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『メガドラミニ』レビュー連載その2。『ハイブリッド・フロント』『ラングリッサーII』『ロードモナーク』

そみん染谷 広人
公開日時

 9月19日に発売される『メガドライブミニ』に収録されているタイトルについてレビューしていきます。

 『メガドライブミニ』は、1988年に発売されたセガ・エンタープライゼス(現、セガゲームス)5番目の家庭用ゲーム機である、『メガドライブ』向けタイトルを40本以上内蔵したゲーム機。価格は6,980円+税。

 今回掲載するのは、『ハイブリッド・フロント』、『ラングリッサーII』、『ロードモナーク とことん戦闘伝説』という3タイトル。さまざまなライターがソフトの特徴や魅力を語っていきます。

 なお、掲載はタイトル名順になっています。

『ハイブリッド・フロント』 文:そみん

 A.D.2391 コクーン指導のもと、“汎地球条約機構 PETO[ピートゥ]”が設立。コクーンの飼い犬と化した地球は、再び復興への歩みを始めた……!(OPデモより抜粋)

 飼い犬ッ! オープニングデモから飛び交う、この言葉のセンス!!

 そして続く、“崩壊した地球の物質流通を支えたのは“運び屋”と呼ばれる連中であった!”からの“バキューン(射撃音)”→“ハイブリッフロンッ(と聞こえるゲーム名の英語ボイス)”。

 このオープニングの音楽&演出が秀逸すぎて、発売当時は死ぬほど見まくったという思い出から語らせていただく『ハイブリッド・フロント』は、ガチで硬派な『大戦略』系SLGに日本SF界の巨匠・野田昌宏さん監修のシナリオが乗った傑作です。

 しかもキャラクターデザインは末弥純さん!

 最高かよ。って思った人で、血と鉄の匂いを愛する人は遊ぶべし。何も書けなかった気がするけど、玄さんこと冴月玄之丞の口癖を借りると「まァ、よしとするか」ということで。

『ラングリッサーII』 文:染谷広人

 シミュレーションRPGとしての完成度が高く、さらに重厚なストーリー、豊富なやり込み要素、うるし原智志先生が描く魅力的なキャラクター、FM音源ならではのBGMの素晴らしさなどが人気を博した『ラングリッサー』シリーズの金字塔。のちに『デア ラングリッサー』として、ストーリー分岐が追加されて生まれ変わったのも納得の作品です。

 本作の特徴といえば、やはり傭兵システム。歩兵、槍兵、騎兵の3すくみを押さえたうえで、強力な魔法を使いこなすのが基本です。まあ、一番のオススメは飛兵ですが、本作は最初のルシリスの質問がないため、エルウィンは飛兵になれないので残念!

 ちなみに本作はウラワザでステージセレクトが可能(ロード画面でステージセレクトしたいデータにカーソルを合わせて、左、右、START、Cの順番に押す)。普通では勝てない強敵を倒したい時や、隠しシナリオに挑む時は、ステージセレクトを利用して自軍をしっかりと強化しましょう。

『ロードモナーク とことん戦闘伝説』 文:そみん

 日本ファルコムの傑作『ロードモナーク』を大宮ソフトが作ったら、とんでもない神ゲーができあがりました! 当初はノーマークでしたが、遊び始めたら「ゲーム性も物語も音楽も中毒性も全部100点!」と大興奮状態に。

 税金でお金を稼いで家や人を増やして国力を高め、他国を倒す。要は陣取り合戦ですが、時には橋をかけ、時には柵を作り、移動経路や決戦場所をコントロールして戦い、いざという時は国王自らが進撃して勢力図を塗り替えるというカタルシスがもう……あ、遊びたい(中毒症状)。

 くわえて、メガドラ版が他機種を圧倒するのがシナリオ性の高さ。序盤は主人公のアル王子のおバカさにニヤニヤしつつ、バトル音楽が変わる後半戦は激熱展開に。熱血アニメ的なノリ、よき。

 ……ゲームオーバー時にガチで主人公の国を滅ぼすラスボスの正体に、エンディングで「ウソだろ!?」となったのも、またよきよき。

 余談ですが、貴重なセガ マウス対応作です(『メガドライブミニ』ではマウスは使えません)。

(C)SEGA
監修:野田昌宏 協力:株式会社オニロ
ORIGINAL ILLUST DESIGNED BY SUEMI JUN
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