫は教え子であろうとも容赦する気は無さそうです。

　そして要請の内容を聞くためエリゼのもとをあらためて訪れた一行。事情を聞くと、女学院主催のチャリティバザーを開催する予定があるものの、その準備中に女生徒を導力車に連れ込もうとするタチの悪い輩が出現しており困っているといいます。

　その輩の筆頭は女学院に多額の寄付をしている帝都銀行頭取の息子で、親の権威をカサに着て女生徒にちょっかいを出そうとする、悪い男でした。

　リィンの教え子たちもその男の考え方に憤慨。寄付金を理由に連れていかれたりしたら、たまったものじゃありません。

　そんな暴挙から女生徒を守るべく学生会長であるエリゼも出張った結果、一度はことなきを得ましたが、まだその輩がうろついておりバザーの準備ができずに困っている、という状況でした。

　その際にエリゼ自身は乱暴されなかったのか、と聞いた際のリィンの台詞が、今回の名言となります。

「分かった。ーー万死に値するな。」

　静かにキレたリィンはその輩たちを《灰の騎神》ヴァリマールの腰に括りつけ、空中散歩でもしてやろうかと笑顔で提案。本気でやりそうで怖い。余談ですがヴァリマールの飛行能力は“浮遊”というよりは“飛翔”なので、ジェット機のような勢いで飛ぶことになりそう。

　危機感を覚えた教え子たちからかかるストップ。この件にリィンが関わると絶対に“やり過ぎて”しまう。この場にいた全員が想いを共有したことでしょう。

　そしてその輩たちを一網打尽にするため、《新VII組》によるミッションがスタート。

　まずは女学院の制服を着たユウナとミュゼが囮になります。かわいい。

　すぐさまエサに食いついた帝都銀行頭取の息子、ダリオ・ジスカールとその取り巻き。ちょろい。

　同行を拒めば寄付金を引き上げさせると、自分にない権限を盾に女生徒を連れ回そうとします。ゲスい。

　一度は導力車に連れ込まれるも、証拠となる録音と写真の撮影成功で形勢逆転。計算通り。

　往生際悪く車で逃げるダリオ。すべて父親頼み。

　エンジンがつながっている後輪を持ち上げ、車を停止させたアルティナ。クラウ＝ソラスは力持ち。

　《八葉一刀流》の秘技“裏疾風（うらはやて）”まで使って、車輪を切り落として逃亡を阻止する《灰色の騎士》リィン。こわっ！

　恥も外聞もなくパパに助けを求めるダリオ。しかし帝都知事の計らいでパパにも根回し済み。さらには帝国権力の頂点である皇族・アルフィン皇女まで登場。ダリオ、万事休す。

　こうしてこの事件は解決しました。想像してください、勇名を轟かせる《灰色の騎士》にあんな怒気を込めた目で見下ろされたら、どうあがいても絶望しかありません。というかリィン、本気になりすぎです。

　ちなみにこのあとダリオは起訴こそ（父親のおかげで）まぬがれましたが、2週間勾留されたとのこと。『閃の軌跡IV』ではクロスベルの歓楽街にある高級ホテルに現れ、懲りずに従業員に手を出そうとした結果、完全に父親から見放されてホテルで働くことに。

　しかしゲスでクズだったダリオも、ホテルマンとしての適性があったのか、徐々に労働の喜びに目覚め、最終的には周囲から認められるほどに成長していました。

　はい、というわけでダリオの後日談を交えつつ、今回はリィンの名言をお届けしました。リィンが愛する妹のためにキレて一肌脱いだこの事件、シリーズを通しても非常に印象深いイベントでした。なかでも「万死に値するな。」は、まさに全プレイヤーの記憶に残る“名言”だったのではないでしょうか（笑）。

　その後リィンはこれほどまでに愛している妹から、衝撃の告白をされることになるのですが、またそれは別のお話ということで。

　シリアスなものからコメディ的なものまで、軌跡シリーズにはほかにも数々の名言が存在します。今後もそれらをピックアップしてお届けしていく予定なので、お楽しみに！

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