『零』とデリバリーお化け屋敷“絶叫救急車”がコラボ。シリーズタイトルの印象や今後を菊地さんが明かす
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- kbj
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コーエーテクモゲームスがリリースする『零』シリーズを手掛ける菊地啓介プロデューサーから呼び出された。指定された場所に行ってみると……今回は、とある倉庫で起きた“不思議な体験”についてレポートする。
倉庫の中に置かれていたのは、一台の不気味な救急車。40年前に行方不明となった黒澤総合病院の救急車で、車内には搬送されていたと思われる女性の写真と、古ぼけたカセットテープがあったとのこと。
救急車で何があったのか……それを確かめるべく、奇妙な人形が置かれた、天井から無数の縄が吊るされた救急車に入り、カセットテープを聞くことに。
その前に、救急車の側にいた女性から渡されたのは……“射影機”! もし万が一、“ありえないもの”を確認できた時に撮影すれば、除霊できるというわけだ。ただし、フィルムは1枚だけ。
救急車の中は、真っ暗で不安を覚えるほどに真っ暗。記事で掲載されている写真は撮影のために明るくしているが、実際には射影機の待機状態を知らせるオレンジの明かりだけが頼りというくらいに、何も見えない状態であった。
そんな中、ヘッドホンからは40年前の出来事が流れてくる……当時、何が起きたのか。そして写真の女性はどうなったのかは、実際に救急車の中で確認してほしい。最後まで油断せずに……。
救急車から出たところで、菊地プロデューサーがいたので、今回のイベント内容について語っていただいた。
設定のベースは『零~zero~』! コラボ経緯やシリーズの印象などを菊地さんがコメント
――今回のコラボが実施されることになった経緯について、お話いただけますか?
『零』1作目の発売から12月13日で20周年を迎えました。それに際して、ファンやゲームユーザーに何かできないか施策をいろいろと考えていました。先日発売した『零 ~濡鴉ノ巫女~』はその1つです。
ゲームソフトとは別のアプローチを考えていたところ、お化け屋敷制作を行っている“怖がらせ隊”さんから「『零』とコラボしたい」と連絡をいただきました。
実は、同社の代表取締役の今出さんは、『零 ~月蝕の仮面~』のCGモデル制作を担当されていたことをお聞きしました。それを聞いて、スタッフロールを確認したのですが、確かに作られていました。
それもあってか、ありがたいことに『零』シリーズへの愛がすごい方でした。それであればいいものになると確信して、コラボが始まりました。
『零 ~濡鴉ノ巫女~』ローンチトレーラー
――いつごろから動いていたのでしょうか?
何カ月か前で、長い時間をかけて決めたというよりは、素早くまとめて組み立てていきました。
“怖がらせ隊”さんから当社に提案いただいたのですが、ちょうど我々も零の展開について、いろいろな候補にご相談しているタイミングでした。やりたいことと提案いただいたものが合致したので、スムーズにいきましたね。
――“デリバリーお化け屋敷 絶叫救急車 Ver.零 ~zero~”の内容についてお話いただけますか?
シリーズ1作目の『零~zero~』をフィーチャーした内容になっています。救急車には、ゲームをプレイしないで放置しておくと出るスクリーンセーバーを模した手形がデザインされています。
また、3作目『零 -刺青ノ聲-』の主人公の苗字でもあり、シリーズに何度も出てきている“黒澤”の名を冠した総合病院が出てきます。シリーズを知っているとニヤリとできる要素やキャラが出てくるのですが、もちろん知らなくても楽しめるようになっています。
ストーリーのイメージとしては、氷室邸の側に病院があって、そこに救急車が来て“なにか”が運び込まれているとしたらどんな展開になるのか、というところを広げています。
――アイテムとして射影機が出てきますね。
先方から「射影機を使いたい」と提案がありました。写真を撮ることができるのは『零』ならではの要素ですし、リアルでの体験としてもマッチしています。いろいろなカメラを探していただき、見た目が近いものを使って、射影機らしい凝ったデザインにしていただきました。“怖がらせ隊”さんのものづくりへのこだわりを感じましたね。
テキストや射影機、小道具などは私とシリーズディレクターの柴田(※柴田誠さん)がチェックし、何度もやり取りしているので、ファンの方にも喜んでもらえる内容になっていると思います。
――具体的にはどのようなことを監修されたのですか?
『零』ならではの文法があるので、そちらを落とし込んでいます。そこに“怖がらせ隊”さんの持つノウハウである、ヘッドホンや尺などの要素を組み合わせていただきました。
キャストについては本企画用にオリジナルの方がボイスを当てていますが、BGMやSEについては『零~zero~』のものを使っているので、そちらも楽しんでいただけるかと。
――『零』シリーズとして20周年を迎えましたが、どのような心境でしょうか。
毎回同じ怖がらせ方では新鮮さがなくなってしまうので、映画でもゲームでもホラーコンテンツで長く続くものは少ないのです。工夫しつつ何回も怖さを提供してきたのは、ファンに支えられてきたからこそ。
それこそ20年前にリリースされた1作目は、シリーズを想定して開発したとかではなく、“和の怖さを凝縮”させて作りました。その後、やり足りたかったことを遊ばれたユーザーの声を受けて要素を作り、シリーズタイトルとなっていきました。
――シリーズの今後の展望については、いかがでしょう。
20周年記念として『濡鴉ノ巫女』リマスター版を発売しましたが、実はアジアで初めて『零』シリーズを出したんです。その結果、私の想像以上にたくさんの方にプレイしていただきました。大変ありがたいことです。
今回の『濡鴉ノ巫女』について、いい意見もあれば、我々の力不足で至っていないところをご指摘いただく意見もありますが、そこも含めてとても刺激になりました。今でも楽しんでもらえているホラーコンテンツであることが分かったので、今後について本格的に考えていきたいと思っています。ただ、具体的に今、計画していることはありません。
――確かにこれまでのシリーズで、いろいろな怖さの表現をやってきていますね。
毎作毎作、新たな恐怖を表現していきたいと思っていて、いろいろやってきました。2作目『紅い蝶』は怖い物語を作ることを、3作目『刺青ノ聲』では夢の中と現実を行き来する怖さの仕組みを、4作目『月蝕の仮面』ではWiiリモコンを懐中電灯に見立てて、光を使って照らす体感する怖さを出すことをコンセプトにしました。そして『濡鴉ノ巫女』では体感する怖さに加えて、日本中の心霊スポットを凝縮させる怖さを意識しました。
先日発売した『濡鴉ノ巫女』は、以前のものに近い形でリリースしましたが、それ以前のタイトルをもし発売するとしたら、おそらくグラフィックを中心に手を入れたくなるだろうと感じています。
――もし発売されるとしても、どのタイトルが好みか、ファンにもよりますしね。
そうですね。どの作品が好きか、国内外で意見をいただいたのですが、かなりわかれました。意見にこたえたい気持ちはあるのですが、実際にゲームを作るとなると相当なハードルはあるので、しっかりと検討していこうと思います。
――コラボを楽しみにされている方を含め、メッセージをお願いします。
20周年はファンの方々の応援で迎えられたものだと思っており、頭を下げても下げきれないほど、うれしい気持ちです。ホラーゲームは実況動画と親和性があり、扱われることが多いです。当然、それを見るよさはありつつ、実際にプレイしていただくと違ったおもしろさがあるので、ぜひプレイしていただけたらと思います。
今回のコラボである“お化け屋敷”は、日常から少し離れて20分程度で“怖い楽しい体験”をやれるものです。終わった時に安堵感や幸福感を気軽に体験できるのがお化け屋敷。『零』シリーズを知らない方でも楽しめるので、ぜひリアル射影機を手にしていただきたいです。
“怖がらせ隊”代表取締役社長・今出彩賀さんからのコメント
20年前の1作目から『零』シリーズの大ファンで、眠れなくなるほどの恐怖、そして切ないストーリーに引き込まれていきました。
『零』の制作に携わりたいが為にゲーム業界を目指したほどです。それは『月蝕の仮面』で叶いましたが、お化け屋敷会社を立ち上げてからの夢は“『零』のお化け屋敷を作ること”。今その夢が叶いました。
同じく『零』が大好きな方へ、また、まだ『零』を知らない方へ向けて、『零』の魅力を存っ分に伝えられるよう音声から小物まで心を込めて作ったので楽しんでください!
“デリバリーお化け屋敷 絶叫救急車 Ver.零 ~zero~”詳細
日程:2021年12月18、19日
会場:よみうりランド“HANA・BIYORI”立体駐車場 屋上
時間:11:00~20:30(最終受付20:15)
※整理券配布時間は10:00から
価格:1,500円(特等席1,800円)
※毎公演ごとの機材消毒・換気・お客様キャストともに消毒・検温・マスク着用となっており、コロナ対策を徹底しております。
※上記は第1弾となりますので、第2弾以降の実施予定は今後特設サイトにて発表となります。
その他:本アトラクションについての情報は、特設サイトおよび、“怖がらせ隊”公式Twitterでも確認できます。
概要
約40年前、黒澤総合病院の救急車が行方不明となった。
現代になり、森の奥でボロボロに朽ちた1台の救急車が発見される。車内からは、救急搬送されていたであろう女性の写真と、古びたカセットテープが発見された。
一体この救急車の中で何が起きたのか、カセットテープを聞いてご自身でお確かめください……。
©2014-2021 Nintendo / コーエーテクモゲームス
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