15.6インチで2kgを切るMSIハイスペックゲーミングノートPC『Delta 15』の実力は?
- 文
- 澤田真一
- 公開日時
MSIコンピューターがゲーミングノートPC『Delta 15, AMD Advantage Edition』(以下Delta 15)を発売中です。
これはMSIとしては初めて、GPUにRadeon RX 6000Mシリーズを搭載した製品。競技用ゲームのみならず、大処理を要するサンドボックスゲームなどにも対応します。今回は『Delta 15』のサンプルが筆者の手元に届きましたので、試してみましょう。
電源なしで最大12時間稼働!
『Delta 15』はRyzen 9 5900HXと、Radeon RX 6700Mという組み合わせの製品です。この両輪がグラフィック処理やゲーム進行にどのような影響をもたらすのか、ということの前に筐体について解説していきます。
『Deita 15』のディスプレイサイズは15.6インチですが、その厚みは19mm、重量は1.9kgに収まっています。15.6インチPCには今でも2kgを超えるものは珍しくありませんから、これはだいぶ贅肉を削った設計と判断することができます。
ですがそれ以上に筆者が驚いたのは、連続稼働時間。満充電から何と最大12時間の稼働が可能です。電源のない環境下でも、じっくり腰を据えてプレイできるゲーミングPCは決して多くないはず。
筆者の個人的な経験から言うと、PCゲームに関する記事を書く時は極力……いや、必ず電源がなければ仕事がままなりません。ゲームをプレイし、レビュー記事を同じPCで書くといった具合の作業です。スタミナの限られたPCでは、プレイ中も常に電池残量を気にしなければならない状態。これでは、はかどるものもはかどりません。
もしかしたら今回の『Delta 15』は、ゲームレビューで生計を立てているライターの仕事道具になり得る製品では……と筆者は思案するに至りました。
戦車戦をノートPCで
ただし、実際にゲームをプレイしてみないとパフォーマンス云々に関しては何とも言えません。
今回はオンライン対戦シューター『World of Tanks Blitz』をプレイしてみましょう。筆者はこのゲームをスマホでしかしたことがありませんが、今回は気合いを入れるために敢えて新しいアカウントを取得します。
戦車を題材にしたシューターゲームは、人間のそれとは動きがまったく違います。何しろ2本の履帯で動く代物ですから、方向転換などは極めて独特のモーションです。特に後進が難しい!
しかし『World of Tanks Blitz』の操作自体は極めてシンプルで、WASD移動とマウスでの砲塔旋回、攻撃さえ覚えれば何とかなってしまうほど。それよりも大事なのは「地形の見極め」です。
戦車は稜線の裏側を縫うように進むということができます。そうすることで、敵の攻撃を食らわないようにするわけです。そして接近すればするほど、相手に大ダメージを与えられるようになります。現実の戦車戦も、あまり距離が遠いと徹甲弾が装甲に跳ね返されてしまうという現象が発生します。
たとえば『PUBG』や『荒野行動』などは「建物に隠れて狙撃」や「相手を誘い込む待ち伏せ」などの戦術が勝利を左右します。『World of Tanks Blitz』の場合は「装甲の薄い側面や背後に回り込む」「敢えて接近して急旋回し、敵戦車の弱点を突く」というような攻略法があります。ですが、それにはラグを起こさないPCの処理性能も求められます。
このようなゲームで最も重要なのは、瞬時の判断力。細かいラグだらけでは、その判断力を生かすこともままなりません。しかしそうした懸念は、『Delta 15』には皆無と言えます。
そのような意味で、『Delta 15』は「プレイヤーのパフォーマンスがそのまま反映されるゲーミングPC」と表現するべきでしょうか。
旅行のお供にも
それにしても、『World of Tanks Blitz』がこんなに美しいグラフィックのゲームとは恥ずかしながら知りませんでした。やはりスマホやタブレットとは全然違う、というのが筆者の正直な感想です。
15.6インチ画面でプレイするシューターゲームは、爽快感や没入感のレベルが異なります。ですが、普段から15.6インチのノートPCを持ち歩くのは難しいと考える人もいるはず。これほどのサイズになると、どうしても重量がネックになります。
しかし『Delta 15』は、前述の通り薄型軽量設計に仕上がっている製品。緊急事態宣言が解除され、この年末は久しぶりに実家へ帰省するといった場合、『Delta 15』は持ち運びの利くゲーミングノートPCとしてその真価を発揮するはずです。
『Delta 15』は、MSIストアで販売されています。価格は21万7,800円。
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『Delta 15, AMD Advantage Edition』公式サイトはこちら