【つぎラノ特別寄稿】マフィア梶田さんに聞く、読書のこと。「現実逃避は最高の娯楽なのです」
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次世代にブレイクするであろうライトノベルを、読者が決める“次にくるライトノベル大賞2021”。2022年2月18日の結果発表を待つばかりとなりましたが、この新しいアワードの開催を記念し、各界の著名人に読書やライトノベルに関するインタビューを行っております。
今回は、フリー“なんでも”ライターとして多方面でご活躍されているマフィア梶田さんにお話を伺いました!
「如何に時代が変わろうとも読者が求めているのは同じもの」マフィア梶田
――普段、小説をお読みになりますか?
学生時代ほどではありませんが、今でも小説は読みます。ライトノベルはもちろん、ホラーやピカレスクロマンが好みですね。
――読む作品を決める際、どのような基準で選んでいますか?
親父の書斎から適当に小説を拝借していた幼少期が自分にとって読書趣味のルーツですので、基準らしい基準はなく雑食だと思います。とはいえ、昨今は仕事柄アニメやコミカライズなどのメディアミックスから興味を持って原作を読み始めるパターンが多いですね。
――ご自身が「本を読むのが楽しい」と感じた、最初の思い出を教えてください。
あまり信じてもらえないのですが、少年時代は虚弱体質で頻繁に入退院を繰り返していました。人よりも多くの時間をベッドの上で過ごさねばならないという不自由な現実から逃避させてくれる読書は、自分にとって楽しい以上に生き甲斐であったように思います。
――これまで読んだライトノベルの中で気に入っているシリーズや、今イチオシの作品がありましたら教えてください。
数多くありますが、強いて選ぶならアニメきっかけで読み始めた『とある魔術の禁書目録』(著:鎌池和馬)シリーズでしょうか。イチオシは『灰と幻想のグリムガル』(著:十文字 青)です。またアニメ化してほしいですね……。
――エンタメ業界で幅広く活躍されていらっしゃいますが、エンタメコンテンツには普段どの程度の時間接しているのでしょうか?
自分の場合、仕事と趣味の境界線は無きに等しいです。食事中はアニメや映画、風呂トイレでは小説や漫画、睡眠中もオーディオブックを聴いていますし、冗談抜きに24時間年中無休でエンタメコンテンツに接している勢いです。唯一、それら全てから引き離される時間があるとすればバイクの運転ですね。車だとオーディオブックやラジオを聴いてしまうので。
――これまでお仕事をされてくる中で、「読書の経験が活きた」と感じたエピソードがございましたら教えてください。
ライターの仕事に関して言うならば、全部です。幼い頃から毎日のように小説を読んできたおかげで語彙力が身に付きましたし、「読みやすい文章」を意識できるようになりました。専門学校で講師をやる際にも、ライター志望の生徒には必ず読書をオススメしています。
――いまの10代にオススメするとしたら、どんな作品をオススメされますか?
“いまの10代”という括りでは何とも言えません。ひとくちに10代とは言っても、些細な影響ひとつで今日と明日では別人のようになってしまうような年頃です。むしろ具体的な題材さえいただけるのであれば、“その作品とマッチングする10代”へと的確に魅力が伝わるように記事を書きます。若者にオッサンの好みを押し付けるのではなく、それが自分のすべき仕事だと思いますので。
――次に読んでみたいと思う作品は、どのような作品でしょうか?
自分の仕事と絡めるのであれば、「ゲーム化したらおもしろそう」な作品には興味がありますね。スマホのおかげでゲーム化のハードルはだいぶ下がっていますが、ここはあえてガチガチのコンシューマを想定して。
――現在、新作ライトノベルNo.1を決める“次にくるライトノベル大賞2021”を開催中です。ずばり今後、どのような作品がラノベファンの支持を得ると思いますか。
それが分かるのであれば、今頃は億万長者ですよ(笑)。ただ、これだけは間違いないのが、如何に時代が変わろうとも読者が求めているのは「つまらない現実を忘れさせてくれるような物語」です。よく勘違いされますが、現実逃避は悪いことじゃありません。最高の娯楽なのです。現に自分は、現実逃避を楽しむために現実を生きているようなものですからね。
――ありがとうございました、最後にファンの皆様へ、メッセージを頂けますか。
書を持てよ、町へ出るな!
アニメやゲームなど、魅力的なコンテンツにあふれる現代においても、“読書”が一番身近な“現実逃避”かもしれませんね。
マフィア梶田さん、ありがとうございました!
プロフィール
マフィア梶田(まふぃあ・かじた):フリーライター。1987年生まれ。ライターとしてゲームやアニメ、声優関連の記事などを執筆するほか、演者として映画やラジオ、You Tube等へも出演するなど、マルチな才能を発揮している。
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